崩  壊

作者 namelessさん

職員室の机で、担任クラスの生徒名簿を見ていた佐伯和也は、沈んだ顔つきで深いため息をついた。彼は四月の新学期を迎えて6年生のクラスを任されたのだが、そのクラスの生徒に月岡里緒奈という問題児がいたのだ。里緒奈は少女モデルに何度もスカウトされる位の美少女なのだが、何でも自分の思い通りにならないと気がすまない我が儘な性格であり、両親が護身のためと空手を習わせていて、同年代の男子より喧嘩が強く、父親がグループ企業の経営者で、教育委員会にも顔が利く実力者なので、教師ですら彼女の顔色を窺う始末だった。
 里緒奈はいつも取り巻きの女子達を引き連れ、女王様気取りで学校内を闊歩し、上級生も彼女を“女帝”と呼んで敬遠する程だった。去年、里緒奈が5年生の時には、授業中のお喋りを厳しく叱責した担任教師を逆恨みして、取り巻きの女子達を使い、クラスの生徒を煽り立てて学級崩壊を起こさせ、担任教師をノイローゼにして、うつ病で長期休職に追い込んだ事もあった。この時は、さすがに校長が里緒奈の両親に直談判し、素行を改めなければ、希望している都内の名門私立中学の受験は絶望的になると警告したため、何とか騒ぎは収まった。
 いつの間にか和也の背後に立った教頭が彼の肩を叩いて、声を掛けた。
「佐伯先生、随分気が重そうですな。やはり、月岡里緒奈が心配ですか?」
 和也は慌てて振り返り、教頭を見上げて返事をした。
「い、いえ、違いますよ。6年生のクラスを担当するのが初めてなので、どの様に指導しようかと考えていただけです」
「そうですか…まあ、彼女も中学受験の事を考えて、少しは大人しくしているようですし、佐伯先生は27歳の若いイケメンで、女子生徒に人気がありますから、きっとうまくいきますよ。肩の力を抜いて、気楽にやって下さい。ハハハ…」
 教頭は笑い声を立てて離れて行き、和也は再度ため息をついた。壁の時計を見た和也は、教科書とプリントを揃えると、浮かない顔で席を立ち、自分が担任となったクラスの教室に向かった。


 和也が沈んだ顔つきでため息をついていたのは、教頭が思っていたのとは、全く別の理由からだった。実は和也は、幼女から少女に移り変わる時期の、10歳から12歳位の少女に強く惹かれる、いわゆるロリコンだった。彼が小学校の教師になったのも、常にその年頃の少女達に接していたいという、邪な欲望からだった。しかも、和也はただのロリコンではなく、少女にかしずき、少女に支配され虐められたいと願う、マゾヒストでもあった。

 ロリコンは世間から厳しく非難され、犯罪にもなりうる性癖であり、マゾは女性から最も軽蔑される性癖である事を、和也は十二分に理解していた。よりによって、この両方の性癖を兼ね備えている事が周囲に露見すれば、教師の仕事どころか社会的地位を全て失ってしまうのを自覚していた彼は、自分の性癖を誰にも打ち明けられず、必死に隠し通してきた。
 和也は、教頭の言った通りに外見はイケメンで、学生時代から女性にモテてはいたのだが、いくら美人でも成人女性には全く興味が持てず、まともに女性と付き合った事が無かった。その分、脇目も振らず勉学と職務に打ち込み、浮いた噂の一つも立たなかったので、和也は若いのに実直で品行方正な教師と評価され、今回特別に6年生のクラス担任に選ばれたのだった。
 和也は昨年の春に、今の小学校に赴任したのだが、当時5年生で問題児扱いされていた里緒奈に、一目で心を奪われてしまった。是非とも里緒奈様の奴隷にされて虐められたい…和也は一年間、ずっと誰にもいえない願望を心に抱いていた。学級崩壊でノイローゼになった担任教師を、逆に羨ましく思った程だった。自分が担任なら、里緒奈様の足元に跪いてお詫びし、お慈悲を請うものを…和也は土下座し、懸命に謝罪している自分の頭を、里緒奈に踏みにじられ、罵られる情景を夢想し、何度もオナニーした。そして、何としても里緒奈様の担任になって、お傍にいたいと、ずっと願っていた夢が、今年の春に思いがけず叶ったのだった。
 大喜びする筈の和也だったが、いざ担任となってみると、どの様に里緒奈に接すればいいのか、皆目見当がつかなかった。まさか、教え子である小学6年生の女子に、教師の自分が変態願望を告白して、奴隷志願する訳にはいかない。毎日、間近で里緒奈に接して、自分の特殊性癖を今まで通り完璧に隠し通せるかどうか、和也には自信が持てなかった。
 教室のドアの前に着いた和也は、些か逡巡したが、意を決して勢いよくドアを開けて中に入り、教壇に立つと、大声で挨拶した。
「皆さん、お早う!私が今日から皆さんの担任になりました佐伯です。皆さんはもう6年生で、最上級生です。下級生の模範となるように、時間を1分1秒たりとも無駄にせず、勉強とスポーツに励み、最後1年の小学校生活を有意義に過ごしましょう。それでは、出席を取ります」
 和也は生徒の名前を読み上げながら、ちらりと里緒奈の顔を窺った。彼女は大きな目で、出席を取っている和也をじっと見つめていた。彼は里緒奈が自分の心の内を見透し、奴隷として値踏みしているかの様に妄想し、教壇の陰で股間のものを硬くさせた。


 和也が担任になってから3ヶ月が経ったが、予想に反し、クラスで目立ったトラブルは発生しなかった。問題児の里緒奈は、中学受験を意識して自重しているのか、授業中に騒ぐ事はせず、取り巻きの女子達も彼女に倣って大人しく振舞っていた。和也は、担任として授業がスムーズに進む事は大変ありがたかったのだが、肩透かしを喰らったようで、些か物足りなさを感じていた。
 里緒奈様に悩まされ、苦悶したい…和也は自分の心の内を見つめ、我ながら自分のマゾ性に苦笑した。そんな時に、事件が起こった。


 それは7月に入って、夏の日差しが強くなり、体育の授業が水泳に切り替わった時期だった。金曜日の放課後に和也が校内を見廻っていると、体育館の裏から、男子の悲鳴らしき声が聞こえた。胸騒ぎのした和也が、慌てて体育館の裏手に向かい、建物の陰からそっと窺うと、目を疑う光景が繰り広げられていた。
 担任クラスの男子生徒である木村浩之が、全裸で四つん這いにさせられ、犬の様に首に縄跳びの縄を巻き付けられ、里緒奈と取り巻きの女子達に引っ張り回されていたのだ。浩之は顔をボコボコに腫らして泣きじゃくり、体は痣だらけだった。取り巻きの西田優香が縄を引っ張りながら、
「とろとろしてないで、さっさと進みなさいよ!」と浩之に怒鳴った。同じく取り巻きの吉崎友美と井上美咲は、
「ほらほら、さっき私達に歯向かった元気は、どうしたの!」
「泣くなら、犬みたいにワンワン鳴きなさいよ!」
と罵りながら、ビニール製の縄跳びの縄を鞭の代わりにして、浩之の体に振り下ろした。その度に彼は顔を歪めて、悲鳴を上げていた。里緒奈はすっかりボス気取りで、腕組みをしてニヤニヤ笑いながら、浩之の苦しむ姿を見物していた。
 物陰から窺っている和也の目は、驚愕で限界まで見開かれていた。自分がずっと夢見てきた情景だ…和也は目の前で繰り広げられている光景に、すっかり思考能力を奪われてポカンと口を開け、呆然と見つめていた。頭の中が真っ白になった彼は、酷いイジメを即刻止めさせるべき教師の本分も忘れ、本能の導くままにスラックスのジッパーを引き下ろし、熱く硬く屹立した股間のものをもどかしげに引っ張り出すと、ハァハァと喘ぎ声を漏らしながら、激しくしごき始めた。
 腕組みをしていた里緒奈は、邪悪な笑みを浮かべ、這い回されていた浩之に酷い命令を下した。
「まだ犬らしくないわね…そこで、ちんちんしてご覧!」
 浩之は顔を歪めて躊躇ったが、友美にビニール製の縄で背中を思い切り打たれ、悲鳴を上げて、犬の様にちんちんした。
「キャハハ、少しは犬らしくなったじゃない」
