恥辱の戯れ
                  光谷東穂

 お仕置きです! と彼女は言った
ハダカにおなり! と命令した。
青くなって泣きべそをかく彼の横っつらをひっぱたき、圧し伏せて手首をねじる。あっという間もなく、泣いてあばれる彼をまる裸にむいてしまった。
それだけではない。
貴代は彼を紐で後ろ手に縛り、書棚の前であぐらを組ませて足首を縛る。紐のあまりを首筋に回してしっかりとゆわく。つまり軽いエビ責めの縛り方だ。
そして恥じ入ってがっくりとうなだれた彼の目の前にSM雑誌を広げて置いた。
「ハイ、好きなだけお読み。ただし小学生と同じように大きな声を出して読むのよ!」
彼はびっくりして目をむいた。
5.6冊並べた雑誌の貴代が広げたページは彼が心を惹かれたマゾっぽい小説や挿絵ばかりだったからだ。
「お読みよ。読まないとひっぱたくから」
・・・・・中略・・・・
「ふん、今読んだシーンの実習よ。それと同じ事をしてごらん」
スッと太腿まで露出させる。
恥ずかしさと恐怖が半ば、不安そうにおどおどしりごむ彼を叱りつけ、小説の内容通りきわどい部分を舐めさせて悦に入っている。
・・・・・中略・・・・
貴代はおすわり!と命じて足下へ全頭式マスクをした彼を引き据えると、ジャラジャラといやな音がする鎖を首輪へつないだ。
「これっ、ハダカにおなり!」
ピシリと硬い物でお尻をぶたれ、思わずのけぞって、うめく。
「奥様の靴下をお脱がせするの。ちゃんとご挨拶しなくちゃだめじゃないの」
「かわいそうに、シロ。あたくしのそばにおいで」
優しい言葉とはうらはらに荒々しく首輪の鎖をひっぱられシロはみじめによたつく。
その奥様の声をどこかで聞いたような気がしたが・・・なんととんでもない相手だった。
新田夫人・・・旧姓は小森敦子。6年前に不慮の事故で死んだ長兄の妻だった。彼の義姉にあたる人である。
もちろんその敦子はマスクをしたはしたない格好の犬が義弟とは気付かず。両膝でシロの首筋をがっちりと捕らえていた。
・・・・・中略・・・・
新田夫人は靴ベラで、」カッカといきり立つシロの股間を嬲りだした。
シロは獣じみたうなり声を搾り出して逃げまどう・・・・・