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◆namelessさんからのご投稿
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                                相    続

真治は玄関で舌打ちし、大声でお手伝いさんを呼んだ。
「幸江さん、今日は行事があるから、スニーカーじゃなくて革靴で行くって昨日言っておいたじゃないか。早く出してよ」
真治に呼ばれた40歳位の大柄で太目の女性が慌てて玄関に小走りでやって来て、靴箱から革靴を取り出し、彼の足元に揃えた。
「申し訳ございません、坊ちゃん」
「いい加減に“坊ちゃん”は止めて“真治さん”と呼んでくれよ。僕はもう高校3年生なんだ」
真治は荒々しく玄関ドアを開けて飛び出して行き、玄関にはしょんぼりとうなだれた幸江が残された。
彼女は真治と殆ど血が繋がらない遠縁の親戚で、10年前に離婚されて行く当てがなく途方に暮れていた所を、真治の父親である岡田剛三が住み込みのお手伝いさんとして引き取ったのだった。幸江は真治が小学生の時から世話をしているが、早くに母を亡くして父一人子一人で甘やかされて育った真治はわがままな内弁慶となり、何かと幸江に当り散らしていた。
真治は学校に到着すると傲慢な態度を見せなくなり、教室に入って静かに席に着いた。元々気弱で体の線が細い彼は内向的で、友達もあまりいなかった。
授業中、真治は昨夜父親から再婚するのを告げられた事を、ぼんやりと考えていた。父親を取られる様な気分になった真治は口を尖らせたが、剛三から、「もう決めた事だ!」と一喝され、黙って自分の部屋に引っ込んだのだった。相手も子連れの再婚と聞かされて、どんな人だろうと考え、その日の授業内容は殆ど頭に入らなかった。
放課後、真治は美術室に向かった。絵が好きで美術部員の彼は美術系の大学に進学するか、父親に言われた通り経済学部に進学するか、進路を決めかねていた。
真治が美術室のドアを開けると、かん高い声が響いた。
「岡田君、遅いじゃないの!新学期になって岡田君が部長になったんだから、もっと早く来なくちゃ駄目でしょう!」
同学年の高橋沙希に注意された真治は、面倒臭そうに答えた。
「進路の事で担任に引き止められていたんだ。仕方ないだろう」
真治は顔を背け、自分のカンバスに向かい筆を用意した。沙希は真治とは逆に明るく外交的な性格の美少女で友人も多かったが、どういう訳か入学当初から真治に敵意を抱いている様で、何かと彼に突っかかって文句をつけた。真治は彼女がどうにも苦手で、出来るだけ目を合わせずに絵を描く事に集中した。
同じ美術部で2年生の河合友美が、真治に声を掛けた。
「岡田先輩、顧問の先生がクラブの予算請求で話があると言ってましたよ」
「うん、分かった。直ぐに行くよ」
真治は笑顔で答えて、席を立った。彼は小柄で大人しい感じの友美に恋心を抱いており、彼女に声を掛けられただけでも嫌な気分が晴れたみたいだった。


下校して、そのまま塾に行った真治が帰宅した時には、既に夜の8時を回っていた。彼は自宅の豪邸を見上げ、ため息をついた。
父親の剛三は真治と正反対にがっしりとした体格の豪放磊落な男で、裸一貫から高級ブランド品の輸入販売会社を立ち上げ、強引な商法で同業他社を吸収合併して一代で大会社を築き上げたのだ。
真治は早くに亡くなった母親似なのか、内気で繊細な性格の芸術家タイプで、将来はデザインの仕事をしたいと考えており、自分の跡を継いで欲しい剛三と最近意見が対立していたのだった。
「ただいま…」
真治が玄関のドアを開けると、見慣れない女物の靴が二足並んでいた。
(父さんの再婚相手か…)
ピンときた真治は、急いで居間に向かった。彼が居間のドアを開けると、ソファには父の剛三と40代半ばの美しい女性、それに何と苦手な同級生の高橋沙希が座っていた。
「真治、挨拶もせずに何をぼうっとしているんだ。まあ、座りなさい」
唖然としている真治に、剛三が座るように促した。真治がおずおずと向かいのソファに座ると、剛三が紹介を始めた。
「理恵子さん、これが私の一人息子の真治だ。今、高校3年生で、確かお嬢さんの沙希さんと同じ学校だったね。真治、こちらがお父さんと一緒になる高橋理恵子さんだ。お父さんと同じ輸入販売の会社を経営していて、業務提携で知り合ったんだ。一人娘の沙希さんとは同級生だから、紹介するまでもないな」
真治は呆然として、剛三の説明を聞いていた。
「高橋理恵子です。よろしくお願いします」
シックな紺のワンピースを上品に着こなした理恵子が、真治に軽く頭を下げた。服の上からでも豊かな胸と均整の取れたプロポーションであるのが窺え、沙希の美貌は母親譲りである事が分かった。
「今後は岡田君じゃなくて、真治君と呼ばなきゃね。これから兄弟になるから、よろしく」
沙希は挑発的な笑顔で真治に声を掛けた。
「あ、ああ…まあ、よろしく」
真治は反りの合わない沙希と家族になるのが、どうにも実感出来ずにどぎまぎと答えた。
「失礼致します」
お手伝いの幸江が、真治にコーヒーを持って来た。
「こんな時間にコーヒーを飲んだら、寝付けないじゃないか。紅茶にしてよ、気が利かないなあ」
「申し訳ありません。すぐ入れ直します」
真治はいつもの内弁慶振りを発揮し、幸江は慌ててコーヒーを引っ込めた。幸江が居間を出ると、理恵子と沙希はソファを立った。
「もうこんな時間ですから、そろそろ失礼します」
「岡田君、いえ真治君、また明日学校でね」
剛三と真治は彼女達を玄関まで見送った。真治は今後苦手な沙希と家族になって一緒に暮らすのかと思い、憂鬱な気分になって渋い表情になった。


それから一週間も経たない内に理恵子と沙希が引っ越して来て、一緒に暮らし始めた。剛三と理恵子は忙しいし、この歳で恥ずかしいからと、結婚式は行わずに入籍だけを済ませた。
真治は反りの合わない沙希と家でもなるべく顔を合わさない様にし、学校でも今までの態度を変えなかった。沙希は皆に好奇の目で見られるのが嫌だという理由で、学校では旧姓の高橋で通したので、学内で真治と沙希が家族になった事を知る者はいなかった。
真治は父親を取られた意識があるのか、理恵子にもよそよそしい態度を取り、部屋にこもりがちになった。そして今まで以上にうっぷんをお手伝いの幸江にぶつけて困らせたのだった。


理恵子と沙希が家に来て二週間後、重大事件が発生した。父親の剛三が高速道路の多重事故に巻き込まれ死亡したのだ。真治が悲しむ暇も無く、事態は急転していった。
理恵子が喪主となって葬儀を執り行い、会社の経営を引き継ぎ、自宅には会社役員と弁護士がひっきりなしにやって来た。父親が亡くなり、何をすればいいのか分からない真治は事態が慌しく動いているのを、ただ呆然と眺めているだけであった。