「でも、まだ犬には程遠いわ…きっと尻尾が無いせいね」
「尻尾の代わりに、皮被りのおちんちんを、ぶらぶら振らせてみたら?」
 取り巻きの女子達は、惨めにちんちんをしている浩之を嘲笑った。彼はあまりの恥辱のためか、体を震わせ、声を上げて泣き出した。すると、里緒奈は左手で浩之の髪を掴んで上に引っ張り、右手で彼の腫れた顔に強烈な往復ビンタを喰らわせた。
「ひいいっ」
 哀れな悲鳴を漏らした浩之を、里緒奈は叱りつけた。
「うるさいわね!声を出したら、人が来るじゃないの。男子のくせに、ギャアギャア泣くんじゃないわよ!」
 しかし、度を越えた恥辱に、両頬の痛みが加わった浩之は、泣き声を止める事が出来なかった。
「もう、仕方ないわね」
 里緒奈は浩之の前でスカートを捲り上げると、何の恥ずかしげも無く、穿いていたショーツを脱ぎ、それを浩之の口に無理やり押し込んだ。
「むぐうぅっ」
 浩之は目を白黒させて、くぐもった呻き声を漏らした。その光景を物陰から窺っていた和也は、その瞬間、背骨に電流が貫いた様に感じ、しごいていた硬く屹立したものから、夥しい白濁液を噴出させた。
 里緒奈は浩之を蹴り転がし、厳しい声で次の命令を下した。
「いつまでも馬鹿みたいにちんちんしていないで、四つん這いになるのよ!犬の真似をさせるのも飽きたから、今度は馬にさせてあげるわ」
 浩之は里緒奈のショーツを咥えたまま、すすり泣きながら四つん這いになった。里緒奈は地面に落ちていた細い竹の棒を拾うと、浩之の背中に跨った。彼女は竹の棒を乗馬鞭代わりに使い、浩之の尻を打って命令した。
「ぼやぼやしてないで、とっとと進むのよ!」
 取り巻きの女子達も面白がり、里緒奈と一緒に浩之を責め始めた。優香は浩之の首に巻いていた縄跳びの縄を、彼の口元から後頭部にかけて二重に巻き直し、縄の端を里緒奈に手渡した。
「里緒奈さん、手綱代わりに使って」
 里緒奈は満足そうに微笑むと、その縄をぐいっと引き、浩之の顔を上に向かせた。首に負担が掛かり、苦しむ浩之が思わず歩みを止めると、友美が、
「馬のくせに、勝手に止まるんじゃないわよ!」
と浩之を叱り、彼の尻と太腿を縄跳びのビニール製の縄で、強く打ち据えた。美咲は縄跳びの柄を、浩之の肛門にグリグリと力尽くで押し込もうとして、彼を悶えさせた。浩之は取り巻きの女子達から酷い虐待を受けて、呻き声を漏らし、里緒奈を背にして涙を流しながら、よたよたと這い進んだ。
 何と羨ましい…是非とも代わりたい…和也は、里緒奈達から虐められる浩之に、本気で嫉妬した。しかし、射精を終えた和也は、ようやく冷静さと教師の本分を取り戻した。彼は精液で濡れた股間と手を、急いでハンカチで拭い、自分のものをスラックスに仕舞い込んで、建物の陰から飛び出した。
「君達、一体何をしているんだ!」
 不意に姿を現した和也から大声を聞かされた里緒奈達は驚き、びくっと体を硬直させて、彼を見つめた。しかし、里緒奈は直ぐに落ち着いた様子で浩之の背中から降り、和也へ冷静に説明をし始めた。
「佐伯先生、木村君は嫌らしくて、悪質なんですよ。水泳の授業で女子が着替える部屋にスマホを仕掛けて、盗撮しようとしたんです。私がそれに気がついて、スマホの持ち主が木村君だと判り、ここに呼び出してきつく注意したんです。すると、逆ギレして私に襲い掛かったんですよ」
 里緒奈が和也に堂々と釈明する姿を見て、取り巻きの女子達も落ち着きを取り戻し、口々に和也へ訴え始めた。
「そうなんです。木村君は『関係無いだろ。俺のスマホを返せよ!』と喚いて、里緒奈さんに掴み掛かったんですよ!」
「男子が女子に暴力を振るうなんて、最低ですよね!里緒奈さんが空手を習っていなかったら、危ないところでした」
「それで里緒奈さんが、木村君を逆に叩きのめしたんです。でも、これは正当防衛ですよ!」
 里緒奈達が好き勝手に主張する傍らで、木村浩之はうなだれて、すすり泣いていた。和也は渋い顔で浩之に近づいてしゃがみ、彼の顔に巻き付けられた縄を解き、口に押し込められていた里緒奈のショーツを引っ張り出した。浩之がゲホゲホと咳き込むのを、止むまで待って、和也は彼に尋ねた。
「木村君、月岡さん達が言っている事は、本当なのかい?」
 浩之は、わっと激しく泣き出し、和也の質問に答えようとしなかった。しかし、里緒奈がドスの利いた恐い声で、
「木村君、正直に言いなさい。私、嘘つきは、ただじゃ済ませないわよ!」
と言うと、浩之は泣きじゃくりながら、途切れ途切れに答えた。
「…はい…本当です…盗撮しようと…しました」
 和也は深いため息をつき、首を振りながら立ち上がって、里緒奈達の方に向いた。
「事情は分かった…しかし、いくら何でもこれはやり過ぎだ。大体、木村君の行動に問題があったのなら、まず担任の私に言うべきだろう!」
 和也は強い口調で里緒奈達に注意したが、彼女達に悪びれた様子は全く無かった。和也は再びため息をつき、里緒奈達に告げた。
「今日の事は、君達の保護者と話をしなければいけないな…とりあえず解散して、家に帰りなさい。君達の保護者には、後で連絡しておく…木村君は、まず服を着て、それから保健室に行こう」
 里緒奈達は立ち去り、浩之は咽び泣きながら、剥ぎ取られて地面に捨てられていた服を拾い始めた。和也は内心、「こんな羨ましい目に遭って、泣くんじゃない」と、歪んだ嫉妬をしていた。
 和也は浩之を保健室に連れて行き、簡単に傷の手当てをした。さすがに浩之の精神的ショックが大き過ぎ、一人で帰さない方がいいと判断した和也が、彼の家に連絡を取ると、母親が直ぐ迎えに来た。母親は息子の腫れ上がった顔と、体の傷を見て逆上し、「警察に行く、教育委員会にも訴える」等と息巻いたが、和也は何とかなだめすかして、自分に任せるように説得した。
 浩之と母親が帰宅した後、校長と教頭に連絡して、今日の事を簡単に報告した。すっかり疲れ果ててしまった和也だったが、まだやる事があると自分に言い聞かせ、里緒奈の家に電話を入れた。たまたま在宅していた彼女の母親に、明日土曜日の午前9時に、家庭訪問に伺う旨を告げた。


 翌日午前9時に、里緒奈の家に訪れた和也は、その大きさに圧倒された。高い塀に囲まれ、芝生が敷き詰められた広い庭の中央に、白亜の豪邸がそびえ立っていた。和也は門から玄関までの敷石を踏みしめながら、自分のみたいな庶民との差をひしひしと感じていた。里緒奈が高慢に育った理由が、何となく分かった様な気がした。
 玄関の前に立った和也は、些か気後れしながらも、インターホンを押した。直ぐに返事があり、ドアが開いた。玄関には、里緒奈一人が立っていた。
「いらっしゃい、佐伯先生。お待ちしてたわ。中に入って下さい」
 里緒奈が先導し、和也をリビングに案内した。和也は広いリビングの豪華な家具調度を見渡し、引け目を感じながらも、中央のソファに腰を下ろした。
 こんな豪華な雰囲気の部屋で、里緒奈様の足元に跪き、「どうか奴隷にして下さいませ」と懇願出来たら…和也は一瞬夢想したが、教師としての威厳を取り繕いつつ、向かいのソファに座った里緒奈に訊ねた。
「親御さんは、どちらかな?今日9時に伺うと、約束していたんだが…」
 実は、和也は昨日の問題を何とか丸め込んで、穏便に処理し、里緒奈と彼女の両親にポイントを稼いで、少しでも彼女に近づきたいとの、教師にあるまじき邪な考えを抱いていた。しかし、既に事態は彼の予想を遥かに超えて、推移していた。里緒奈は和也の問いに、悪戯っぽい目付きで答えた。
「パパは会長の仕事が忙しいし、ママも会社役員で忙しいから、二人とも留守よ」
 里緒奈の意外な返答に、和也は自分の耳を疑った。
