「おい、新聞はどこにあるんだ!?」
慌しく朝食を済まして、食後のコーヒーに口を着けた吉田裕司は、不機嫌そうな声で妻の聡美に尋ねた。
「す、すみません…直ぐに取って来ます」
エプロン姿の聡美は慌てて玄関に行き、郵便受けから新聞を引き抜くと、急いでリビングに戻って来た。不機嫌な表情で聡美から新聞を受け取った裕司は、
「忙しい朝は、一分一秒でも貴重なのは分かっているだろう…毎朝の事なんだから、ちゃんと準備しておけよ!」
と大声でぶっきらぼうに文句を言い、新聞を広げた。
「すみません…以後気を付けます…」
小さな声で返事をした聡美は、台所に行って洗い物を始めた。しばらくコーヒーを飲みながら新聞を読んでいた裕司は、壁の時計を見て立ち上がり、玄関に向かった。聡美も急いで玄関に向かい、裕司を見送ろうとした。しかし、靴を履いた裕司はしかめっ面で、
「毎朝いちいち、見送りなんてしなくていい!それよりも専業主婦なんだから、家事をもっときちんとしたらどうなんだ!」
と苛立たしそうに言い、玄関ドアを乱暴に閉めて家を出た。裕司が家を出ると、聡美は玄関で力無くうずくまり、涙をこぼした。
31歳で大学の非常勤講師をしている裕司と、26歳で専業主婦の聡美は、結婚してまだ3ヶ月の新婚期間中だった。結婚して最初の1ヶ月間は、裕司は聡美に凄く優しく接していたのだが、2ヶ月目になると大学で面白くない事でもあるのか、不機嫌な様子で何かと聡美に当たり散らすようになった。直接に殴る蹴るの暴力を振るう訳ではないが、理詰めで聡美を問い詰めて厳しく責め立てる、いわゆるモラルハラスメントをしていた。

裕司からあれこれと理屈で詰められて責められ、精神的に追い込まれた聡美は、自分が本当に駄目で使えない妻だと落ち込んでしまい、一日中暗い気持ちで過ごすことも度々だった。聡美は常にビクビクして裕司の顔色を窺い、彼の前では緊張して家事もミスが多くなり、余計に叱られるといった悪循環に陥っていた。今の聡美にとって、裕司は愛する夫以上に、畏怖の対象となっていた。
あんなに優しい人だったのに…聡美は玄関でしばらく涙を流していたが、立ち上がって台所に行き、洗い物を済ませると、簡単に化粧して外出の準備をした。
「裕司さんが、あんなに変わってしまうなんて…私は一体どうすればいいんでしょうか?」
昼休み時間に聡美は、自分が卒業した大学の研究室で、心理学ゼミの担当教授だった中原澄夫に相談していた。裕司も同じ大学の同じゼミで心理学を専攻して、大学院に進んだ後に非常勤の講師となり、ゆくゆくは教授を目指していた。裕司が大学を卒業した後に、聡美は入れ違いで入学し、中原教授を恩師と仰いで、何かと可愛がってもらっていた。
聡美は就職活動がうまくいかず、大学卒業後は派遣社員として色々な会社を転々としていた。非正規の不安定な仕事と生活に疲れ果てた聡美が、恩師の中原教授に相談すると、自分の教え子である裕司との見合いをセッティングしてくれたのだった。痩せ型で上背があり、端正な顔立ちで知性を感じさせる物静かな裕司は、如何にも学者といった雰囲気で、聡美は一目惚れしてしまった。
きれいな顔立ちの聡美は胸が大きく、いいプロポーションをしているので、学生時代は男子学生からの誘いが絶えず、派遣社員時代も、派遣先の男性社員からひっきりなしに誘われた。しかし、マッチョな体育系でゴリ押ししてくる男子学生と、正社員の身分と経済力を笠に着て自信満々にアプローチする男性社員ばかりだったので、聡美は辟易して全部断っていた。聡美の好みは、裕司のように知性的な学者タイプだったのだ。
裕司も聡美を気に入ったようで、結婚話はとんとん拍子に進み、中原教授夫妻を仲人として結婚式を挙げたのだった。結婚して聡美は専業主婦になり、裕司にかいがいしく尽くした。裕司も結婚前から聡美に優しく接していたのだが、結婚1ヶ月を過ぎた頃、急に態度を変えて、辛く当たるようになったのだ。耐え切れなくなった聡美は、仲人でもある恩師の中原教授に相談することにしたのだった。