剛三が亡くなって一ヵ月後の週末の朝、真治は居間に呼び出された。ソファには理恵子、沙希、お手伝いの幸江が座っていた。真治が向かいのソファに座ると、理恵子が今まで聞いた事が無い冷たい声で話し始めた。
「今からあなたの進路について話したいの。何しろ、あなたには住む所が無いでしょう」
真治は目を剥き、憤然と言い返した。
「どういう意味だよ、この家があるじゃないか!父さんが亡くなった後に、息子の僕が跡を継いで住むのは当たり前だろう!」
理恵子は冷笑を浮かべ、ブリーフケースから登記簿を取り出して真治に見せつけた。
「これをよく見て頂戴。あなたのお父さんは税金対策のため、この家の建築費は会社から出して会社名義にして、社宅扱いにしていたの。車も社用車扱いで、お手伝いの幸江さんも社員扱いにして、会社から給料としてお手当てを出していたから徹底してるわ。つまり、この家は私のような会社役員とその家族しか住めないのよ」
理恵子から説明を受けた真治は、半ば呆然としながらも懸命に言い返した。
「で、でも、僕と理恵子さんは一応家族でしょう。だったら僕もこの家に住む権利がある筈だ」
理恵子は鼻で笑い、冷たく言い返した。
「私はあなたと正式に養子縁組していないし、配偶者の剛三さんが亡くなったら家族じゃなくて赤の他人なのよ。あなたが相続出来るのは剛三さんの私的財産だけど、他に不動産は無いし、株・証券・預貯金は彼と養子縁組を済ませている沙希と配偶者の私にも相続権があって分配に時間が掛かるし、交通事故の保険金は受取人の名義が私になってるから、あなたが今自由になる財産は自分のお年玉貯金位ね」
理恵子の説明を聞き、真治は青ざめた。自分の貯金なんて微々たるものだし、頼れる親戚もいないし、この家を出されたらホームレスになってしまう…口ごもってうつむいた真治に、理恵子が厳しい口調で話を続けた。
「でも私には後見人としての責任があるから、あなたにこの家を出て行けとは言わないわ。高校位は通わせて上げてもいいけど、働かざる者食うべからずで、家の用事をしてもらうわよ。幸江さんの助手になって、お手伝いして頂戴。後見人である私に反抗するなら、直ぐにこの家を出て行きなさい。娘の沙希とお手伝いの幸江さんに逆らっても同じよ」
真治はお先真っ暗になって気力を失い、がっくりとうなだれた。
それから直ぐに真治は自分の広い部屋から、不用品を置いていた三畳の部屋に移らされた。布団と最小限の着替え以外は全て取り上げられ、真治は折りたたんだ布団に腰掛けて頭を抱えた。
もう大学にも進めなくなってしまった…落ち込んでいると、不意に荒々しくドアが開けられ、幸江が入って来た。
「坊ちゃん、いえ真治さん、ジャージに着替えて私について来て下さい。ぼやぼやしてないで早くして」
今までおどおどと真治の機嫌を伺っていた幸江が、うって変わって乱暴な物言いをしたので、彼は面食らった。
「えっ、あの…幸江さん、一体何を…」
「何をって、掃除に決まっているでしょう。奥様は私に真治さんの指導係を命じられたんですからね。私の指示に従ってもらいますよ。早くついて来て!」
真治は慌ててジャージに着替えると、部屋を出て行った幸江の後を追った。幸江は水の入ったバケツと雑巾を真治に渡し、床を拭くように命じた。真治はお手伝いの幸江に命令され、口惜しさで顔が赤くなったが、自分を抑えて雑巾掛けを始めた。
「ちょっと、真治さん、何してるんですか!雑巾はもっと固く絞って、隅の方もきちんと拭いて…」
傍で幸江に細々と注意され、真治はますます顔が赤くなった。そこに理恵子が現れ、幸江に尋ねた。
「幸江さん、真治はちゃんと働いているかしら?」
「はい、ただ真治さんは今までろくに家事をしてませんでしたから、一つ一つ教えないといけないので、手間が掛かりますね」
理恵子は笑いながら幸江に注意した。
「幸江さん、未成年者に“さん”付けは必要無いわよ。“真治”と呼んで頂戴」
「はい、分かりました…真治、手が止まってるわよ!さっさと動きなさい!」
真治は今まで下女のように扱ってきた幸江から呼び捨てにされ、高圧的に命令される屈辱に手が震え、目頭が熱くなった。
真治は廊下の雑巾掛けを終えると、幸江から窓拭き、便所掃除、靴磨きと次から次に用事を言いつけられた。真治が慣れぬ家事をしている間、幸江は彼の後ろについて、小さい事も厳しく注意して叱りつけた。磨いた靴を幸江に点検され、
「くすみが残ってるわよ。やり直し!」
と叱られて靴を顔に投げつけられた真治は、あまりの口惜しさに下唇を噛み締め、眼に涙を浮かべた。幸江は彼の口惜しがる様子を楽しそうに見て、優越感を感じていた。
真治が家事に悪戦苦闘している間に、昼飯時になった。幸江が昼食を用意して、理恵子と沙希と幸江の三人が食事をしたが、真治はおあずけを喰らった。彼は三人が美味しそうに昼食を取っているのを、腹の虫を鳴らせながら眺めていた。
三人が昼食を済ますと、幸江は残飯を一枚の皿に集め、真治の前に置いた。
「これがあんたの昼御飯よ。昼からも用事があるんだから、早く食べなさい!」
幸江に促され、真治はおずおずと箸を取った。唾は歯型のついている残飯を見るだけで気分が悪くなったが、幸江の命令と空腹には逆らえず、思い切って口に入れた。咀嚼していると惨めさで目の奥が熱くなり、涙がこぼれそうになった。
真治がやっとの思いで残飯を食べ終えると、直ちに幸江に命じられて皿洗いをさせられた。彼が慣れぬ手つきで洗い物をしているのを見た沙希が、嘲る口調で声を掛けた。
「真治、もうすぐ美術部の女の子達が遊びに来るから、楽しみにしていてね。ウフフ…」
(畜生、こき使われている様子を皆に見せて、笑いものにするつもりか…)
真治は屈辱に身震いした。しかし沙希の悪だくみは、彼の予想を遥かに超えていた。
丁度真治が食器を洗い終えた時にインターホンが鳴り、数人の足音が聞こえてきた。
「いらっしゃい、部屋はそっちよ。幸江さん、飲み物をお願いね」
沙希の声が聞こえ、足音は客間の方へ向かった。幸江が台所に戻り、真治に命じた。
「お嬢様のお客様に飲み物を用意して。ジュースを六つ、急いで客間に持って行きなさい!」
真治は無念そうな顔でジュースを用意すると、渋々客間に持って行った。彼が畳敷きの広い客間に入ると、沙希と五名の美術部の女子がスケッチブックを手にして座っていた。その中には、真治が片思いしている二年の河合友美も混じっていた。
「…やあ、いらっしゃい」
ジャージ姿の真治は小さな声を出して、皆にジュースを配り始めた。
「部長に飲み物を出してもらうなんて、恐縮ね」
「別に遠慮しなくてもいいんじゃない。岡田君は沙希の使用人になったんでしょう」
「だったら私達は沙希のお客様なんだから、“いらっしゃい”じゃなくて“いらっしゃいませ”と言ってくれなきゃ」
女子部員達の笑い声が響き、同級生と下級生に嘲笑された真治は、恥辱で体が振るえて顔が紅潮した。ジュースを配り終えた真治がそそくさと下がろうとすると、沙希が呼び止めた。
「真治、ちょっと待ちなさい。誰も下がっていいと言ってないわ」
真治が怪訝な顔をして立ち止まると、沙希は酷い命令を下した。
「今から真治をモデルにして、皆で裸身のデッサンをするの。服を全て脱いで、ポーズを取りなさい」
真治は憤然となって言い返した。
「何を言ってるんだ。そんな話は聞いてないし、モデルを引き受けた覚えも無い。断る」
沙希はツカツカと真治に近づくと、強烈な平手打ちを浴びせた。
「ひいっ」
思わず悲鳴を漏らし頬を押さえた真治に、沙希は強い口調で叱りつけた。
「ふざけるんじゃないわよ、使用人で最低の下男のくせに!私に逆らったら、家から放り出されるのよ。お前みたいに甘やかされたボンボン育ちが、一人で生きていけないでしょう!」
同じ美術部の女生徒の前で、特に心を寄せている友美の前で平手打ちされて罵られた真治は逆上した。
「いい加減にしろ」
真治は沙希に飛び掛ったが、みぞおちに彼女の鋭い膝蹴りを入れられ、その場にうずくまった。
「うぐぐ…」
他の女子部員達は、きゃっと声を上げて客間の隅に移動した。沙希はうずくまっている真治の頭を踏みにじり、挑発した。
「あらあら、どうしたの?男のくせに、か弱い女の蹴りでダウンしちゃうの?情けないわねぇ」
真治は頭に血が上り、彼女の足を払い除けると、何とか立ち上がった。素人ながらも両手でボクシングの構えを取る。
「ふーん、女の子相手に喧嘩するつもり?やっぱり、お前は最低のクズね!」
沙希は吐き捨てる様に言うと、鋭く重い右のローキックを真治の左足に叩き込んだ。
「ぐあっ」
左足が折れる程の衝撃と痛みを感じて前屈みになった真治の顔面に、沙希の左回し蹴りが決まった。
「ひいっ」
真治は短い悲鳴を上げ、その場に倒れた。
「馬鹿ねぇ、私はこう見えてもシュートボクシングのジムに通ってるのよ。お前みたいなひょろひょろしたもやし男が、勝てる訳無いでしょう」
脳震盪を起こしクラクラする頭に沙希の蔑んだ声が響き、口惜しさで眼から涙がこぼれた。その時、理恵子と幸江が客間に入って来た。
「大声と物音が聞こえたけど、何があったの?」
「お嬢様、一体どうなされたんですか?」
理恵子と幸江の質問に、沙希は笑いながら答えた。
「真治が私の言う事を聞かず、逆に私を襲おうとしたから、正当防衛でやっつけたの」
理恵子と幸江は横に倒れている真治を蹴りつけ、大声を出した。
「使用人の分際で娘を襲うなんて、どういうつもりなの!」
「お嬢様に何て無礼な!寝てないで立ちなさいよ!」
真治は頭を振って、よろよろと立ち上がった。今度は理恵子が彼を挑発した。
「男のくせに女の子に叩きのめされるなんて、情けないにも程があるわね。お前は本当に男なの?確かめて上げるから、今度は私に掛かって来なさい。もし私に勝てたら、この家をお前にあげるわよ」
女子部員達の前で沙希に負けた恥ずかしさを理恵子に罵られ、真治は完全に逆上してしまった。
「うおーっ」
真治は大声を出して理恵子に殴り掛かったが、彼のパンチが届く前にみぞおちに鋭い爪先蹴りを入れられた。
「ぐえっ」
カエルが潰れた様な声を出して体を丸めた真治の首筋に、強烈な手刀が叩き込まれ、そのまま声も出せずに突っ伏して倒れてしまった。
「ウフフ、お母さんは以前日本拳法をしてたのよ。お前みたいなやせっぽちの弱虫が勝てる筈無いわ」
畳にうつ伏せに倒れた真治の耳に沙希の嘲笑が響き、眼から涙が止まらなかった。しかし真治に悲しみに浸る暇は与えられなかった。幸江が彼の襟首を掴んで引っ張り上げ、無理やり起こした。
「いつまで寝てるつもりだい!さっさとお立ち!」
真治はふらつきながらも、気力で立ち上がった。
「次は私が相手だよ。男のくせに女に負ける弱虫め、早く掛かっておいで!」
幸江に挑発された真治はぐらつく頭を振り、彼女に掴み掛かった。その途端、幸江は平手打ち、と言うより強力な張り手を真治の顔面に叩き込んだ。
「ぐわっ」
力が強く、大柄で体重の乗った幸江の張り手を喰らった真治は、ひとたまりも無く後ろにふっ飛び、仰向けに倒れた。幸江は仰向けになった真治にどっかりと跨り、両膝で彼の両腕を押さえた。
「よくも奥様とお嬢様に逆らって、危害を加えようとしたわね!お前に下男の身分を、体に教えてやるわよ!」
幸江はぶ厚い手の平で、真治の両頬を力強く何度もビンタした。見る見る彼の両頬が赤く腫れた。
「ひっ、ひいっ、許して、許してください。お願いです…」
真治はあまりの痛さと衝撃に、泣き喚いて許しを請うた。
「幸江さん、もうそれ位でいいわよ。それ以上痛めつけたら、デッサンのモデルが出来なくなるわ」
沙希に声を掛けられ、幸江はようやく平手打ちを止めて立ち上がった。真治は両頬を真っ赤に腫らして、幸江の足元ですすり泣いていた。幸江は真治を蹴り、叱りつけた。
「いつまで横になってるの!奥様とお嬢様に土下座して、無礼をお詫びしなさい。それとも、まだ痛い目に遭いたいのかい!」
真治は慌てて痛む体を無理に動かし、彼女達の足元に土下座して泣き声で詫びを述べた。
「も、申し訳ありません…もう二度と逆らったりしません…どうか許して下さい…」
男の自分が女子部員の前で、しかも片思いの友美の前で女に腕力で叩きのめされ、泣きながら土下座して許しを請う惨めな姿を晒しているのだ。その限度を超えた屈辱に、真治の胸はズタズタに引き裂けそうだった。
いつの間にか客間の隅に避けていた女子部員達が土下座している真治の周りに集まっていた。
「女に負けて土下座させられるなんて、本当に情けないわね」
「こんな男を今まで部長と呼んでいたなんて、自分の方がが情けないわ」
「こいつは男じゃなくて、オカマなんじゃないの?最低ね!」
女子部員達は土下座している真治を口々に蔑み、足で小突いた。彼女達の言葉の一つ一つが彼の心を抉り、惨めさで涙が止まらなかった。そこに沙希が声を掛けた。
「ねえ、みんな、時間がもったいないわ。早くデッサンを始めましょうよ…真治、いつまでも這いつくばってないで、立って服をお脱ぎ!」
抗う気力を無くした真治は、沙希の命令通りによろよろと立ち上がり、ジャージとシャツを脱いだ。その様子を女子部員達が興味津々に見つめている。真治はジャージの下も脱いだが、最後の一枚のトランクスを脱ぐのは、さすがにためらった。
「どうしたの、早く脱がないとデッサンが始められないじゃないの!」
沙希の叱り声に、真治は蚊の鳴く様な声で答えた。
「で、でも、いくら何でも全裸になるのは…」
「何よ、私の言う事が聞けないの!それとも、まだ痛い目に遭いたい訳?」
沙希の暴力に怯えた真治はトランクスに手を掛け、思い切って下に降ろした。途端に女子部員達の嬌声が湧いた。
「キャー、本当に脱いだわよ!女の子の前で、よく裸になれるものね!」
「あそこを見せびらかすなんて、恥を知らないんじゃないの?もう男じゃないわ」
「女に喧嘩で負けて土下座する男に、恥なんか無いわよ。人間のクズね!」
女子部員達の罵声を浴びた真治は、耐え難い恥辱で顔を紅潮させ、身震いして涙をこぼした。沙希が手を叩いて、皆の嬌声を止めた。
「さあさあ、ふざけてないでデッサンを始めましょう…真治、ダビデの像のポーズを取りなさい!貧相な体でダビデには程遠いけど、我慢して上げるわ。よしと言うまで、勝手に動くんじゃないわよ!」
顔を真っ赤にした真治がぎこちなくポーズを取ると、女の子達はさすがに美術部員らしく座ってスケッチブックを開き、真面目な顔で鉛筆を走らせてデッサンを始めた。しかし年頃の女の子らしく、ついつい興味深げに真治の股間のものに視線が集中した。理恵子と幸江は、その様子を微笑みながら眺めていた。
一方モデルとなった真治は、女子部員達の視線が自分の股間部分に集中しているのを、痛い程感じていた。特に自分の好きな友美に見られるのは、耐えられない位に恥ずかしかった。真治は自分に、これは美術活動の一環なんだと言い聞かせた。
ここで予想外の事が起こった。沙希に無理やり全裸にさせられて女の子達の前で晒し者にされた異常な状況のためか、女子部員達に股間部分を見つめられて知らずに興奮してしまったためか、真治の股間にぶら下がっているものが徐々に硬くなり始めたのだ。
真治は焦り、別の事を考えて、必死に自分のものを萎えさせようとした。しかし彼が焦れば焦る程、股間のものはどんどん硬くなっていく。真治の体の変化を目の当たりにして、女子部員達はざわめき出した。そして遂に彼のものは下腹を叩く程、完全に屹立してしまった。ここで沙希が真治を叱り付け、頬に平手を張った。
「真治、お前は何を興奮して、これを硬くしてるの!皆に見られるのが嬉しくて、興奮したんでしょう。神聖な美術活動を汚すつもりね、露出狂の変態!」
女子部員達も口々に罵った。
「女に見られて興奮するなんて、最低!本物の変態ね!」
「街中で女にあれを見せて喜んでる痴漢は、お前だったんでしょう。どこまでいやらしいのよ!」
「そんなものを女に見せびらかせて、嬉しいの?喜んでるの?お前なんか人間じゃないわ、変態の豚!」
彼女達の罵声が真治の精神をズタズタに切り裂き、彼の顔は火が吹き出る程に赤くなり、涙が畳にこぼれ落ちた。しかし、どういう訳か、真治のものは萎える気配が無かった。そして沙希が残酷な提案をした。
「ねえ、せっかくこの変態男が興奮しているんだから、オナニーショーをさせましょうよ。皆も男がどうやってオナニーするか、一度見たくない?」
たちまち賛成の拍手が湧いた。沙希は満面の笑顔で、真治に命じた。
「じゃあ真治、膝を畳につけて腰を突き出し、オナニーしてごらん。皆さん、お待ちかねよ」
「そ、そんな事、とても出来ない…絶対に嫌だ」
さすがに真治は顔を真っ赤にして断った。しかし幸江のドスの効いた声が響いた。
「真治、性懲りも無くお嬢様に逆らうつもりかい!まだ下男の身分が分かってないのなら、もう一度体に教えてやるよ!」
これには気力が萎え、真治はがっくりと畳に膝をついた。そして、おずおずと右手で屹立したものを握り、ゆっくりとしごき始めた。女子部員達の嬌声が上がった。
「キャー、男って、こうやってオナニーするのね!グロテスクだわ」
「皮が前後に動くなんて、気持ち悪いわ。もの凄く醜悪ね」
「よく女の子の前でオナニー出来るわね、最低の変態!」
彼女達の罵声が真治の正常な精神を、どんどん削り取っていく気がした。いっその事、気が狂って楽になりたいとさえ思ったが、股間のものは更に硬く膨張していき、右手の動きも知らず速くなっていった。女子部員達は携帯電話を取り出して写メールを写したり、動画撮影をしたりした。沙希もデジタルカメラを持って来て、念入りに動画撮影を行った。
あと少しで真治が絶頂に達しそうになった時、理恵子の非情な命令が発せられた。
「真治、許しも無く勝手に射精して、汚らしい白い液を撒き散らしたら、ただじゃ済まさないわよ!だからといって、手の動きを緩めるのも許さないわ。もっと速く手を動かしなさい!」
「ああっ、そんな…」
理恵子の残酷な命令に、真治は泣き声を上げた。しかし彼の右手は自然に速くなっていく。それでも真治は口を半開きにした虚ろな表情で、絶頂に達しそうになるのを何とか耐えていた。
幸江はニヤニヤ笑いながらスカートを巻くって両手を入れ、パンティを脱いだ。
「痴呆みたいな顔を、皆様にお見せするんじゃないよ!これでも被ってなさい」
幸江は脱ぎたてのパンティを真治の顔に被せ、汚れたクロッチ部分が彼の鼻と口に当たるように調整した。中年女性特有の酸味のある饐えた臭いが真治の鼻孔の奥まで到達し、頭の中の線が音を立てて切れた気がした。
「うわあぁーっ」
真治の口から絶叫が上がり、股間の屹立したものから多量の白濁液が噴出されて、放物線を描いた。真治は自分の身体の中から精神・気力・神経といったものを全て引き抜かれた様な気がして、体の力が抜け、両手を畳につき、四つん這いとなって、がっくりとうなだれた。眼から涙が途切れる事なく、ぼろぼろと畳にこぼれ落ちた。
真治の射精シーンを見物した女子部員達は、大喜びで歓声を上げた。
「うわー、凄い!男の射精なんて、初めて見たわ」
「男って、こんな風にいくのね。やっぱり気持ち悪いわね」
「醜悪だけど、迫力あったわ。面白いじゃないの」
彼女達の好き勝手な感想が、更に真治の精神を追い詰めた。幸江は這いつくばっている真治の顔からパンティを剥ぎ取り、嘲笑った。
「お前の汚らしい唾と涙で、私のパンティを汚すんじゃないよ!それとお許しも無く射精しないようにと、奥様から言われていた筈よ。どんなお仕置きをされるんだろうね」
幸江の嘲りに、真治は恐怖で鳥肌を立てた。その時、今まで黙っていた一人の女子部員がツカツカと真治に近づいた。彼女は真治が密かに心を寄せている河合友美だった。
彼女は左手で真治の頭髪を掴んで引き上げると、右手で彼の両頬に目が眩む程の強烈な往復ビンタを張った。
「ひいぃっ」
思わず悲鳴を漏らした真治の顔を、友美は手加減無しに蹴りつけ、彼を畳の上に転がせた。
「この変態!あんたみたいな最低で醜い変態を、先輩と呼んでいた自分に腹が立つわ!筆の持ち方や構図の取り方とか、色彩のバランス等を説明してくれて尊敬していたけど、今となってはおぞましいだけだわ。あんたなんか、この世から消えればいいのよ、最低のうじ虫!」
他の女子部員達は、一番大人しい友美の意外な行動をあっけに取られて見ていた。真治は好きだった友美から徹底した愛想尽かしをされ、自分の精神が音を立てて崩壊していくのを感じた。この期に及んでも、なぜ発狂出来ないのか、それが逆に恨めしかった。
そこに沙希が割って入って来た。
「まあまあ、友美もこいつの本性が早目に分かって、かえって良かったじゃないの。少し落ち着いて。それと、真治!許しも無く勝手に射精したら、ただじゃ済まさないとお母さんから言われてたでしょう。とりあえず畳に撒き散らした汚らしい液を舐め取りなさい。自分で出したものは、自分で後始末おし!」
すっかり抗う気力の失せた真治は、よろよろと四つん這いに戻り、畳の精液を舐め始めた。口中に拡がる生臭い味と埃のざらざらとした感触が、彼を一層惨めにさせた。
「わあっ、よくあんな汚いものを舐められるわね。汚いと思わないのかしら?」
「本当の変態だから舐められるのよ。あー、気持ち悪い!」
「見ている方が吐きそうになるわ。やっぱり、最低最悪の変質者ね」
女子部員達の罵りが真治の頭のどこか遠くで虚ろに響いた。
真治が畳を舐めている間、沙希は幸江に適当な革ベルトを持って来るように頼んだ。真治が舐め終わると、幸江から革ベルトを受け取った沙希は次の命令を下した。
「自分が出したものの後始末は済んだから、次に許しも無く射精した罰を与えるわ。皆に見苦しいものを見せつけたから、美術部員がこの革ベルトでお前のお尻を打つの。一人一発で勘弁して上げるから、四つん這いの姿勢を崩すんじゃないわよ。姿勢が崩れたら、最初からやり直しだからね」
女に尻を打たれるなんて…真治は耐え難い恥辱に抗議したかったが、また沙希に叩きのめされるのが恐ろしく、うなだれて下唇を噛み締めた。それに部員は沙希を入れて六人だから、六発になる。真治は六発位なら何とか耐えられると、自分に言い聞かせた。
「じゃあ、私からいくわよ」
沙希は四つん這いになっている真治の後ろに廻り、革ベルトを振り上げた。そして容赦無い力強い一撃を、彼の尻に叩き込んだ。
「ぎゃあーっ」
真治は尻肉を真っ赤に焼けた刃物で削ぎ取られた様な激痛に絶叫を上げ、両手で尻を押さえて畳の上に転がった。
「もう、最初の一発でこれじゃ、終わらないわよ。さっさと四つん這いにお戻り!」
真治は女に尻を打たれる屈辱と痛みで涙を流しながらも、何とか四つん這いの姿勢に戻った。これが六発も来るなんて耐えられない…彼は気が遠くなりそうだった。
「次は動くんじゃないよ!」
沙希は再度、革ベルトで空気を切り裂いて真治の尻を打った。
「うぐぅーっ」
真治は歯を食いしばり、全身を硬直させて何とか耐えた。沙希は他の女子部員に革ベルトを手渡した。
「いくわよ、変態の部長さん」
彼女もためらう事無く、喜んで真治の尻を打ち据えた。
「うわぁーっ」
彼の口から哀れな悲鳴が上がり、女子部員達は爆笑した。キャハハ、男のくせに女にベルトでお尻を叩かれるなんて、凄く惨め〜」
「情けない変態男は、情けない声を出すのね。おかしいわ」
「こんな変質者が昨日まで、部長とか先輩とか呼ばれていたなんて信じられないわね」
彼女達の笑い声と嘲りの言葉が、真治の胸を深く抉り、全身の震えが止まらなかった。
次の女子部員も手加減せずに真治の尻を打ち、哀れな悲鳴を湧かせた。それでも彼は全身が引きつる程筋肉を硬直させて、姿勢を崩さない様に努力した。
最後に革ベルトを手にしたのは、友美だった。彼女ははしゃぐ事無く、思いつめた表情で真治の後ろに廻り、革ベルトを構えた。真治の体は限界に来ていたが、後一発だけだと自分を励まし、気力で四つん這いの姿勢を保っていた。
「汚らわしいわね!こんな醜悪なものをぶら下げて、恥ずかしくないの!こんなもの、叩き潰してやるわ!」
友美はそう言うと、渾身の力で革ベルトをしたから掬い上げる様に振るった。
「ぎえぇーっ」
尻ではなく股間部分をしたたかに打たれた真治は、獣じみた絶叫を上げて両手で股間を押さえ、畳に転がって悶え苦しんだ。睾丸が叩き潰された様な激痛が下腹に広がり、あぶら汗が全身ににじみ出た。
沙希は転がり悶え苦しむ真治の頭を踏みつけて固定し、大声を出した。
「姿勢を崩すなと言ったでしょう!もう一度、最初からやり直しよ!…と言っても急所を打たれちゃ、しょうがないわね。友美、お尻を打たなきゃ駄目じゃないの」
「…すみません」
冷静さを取り戻した友美は、しょんぼりとうなだれた。沙希は笑って、優しく諭す様に言った。
「そんなに気にしなくてもいいわよ。友美は憧れていた先輩が、実は最低の醜悪な変態だと知って、ショックを受けたのよね。でも早目に正体が分かって良かったんじゃない?」
「はい…おかげさまで踏ん切りがつきました。ありがとうございます」
友美は明るさを取り戻した声で答えた。畳に横倒しになり、沙希に頭を踏みにじられて苦しみもがいている真治は、好きだった友美も自分に好意を持ってくれていた事にようやく気づいた。
本来なら相思相愛のカップルになれる筈だったのに、沙希の悪だくみで全てをぶち壊されてしまったのだ。真治は沙希の足下で涙が止まらず、畳を濡らし続けた。