「どういう事だ?それじゃ、家庭訪問の意味が無いだろう!木村君の保護者はカンカンに怒って、「警察と教育委員会に訴える」とまで言っているんだぞ。今日は、君の保護者とその善後策を話し合うために来たというのに…」
 些かいきり立つ様子を見せた和也に、里緒奈は落ち着いて説明した。
「先生、その事なら解決済みだから、心配しなくてもいいわ。昨日、家に帰って、パパとママに電話したの。そしたら、ママが急いで家に戻って、木村君の両親に電話したわ。木村君の両親は直ぐに訪ねて来て、菓子折りを差し出し、ママと私に土下座して謝ったわ。『ウチの馬鹿息子が嫌らしい真似をして、お嬢様に多大な迷惑をお掛けしてしまい、真に申し訳ございません』ってね…」
 和也は里緒奈の説明を聞いて、首を傾げた。木村浩之の母親は、もの凄く怒っていた筈なのに…いぶかしむ和也を前に、里緒奈は平然と説明を続けた。
「木村君のお父さんは、パパの系列子会社に出入りする孫請け業者だったの。だから、パパとママの機嫌を損ねたら、仕事が無くなって、あっという間に路頭に迷ってしまうわ。それと、ママが木村君の両親に、『学校関係には一切クレームをつけず、息子さんにも登校拒否をさせないように』と強く念押ししたら、二人とも畏まって承諾したの。だから、先生には、何の心配も要らないわよ」
 和也は里緒奈の説明を聞いて、唖然とした。まだ小学6年生で、親の七光りと権力を最大限に利用して、問題を揉み消すとは…和也は里緒奈を末恐ろしく思うと同時に、『さすがは里緒奈様。見事な御手際です。感服致しました。里緒奈様は生まれながらの、気高き女王様です』と崇め奉り、彼女の足元にひれ伏したい衝動に駆られた。しかし、理性がかろうじて教師の体面を保たせ、和也は里緒奈に一言釘を刺した。
「月岡さん、とりあえず、この件が解決した事は、分かった。あまり感心しないやり方だが…だが、君の素行問題が根本的に解決した訳ではない。やはり、一度君の保護者と話し合う必要があるな」
 和也は少し強い口調で里緒奈に告げたが、彼女は全く怯まなかった。
「先生、それより見てもらいたいものが、あるんだけど…」
 里緒奈はスマホを手にして、液晶画面を和也に突き出した。そのスマホに映っている動画を見て、和也は目を見開き、驚愕で口から心臓が飛び出しそうになった。それは、和也が建物の陰で、里緒奈達が浩之を虐めるのを覗きながら、オナニーしている動画だった。
「いっ、一体、どうして、こんなものを…」
 上ずった声で問い掛ける和也に、里緒奈は笑いを押し殺した口ぶりで答えた。
「木村君にヤキを入れるのに、友達に集合を掛けたんだけど、結衣がクラブ活動で少し遅れて来たの。そしたら、先生が体育館の陰で変な事をしているのを見つけて、こっそりスマホで動画を撮ったんだって。結衣は、それを私に送信してくれたの…面白いから、クラス全員と、他の先生達にも、一斉送信しようかしら」
 和也は顔面蒼白となり、思わず里緒奈の足元に土下座して、必死に懇願した。
「た、頼む、それだけは止めてくれ。それだけは勘弁してくれ。お願いだから…」
 あんな恥ずかしい動画が学校中に拡散されたら、確実に教師を辞めなければならない。恥ずかしくて、実家にも戻れず、次の職を得る事も難しいだろう。何としても、動画が拡散するのを止めなければならなかった。
 額を絨毯に擦り付けて懇願する和也に、里緒奈は小学生らしからぬ鋭い質問を投げ掛けた。
「ところで、先生…私、不思議に思ってるの。先生も男だから、女の裸を見てオナニーするのなら、まだ分かるんだけど、私と友達が男子にヤキを入れるのを見て、興奮してオナニーするなんて、どういう事?ひょっとして、先生は小学生の女の子に虐められたいの?もしかして、先生はマゾなの?」
何と聡明な…自分の特殊性癖をズバリ言い当てられた和也は、土下座しながら感嘆した。里緒奈は、土下座している和也の頭を、スリッパを履いた足で踏みにじりながら、厳しい口調で問い詰めた。
「私が尋ねているのに、何で黙っているの!さっさと、答えなさいよ!」
 和也の頭は、混乱していた。大の男が、それも教師が、教え子であるまだ幼い小学6年生の女の子に弱みを握られ、頭を踏みにじられる耐え難い屈辱と、ロリコンのマゾヒストとして、ずっと夢想していた事が現実になった歓喜を同時に味わい、体を震わせた。しかし、僅かに残っている理性が、里緒奈を何とか口止めし、恥ずかしいオナニー動画の拡散を防がなければ、今迄築き上げてきたキャリアと社会的立場が崩壊すると、和也に訴えた。
「…はい、私はマゾなのです。月岡さん、何でも言う事を聞きます。月岡さんの中学受験にも、最大限の協力を致します。ですから、動画の一斉送信だけは許して下さい。どうか、お願いします」
 和也の絞り出す様な声の返事を聞いた里緒奈は、満足そうに微笑み、彼の頭から足を外し、嬉しそうな口ぶりで命じた。
「そう、私の言う事は、何でも聞くのね…じゃあ、顔を上げて」
 和也が恐る恐る上半身を起こし、正座の姿勢になると、不意に強烈な衝撃が彼の頬を襲った。

 
「ひいぃっ」
 和也は情けない悲鳴を漏らして、上半身を揺らし、手で痛む頬を押さえた。里緒奈が、和也の頬を思い切り平手打ちしたのだ。スポーツが得意で、空手を習っている里緒奈の平手打ちは、しなやかな腕の振りでスピードがあり、かなりの痛みと衝撃を和也に与えた。
「私の言う事は、何でも聞くんでしょう…両手を背中に回して、歯を食いしばるのよ!ちょっとでも動いたら、許さないからね!」
 半べそをかきながら、和也が命じられた通りにすると、里緒奈は、「このっ!」「変態教師!」「よくも!」「今まで!」「偉そうに!」「してたわね!」と一言ずつ区切って罵声を浴びせながら、彼の両頬を続けて平手打ちした。里緒奈は、手の平の手首に近い部分で打つので、空手で言う“掌底打ち”の様になり、和也の顎と頭へ、次々と強力な衝撃が伝わった。里緒奈に蔑まされて、ビンタされるのを夢想して、オナニーした事もある和也だったが、実際にはとても喜びを感じる余裕は無かった。
 里緒奈がようやく平手打ちを終えた時には、和也の両頬を赤く腫れ上がり、頭が衝撃でグラグラして、まともにものが考えられず、目から涙が溢れ出していた。和也の顔を覗き込んだ里緒奈は、からかう調子で声を掛けた。
「あら、先生、泣いているの?そんなに痛かった?でも、先生はマゾだから、痛いのが好きなんでしょう…ああ、分かった。嬉し涙ね。大人の先生が、まだ小学生の私にビンタされて、喜んで涙を流すなんて、マジで変態だわ。キャハハ…」
 里緒奈に嘲笑われた和也は、度を越えた恥辱に肩を震わせ、両手を強く握り締めて、俯いた。しかし、彼は自分の股間のものが、里緒奈に侮蔑されて、硬く屹立してしまったのに気づき、我ながら自分のマゾ性に呆れ、自己嫌悪に陥ってしまった。里緒奈は、葛藤に苦しむ和也を面白そうに見つめながら、次の命令を下した。
「変態教師のくせに、服を着ているなんて、生意気だわ。服を全部脱いで、真っ裸になるのよ!」
 さすがに和也は顔色を変えて、躊躇した。
「月岡さん、それはちょっと…」
 抗弁しようとした和也を、里緒奈は強い口調で遮った。
「何よ!何でも言う事を聞きますって、さっき言ったばかりじゃないの!それに、お前みたいな変態教師に、“月岡さん”と生徒扱いで呼ばれたくないわ。私の事は、“里緒奈様”と呼びなさいよ!」
 和也は、大の男で担任教師の自分が、まだ小学生の里緒奈に蔑まれ、お前呼ばわりされて、酷い恥辱を感じるとともに、全身が痺れる程の快感を得ていた。何しろ、自分がずっと夢見てきた事が、現実となったのだ。しかし、和也は股間のものを熱く屹立させながらも、頭の片隅で、このままでは自分の全てが崩壊すると、僅かに残った理性が警鐘を鳴らしていた。
「分かりました、里緒奈様…」