女子部員達が退散すると、真治は全裸のまま客間で正座させられた。彼の周りを沙希・理恵子・幸江の三人が取り囲んだ。正面の理恵子が、真治に目から火花が散る程の強烈な往復ビンタをくれた。
「ひいぃっ」
情けない悲鳴を漏らした真治を、理恵子は厳しく叱りつけた。
「娘の同級生の前であんな痴態を晒して、恥ずかしくないの!よく人前でオナニー出来るわね、この異常性欲者!」
真治の左横に立っている幸江は、足で彼の頭を小突いて罵った。
「お嬢様が恥ずかしくて学校に行けなくなったら、どうするつもりなんだい、最低の変態め!」
沙希に命じられて無理やりさせられた行為なのに、理不尽に罵倒され、あまりの口惜しさに真治は熱いものがこみ上げ、目から涙がこぼれた。
「可愛い後輩の友美から、お前に憧れていて好きなんだけど、恥ずかしくて告白出来ないって相談されてたの。でも、さすがに今日のお前の姿を見て、友美は百年の恋も醒めたみたい。彼女にとって良かったわ、ホホホ…」
右横に立った沙希に嘲笑され、真治は怒りで目が眩み、顔を真っ赤にした。しかし腕力でかなわない事を身に染みて思い知らされた彼は、身震いして屈辱に耐え忍ぶしかなかった。
正面の理恵子が非情な宣告をした。
「真治、届けは出しておくから、一週間くらい学校を休みなさい。美術部の女の子達が、今日のお前の痴態を学校でふれ回るでしょうから、お前も恥ずかしくてとても学校に行けないでしょう。その間、家の用事を幸江さんに、みっちり仕込んでもらうのよ。それと、あんな恥ずかしい真似をしたお前は、使用人じゃなくて奴隷に格下げするわ。今からお前を男奴隷と呼ぶからね」
使用人から奴隷に落とされる…真治はあまりのショックに呆然とした。しかし理恵子は更に追い討ちを掛けた。
「男奴隷が服を着るのは分を超えるから、お前は常にそのまま裸でいなさい。家の中は空調が効いているから、問題無いわ。家事をする時は、エプロンくらいは着けてもいいわよ。男の裸エプロンなんて気持ち悪いけどね」
「そ、そんな、いつも裸だなんて、ひど過ぎる…」
真治は思わず抗議の言葉を口にしたが、その途端に幸江から強烈な張り手を頬に喰らい、畳に倒されてしまった。
「男奴隷の分際で、奥様に口答えするのかい!まだヤキの入れ方が足りない様だね!」
「ひっ、ひいっ、申し訳ありません…許して下さい…」
頬の痛みと頭がグラグラする衝撃と、幸江の一喝に怯えた真治は、理恵子の足元で卑屈に土下座して許しを請うた。沙希はそんな彼の頭を踏みにじり、蔑んだ。
「女に叩かれて何の反撃も出来ないなんて、それでも男なの?オカマの方が、まだ男らしいわよ。本当に見苦しいわね。それと今頃、皆がお前のオナニー場面をメールでどんどん転送してるわよ。もう学校中にお前の最低な本性が知れ渡っているわ。どちらにしても、もう学校には行けないわよね」
あまりの恥辱に、真治は沙希の足下で体を震わせた。しかし気弱な彼は沙希の言う通りに何も言い返せず、畳に無念の涙をこぼし続けるだけだった。

それから幸江の監視の下で、全裸の真治は夕食まであらゆる雑用にこき使われた。幸江は些細な事で真治を叱りつけてビンタを張ったが、途中から「手が痛くなった」と言って革ベルトで彼を打つようになった。頬にビンタされるだけでも相当痛いのだが、裸身を革ベルトで打たれると全身が硬直する程の痛みに苦しみ悶えた。
また幸江は真治が慣れぬ家事でもたつくと、彼の股間に手を伸ばして彼のものを掴み、
「こんなものをぶらぶらさせてるから、もたもたするんじゃないの?こんなもの、むしり取ってやるわよ!」
と言って捻って引っ張り、苦しめた。真治は股間の痛みと度を越えた恥辱に、呻き声を上げてむせび泣いた。
夕食も昼食と同じ様に、真治には残飯があてがわれた。但し昼と違ってテーブルに着かせてもらえず、全裸で床に正座させられ、犬の餌みたいに残飯の入ったボウルを前に置かれたのだった。その上、理恵子は、
「男奴隷が人間様みたいに箸を使うんじゃないわよ。犬みたいに顔をボウルに突っ込んでお食べ!」
と酷い命令を下した。
真治が自分を押し殺してボウルに顔を近づけると、沙希から声が掛かった。
「ちょっと待ちなさい。特別に味付けして上げるわ」
真治が怪訝な顔でボウルから離れると、沙希は残飯に向けてカー、ペッと痰を吐いた。それから幸江にも声を掛けた。
「幸江さんも真治の餌に味付けして上げて」
「はい、お嬢様」
幸江は喜んで、ペッペッと残飯に唾を吐いた。真治の顔が引きつり、見る見る青ざめた。
「何をぼんやりしてるんだい。せっかくお嬢様と私が味付けして上げたんだから、早く食べなさい!」
幸江は革ベルトで床を叩き、真治に大声で命じた。
「は、はい」
散々痛い目に遭わされた革ベルトの音に怯えた真治は、慌てて残飯入りのボウルに顔を近づけた。しかし歯形が付いたり、ぐちゃぐちゃに噛み砕かれた惣菜と米飯に汁が混ぜられ、たたでさえ汚らしい残飯の上に、鈍く光る黄色い痰と泡立った唾が掛けられて見るだけで吐き気を催した。とても口を付ける気にはなれない。
ためらっている真治の後頭部に幸江の足が乗せられた。
「男奴隷のくせに、餌の選り好みをするんじゃないよ!さっさとお食べ!」
幸江の足に体重が掛けられ、真治の顔が残飯に埋められた。彼は諦めと自暴自棄が入り混じった心理状態で、吐き気に耐えて残飯を食べ始めた。
「わあっ、よくこんなものが食べられるわね!こいつはもう人間じゃなくて豚だわ、豚!最低よ!」
「うふふ、まあこれで男奴隷の身分が、少しは分かったでしょう。でも奴隷と言うより家畜みたいね」
吐かないように、必死に残飯を食べている真治の耳に沙希の罵声と理恵子の蔑みが響き、惨めさと情けなさで目から涙がこぼれた。


夜、真治は三畳の狭い部屋で裸のまま布団に包まり、今日一日を振り返った。昨日までは金持ちの一人息子として気ままに暮らしていたのに、理恵子に家を乗っ取られて使用人にされ、沙希から女子部員達の前で筆舌に尽くしがたい辱めを受けて使用人から奴隷に落とされ、下女同然に扱ってきた幸江と立場が逆転し、こき使われて痛い目に遭わされたのだ。
父親の剛三が亡くなって、裕福な生活どころか人間の尊厳も失ってしまった。一体これからどうなるのだろう…真治は惨めさと今後の不安で目から涙があふれて布団を濡らしたが、日中の疲れのためにいつの間にか眠りについた。


「いつまで寝てるんだい、男奴隷の分際で!」
朝になり、幸江は寝ている真治の頭を蹴って怒鳴った。
「えっ、いや、その…」
真治は慌てて起きようとしたが、まだ寝ぼけていて体がうまく反応しなかった。何とか上半身を起こすと、急に幸江から髪を掴まれて目から火花が散るような強烈な往復ビンタを張られた。
「ひいいっ」
幸江は髪を離すと、悲鳴を上げた真治の顔面に蹴りを入れ、再度怒鳴りつけた。
「何をぼやぼやしてるの、さっさと起きなさい!まだ坊ちゃん気分でいるのかい、ウスノロの男奴隷が!」
幸江のビンタで完全に目が覚めた真治は、慌てて飛び起きた。その彼の顔面に、幸江は強力な張り手を喰らわせた。
「ぐわぁっ」
真治は一撃で布団の上に倒された。
「わざわざ起こしてもらったお礼も言えないの!本当に躾がなってないね。男奴隷らしく、土下座して礼を言いなさい!」
幸江に叱りつけられた真治は、衝撃でグラグラする頭を振りながら、よろよろと彼女の足元に土下座した。
「さ、幸江さん、起こしてくれてありがとう…」
幸江は土下座した真治の背中に、革ベルトの一撃を見舞った。
「ぎゃあーっ」
真治は背中の生皮を剥ぎ取られた様な激痛に、絶叫を上げてのけ反った。
「言葉使いもなってないね!礼を言うなら、“幸江様、わざわざ起こして頂いて、真にありがとうございます”位言いなさいよ!どれだけ甘やかされてきたんだい!」
真治は急いで頭を下げ、お礼を述べた。
「幸江様、わざわざ起こして頂いて、真にありがとうございます…」
一昨日まで自分の顔色を伺っていた家政婦の幸江から、痛い目に遭わされ罵られて、真治の自尊心はズタズタに引き裂かれた。しかし、これ以上革ベルトで打たれないためには、屈辱に耐えた震え声で礼を述べるしかなかった。幸江は土下座したままの真治にエプロンを投げつけた。
「さっさとこれを着けなさい。やる事が山程あって、朝は忙しいんだからね!」
真治は急いで裸にエプロンを着けた。幸江は真治を三畳の部屋から出すと、あれこれ用事を言いつけた。昨日と同じ様に真治は慣れぬ家事に悪戦苦闘し、彼の後ろで革ベルトを持った幸江が監督した。
真治が便所掃除を済ますと、幸江は便器を覗き込んでチェックした。
「ふーん、見た目はきれいになってるけど…男奴隷、この便器を舐めてごらん」
幸江の命令に、真治は驚いて断った。
「そ、そんな、便器なんか舐められません」
途端に幸江の革ベルトが風を切って、真治の体に絡みついた。
「ぎゃあーっ」
激痛に悲鳴を上げて身をよじった真治を、幸江は厳しく怒鳴りつけた。
「ふざけるんじゃないよ!本当にきれいに掃除したのなら、舐められる筈よ。それとも手を抜いたのかい!」
「い、いえ、そんな事ありません」
真治は慌てて洋式便器に顔を突っ込んだが、生理的嫌悪感が強くて、とても舌を伸ばせなかった。幸江はためらっている真治の頭に足を掛けた。
「舐められないのは、やっぱり手抜きしたんだね。思い知らせてやるわ!」
幸江は足に体重を掛け、真治の顔を便器に溜まっている水の中に沈めた。真治はもがいたが、幸江の体重をはねのける事はとても出来ずに、便器の水をしたたかに飲まされてしまった。
その時にようやく沙希が起きてきた。
「おはよう…あら、何よ、その格好。お母さんに言われた通り、本当に裸エプロンしてるの。おっかしい!」
沙希は真治の裸エプロン姿を指差し、大笑いした。真治はあまりの恥辱に顔を真っ赤にして、体を震わせた。そこに理恵子も起きてきた。
「お早う。あら、男奴隷は裸エプロン姿なの。滑稽だけど、いかにも変態らしくて似合ってるわよ」
理恵子にも嘲笑された真治は熱いものがこみ上げ、涙がこぼれそうになった。
「奥様、お嬢様、遅れてしまいますよ。早く朝食を召し上がって下さい」
幸江に促され、理恵子と沙希はダイニングに向かった。彼女達がテーブルに着いて朝食を取っている間、真治は床に正座させられておあずけを喰らった。トーストやスープの香ばしい匂いが彼の鼻をくすぐり、腹が鳴った。その音を聞いた沙希はニヤリと笑った。
「男奴隷もお腹が空いてるようね。特別に恵んで上げるわ」
沙希はトーストをちぎり、それを足の指で挟んで、正座している真治の顔の前に突き出した。空腹の真治もさすがにむっとして、顔をそむけた。その途端、幸江の革ベルトが空気を切り裂き、真治の背中に叩き込まれた。
「うぎゃあーっ」
背中に焼けた鉄棒を押し付けられた様な激痛に、真治は悲鳴を上げて身悶えした。幸江が怒気をあらわにした口調で叱りつけた。
「せっかくお嬢様が情けを掛けて下さったのに、その横着な態度は何だい!まだ男奴隷の身分が分かってないんだね。みっちりと体に教えて上げようか!」
「ひっ、ひいっ、頂きます、喜んで頂きます」
真治は涙声で返事をして、急いで沙希の足指に挟まれたトーストを口にした。
「ちょっと、ちゃんと指の間を舐めてきれいにしてよ。本当に気が利かないんだから」
真治の体は胸が引き裂かれる様な屈辱に震えたが、幸江の革ベルトが恐ろしくて、舌を伸ばし沙希の足指をペロペロと舐めた。
「うふふ、くすぐったい。まるで犬みたいね」
「ふん、この変態男奴隷を人間扱いする必要は無さそうだわ」
沙希と理恵子の蔑みが真治の目の奥を熱くさせ、涙がこぼれそうになった。理恵子が軽蔑し切った口調で、幸江に酷い指示を出した。
「幸江さん、私と沙希がいない間に厳しく調教して、自分が人間の内に入らない最低の男奴隷だと体に教えてやって頂戴」
「はい奥様、かしこまりました」
三人が朝食を済ませると幸江は残飯をボウルに入れ、唾と痰をたっぷり吐き掛けてから正座している真治の前に置いた。
「男奴隷、朝は皆忙しいんだから、さっさとお食べ!」
真治はねっとりとした唾と痰を掛けられグチャグチャにされた残飯を見て、おぞましさと恥辱で身震いしたが、とても幸江に抗う事は出来ず、ボウルに顔を突っ込んで吐き気を堪えながら食べ始めた。
「本当に醜悪ね。この男奴隷がだんだん豚に見えてきたわ」
沙希の侮蔑の一言が真治の胸を深く抉り、彼の精神をどん底に突き落とした。