 和也は今まで、心の中で何千回と言っていた“里緒奈様”と初めて現実に口にして、服を脱ぎ始めた。里緒奈は、裸になっていく和也を面白そうに眺めて、笑いながら話を続けた。
「さっきも言ったけど、パパもママも留守だし、ママに今日はメイドさん達を特別に休みにしてもらったから、家に大人は誰もいないの。だから、安心して裸になっていいわよ」
 里緒奈様は、とっくに自分を辱める準備をしていたんだ…和也は、里緒奈の用意周到さに感服した。和也が服を全て脱ぎ、全裸になって、ソファに座っている里緒奈の足元に正座すると、彼女は和也の股間を指差して、嘲笑った。
「女の子に真っ裸にさせられて、おちんちんを凄く大きくしてるじゃない。やっぱり、マジキモの変態教師ね」
 和也の顔は、恥ずかしさで火が吹き出る程に赤くなり、力無く俯いた。里緒奈は両足のスリッパとソックスを脱ぎ、素足で和也の顎を引き上げて、命令した。
「暑くて、足の指が蒸れて汗ばんだから、先生の口できれいにして!」
 和也は一瞬躊躇ったものの、逆らえる訳も無く、突き出された里緒奈の小ぶりな爪先を咥えた。その途端、和也の口中にむっとする汗の臭いが充満し、些かしょっぱい味が舌に拡がった。里緒奈は面白がり、爪先を捏ねる様に和也の口に押し込もうとして、彼の目を白黒させた。里緒奈の足先に奴隷のキスをする事を夢想していた和也だったが、現実で口に強引に爪先を突っ込まれた彼は、とても喜べなかった。
 里緒奈は、一旦爪先を和也の口から引き抜くと、もう片方の足も同じように、彼の口に突っ込んだ。彼女はスマホを手にして、苦しげな表情で爪先をしゃぶっている和也を、動画撮影し始めた。
「うふふ、先生、大人が小学生の足を舐める気分は、どう?それも、担任の先生が、クラスの女子生徒の足を舐めさせられているのよ」
 里緒奈はからかう様な口調で嘲り、和也は恥辱で目に涙を滲ませて、身震いした。しかし、その恥辱が彼のマゾ性をいたく刺激し、股間のものを更に硬くさせた。
 いい加減、爪先をしゃぶらせたところで、里緒奈は足を和也の口から引き抜き、足裏で彼の頬を強く蹴った。
「あひぃっ」
 和也は間抜けな悲鳴を上げ、後ろに倒れた。里緒奈は、和也の脱いだシャツで両足を拭いながら、彼を叱りつけた。
「私は、足の指をきれいにしろと言ったのよ!唾でベトベトに汚すなんて、最低ね!日本語が分からないなんて、それでも教師のつもり?」


 あまりに理不尽な叱責であったが、和也に抗弁出来る筈も無く、彼はのろのろと上体を起こすと、里緒奈の足元に再度土下座して、謝罪した。
「真に申し訳ございません。何とぞ、お赦し下さいませ、里緒奈様…」
 里緒奈は、又も和也の頭を踏みにじり、高慢に言い放った。
「ふんっ、今回だけは勘弁してあげるけど、次から気をつけるのよ!」
 和也は酷い屈辱を感じていたが、同時に里緒奈から虐められる喜びも感じ、体を小刻みに震わせた。里緒奈は、和也の頭から足を外し、スマホを構え、次の命令を下した。
「先生のオナニー動画は、なかなか面白かったけど、服を着ていたのが、ちょっと気に入らないわ。今、真っ裸で丁度いいから、オナニーしてみて!」
 和也は思わず上体を起こし、哀れな声で里緒奈に訴えた。
「里緒奈様、そんな恥ずかしい事は、赦して下さい…」
 途端に強烈な往復ビンタを頬に張られ、和也は短い悲鳴を漏らした。
「ひいっ」
「私の言う事が、聞けないの!マゾの変態教師のくせに!」
 里緒奈に怒鳴られた和也は、泣きそうなか細い声で答えた。
「…かしこまりました、里緒奈様」
 正座していた和也は、股間を少し開き、屹立しているものに手を添えて、ゆっくりしごき始めた。大人で教師の和也が、まだ幼い女子小学生の里緒奈に命じられて、オナニーを強制されるのは、彼に胸が引き裂かれる思いの恥辱を抱かせた。だが、同時にマゾの興奮と喜悦で、彼のものは更に硬度を増し、しごく手の動きが自然と速くなった。里緒奈は、スマホで和也のオナニー姿を動画撮影しながら、面白そうに嘲笑した。
「キャハハッ、男のオナニーって、皮を上下させるのね。マジキモいわー。それにしても、教え子の小学生の女子の前でオナニーする教師なんて、世界中で先生一人だけじゃない?マジで、最低の変態教師よね!」
 里緒奈の侮蔑は、和也の胸を深く抉り、彼は目の奥が熱くなって、溜まっていた涙が目からこぼれ落ちた。しかし、彼のものは益々硬くなり、快感が耐えられない程に高まっていた。
 不意に里緒奈はソファから立ち上がると、スカートを捲くり上げ、穿いていた白いショーツを脱いだ。オナニーを続けている和也が、目を丸くすると、彼女はきつい口調で命じた。
「先生、口を大きく開けて!これは、特別サービスよ」
 和也が命じられた通りに口を開けると、里緒奈はショーツを裏返し、黄色い染みと茶色い筋が付着したクロッチ部分が十分味わえるように、彼の口に突っ込んだ。和也の口中と鼻孔に、少女のたまらない強い臭いが拡がり、彼の脳裏に、体育館の裏で浩之が里緒奈のショーツを、口に無理やり突っ込まれる情景が浮かんだ。その瞬間、和也の限界まで硬く屹立していたものから、白濁液が勢いよく噴出した。
 射精した和也は、今まで味わった事のない強烈な快感と共に、体中の力が全て抜き取られた様に感じ、がっくりと力無くうな垂れた。和也はすすり泣いたが、それが女子小学生に辱められた恥辱によるものか、今までずっと抱いていた夢が叶った喜びによるものか、今の彼の混乱した頭では、分からなくなっていた。
 里緒奈は、和也の口からショーツを引っ張り出すと、彼の頬に思い切り平手打ちして、怒鳴りつけた。
「女の子のパンツを咥えた途端に射精するなんて、最低の変態!それに、誰が絨毯を汚していいと言ったの!自分で汚したものは、自分できれいにしなさいって、先生はいつも教室で偉そうに言ってたわよね。だったら、先生が出したものは、先生が舐めてきれいにしなさいよ!この、変態教師!」
「…はい、分かりました、里緒奈様」
 和也は、絞り出す様な声で返事をして這いつくばり、絨毯に撒き散らした自分の精液を舐め取り始めた。口中に拡がる生臭い味と、ざらついた絨毯の感触が、和也の惨めさを増幅させた。しかし、女子小学生に強要される、その惨めさが和也の喜びとなり、射精したばかりにも関わらず、彼の股間のものは又も頭をもたげ上げ始めた。里緒奈は楽しそうに、絨毯に付着した精液を懸命に舐め取っている和也の姿を、スマホで動画撮影していた。
 里緒奈は、汚辱の作業を終えた和也を改めて正座させ、自分の思い通りの台詞をメモに書いて彼に渡し、口に出して読むよう命じた。
「私は…変態です…小学生の女の子の…足をしゃぶって…パンツを…咥えてオナニーする…変態教師です…それに…小学生の女の子に…虐められて…喜ぶ…マゾの…変態なんです…」
 恥辱で身震いしながら、途切れ途切れにメモを読み上げる全裸の和也を、里緒奈は笑いながら、動画撮影していた。口に出して読む事で、和也は自分の恥ずかしい異常性癖を、改めて思い知らされた気分になった。また、全裸で体を震わせ、つっかえながら台詞を読んでいる和也は、マゾの喜びに打ち震え、感激を述べている様にも見えた。実際、マゾの和也には、些かその節があった。
 動画撮影を終えた里緒奈は、スマホをいじって何らかの操作をしてから、隣の部屋に通じるドアに向かって、大声を出した。
「みんなー、お待たせ!もう、入っていいわよ!」
 その途端、ドアが勢いよく開き、四人の少女が嬌声をあげて、リビングになだれ込んだ。彼女達は里緒奈の取り巻きの、西田優香・吉崎友美・井上美咲・中島結衣だった。彼女達も、里緒奈には及ばないが、それぞれ可愛い顔立ちをしていて、十分に美少女と呼べるレベルであり、家も裕福な方だった。全裸で正座している惨めな姿を、四人の少女達に晒されてしまった和也は、顔面蒼白となった。