理恵子と沙希は急いで身支度すると、それぞれ会社と高校に向かって行った。家に残された真治は、幸江の監督の下で家事の続きを始めた。幸江は彼に洗濯物の仕分けをさせた。
「厚物はそのままで、薄物はネットの中に入れるんだよ。パンティは別にしときなさい」
真治は彼女の指示通りに動き、服や下着関係は洗濯機に入れ、籠には汚れたパンティだけが数枚残された。そこで幸江は真治に酷い命令を下した。
「男奴隷、パンティを手に取って広げて御覧。股の所がかなり汚れてるでしょう。お前がよくしゃぶって、汚れを取るんだよ」
真治は顔色を変え、幸江に向き直った。
「そ、そんな汚い事出来ません」
真治が拒絶した瞬間、幸江の強烈な平手打ちが彼の頬に炸裂した。
「ひいっ」
真治は短い悲鳴を漏らして横に倒れ、幸江は倒れた彼の首筋を踏みつけて革ベルトを振るった。
「私の言う事が聞けないのかい!男奴隷のくせに生意気な。聞けないなら聞ける様にしてやるわよ!」
体中を襲う革ベルトの乱打に、真治は泣き声で許しを請うた。
「ひいっ、ひいいっ、止めて、許して下さい。何でも言う事を聞きますから、打たないで、お願いです」
幸江は革ベルトを振るう手を止めると真治の頭を蹴りつけ、勝ち誇った声で命じた。
「ふん、最初から素直に言う事を聞けば、痛い目を見ないで済んだのに。全く馬鹿な男奴隷だね。さっさとパンティの汚れをおしゃぶり!」
真治は屈辱に震える手でパンティを手にし、広げて顔に近づけた。股間のクロッチ部分には黄色い染みが付いており、後ろの方には茶色い筋も付いていた。強い饐えたにおいがして見るだけでおぞましく、とても口に入れる気にはなれなかった。
パンティを手にした真治がためらっていると、幸江が革ベルトで床を叩いて怒鳴りつけた。
「早くしゃぶりなさい!どこまで人をイライラさせるの、お前は!」
「ひいっ、は、はい、ただいま」
革ベルトの音に怯えた真治は、慌ててパンティの汚れた部分を口にした。途端に強烈な生臭い臭いと味が口中に充満し、体を震わせて吐きそうになるのを我慢した。
「おやおや、汚れたパンティをくわえて身震いする程喜ぶなんて、本当に変態だね。皆の前でオナニーを平気でするだけの事はあるわ」
幸江の軽蔑し切った声が真治の胸に深く突き刺さり、熱いものがこみ上げて目から涙がこぼれそうになった。それでも何とか我慢して、パンティの汚れをしゃぶり始めた。舌の上に腐った様な酸っぱい様な味が拡がり、鼻の奥にまで饐えた臭いが届いて泣きたくなった。
いつの間に用意したのか、幸江はデジタルカメラを手にして、真治がパンティをしゃぶる様子を動画撮影していた。
「歯で噛んで生地を痛めるんじゃないよ。唾をたくさん出して、唇と舌を使って汚れをしゃぶってお取り。変態の男奴隷が大好きな味でしょう」
幸江の意地悪い指導を受け、真治は口惜しくて顔を真っ赤にした。パンティをいい加減しゃぶったところで口から出すと、汚れ部分がかなり薄くなっていた。
「しゃぶり終わったパンティは洗濯機に入れて、次のパンティに取り掛かりなさい。ぼやぼやしてたら、パンティしゃぶりだけで日が暮れるわよ」
幸江に促され、真治は自分の意思を失った様なよろよろした動作でしゃぶり終わったパンティを洗濯機に入れ、次の汚れたパンティに手を伸ばした。


真治が全てのパンティをしゃぶり終えた時、自分の口中と舌にパンティの汚れがこびり付いている様で、何とも表現出来ない不快な気分になって落ち込んだ。口惜し涙で目を赤く腫らした真治に、幸江は嘲る口調で話し掛けた。
「おや、お前、泣いてるの?ああ、分かった、女のパンティをしゃぶらせてもらって、嬉し泣きしてるのね。じゃあ、もっと喜ばせて上げるから、ついておいで」
幸江は真治を連れてトイレに行くと、彼を正座させ、目前でスカートとパンティを脱ぎ捨ててドアを開けたまま様式便器に座った。真治を既に男と見なしていない幸江は何の恥じらいも無く、派手な音を立てて排泄した。
幸江は排泄を済ますとトイレの水を流して立ち上がり、正座したまま目を丸くして見ていた真治の顔面に腰を突き出した。
「ぼうっとしてないで、トイレットペーパーの代わりにお前の舌でここを舐めて、きれいにおし!」
真治の頭上から幸江の酷い命令が下されたが、股間の繁みからツンッと鼻にくる刺激的なアンモニア臭に、彼は思わず顔をそむけた。その途端に髪を掴まれ、目が眩む程の強烈な往復ビンタを喰らった。
「ひいいっ」
「何よ、私のここが、そんなに汚いのかい!」
幸江は悲鳴を上げた真治を怒鳴りつけ、更に力強い往復ビンタを張り続けた。
「ひいっ、ひいっ、止めて、止めて下さい。舐めます、舐めますから…」
ビンタの嵐の中で必死に許しを請うた真治だったが、幸江に顔面を蹴られて床に転がり、再度怒鳴りつけられた。
「その口の利き方は何だい!“舐めます”じゃなくて“舐めさせて下さいませ”でしょう!これじゃ奥様から、私の躾が疑われるんだよ!」
真治は慌てて幸江の足元に土下座し、詫びを述べた。
「も、申し訳ありません。以後気をつけますから、お許し下さいませ」
「ふん、口は便利なものね。だったら態度で示しなさいよ!さっさとお舐め!」
幸江は足で床をどんっと踏み鳴らして命じ、真治は急いで上体を起こして仁王立ちとなった幸江の股間に顔を近づけた。目の前の濃い繁みに縁取られた赤い陰唇が、中年女性特有の饐えた臭いと尿の強いアンモニア臭の混ざった強烈な臭気を発していた。
まだ高校生で童貞の真治にとって女性器を見るのは初めてだったが、それは彼にとって性的興奮の対象ではなく、自分を地獄に引きずり込む怪物に見えた。真治が舐めるのをためらっていると、頭上から再び幸江の声が響いた。
「何をぐずぐずしてるの!そんなに私のここを舐めるのが嫌なのかい!私のここが汚いと言いたいんだね!」
「いえ、そんな事ありません」
真治は焦って顔を更に近づけ、目をつぶって舌を伸ばした。舌が濡れた陰唇に触れると、尿の臭くて刺激的な味が拡がり、吐きそうになって体が震えた。
「おやおや、身震いする位に嬉しいのかい?まあ、汚れたパンティをしゃぶって喜ぶ変態だから、直接女のあそこを舐められてもっと嬉しいんだろうね。本当にスケベで変態の男奴隷だよ、お前は!」
幸江の蔑み切った声が真治の胸を深く抉り、目の奥が熱くなって涙がこみ上げてきた。しかし幸江の暴力に心底怯えている真治は何も言い返せず、吐き気に耐えてひたすら舐め続けた。ペチャペチャと音を立てて陰部を舐める真治に、幸江は更に酷い指示を出した。
「犬みたいに舐めるだけじゃ、能が無いわね。唇も使って奥に残っているおしっこも吸い取るんだよ、変態男奴隷!」
真治は度を越えた恥辱に泣きたくなったが、言われた通りに幸江の陰唇に吸いつき、残留していた尿を吸い取った。彼の口中に尿の強いアンモニア臭と陰部独特の臭いが充満し、自分の精神状態がボロボロになっていくのを感じた。
満足するまで陰部を舐めさせたところで、幸江は一旦真治の顔面を引き離し、後ろを向いた。今度は両手で尻たぶを拡げ、彼の顔面に突き出す。
「前の方は、もういいわ。次は後ろの方を舐めてきれいにおし!」
目前に茶色い大便の滓が付着した肛門を突き出され、真治は目を白黒させた。大便特有の臭気が鼻につき、彼は逃げ出したい衝動に駆られた。
「ぼやぼやしてないで、さっさとお舐め!」
既に反抗心や気力を全て奪い取られている真治は、幸江に命じられて顔面を彼女の尻に埋め、舌を伸ばした。肛門を舐めると、舌に大便の強い臭気と、苦い様な酸っぱい様な何とも表現出来ない吐き気を催す強烈な味が拡がった。真治は全身を震わせ、涙目になって吐くのを堪えた。そして生理的嫌悪感を押し殺し、何も考えない様にして自分の感情を麻痺させ、舌を機械的に動かした。
不意に幸江の肛門が拡がり、派手な音を立ててガスが噴出して真治の口を直撃した。
「うふふ、お尻の穴を舐められて、催しちゃったわ。おならも一緒に味わえるなんて、変態男奴隷にはたまらない御馳走だね」
ガスの臭気が口に溜まり、真治は限度を超えた恥辱に顔を紅潮させ、目から涙をこぼした。しかし、それでも幸江の肛門を舐め続けるしかなかった。


昼になり幸江は昼食をとったが、真治は朝と同じく床に正座させられておあずけを喰らった。幸江は昼食を済ませると、朝と同じ様に残飯をボウルに入れて唾と痰を吐き掛け、真治の前に置いた。
「男奴隷、早くお食べ。午後からも、する事が山ほどあるんだからね!」
幸江に急かされた真治は、何もかも諦めた表情でボウルに顔を突っ込み、残飯を食べ始めた。
彼が残飯を食べていると、玄関のチャイムが鳴り、幸江がリビングを出て行った。しばらくして、彼女は大きなダンボール箱を抱えて戻って来た。
「うふふ、奥様がお前を可愛がる道具をネットで注文なさってたんだけど、今日やっと届いたわ。お前も楽しめるわよ」
真治は彼女の説明を聞き、鳥肌が立った。ネットで注文したのなら、届くまで一週間は掛かる筈だ。今日届いたという事は、理恵子が一週間以上前から真治を嬲ろうとしていた事を意味する。自分が更にひどい目に遭わされる予感に全身が震えた。
真治が残飯を食べ終えると、幸江はダンボール箱から数本の短い革ベルトの様な物を取り出し、真治にエプロンを外すように命じた。
「男の裸エプロンも滑稽で面白いけど、男奴隷にもっと相応しい格好をさせて上げるわ」
幸江は真治に首輪を着け、鍵になっている金具を嵌めて固定した。そのカチリという音が、真治の耳には自分の奴隷宣言の様に響いた。
幸江は彼を立たせると、両手両足首にも同じ様に革ベルトみたいな物を巻いて、カチリカチリと固定した。首輪にも両手両足首の革ベルト様な物にも、繋ぐ事が出来る金具が付いていた。
「これはなかなか便利なものでね、手錠の代わりにもなるんだよ」
幸江は真治の背後に廻ると、彼の両腕を取って背中に廻し、 両手首を重ねた。するとカチッと音がしてそれぞれの金具が連結され、後ろ手に拘束されてしまった。
幸江は彼の正面に戻り、命令を下した。
「男奴隷、足を開いて、腰を前に突き出しなさい!」
真治が恥辱で顔を赤らめながらも言われた通りにすると、幸江は手を伸ばして彼の股間のものをむんずと掴み、その根元に細い革ベルトみたいなものを巻き付け、金具でカチリと固定した。それにも連結出来る金具が付いていた。
「これは首輪じゃなくてチン輪ね。こうすると遊べるのよ」
幸江はダンボール箱からリードを取り出し、先端をそのチン輪の金具にカチッと繋いだ。
「さあ、とっととお歩き!」
幸江はリードをぐいっと引っ張り、部屋を廻り始めた。
「ああっ、待って、待って下さい…」
真治は股間のものが引きちぎられそうな痛みに情けない声を出し、腰を突き出した惨めな格好でよたよたと幸江の後をついて歩いた。
「うふふ、男奴隷らしい姿になってきたよ」
幸江は真治を嘲笑いながら部屋を三、四周廻った。それからリードを外し、後ろ手の拘束を解くと、ダンボール箱から一本鞭を取り出した。その黒光りする一本鞭は、一目見ただけで真治を震え上がらせる迫力があった。
「今日の夕方にガーデンパーティを開くと、奥様から言われてるんだよ。準備するから、お前は庭に出て芝刈りをおし!」
幸江は一本鞭を空中で振って音を出し、真治に命じた。
「ひいっ、はっ、はいっ、ただいま」
鞭が空気を切り裂く音に怯えた真治は、慌てて庭に出た。高い塀に囲まれているので通行人に見られる心配は無かったが、それでも全裸で庭に出るのは恥ずかしかった。真治は幸江の命令通りに物置から芝刈り機を出して芝刈りを始めようとしたが、操作に慣れていない彼はエンジンを始動させるのも一苦労だった。
不意に唸りを上げて、一本鞭が真治の体に絡みついた。
「うぎゃああーっ」
まるで真っ赤に焼けた刃物で体を切り裂かれる様な、革ベルトとは比較にならない激痛に、真治は絶叫を上げて体を硬直させた。
「何をもたもたしてるんだい!ぐずぐずしてたら、ガーデンパーティに間に合わないじゃないの!」
鞭の痛みと幸江に叱責された口惜しさに、真治は涙をこぼしながら謝った。
「は、はい…申し訳ありません…すぐにやります…」
「本当に役立たずの男奴隷だね!早くおし!」
真治は屈辱に身震いしながらも、痛みで硬直して引きつった体を無理に動かし、何とか芝刈り機を始動させ作業を始めた。幸江は一本鞭を手にして、真治の後ろで監督した。真治が芝刈りにもたつくと、彼女は一本鞭を空中で鳴らして叱り飛ばした。真治は直接打たれなくても、その鞭音を聞かされるだけで怯えて縮み上がった。一本鞭では一回打たれただけだが、その激痛は真治に絶大な恐怖心を植え付けたのだった。
真治は芝刈りを終えると、幸江の指示で庭の隅にスコップで穴を掘り、刈った芝を集めてその中に入れて燃やした。それからテーブルと椅子を庭に出して並べたり、グラスや酒類を用意したり、灯りのセッティングをしたりと休む間も無くこき使われた。
作業の途中、喉の渇きを覚えた真治が水道の水を飲もうとすると、すかさず幸江に一本鞭で打たれた。
「ぎえぇーっ」
鞭の激痛に絶叫を上げて悶え苦しむ真治を、幸江は大声で怒鳴りつけた。
「ガーデンパーティの準備がまだ済んでいないのに、勝手に休んで水を飲むんじゃないよ!飲みたかったら、準備が全部済んで、私の許しを得てからにおし!」
「は、はい…分かりました…」
真治は一本鞭の痛みと、あまりの情けなさに体を震わせながら涙声で何とか返事をした。
夕方になり、ようやくガーデンパーティの準備が整った時、慣れぬ労働にこき使われた真治の喉の渇きは限界を超えていた。
「あの…幸江様、水を飲ませて下さい。お願いします…」
真治がおずおずと申し出ると、幸江は返事の代わりに目から火花が散る程の強烈な往復ビンタを浴びせた。
「ひいいっ」
「男奴隷の分際で、人間様と同じ水が飲める訳ないでしょう!思い上がるんじゃないよ!」
幸江の酷い言い様に、真治は打たれた両頬を押さえながらも、悲痛な声で哀願を繰り返した。
「そ、そんな…喉が渇いて死にそうなんです…お願いですから、水を飲ませて下さい…」
幸江はニヤリと意地の悪い笑みを浮かべた。
「ふふん、男奴隷には贅沢過ぎて水なんて飲ませられないけど、そうね、特別に私のおしっこを飲ませて上げるわ。丁度催してたのよ」
真治は目を見開き、顔色を変えて拒絶した。
「そんな、おしっこなんて飲めません。絶対嫌です」
幸江はすかさず右腕を一閃させ、一本鞭を空中で鳴らした。
「ひいいっ」
真治は鞭音に怯え、情けない悲鳴を漏らした。
「男奴隷のくせに私の好意を蹴るなんて、どこまで思い上がってるんだい!今からこの鞭で打ち殺してやるわよ!」
真治は恥も外聞も無く、庭の地面に土下座して許しを請うた。
「ひいっ、お許し下さい。鞭だけは嫌です。お願いです、打たないで下さい。何でも言う事を聞きますから…」
「じゃあ、私のおしっこを飲むのかい!」
「そ、それは…」
真治が口ごもると、幸江は彼のすぐ傍の地面を一本鞭で叩いた。
「ひいいっ」
「どっちかに早く決めなさい!男らしく私の鞭に耐えるか、それとも人間の尊厳を捨てて男奴隷らしく私の便器になるか、どっちにするの!」
「……」
真治が答えられないで黙っていると、幸江は鞭を持った右手を振り上げた。
「お前が決められないなら、私が決めてやるよ。鞭打ちに決まりだね!」
「待って、待って下さい。鞭だけは止めて下さい。飲みます、幸江様のおしっこを飲みます。だから鞭だけは勘弁して下さい」
土下座していた真治は上半身を起こし、卑屈に両手を合わせて幸江を拝んだ。しかし幸江は情け容赦無く、一本鞭を真治の体に振り下ろした。
「うぎゃあーっ」
体を切り裂かれる様な激痛で悲鳴を上げた真治を、幸江は怒鳴りつけた。
「あれ程注意したのに、まだ口の利き方がなっちゃいないね!“飲みますから”とか“止めて下さい”なんて男奴隷の言い方じゃないんだよ!“飲ませて下さいませ”とか“お許し下さいませ”とか言えないのかい!」
真治は幸江の足元で一本鞭の激痛とあまりの屈辱に涙をボロボロこぼした。それでも何とか震え声で言い直した。
「…幸江様のおしっこを飲ませて下さいませ…お願い致しますから、鞭だけはお許し下さいませ」
「ふん、まだ言葉使いがなってないけど、私も漏れそうだから勘弁して上げるよ」
幸江はスカートを捲り上げると、何の恥ずかしげも無くパンティを脱ぎ捨て、両手で真治の髪を掴んで彼の頭を引き上げた。
「男奴隷、私のおしっこをこぼすんじゃないよ。一滴でもこぼしたら、この鞭で体中を打ち据えてやるからね。大きく口をお開け!」
幸江はそう命じると、真治の口を陰部に当てがった。その途端、尿が勢いよく排出された。真治は目を白黒させながらも、必死に飲み下した。こぼしたら恐怖の鞭打ちが待っている。いつ終わるとも分からない尿の噴出を、真治は死ぬ思いで飲み続けた。幸江の濃くてアンモニア臭の強い刺激的な味の尿が彼の喉を焼き、胃にどんどん溜まっていった。
ようやく幸江の排尿が終わり、飲み干す事の出来た真治は安堵のため息をついたが、同時に大きなげっぷも出してしまった。げっぷまでアンモニア臭くて、真治は体の内側から徹底的に貶められた気分にになり、立ち直れそうもなかった。
幸江は一旦真治の顔を陰部から引き離すと、目が眩む様な往復ビンタを張った。
「ひいっ」
「何をぼんやりしてるんだい!おしっこを飲み終わったら、お前の舌で後始末おし!」
幸江は真治を叱りつけると、再び彼の口を陰部に押し付けた。真治は彼女が昼前に彼の舌をトイレットペーパー代わりに使った事を思いながら、懸命に舌を動かした。改めて口中に尿独特のアンモニア臭と中年女性の饐えた陰部の臭いが広がり、惨めで涙が止まらなかった。
ほんの二日前まで下女同然に扱ってきた幸江から鞭打たれてこき使われ、虐められて便器にされた真治は、自尊心も人間の尊厳も全て奪い取られ、深く落ち込んで目の前が真っ暗になった。


日が暮れてから、理恵子が数人の中年女性を引き連れて帰宅した。女性達は高価そうな服を着こなしてブランド物のバッグを手にしており、いかにも金持ちの有閑マダムといった風情だった。彼女達は広い庭でテーブルに着くと、それぞれグラスを手にした。
「皆様、普段私どもの扱う商品を御愛好頂き、真にありがとうございます。本日は皆様方に大いに楽しんで頂きたいと思います。それでは皆様方の御多幸を祈って、乾杯!」
イブニングドレスに着替えた理恵子の音頭で乾杯を済ませると、彼女は給仕をしている幸江に、真治を連れて来るように言った。幸江は屋敷に入ると、直ぐにリードを引いて全裸の真治を庭に引っ張り出した。
リードの先は真治の股間のものに繋がれており、後ろ手に拘束された彼は自分のものが引きちぎられそうな痛みに顔を歪め、腰を突き出してよたよたと庭に歩み出た。彼の滑稽な姿を見た女性達は、どっと笑った。
「何よ、あの格好!男があそこを引っ張られて、見苦しいわね」
「まだ若い男の子みたいだけど、あんな姿で女性の前に出て来て、恥ずかしくないのかしら」
「ひょっとして自分のあそこを女性に見せびらかして喜ぶ、露出狂の変態じゃないの?」
真治は初対面の女性達に全裸の珍妙な姿を晒して口々に蔑まれ、恥辱のあまり顔から火が吹き出る程に赤面し、目に涙が浮かんできた。理恵子はツカツカと真治に近づくと、頬が腫れ上がる位の強烈な往復ビンタを張った。
「ひいっ」
「男奴隷、よくもそんな見苦しい格好でお客様の前に出れたものね!それにお客様に挨拶の一つも出来ないなんて、どういうつもりなのよ!」
あまりに理不尽な叱責であったが真治に言い返せる筈もなく、うなだれてか細い声で幸江に命じられた挨拶をした。
「…申し訳ありません。皆様、よくいらっしゃいました…今日は僕を存分に嬲って、楽しんで下さい…」
理恵子は再度、真治に強烈な往復ビンタを喰らわせた。
「ひいっ、ひいいっ」
「ちゃんと頭を上げて、もっと大きい声で挨拶おし!お客様に全然聞こえないじゃないの!」
頬を赤く腫らした真治は、半ば自暴自棄になって大声を張り上げた。
「み、皆様、今日は僕を思い切り虐めて、存分にお楽しみ下さい」
再び女性達が、どっと笑った。
「自分から虐めて下さいだなんて、この男の子はやっぱり変態マゾなのね」
「理恵子さんから聞いてはいたけど、本当に虐められたがる異常性欲者がいるなんて、信じられなかったわ」
「きっと、こんないやらしい男の子が痴漢とが下着泥棒をするのよ」
女性客達に嘲笑された真治は堪え切れずに、身震いして涙をこぼした。理恵子はテーブルの花瓶から、花を一本抜き出した。
「男奴隷、お前の醜悪なものに飾りをつけて上げるわ」
理恵子は真治の股間のものを掴むと、尿道口に花の茎を当てがった。
「ひえっ」
真治は短い悲鳴を漏らして逃げようとしたが、後ろから幸江にしっかりと羽交い絞めされて動けないように固定されてしまった。理恵子はじわじわと尿道に花の茎を挿入した。その茎は細くて滑らかであったが、真治には焼け火箸を突っ込まれた様な激痛をもたらした。
「い、痛い、止めて、止めて下さい、お願いです…」
「うるさいわね!気が散るじゃないの!」
真治は泣いて哀願したが、理恵子は情け容赦なく挿入を続けた。彼女は真治のものに深く茎を挿入すると、股間のものからリードをはずし、幸江に手を放すように言った。そして真治に酷い命令を下した。
「男奴隷、せっかく飾り付けして上げたんだから、腰を振って皆様にお見せしなさい!」
真治は尿道の激痛と限度を超えた恥辱で涙をボロボロこぼしながらも、女性客達の方に向いて腰を左右に振り始めた。女性客達は、又もどっと笑った。
「あははっ、面白いショーね。本当に滑稽だわ」
「あそこに花を挿して腰を振るなんて、変態にはお似合いね」
「前だけじゃなく、後ろの方にも花を挿して上げようかしら」
女性客達の嘲笑と侮蔑が真治の心を深く抉り、精神をズタズタにした。後ろ手に拘束されている真治は耳を塞ぐ事も出来ず、すすり泣きながら尿道の痛みに耐えて腰を振り続けた。
「何をメソメソしながら下手なダンスをしてるのよ!見苦しいから、もういいわ。幸江さん、あの格好をさせてやって」
「はい、奥様」
幸江は真治に近づくと、頭がクラクラする程の往復ビンタを張った。真治は泣き声で悲鳴を上げた。
「ひいいっ」
「お客様の前で醜い踊りをして、奥様に恥をかかせるなんて!もう、許さないよ!ぼやぼやしてないで、さっさと地面に仰向けにおなり!」
後ろ手の真治がおずおずと地面に横たわると、幸江は小さな金具が数箇所付けられている1・5メートル位のステンレスパイプを手にした。彼女は真治の足を開かせると、彼の両足首の拘束具の金具をパイプの金具に繋いだ。そして海老の様に真治の体を折り曲げさせ、パイプの金具と首輪の金具を細い鎖で繋いだ。真治は頭を下にして股を開き、陰部と肛門を天に向けたポーズで固定されてしまった。
理恵子はテーブルの燭台から火の点いている蝋燭を一本抜き取ると、苦しい姿勢で喘いでいる真治に近づいた。
「お客様に見苦しいダンスをお見せして私に恥をかかすなんて、本当に使えないわね!役立たずの男奴隷は、燭台にでもおなり!」
理恵子は真治の尻たぶを押し広げると、容赦無く火の点いている蝋燭を彼の肛門に突き立てた。
「ぐわぁーっ」
真治は肛門に異物が突っ込まれる痛みと異様な感覚に悲鳴を上げたが、理恵子は構わずに蝋燭を更に深く挿入した。傍にいた幸江が真治の顔を踏みにじり、叱りつけた。
「もう、うるさいわね!お客様が驚かれるじゃないの!」
幸江はスカートを捲くりパンティを脱ぐと、真治の口に押し込んだ。彼の悲鳴は、くぐもった呻き声に変わった。口中に中年女性の饐えた臭いが充満し、あまりの恥辱に涙がこぼれた。理恵子は女性客達の方に向き直った。
「皆様、見苦しいものをお見せしてしまい、真に申し訳ございませんでした。ささやかではございますが、お酒と料理をお楽しみ下さい」
女性客ははしゃいでグラスを空け、肴に手をつけて歓談した。
「こんな若い男の子を飼っているなんて、本当に羨ましいわ。今度うちでパーティを開く時に、貸して下さらない?」
「奴隷を持てるなんて、貴族みたいでいいわよねぇ。私も一匹欲しくなったわ。どこで入手したらいいのかしら?」
「この坊やは変態マゾだから、痛くされれば喜ぶんでしょう?私も可愛がって上げようかな」
女性客達は肛門に蝋燭がそそり立ち、尿道に花を挿して、口にパンティを詰め込まれている惨めな姿の真治を指差して嘲笑い、好き勝手な話をしていた。真治の耳に女性達の心無い笑い声が響き、情けなくて涙を止められなかった。
しかし彼に口惜しがる余裕は無くなってきた。肛門に挿された蝋燭から熱い蝋が、彼の敏感な箇所に滴り落ちてきたのだ。
「むぐうっ」
口に汚れたパンティを詰め込まれた真治は、くぐもった悲鳴を漏らした。彼は熱い蝋がたれないように、体のバランスを取って蝋燭を垂直にしようと努めた。しかし僅かに傾いただけで、熱い蝋が敏感な肛門周辺や陰嚢に滴り落ちて彼を苦しめた。
そんな真治の苦しみをよそに、理恵子と女性客達はレストランからデリバリーされた料理とお酒を楽しんでいた。
熱い蝋がかなり肛門や陰嚢に滴り落ちたところで、ようやく理恵子が真治に近づいた。
「さっきからモゴモゴとうるさいわね。お客様の前で聞き苦しい呻き声を出すんじゃないわよ!」
理恵子は、脂汗を流して苦しんでいる真治の体から蝋燭と花を抜き取った。抜き取られた時、肛門と尿道にかなりの痛みを感じたが、とりあえず真治はほっとした。
しかし彼が安堵するのは早過ぎた。理恵子は一本鞭を手にすると、真治に残酷な事を言った。
「お前は蝋燭が苦手なようね。だったら払い落として上げるわ!」
理恵子は一本鞭を持った右手を振り上げると、何のためらいも無く天を向いている真治の肛門を打ち据えた。
「ぐむおぉーっ」
開いた股間をしたたかに鞭打たれた真治は、肛門に落雷を受けて睾丸が叩き潰された様な激痛に、くぐもった獣じみた呻き声を上げ、拘束された不自由な体を横倒しにして痙攣した。
幸江が近づき、彼の口から自分のパンティを引き抜いた。
「奥様がお前の体に付いた蝋を払って下さったのに、お礼も言えないのかい、お前は!まだ男奴隷の身分が分かってないんだね!」
幸江に怒鳴りつけられても、股間の激痛に苦しんでいる真治はまともに返事が出来ず、アウアウと意味の無い声を出して泣きじゃくるだけであった。
「幸江さん、まあいいわよ。とりあえず鎖とパイプを外して頂戴」
理恵子に指示された幸江は、言われた通りに真治の拘束を解き、彼の両手足を自由にした。しかし真治は股間の激痛が長引き、地面に体を横たえたまま動けずにいた。
理恵子は真治の頭を蹴り、非情な命令を下した。
「男奴隷、お客様の前で、いつまで横になっているつもりなの!早く四つん這いにおなり!」
「…は、はい」
真治は股間の痛みを堪え、よろよろと四つん這いになった。理恵子は続けて命じた。