 取り巻きの女子達は、それぞれスマホを手にし、大喜びではしゃいでいた。
「キャハハッ、佐伯先生、その格好は何なの?」
「担任教師なのに、里緒奈さんに虐められて、メソメソしてるなんて、ミジメー!」
「佐伯先生はイケメンだから憧れていたけど、本当はマジでキモい変態だったのね…幻滅したわ、サイテー!」
「里緒奈さんから転送してもらった動画って、チョーウケル!先生も見てよ!」
 四人の少女達は、手にしていたスマホの画面を、和也に向けて突き出した。それには、それぞれ、和也が里緒奈の爪先をしゃぶっていたり、オナニーしたり、四つん這いで絨毯の精液を舐めたり、正座してマゾの告白をしたりといった、恥ずかしい動画が映されていた。
 里緒奈一人だけなら、まだともかく、取り巻きの少女達にも恥ずかしい動画を所持されたら、とても秘密は保たれないだろう…和也は教師としての威厳と社会的地位が完全に崩壊してしまったのを自覚して、体を震わせ、下唇を噛み締めた。彼は、思わず里緒奈に抗議してしまった。
「里緒奈様、先程、『家には誰もいない』と、おっしゃったじゃありませんか!」
 途端に里緒奈の、目から火花が散るような強烈な平手打ちが、和也の頬に炸裂し、彼の口から情けない悲鳴が漏れた。
「ひいぃっ」
「私は『家に大人は誰もいない』と言ったのよ!教師のくせに、人の話もちゃんと聞けないの!」
 里緒奈に怒鳴られた和也は、打たれた頬を手で押さえて、力無くうな垂れた。そこで、里緒奈は和也に、幾らか安心させると同時に、脅迫する様な言葉を掛けた。
「先生が私達に絶対服従する奴隷になって、私だけじゃなく、この子達の中学受験に全力で協力してくれるのなら、この動画は私達だけの秘密にしてあげるし、学校では普通に先生と生徒として振る舞ってあげるわ…でも、私達に少しでも逆らったり、一人でも中学受験に失敗したら、学校中の生徒と先生全員に一斉送信するからね!分かった?」
 小学生からとは思えない、大人びた条件を提示された和也は、直ぐに里緒奈の足元に土下座し、謝意を述べた。
「ありがとうございます、里緒奈様…おっしゃられた通りに、皆様に絶対服従する奴隷になって、中学受験のお手伝いをさせて頂きますので、何とぞご内密にお願い致します」
里緒奈は満足そうに微笑み、取り巻きの少女達は、再度嬌声をあげた。
「わぁーっ、担任の先生が私達の奴隷になるなんて、チョーウケル!」
「女子に結構人気がある、イケメンの先生を奴隷に出来るなんて、サイコー!」
「先生を虐めるなんて、男子にヤキを入れるより、ヤバイじゃん!」
「昨日、私達に偉そうにセッキョーしてくれたお礼を、たっぷりしてあげるからね、先生!」
 浮かれた四人の少女達に嘲笑われた和也は、全裸で土下座したまま、これから自分の受ける責苦と恥辱を思い、震え上がった。しかし、マゾの悲しい性で、彼の股間のものは、又も頭をもたげつつあった。

 
「先生、そのまま動いちゃ、ダメよ!絶対に顔を上げないでね…じゃあ、みんな、動きやすいように着替えようよ」
 里緒奈は和也に命じてから、取り巻きの少女達に声を掛けた。土下座の姿勢を保っていた和也は、間近の絨毯を見つめながら、里緒奈達が服を着替える音と、隣の部屋を行き来する足音を、ぼんやりと聞いていた。
 しばらくして、里緒奈は和也に声を掛けた。
「顔を上げていいわよ、先生」
 恐る恐る上体を起こした和也は、里緒奈達の格好を見て、目を丸くした。彼女達は、紺色のスクール水着に着替えており、幼女から少女に移り変わる体の線が強調され、独特のエロティシズムを放っていた。何と素晴らしい…和也は既に、体育の水泳の授業で里緒奈達の水着姿を見ていたのだが、この特異な状況下で改めて彼女達の水着姿を拝むと、凄く興奮してしまい、股間のものをたちまち硬く屹立させてしまった。
 それと同時に、里緒奈と取り巻きの少女達が、それぞれ一本鞭や乗馬鞭や手錠、それに色々な拘束用の革製品を手にしているのに気づき、驚きを隠せなかった。小学生が、なぜそんな物を持っているのか、和也には理解出来なかった。
 呆然としている和也に、里緒奈が強い口調で命じた。
「先生、四つん這いになるのよ!昨日、木村君を馬にするのを邪魔されたから、先生に馬になってもらうわ!」
 和也が、些か怯えながら四つん這いになると、優香が彼の口に手綱付きのハミを咥えさせた。彼女がハミを革ベルトでしっかり固定すると、乗馬鞭を持った里緒奈が和也の背に跨り、手綱を手にした。
「さあ、先生、馬になるのよ!さっさと、お走り!」
 和也は手足を動かし、広いリビングを這い回り始めた。女子小学生に家畜扱いされる屈辱と、里緒奈の馬になれた喜びが、同時に和也の胸に去来し、彼は身震いした。
「フフフッ、先生を馬に出来るなんて、ヤバイ!チョーウケル!」
「大人の先生が、まだ子供の私達の馬にされるなんて、どう思ってるのかしら?後で、感想文を書いてもらおうっと」
「でも、馬の姿がピッタリ!先生は、もう人間じゃないのよね」
 取り巻きの少女達の侮蔑が、和也の胸を深く抉った。しかし同時に、股間のものは更に硬度を増していた。
「先生、トロいわよ!もっと速く走りなさい!」
 和也の背に跨った里緒奈は、彼の尻と太腿を乗馬鞭で酷く打ち据えて、命令した。焼け火箸を押し付けられた様な痛みに、ハミを咥えさせられている和也は、くぐもった悲鳴を漏らした。彼は、これ以上鞭打たれないよう、必死に手足を動かし、前に進んだ。しかし、這い進む和也に伴走している友美から、一本鞭でしたたかに尻を打たれた。
「むぐぐぅっ」
 乗馬鞭とは比べ物にならない激痛を尻に受けた和也は、ハミから唸るような悲鳴を上げた。
「先生、里緒奈さんに注意されても、まだノロいのね!これじゃ、馬じゃなくて、豚じゃないの。本気で走らないと、承知しないわよ!」
 和也を叱りつけた友美は、黒光りする一本鞭を、更に彼の尻に振り下ろした。風を切って尻に叩き込まれる一本鞭は、真っ赤に焼けた刃物で尻肉を切り裂くような激痛を与え、和也を苦悶させた。彼は涙を流しながら、出来るだけ速く這い進もうと焦ったが、鞭打ちの激痛が筋肉を硬直させ、却って速度が落ちてしまった。
「何よ!ますます遅くなっているじゃないの!先生は、私を舐めてるのね。どうせ子供だと、馬鹿にしてるんでしょう!」
 怒った友美は、次々に一本鞭を和也の尻に振り下ろし、彼に地獄の苦しみを与えた。和也の尻は、見る見る赤く腫れ上がり、さすがに見かねた美咲が、友美に注意した。
「ちょっと、友美、やり過ぎよ。それじゃ、先生があっと言う間に潰れちゃうわ。私達が楽しめないじゃないの」
 注意された友美は、振り上げていた一本鞭を、渋々下した。助けてくれた…和也は美咲に、内心感謝したが、それは少し早過ぎた。
「きっと、尻尾が無いから、先生は馬になりきれないのよ…私が、尻尾を付けてあげるからね」
 美咲は硬いゴム製で、細身のディルドゥを手にすると、ワセリンも付けずに和也の肛門に当てがい、思い切り押し込んだ。
「むぐうぅっ」
 直腸を引き裂かれそうな激痛を感じた和也は、くぐもった悲鳴を上げ、目から涙をこぼした。彼の背に跨っている里緒奈は面白そうに笑い、
「先生、皆が先生を馬らしくしてくれるんだから、もっと早く走ってね」
と和也に、嘲る口振りで声を掛けた。鞭打ちで腫れ上がった尻の痛みに、直腸内をディルドゥで擦られるような強い痛みが加わり、和也の目から涙が途切れる事は無かった。それでも、鞭打ちを恐れた彼は、懸命に手足を動かして這い進んだ。
 広いリビングを何周か回り、里緒奈は優香と交代した。乗馬鞭を受け取った優香は、和也の背中にドスンと跨り、彼の尻に乗馬鞭を一発入れ、勝ち誇った口調で命令した。