「男奴隷、お客様の所へ這って行き、“餌を恵んで下さい”とお願いして廻りなさい!」
真治は股間の痛みがまだ引いてなかったが、体を無理に動かし、女性客達の所へ這って行った。
「…お、お願いです。どうか餌を恵んで下さい」
真治が泣きそうな声で哀願すると、女性客達はどっと笑い出した。
「あはは、男のくせに犬みたいに餌をねだるなんて、恥ずかしくないのかしら。プライドを捨てて、人間を止めちゃったの?」
「ふん、こんな男を犬扱いしたら、動物愛護協会に訴えられるわよ。ちゃんと動物以下の奴隷らしく扱ってあげましょう」
「それにしても四つん這いになって、股のものをぶらぶらさせながら這い回るなんて、本当に醜悪だわ。こいつは豚にも劣るわよ!」
女性客達から口々に罵倒され、真治は目の奥が熱くなり、再び涙を流した。
「男奴隷、顔を上げて、口を大きくお開け!」
理恵子に命じられた真治は、おずおずと言われた通りにした。理恵子はクチャクチャと噛んだ肉片を、ペッと彼の口に吐き出した。唾がからんでねっとりとした肉片の口当たりに吐き気を催したが、全身を震わせて何とか飲み込んだ。吐いたりしたら、どんなお仕置きをされるか分かったものではない。
真治はグチャグチャの肉片を飲み込むと、何だか自分の人間性がどんどん削られていく気がして、がっくりとうなだれた。すると、すかさず幸江に一本鞭で背中を打たれた。
「ぎゃああーっ」
真っ赤に焼けた鉄棒を背中に押し付けられた様な激痛が、真治の体を硬直させて絶叫を上げさせた。
「奥様が餌を恵んで下さったのに、お礼も言えないのかい!そんな事じゃ、私の躾が疑われるんだよ!」
幸江に大声で叱りつけられた真治は、慌てて理恵子の足元に土下座して、震え声で礼を述べた。
「理恵子様、餌を恵んで下さり、ありがとうございます…」
理恵子は彼の頭を蹴り、言いつけた。
「白々しいお礼はいいから、他のお客様の所へお廻り!」
真治は屈辱で顔を紅潮させて女性客達の所へ這い寄り、か細い声で餌をねだった。
「お客様、お願いします…どうか餌を恵んでください…」
女性客達は真治を嘲笑い、理恵子を真似て次々と噛み砕いた食べ物を彼の口に吐き出した。中にはワインで口をすすぎ、それを真治の口に吐いた客もいた。
真治は汚いとかおぞましいとか感じる余裕さえも無く、吐かないように飲み込むのが精一杯だった。
「うふふ、男奴隷に相応しい食事ね。でも上の口ばかりじゃ能が無いから、下の口にも御馳走して上げるわ」
理恵子はシャンパンの瓶を手にして激しく振り、四つん這いの真治の肛門に瓶の口を一気に突き刺した。
「ひいいっ」
直腸にシャンパンが流れ込み、その異様な感覚に真治の口から悲鳴が上がった。
「幸江さん、アナルの栓を持って来て」
理恵子は幸江からゴム製の細いディルドゥを受け取り、真治の肛門からシャンパンの瓶を抜くと、素早くゴム製のディルドゥを突き刺した。
「ああっ」
肛門にディルドゥを挿された真治は情けない悲鳴を漏らし、女性客達は腹を抱えて大笑いした。
「見てよ、あの坊や。お尻にあんな物を挿れられて喜んでるわよ。ひょっとしてオカマなんじゃないの?」
「きっとホモよ、ホモ!男同士で楽しんでいるのよ。おぞましいわ」
「こんな汚らわしいホモ豚は、もっと辱めて上げましょうよ」
女性客達の蔑みが真治の心をズタズタに傷つけ、目から涙が止まらなかった。理恵子は女性客達が真治を嘲笑している間、ディルドゥの後ろに付いているポンプを使って空気を送り込み、ディルドゥの先端を膨らませた。これでディルドゥの先端が真治の直腸内に引っ掛かり、抜けなくなってしまった。
真治の直腸内ではシャンパンの炭酸ガスが膨張し、痛みと急激な便意を催させた。
「あ、あの、理恵子様、トイレに行かせて下さい…お腹が痛くて、漏れそうで…」
理恵子は真治の哀願を鼻で笑って、一蹴した。
「ふん、男奴隷のくせに厚かましいわよ。パーティが終わるまで我慢おし!」
「そ、そんな…」
腹の痛みが加速的に増した真治は、泣きそうな声を出した。幸江は真治を蹴って、地面に転がした。
「お客様の前で、トイレに行かせろ、漏れそうだなんて失礼を言うんじゃないよ!まだ自分が家畜以下の男奴隷だと分かってないのかい!」
幸江は真治の膨れた下腹を踏みつけ、目を吊り上げて怒鳴りつけた。真治は腸が捻じ切れそうな激痛に脂汗を流し、哀れな泣き声で哀願を繰り返した。
「ああっ…苦しい、お願いです。トイレに、トイレに行かせて下さい…お願いします、死んでしまいます…」
真治は恥もが外聞も捨てて排便しようとしたが、直腸内で膨らんだディルドゥが完全に栓をして、漏らす事も出来なかった。
「幸江さん、もうそれ位にして、庭の隅でさせて上げて」
これ以上は腸の破裂を引き起こす虞があると判断した理恵子は、幸江に排便させるよう指示した。幸江は些か残念そうに真治の下腹から足を外し、彼の頭を蹴って命じた。
「男奴隷、いつまでも寝転がってないで、庭の隅の、昼に掘った穴まで這ってお行き!」
真治は返事をする余裕も無く、よろよろと四つん這いになり、昼に刈った芝を燃やした穴へ向かって行った。這い進む度に直腸内のディルドゥが擦れ、下腹の破裂しそうな痛みが増幅して、ほんの数メートルの距離がとてつもなく遠く感じられた。女性客達は面白がって、彼の後をついて行った。
ようやく真治が庭の隅の穴にたどり着き、幸江に命じられて穴に跨った時には、下腹の痛みで全身に汗が噴出し何も考えられなくなっていた。幸江がディルドゥのポンプの弁を緩めた途端、真治の肛門から凄い勢いでディルドゥが飛び出し、多量の軟便が噴出した。幸江は臭いが広がらない内に、急いで穴に溜まった便にスコップで土を掛けて覆った。
「まあ、汚い!よくもこんなに沢山漏らせたわね!」
「女性の前でお漏らしするなんて、恥ずかしくないの!この変態豚!」
「恥知らずにも程があるわよ!本当に動物以下の奴隷だわ、最低!」
真治の排泄を見物していた女性客達が口々に罵った。その罵声は慎治の胸を深く抉り、彼は恥ずかしさで精神が崩壊しつつあるのをおぼろげに感じた。
幸江はホースを引っ張ってきて、真治の下半身を水道で洗い流し、スコップで更に土を掛けて穴を完全に埋めた。幸江が作業している間、真治は女性客達の目を意識し、恥ずかしさでまともに顔が上げられず、地面に突っ伏してすすり泣いていた。
後始末の作業を済ませた幸江は、伏せている真治の髪を掴んで引き上げ、激しい往復ビンタを張った。
「ひいいっ」
「私にお前の汚い後始末をさせておいて、何をメソメソ泣いてるんだい!泣きたいのは私の方だよ!御食事中のお客様の前で汚らわしい醜態を晒したりして、どうするつもりなの!」
「お、お許しを、どうかお許し下さい…」
真治は幸江の見幕に怯え、哀れな声で許しを請うと、理恵子が笑いながらとりなした。
「まあまあ幸江さん、少し落ち着いて。この男奴隷にはまだしてもらう事があるから、それ位にして上げて…男奴隷、こちらに来なさい!」
理恵子は真治を庭の中央に這い寄らせると、正座するよう命じた。彼女は正座した真治の前で、何の恥じらいも無くイブニングドレスの裾を捲り上げ、パンティを脱いだ。
彼女は驚いて見ている女性客達の前で、真治の頭に脱いだパンティを被せると、酷い命令を下した。
「ちょっとお酒を飲み過ぎて、催しちゃったの。男奴隷、お前を便器に使って上げる。今からおしっこするから、こぼさないように全部お飲み!」
真治は顔色を変えて、彼女の命令を断った。
「そ、そんな、おしっこなんて飲めません」
すかさず派手な音を立てて、真治の頬に理恵子の強烈な平手打ちが炸裂した。
「ひいっ」
「昼間幸江さんのおしっこを飲んだくせに、私のおしっこは飲めないと言うの!私を汚らしいと思ってるのね!」
真治は理恵子の叱責に怯えたが、幸江の時と違って他の女性達の目がある所でおしっこを飲まされるのには、さすがにためらいがあった。
「そ、そんな事ありません。ただ…」
「私のおしっこが飲めないなら、鞭で打つわよ!今度は肛門が裂けるまで、股間を打ってやるわ!」
真治は震え上がって理恵子の足元に土下座し、必死に慈悲を請うた。
「ひいいっ、お許し下さい。理恵子様のおしっこを飲みます、いえ、是非飲ませて下さいませ。お願いです、鞭だけはお許し下さい、鞭だけは…」
真治は心底怯え切って、全身を震わせて土下座していた。肛門への鞭の一撃は、それ程までに恐怖心を植え付けたのだった。
理恵子は口元を歪めて笑うと真治の髪を掴んで引き上げ、イブニングドレスの裾を捲くって彼の口を陰部に当てがった。真治の鼻は理恵子の濃い繁みに埋められ、饐えた臭いが鼻孔の奥まで届き、彼の脳髄を痺れさせた。
「私のおしっこを全部飲むのよ!一滴でもこぼしたら、鞭で打つからね!」
真治は精一杯に口を開き、理恵子の陰部に密着した。真治を嬲って昂ぶったのか、彼女の陰唇は充血してめくれ、既に濡れそぼっていた。
「出るわよ、全部お飲み!」
真治の口に理恵子の尿が勢いよく噴出された。彼はむせそうになったが、鞭のお仕置きが恐ろしくて必死に飲み続けた。食道を焼いて胃に溜まっていく尿が、自分の正常な精神をどんどん削り取っていく気がして、真治の目から涙があふれた。
彼が喉を上下させて尿を飲むのを見物していた女性客達は、目を輝かせて嬌声を上げた。
「キャー、本当におしっこを飲んでるわ!こいつは真の変態ね。もう人間じゃないわよ」
「ふん、変態の男奴隷は、人間便器が相応しいのよ。まるで豚みたい!」
「豚でもおしっこなんか飲まないわよ。こいつは豚にも劣る、最低のうじ虫だわ」
女性客達の侮蔑が真治の頭の中で響き、人間の尊厳・気力といったものが全て崩壊してしまった彼は、ただ恥辱の涙を流し続けた。排尿を終えた理恵子は真治の舌で後始末させながら、女性客達に声を掛けた。
「宜しかったら、皆様もこの人間便器をお使い下さい。普通のトイレより、遥かに気持ちいいですわよ」
女性客達は再度嬌声を上げ、真治の周りに集まった。ガーデンパーティの間中、真治は哀れにも人間便器として、入れ代わり立ち代り女性客達の尿を飲まされたのだった。