「さあ、里緒奈さんの時より、もっと早く走るのよ、先生!ハイ、ドウドウ!」
 既に疲労を感じ、膝が絨毯で擦れて、正直這い回りたくなかった和也だったが、少女達の鞭とお仕置きを恐れ、前に進み始めた。
「先生、尻尾が落ちないようにしてあげますからね」
 よたよた這い進む和也の後をついていた結衣は、金属製の手錠を金槌代りに使って、彼の肛門に挿さっているディルドゥの後ろをコツコツ叩き、より深く直腸に挿そうとした。肛門の不快な振動に苦しめられながら、和也は結衣のからかう様な声を、虚しく聞いていた。
 リビングを何周か回り、優香は友美と交代した。友美も、里緒奈や優香に負けず劣らず、和也を残酷に扱い、彼を疲労困憊させた。その次は美咲が代わり、最後に結衣が和也の背中に跨った時、彼はまともに動けなくなっていた。
「何で、私の番になったら、動かなくなるのよ!私が重いとでも、言いたい訳!」
 結衣は怒って、乗馬鞭を何度も、和也の尻に振り下ろした。触れるだけでも痛みを感じる程腫れ上がった尻を、乗馬鞭で手酷く打たれた和也は、嗚咽を漏らしながら、震えの来た手足で、よろめきながら一歩一歩這い進んだ。和也の後に回った里緒奈は、面白そうに声を掛けた。
「結衣、少し落ち着いて…私が先生を元気づけてあげるから」
 里緒奈は後ろから和也の股間に手を伸ばすと、彼の陰嚢を掴み、じわりと力を込めた。
「うぐうぅっ」
 睾丸を握り潰されそうな痛みと恐怖で、和也の口から唸り声が漏れた。
「先生、元気を出さなかったら、これを握り潰してから、ナイフで切り落としてやるわよ!」
 里緒奈はドスの利いた声で和也を脅してから、手を陰嚢から離した。震え上がった和也は、気力と体力の限界を通り越して、手足をがむしゃらに動かし、這い進んだ。
「やれば出来るじゃない…手を抜いたら、承知しないわよ、先生!」
 和也の背中に跨っている結衣は、嬉しそうに話し掛け、彼の尻に続けて乗馬鞭を振り下ろした。和也は、疲労と激痛で思考能力を全て奪われ、頭の中が真っ白な状態で、這い進んでいた。
 ようやく結衣が背中から降りた時、気力と体力を使い果たしていた和也は、目の前が暗くなり、そのまま絨毯にうつ伏してしまった。
「あらあら、結局、結衣が先生を乗り潰しちゃったのね」
「やっぱり、結衣が重過ぎたんじゃないの?」
「ちょっと、マジで止めてよ!私が乗る前に、みんなが先生を使い過ぎたんじゃないの。私一人のせいにしないで!」
「ふーん、じゃあ、誰が一番重かったのかしら?」
 失神の一歩手前で、うつ伏して荒い息をしている和也の耳に、少女達の身勝手な会話が空ろに響いていた。その時、微笑んでいた里緒奈が、和也の肛門からディルドゥを引き抜き、取り巻きの少女達に指示した。
「そろそろ、次の遊びをしましょう…美咲は、先生の口からハミを外して。結衣は先生の両手を、背中で手錠を掛けて。皆で先生を仰向けにしたら、優香はタオルを持って来てね」
 少女達は里緒奈の指示通りに、テキパキと動いた。口からハミを外された和也は、ようやく深い呼吸が出来て、一瞬安堵した。しかし、結衣の手で後ろ手に手錠を掛けられると、少女達はうつ伏している和也をひっくり返して、仰向けにした。そのため、手錠が背中に食い込み、和也は慌てて拘束された両手を、体の脇にずらせた。
 準備が出来ると、里緒奈は悠然と、和也の顔を跨いで仁王立ちになった。和也は、自分の顔の両側に、神殿の柱みたいにそびえ立つ、細くて白い足と、その天空に位置する、紺色スクール水着の股間の食い込みに目を奪われた。
「先生、お馬さんになって、疲れたでしょう…女の子の臭いを嗅いだら、きっと元気になるわよ」
 里緒奈は、些か侮蔑の混じった口振りで和也に話し掛けると、ゆっくりと彼の顔に腰を下した。和也は、スクール水着の股間の食い込みが接近して来るのを、恐怖と期待の入り混じった目で見つめていた。里緒奈は股間を、和也の口と鼻を塞ぐように押し付け、彼の顔面を蹂躙するように、腰を揺らした。里緒奈の股間で口を塞がれ、鼻を押し潰された和也は、呼吸が出来ず、悶え苦しんだ。
 窒息死する…和也が恐怖でパニックを起こしそうになった瞬間、里緒奈は僅かに腰を浮かせた。和也は思い切り空気を吸ったが、自然に里緒奈の饐えたような汗臭い股間の臭いを強く吸い込むようになり、その強烈な臭いでむせ返りそうになった。
 女子小学生の股間で顔を辱められ、その臭いを嗅がされるなんて…和也は度を超えた屈辱と、マゾの喜びを同時に味わい、興奮で顔を紅潮させ、股間のものを硬く屹立させた。里緒奈は、和也が悶えている様子を楽しみ、股間で顔を押し潰しては、少し腰を浮かす動作を、しつこく繰り返した。それは、彼の顔面に里緒奈の股間の臭いが、深く染み込んだと思える程だった。
 いい加減、和也の顔面に自分の股間を擦り付けてから、里緒奈は立ち上がり、取り巻きの少女達に声を掛けた。
「みんなも、私みたいに、股の臭いを先生の顔に擦り付けてみて。気持ちよくて、楽しいわよ…それと、先生の顔に座りっぱなしだと、窒息死しちゃうから、30秒に1回は腰を浮かせてね」
 和也は、里緒奈が取り巻きの少女達に注意するのを、ぼんやり聞いて、プロのSM嬢みたいな知識を、なぜ小学生の彼女が知っているのか、ふと疑問に思った。
 少女達は喜んで、先を争うように、次々に和也の顔面に腰を下した。少女達の股間で顔面を蹂躙され、その強い臭いを無理やり嗅がされた和也は、それぞれの少女で臭いが違う事を、ぼんやりと感じていた。女子小学生の柔らかい股間で、顔を押し潰された彼の股間のものは、限界まで硬度を増し、先から透明な液がこぼれそうになっていた。
 少女達が一通り、股間と尻で和也の顔面を蹂躙し終えると、里緒奈は乗馬鞭を手にし、自分の手の平にピシピシ打ちつけ、彼に告げた。
「先生、みんなの臭いを、十分に覚えたでしょう。今から、ゲームスタートよ…友美ちゃん、先生をタオルで目隠しして」
 仰向けのまま、友美に目隠しされて視界を奪われた和也は、何をされるか分らない恐怖に怯えた。少女達に股間で顔面を辱められる甘美な屈辱と、彼女達の強い臭いで興奮し、極限まで硬くなっている和也の股間のものを、里緒奈は乗馬鞭の先でつつき、恐ろしい事を言った。
「今から友達が交代で、先生の顔に座るわ。その臭いで、誰が座ったか、名前を当ててね。もし、外したら…恥知らずにキモくおっ立てているこれを、鞭で打つわよ!」
 和也は真っ青になったが、恐ろしさを感じる余裕すら無いまま、取り巻きの少女の一人が、無言で彼の顔面に腰を下した。先程は、少女一人一人臭いが違うと、漠然と感じていた和也だったが、いざ臭いを嗅がされてみると、誰の臭いかは、全く分らなかった。
 少女の咽せ返る様な股間の臭いをしばらく嗅がされてから、不意に少女が立ち上がり、顔面の圧力が無くなった。里緒奈は冷たい口調で、和也に問い掛けた。
「先生、誰が座ったか、答えて」
「えっ、ええと、美咲さんです…」
 和也が自信無さげに答えた途端、里緒奈は乗馬鞭で彼の硬く屹立したものを、ある程度は手加減したが、横殴りに鋭く打ち据えた。
「ぎゃああぁーっ」
 和也は、自分のものがちぎり取られたと思える程の強烈な痛みに、絶叫を上げて、悶え苦しんだ。取り巻きの少女達は、手錠で後ろ手に拘束され、体を曲げ伸ばしして苦しんでいる和也を指差し、大笑いした。
「キャハハッ、マジウケル!まるで、芋虫みたい」
「あんなグロいものでも、打たれたら痛いみたいね。私、女に生れて、よかった」
「でも、私と美咲ちゃんを間違えるなんて、ムカツク!私、そんなに臭くないもん!」
「ちょっと、結衣ちゃん、何言うのよ!チョー失礼じゃん!」