翌日からは真治にとって、正に地獄だった。全裸に首輪と両手首両足首の革ベルト、それと陰部にチン輪を着けられた姿のまま、日中は幸江に鞭打たれながら、ありとあらゆる家事をこなし、夕方から夜にかけては沙希と理恵子の慰み物にされるのだ。
沙希はテレビを見たり、携帯で友人とおしゃべりする間中、真治の顔をクッション代わりに使って尻に敷いた。大体はパンティ越しだったが、気が向くとパンティを脱ぎ、裸の尻で真治の顔を押し潰して股間で彼の鼻と口を塞いで苦しめた。真治は僅かな隙間を探って何とか呼吸するのだが、自然に沙希の蒸れた股間の臭いも深く吸い込むようになり、その強烈な臭いに頭がクラクラした。
「うふふ、もうお前の顔には、私の股の臭いが染み込んでるんじゃないの?まあ、男奴隷に相応しいわね」
沙希の軽蔑し切った嘲りが真治の胸を深く傷つけ、目の奥が熱くなり涙がこみ上げた。
理恵子は真治を、もっぱら舌奉仕に使った。真治は彼女の濃い繁みに鼻と口を突っ込み、ひたすら陰唇を舐め続けた。中年女性特有の、臭いがきつくてむせ返りそうな分泌液に塗れ、舌を酷使した。少しでも舌の動きを止めると、すかさず背中を鞭打たれるので、一息つく事も出来なかった。
理恵子が二度、三度と絶頂に達し、ようやく真治を解放した時には、彼の舌は腫れ上がり、口も痺れて満足に話せない程だった。
唯一の安息である睡眠でさえも、幸江にたびたび妨害された。彼女は真夜中に真治の頭を蹴って起こし、
「おしっこしたくなったんだよ。男奴隷、口をお開け!」
と命じて尿を飲ませるのだった。おかげで真治は重労働・虐待・睡眠不足と、心身ともにボロボロになってしまった。


ガーデンパーティから一種間経った日の朝、真治は意を決して沙希と理恵子と幸江が朝食を取っているダイニングへ行き、理恵子に恐る恐る申し出た。
「あの、理恵子様、そろそろ学校に生かせて下さい…」
美術部員達の前で晒した醜態が学校中に広まっており、白眼視されて蔑まされるだろうが、高校位は卒業しておきたかった。それに学校にいる間だけは、幸江の虐待から解放される。
今の真治には高校を卒業して自分の相続分を手にし、この家を出る事が唯一の希望だった。しかし、その希望は理恵子の非情な返事で、無惨に打ち砕かれてしまった。
「何言ってるの。お前はもう、五日前に高校中退してるのよ。退学の手続きは、とっくに済ませたわ」
真治は目を見開いて、思わず大声を出した。
「一体どういう事ですか!」
理恵子は鼻で笑って答えた。
「お前がオナニーしたり、パンティをしゃぶっている動画を校長に見せて、精神治療に専念するためと説明して退学の手続きを取ったの。お前が変態だって噂は学校中に広まっていたし、校長は学校名に傷がつくのを恐れて、すぐ退学させてくれたわよ」
真治は激昂し、理恵子に飛び掛ろうかと一瞬思ったが、逆に叩きのめされるのが分かっていたので、下唇を噛んで耐えた。
「…分かりました。もう僕はこの家を出て行きます。僕の相続分を、直ぐに分けて下さい」
真治は怒りを必死に押し殺し、絞り出すような声で決意を口にした。しかし、それすらも理恵子に鼻で笑われた。
「お前の自由になる財産なんか無いわよ。全て後見人の私が管理するからね」
理恵子はファイルケースから一枚の書類を取り出し、真治に突きつけた。それには何やら難しい法律用語が記されており、何とか自分の名前と《禁治産者宣告》の単語だけが読み取れた。理恵子は真治を嘲笑しながら説明した。
「お前のオナニーやパンティしゃぶりの動画を知り合いの精神科医に見せて、精神異常の診断書を書いてもらったの。それを家庭裁判所に提出して、お前を禁治産者にしたのよ。お前の財産は、後見人の私の許可無しでは動かせないの。ホホホ…」
全ての希望が断ち切られて真治は目の前が暗くなり、床にへたり込んだ。
「な、なぜ、僕をここまで酷く…」
つぶやく様な真治の問い掛けに、理恵子は怒りを込めた声で返事をした。
「それはね、お前の父親の岡田剛三に恨みがあるからよ!」
真治は驚いて顔を上げた。
「まだ沙希が三歳の頃、剛三が裏で糸を引いた手形詐欺に私の夫が嵌められ、会社を乗っ取られたわ。巨額の借金を背負った夫は、絶望して自殺してしまった。残された私は夫の遺志を継ぎ、あらゆる辛酸を舐めて十五年掛け、小さな輸入会社を興したの。すると剛三は私の会社にも手を伸ばしてきたわ…」
真治は呆然として、理恵子の説明を聞いていた。
「下手に抵抗しても強引に乗っ取られるだけだから、逆に女の武器を使い剛三を誘惑して妻の座におさまったのよ。昔、自分が自殺に追い込んだ男の妻とは、全然気づかなかったみたいでね。さて、今から復讐してやるという時に、あっけなく交通事故で死んでしまい、気が治まらなかったわ。だから剛三が気に掛けて可愛がっていた一人息子のお前に恨みを晴らす事にしたのよ!」
呆然としている真治に、沙希が話し掛けた。
「お母さんが女手一つでどれだけ苦労して私を育ててくれたか、坊ちゃん育ちのお前には分からないでしょうね。お父さんの仇の息子が何の気苦労も無く高校生活を送るのを見て、いつもはらわたが煮えくり返っていたわ!」
学校で沙希がやたらと自分に絡んで突っかかってきた理由が、真治にようやく分かった。幸江も話に加わった。
「お前が小学生の時からわがまま放題で私を顎で使ってくれて、いい加減頭にきてたんだよ!それに、お前の父親の剛三にいつも、“お前はここ以外、行く所が無いんだろう”と言われ続けてたんだよ。それがどれ程私を傷つけてきたか、お前に想像出来るかい!」
青ざめている真治に、理恵子は残酷な宣言をした。
「お前は禁治産者だから、この家を出る事は許さないよ。もし勝手に家を出たら、あらゆる手段で探し出して捕まえて、精神異常者として精神病院に一生叩き込んでやるからね!」
全ての自由と財産を奪われた真治は絶望し、両手を床に着いてがっくりとうなだれた。幸江が真治の前に残飯の入ったボウルを置き、カー、ペッと痰を吐き掛けて言いつけた。
「自分の立場が分かったなら、さっさと朝の餌をお食べ!今日も用事は山程あるんだからね!」
真治がよろよろとボウルに顔を近づけると、沙希からストップが掛かった。
「ちょっと待ちなさい!特別に味付けをして上げるわ」
沙希は制服のスカートを捲り上げてパンティを脱ぎ、残飯入りのボウルに跨ってしゃがんだ。目を丸くしている真治の前で、彼女は何の恥じらいも無く、派手な音を立てて放尿した。ボウルに見る見る泡立つ黄色い液体が溜まっていった。
放尿を終えた沙希は真治の髪を掴み、自分の股間に引き寄せた。濡れた繁みから、尿のアンモニア臭が鼻についた。
「男奴隷、お前の舌で舐めて、きれいにするのよ!」
沙希に命じられた真治はおずおずと舌を伸ばし、尿で濡れた陰唇を舐め始めた。舌に尿の刺激的な味が拡がり、あまりの情けなさに涙で視界がぼやけた。
沙希はいい加減舐めさせたところで、真治の顔を離して頬に力強い平手打ちをし、命令を下した。
「いつまで舐めてるのよ、スケベ奴隷が!せっかく味付けして上げたんだから、暖かい内に早く食べなさい!」
屈辱で身震いしながらも、真治はボウルに顔を近づけた。ただでさえ汚らしい残飯が尿に浸されて強いアンモニア臭が鼻につき、口をつけるどころか見ているだけで吐き気を堪えるのが精一杯だった。幸江はためらっている真治の後頭部に足を乗せた。
「せっかくお嬢様が味付けして下さったのに、何を嫌がってるのよ!さっさとお食べ!」
幸江は真治を叱りつけると足に体重を掛け、彼の顔を残飯に埋めた。全てを諦めた真治は、ペチャペチャと音を立てて尿に浸された残飯を食べ始めた。口中に何とも表現できない臭気が拡がった。沙希は勝ち誇った声で真治を嘲った。
「うふふ、まるで豚みたいね。もっとも豚でさえおしっこを掛けられた残飯なんか食べないでしょうから、お前は豚以下のうじ虫ね」
沙希の嘲りが真治の精神をズタズタにした。そこに理恵子が止めを刺した。
「これからお前の餌には、必ずおしっこを掛ける事にするわ。それとお前が飲めるものは、女のおしっこだけよ。勝手に水を飲んだりしたら、鞭で打つからね…そうそう、剛三の財産を整理してたら、お前名義の通帳が出て来たの。お前が大学に行って、マンションが買える位の金額が記帳されてたわ。あんな非道な男でも、一人息子のお前が可愛かったのね。これは私が後見人として、管理して使って上げるから安心しなさい。お前は財産の相続は出来なかったけど、女の恨みを相続したわ。これから一生掛けて相続人の務めを果たしてもらうわよ。オホホホ…」
尿に塗れた残飯を食べている真治の頭に理恵子の嘲笑がうつろに響いて、目の前が真っ暗になり、彼の意識は二度と這い上がれない汚辱の底に落ちて行ったのだった。

                                      おわり
 
踏まれマニアの1日 vol.2
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