 悶え苦しんでいる和也は、少女達の笑い声を聞き、目隠しされているタオルを、痛みと屈辱の涙で濡らした。しかし、鞭打たれたにも関わらず、股間のものは屹立したままだった。
 里緒奈は、体をよじらせて痛みを堪えている和也の顔を踏みつけ、笑いながら命令した。
「先生、もぞもぞ動かないでよ。落ち着きが無いのは駄目だって、いつも教室で言っているくせに…次の子が座るわよ!」
 里緒奈の足で仰向けにされた和也の顔面に、別の少女が腰を下した。和也の鼻孔に少女のきつい臭いが流れ込んだが、誰の臭いか、全然見当がつかなかった。しばらくして少女が立ち上がり、里緒奈に尋ねられた和也は、おずおずと答えた。
「あ、あの…優香さんです」
「ピンポーン!正解よ。どうして分かったの?」
 理由を聞かれた和也は、ほっと安堵しながら答えた。
「は、はい…顔に強い圧迫感を感じたので、一番体格のいい優香さんだと思いました…」
 和也が答えた途端、空気を切り裂く音がして、体に衝撃と激痛が走った。優香が一本鞭で、和也の体をしたたかに打ったのだった。
「ぎゃあぁーっ」
 和也は、体を切断された様な激痛で、獣じみた絶叫を上げて、身悶えした。優香は、体を横向きにして苦しんでいる和也の腹を蹴り、怒鳴りつけた。
「何それ!私が重いっていう意味じゃないの!マジコロス!」
 他の少女達は、どっと笑った。
「やっぱり、優香ちゃんが重いと、先生も思ってたんだ。チョーウケル!」
「でも、優香ちゃんが一番体が大きいから、仕方ないじゃん」
「それでも、本当の事を言われると、ムカツクわよね〜」
 少女達にからかわれた優香は、激昂し、和也の体に何度も一本鞭を振り下ろした。体中を切り刻まれる様な激痛に、和也は悲鳴を上げ、絨毯の上を転げ回った。
「ちょっと、優香ちゃん、それ位にして。まだ、他の子が残っているのよ」
 里緒奈に諌められた優香は、渋々鞭を納めた。呻き声を漏らして苦しむ和也の体中に、赤く腫れた条痕が何本も浮かび上がっていた。里緒奈は、又も足で和也を仰向けにし、別の少女を座らせた。


 里緒奈達が臭い当てゲームに飽きて、和也の目隠しを外した時、彼はソファに座っている少女達の足元で、力無く横たわり、息も絶え絶えになっていた。何しろ、外すと里緒奈に急所を鞭打たれ、当てたら、その理由を尋ねられ、それにこじつけられて、痛い目に遭わされるのだ。和也の体には、赤い筋が縦横無尽に走り、股間のものは赤黒く腫れ上がっていた。しかし、和也の股間のものは、なぜか勃起したままだった。鞭打たれ過ぎて、局部の神経と組織に異常を来したのではないかと、彼は本気で心配した。
 そんな和也を尻目に、里緒奈と取り巻きの少女達は、ジュースやコーラを飲みながら、歓談していた。少女達から酷い虐待を受けて、半死半生の目に遭わされた和也は、彼女達が飲み物を口にしているのを見て、強い喉の渇きを覚えた。和也は躊躇したが、喉の渇きには勝てず、上半身を起して、里緒奈に恐る恐る申し出た。
「あの…里緒奈様、お願いです…私にも、何か飲み物を恵んで下さいませ…」
 すると、優香から目が眩む程の強い平手打ちを受け、友美から顔を蹴られて、絨毯へ横倒しにされた。そこに美咲と結衣が加わり、取り巻きの少女全員で、倒れた和也を、踵でドカドカと蹴りつけた。
「変態教師のくせに、里緒奈さんに飲み物をねだるなんて、100万年早いのよ!」
「先生は、私達の奴隷なのを、忘れてない?チョー図々しい!」
「大体、奴隷が私達と同じ物が飲めると、思ってるの?マジありえない!」
「先生は、もう人間じゃないの!犬以下の、奴隷なの!」
 取り巻きの少女達は、和也を虐め抜いて自信を持ったのか、それとも里緒奈の目を意識してか、彼を酷く罵り、蹴り続けて、ヒィヒィ泣かせた。
「みんな、落ち着いて…変態の先生だって、喉くらい渇くわ。水分補給は大切だって、体育で習ったじゃない…先生、口を開けて」
 里緒奈は、以外にも少女達を止めてくれ、和也に優しい声を掛けた。
 何と、お優しい…感激した和也は、不自由な後ろ手錠に、痛みで軋む体を何とか動かし、里緒奈の足元で正座して、顔を上に向け、口を開けた。しかし、彼が感激するのは、早過ぎた。
 里緒奈は、和也の開いた口に向け、音を立てて、勢いよく痰を吐いた。和也は驚いたが、考える暇も無く、思わず飲み込んでしまった。痰のぬるりとした感触を喉に感じた和也は、里緒奈から痰壺にされた屈辱で、顔を真っ赤にした。しかし、その屈辱感が和也を興奮させ、股間の屹立したものを更に硬くさせた。
「先生、口を閉じたら、お仕置きよ…みんなも、唾で先生に水分補給させてね」
 里緒奈は、屈辱で顔を紅潮させた和也を面白そうに見下し、取り巻きの少女達に、悪戯っぽい声を掛けた。少女達はキャアキャアはしゃぎ、先を争うように、和也の口に目掛けて、ペッペッと唾を吐いた。少女達の粘つく唾液を味わされた和也は、耐え難い屈辱と同時に、大いなる歓喜を感じて、体を震わせた。
 次に、里緒奈はジュースを口に含むと、クチュクチュと音をたててゆすいでから、和也の口に吐き出した。和也は、こぼさぬように、目を白黒させながら、唾と混じって泡立ったジュースを、必死に飲み下した。取り巻きの少女達も面白がって、里緒奈に倣い、口をゆすいだジュースを、和也の口に次々と吐き出した。
 和也は、小学生の女の子達から痰壺扱いされ、度を越した恥辱と、至福の喜びを併せて感じていた。また、そのおかげで、喉の渇きがいくらか和らいだのは、何よりの救いだった。
 里緒奈は、正座している和也の後ろに回り、手錠を外して、次の命令を下した。
「先生、四つん這いになって…私がよしと言うまで、絶対に動いたら駄目よ。ちょっとでも動いたら、鞭で打つからね!」
 和也は、鞭という言葉にビクッと反応し、慌てて四つん這いになった。里緒奈は薄笑いを浮かべながら、バイブを手にし、和也の肛門に当てがった。
「みんな、男はお尻の穴が、凄く感じるんだって。今から実験するから、よく見ててね」
 里緒奈は取り巻きの少女達に声を掛けると、バイブのスイッチを入れた。途端にビィーンと音がして、バイブの小刻みで強い振動が、和也の肛門に伝わった。
「あひいぃっ」
 肛門に苦痛とも快感とも言える刺激を受け、和也の口から情けない悲鳴が漏れた。彼は反射的に、バイブから逃れようと体を揺らしたが、ちょっとでも動いたら鞭打ちと、里緒奈から釘を刺されていたのを思い出し、下唇を噛み締めて耐え、何とか四つん這いの姿勢を保った。悶えている和也の表情を見た取り巻きの少女達は、どっと笑い声を上げた。
「キャハハッ、見て見て、先生がお尻の穴で感じてるわ。チョーウケル!」
「お尻が感じるなんて、やっぱり変態教師よね。こんな最低の変態が、私達に偉そうに授業してたなんて、マジムカツク!」
「先生は、絶対ホモかオカマね。だから、お尻で感じるのよ。サイテー!」
「面白いから、とりあえず、スマホで撮っとく?」
 少女達の嘲笑が和也の耳に響き、彼の目から恥辱の熱い涙がこぼれた。しかし、同時に、彼の股間のものは、益々硬度を増していた。
 里緒奈は、和也の肛門と、陰嚢の付け根の間の敏感な箇所へ、激しく振動するバイブをしばらく撫でるように当てがって、彼の悶える様子を楽しんだ。それから、バイブのスイッチを切って、絨毯の上に放り、代わりに一本鞭を手にした。
「先生、さっき体を揺らせたわね…ちょっとでも動いたら、鞭で打つと言ったでしょう。この、変態教師!」
 里緒奈は和也を怒鳴りつけると、一本鞭を真っ直ぐ彼に尻に振り下ろした。一本鞭は和也の尻たぶの間に喰い込み、肛門をしたたかに打ち据えた。
「ぎょええぇーっ」
 神経が集中している肛門を鞭打たれた和也は、肛門から頭頂部まで高圧電流が貫いた様な激痛を感じ、獣のような絶叫を上げ、両手で尻を押さえ、絨毯の上を転げ回った。取り巻きの少女達は、和也を追い掛けて取り囲み、彼の体をサッカーボールみたいに蹴り続けた。
「里緒奈さんから動くなと言われているのに、何してるのよ!」
「奴隷のくせに、里緒奈さんに逆らうつもり!」
「大体、大人の男が、小学生の女の子に一回鞭打たれただけで、大げさに痛がるんじゃないわよ!」
「きっと、里緒奈さんから、もうこれ以上鞭で打たれたくないから、わざとらしい演技をしてるのよ。サイテーの変態教師!」
 和也は、尻から下半身全体に広がる激痛に加え、少女達から体中を蹴られる衝撃と痛みを受け、恥も外聞も無く、泣きじゃくって里緒奈に慈悲を請うた。
「ヒイッ、ヒイッ…里緒奈様、お赦し下さい…痛くて…本当に痛くて、動けないんです…ヒイッ、どうか、お慈悲を…」
 里緒奈は笑って、取り巻きの少女達を諌めた。
「みんな、ストップ!それ以上蹴ったら、先生が本当に壊れちゃって、楽しめなくなるわよ」
 里緒奈に注意された少女達は、渋々と和也を蹴るのを止めた。和也は、もう何も考えられず、本能の赴くままに里緒奈の足元に這い寄り、彼女の足先に何度もキスしながら、礼を述べた。
「ああっ、里緒奈様、ありがとうございます…御慈悲を賜りまして、本当に感謝致します…」
 里緒奈は、泣きじゃくりながら礼を言い、自分の足先にキスする和也を見下し、彼が完全に自分に隷属したのを実感して、満足そうな微笑を浮かべた。
 その時、壁の時計を見た優香が、里緒奈へ済まなそうな声を掛けた。
「ごめん、里緒奈さん…私、塾があるから、そろそろ帰らないと…」
 他の少女達も、口々に言い出した。
「残念だけど、私も今日、家庭教師が来るの…」
「私も、バレエのレッスンがあるわ」
「私は、ピアノの発表会の練習に行かないといけないの。もう少し、楽しみたいけど…」
 里緒奈は、苦笑して応じた。
「今時の小学生は、皆忙しいのよね。時間があるのは、変態の先生だけだわ…じゃあ、みんな、シャワーを浴びて、着替えましょう。先生も這って、ついておいで!」
 里緒奈は、取り巻きの少女達をバスルームに案内し、和也は四つん這いで、彼女達の後をよろよろとついて行った。広いバスルームで、里緒奈は和也に、中央に仰向けで横たわるように命じ、何の恥ずかしげも無く、スクール水着を脱ぎ捨て、全裸になった。取り巻きの少女達も里緒奈に倣い、何の恥じらいも見せずにスクール水着を脱ぎ、全裸になった。里緒奈達は、既に和也を男と見做していないようだった。
 里緒奈は、取り巻きの少女達に何やら耳打ちし、仰向けの和也に、口を大きく開くよう命じた。
「先に、先生にシャワーを浴びさせてあげるね。口を閉じたら、お仕置きよ。分かった?」
 和也は、ぼんやりと口を大きく開いたまま、頷いた。里緒奈達は、仁王立ちになって、和也の上半身を取り囲んだ。
「それじゃ、私達の特別シャワーを味わってね…行くわよ!」
 少女達は腰を突き出し、一斉に放尿した。少女達のきつい臭いの濃い尿が、和也の開かれた口に注ぎ込まれ、彼の顔面と胸を派手に濡らした。アンモニア臭の強い尿を味わされた和也は、体を痙攣させ、股間の赤黒く腫れて屹立したものから、夥しい白濁液を噴出させてしまった。少女達から、驚きの声が湧いた。
「きゃあっ、先生ったら、おしっこを飲んで、射精しちゃった!きったな〜い、マジ変態!」
「マジキモい!おしっこシャワーを飲んで、浴びて、イクなんて、マジで変態教師よ!」
「先生はもう、人間を辞めて、便器になったのよ。住まいもトイレで、よくない?」
「先生も喜んでるから、これからは先生の口におしっこしましょうよ!」
 少女達の嘲りの声が、バスルームと和也の頭に響いた。和也は、教師の地位と、人間の尊厳が全て崩壊してしまった事を自覚し、目から涙が滾々と流れ出た。しかし、彼の股間のものは、射精し終わっても、硬く勃起したままだった。


 シャワーで汗を流した取り巻きの少女達は、服を着替えて、里緒奈の邸宅を後にした。リビングには、Tシャツにショートのジーンズ姿でソファに座っている里緒奈と、彼女の足元に畏まって正座している、全裸の和也が残された。里緒奈は、足先で和也の顔を嬲りながら、スマホで母親と何やら話していた。
「…うん、そうよ…ちゃんと奴隷になったわ…なら、いいのね…うん、ママ、大好き!…じゃあね」
 里緒奈はスマホを切ると、和也に向き直った。
「ママに許してもらったから、先生は自分のアパートから、この家へ今日中に引っ越して…学校には、ここから出勤すればいいから」
 里緒奈から、意外な事を唐突に言われ、和也は目を丸くした。里緒奈は構わずに、話を続けた。
「先生を奴隷に出来たら、この家に住まわせてもいいと、ママから言われてたのよ…ウチじゃ、ママがサディスティンで、パパがマゾヒストなの。パパは先生より、もっと変態よ。何しろ、実の娘の私に虐められて、ヒィヒィ喜んでいるんだもん。ママは、パパを喜ばせるのに、若いメイドさん達を助手にして、一緒にパパを虐めているのよ」
 和也は、予想を遥かに超えた里緒奈の特異な家庭環境に驚愕し、言葉を失くして、口をポカンと開けた。しかし、まだ小学生の里緒奈が、鞭や手錠やディルドゥ等のSM用具を所持し、SMの豊富な知識を有している訳が、ようやく理解出来た。里緒奈は、サディスティンの母親の血を受け継ぎ、サディスティンになるべく家庭教育を施された、サラブレッドの女王様だったのだ。里緒奈の説明は、続いた。
「だから、この家では、パパはメイドさん達より、遥かに下の身分の奴隷なの。会社じゃ、凄く偉そうにしているけど、一歩この家に帰って来たら、ママと私とメイドさん達の顔色を卑屈に窺って、いつもびくびくしてるわ」
 唖然としている和也を見下しながら、里緒奈は平然と話し続けた。
「ママは、パパ以外の若い男を虐めてみたいと言っていたから、先生が私の奴隷になって、丁度よかったわ。先生はこれから、昼は小学校の教師、夜はウチで奴隷になって、私と友達だけじゃなく、ママとメイドさん達にも虐められるのよ。ロリコンでマゾの先生には、天国みたいな生活じゃない?嬉しいでしょう」
 想定外の話の成り行きに、和也は愕然として、返事が出来なかった。不意に、里緒奈は足裏で和也の顔を蹴って、絨毯の上に転がし、語気を荒くした。
「ところで、先生、いつまでぼうっと座っているつもり?日が暮れちゃうじゃないの!さっさと服を着て、アパートに戻って、荷物を取って来なさいよ!アパートの契約とかの細かい事は、後でパパとママがしてくれるわ。今日中にこの家に引っ越さないと、先生の恥ずかしい動画を、学校中に一斉送信してやるからね!分かった?」
「は、はい、ただ今…」
 和也は我に返り、慌てて今日着て来たスーツを、着始めた。里緒奈は、あたふたする和也を見て、楽しそうに話を続けた。
「ママは、私が小学校を卒業したら、先生に教師を辞めさせて、ウチの下男にしてもいいと言ってるけど…それは、私が中学校に入ってから、考えるわ。だって、教師じゃない普通の男を虐めても、あまり楽しくなさそうだもん。ウフフフ」
 里緒奈の気分一つで、自分の教師としてのキャリアと、社会的地位が、瞬時に崩壊してしまう事を、和也は改めて実感した。和也は、里緒奈の含み笑いを聞き、大人の男で教師の自分が、まだ幼い小学生の里緒奈に陥れられ、完全に命運を掌握されて、惨めな奴隷に落とされてしまったのを思い知らされ、絶望で目の前が暗くなった。しかし、里緒奈から酷い話を聞かされた和也の股間のものは、ロリコン・マゾヒストの哀しい性で、浅ましくも極限まで硬く勃起していたのだった。
                                                    おわり