今年58歳のダンディな中原教授は、聡美から裕司の態度が変わった様子を色々と聞き、難しい顔をして首を傾げた。
「…聡美さん、立ち入ったことを聞いて申し訳ないが、夫婦の営みの頻度はどれ位かな?答えにくいだろうが、これは夫婦仲を判断するのに重要なことなので、正直に話して欲しい」
聡美は恥ずかしさで顔を赤く染めながらも、
「結婚して最初の1ヶ月は、週に2、3回でした…でも、2ヶ月目になると、急に月1、2回程度になりました」
と正直に答えた。中原教授は彫りの深いハンサムな顔を少し歪め、頭を掻いて質問を続けた。
「夫婦の営みで、最初の1ヶ月とその後では、何か変化は無かったかね?どんな些細な事でもいいから、気付いた事を言ってくれ」
「…そう言えば、最初の1ヶ月は寝室で小さな灯りを点けていたのですが、その後は一切灯りを点けずに部屋を真っ暗にしていました…それと、結婚当初は早めに帰宅していましたが、1ヶ月を過ぎると帰宅が毎日午後9時過ぎになりました。裕司さんは、准教授選考のための論文と資料作成があるからと言っていましたが…」
聡美の返答を聞いた中原教授は、腕組みしてため息をついた。
「裕司君は、相当ストレスが溜まっているようだな…だからと言って、妻の聡美さんに八つ当たりするのは、とても許されないことだが…」
聡美は暗い表情をして、中原教授に尋ねた。
「やはり、准教授選考のストレスでしょうか?私、元の優しい裕司さんに戻ってくれるのなら、講師のままでいいのに…」
中原教授は苦笑いして、聡美に答えた。
「そういう訳にもいかないだろう。非常勤講師のままでは収入が低くて生活が大変だし、身分も不安定でいつまで大学にいられるか分からない…それに裕司君のストレスは、准教授選考のためだけではないだろうね。これは、根本的に解決する必要があるな…」
「准教授選考のためだけじゃないと言うのは…他に何かストレスの原因があるのでしょうか?」
首を傾げた聡美を、中原教授は優しい目で見つめ、
「聡美さん、申し訳ないが、そろそろ昼休みも終わりで、私は講義に行かなければならない…それで、今日午後6時頃、私の自宅に来てくれたまえ。私の妻も交えて、夕食を摂りながら解決策を練ろう。妻も君達の仲人だからね。裕司君が帰宅するのは、どうせ午後9時以降だから、問題は無いだろう?」
と告げた。聡美は意外そうな顔をして、
「えっ、いいんですか?中原教授のご自宅にお邪魔しても?」
と尋ねたが、中原教授は、
「可愛い教え子のためだし、私は聡美さんと裕司君の仲人だから、遠慮は一切無用だよ…それじゃ、私の自宅で話の続きをしよう」
と言って席を立った。
大学は郊外の広い土地にあり、中原教授の家と裕司の家は大学の近くにあって、そんなに距離は離れておらず、歩いて十分足らずであった。裕司の非常勤講師としての収入は低く、それだけでは食うや食わずだが、彼の実家はかなり裕福で、結婚を機に家を建ててくれ、何かと援助してもらっているので、結婚生活は結構余裕があった。
午後6時に聡美が手土産のワインを持参して中原教授の自宅を訪れ、玄関のインターフォンを押すと、教授婦人の雅子が笑顔で出迎えた。
「聡美さん、いらっしゃい。本当に久しぶりね…さあ、上がって頂戴」
「はい、失礼します…」
聡美は些か恐縮して、玄関に足を踏み入れた。中原教授の居宅はかなり大きくて広く、部屋数が多かった。
美しく品がある雅子夫人は中原教授より10歳年下の48歳だが、まだ30代前半に見える美魔女タイプだった。上品な紺色のワンピースを着ており、豊満な胸が突き出ていて上背があり、スタイルの良さが窺われた。27年前にまだ講師だった中原教授が、大学生だった雅子夫人を見染めて、卒業と同時に結婚したと、聡美は聞いていた。一人息子がいるが、社会人になって独立し、遠くの街に住んでなかなか実家に顔を出さないと、中原教授はぼやいていた。
聡美が雅子夫人に先導されてリビングに入ると、テーブルには既に美味しそうな料理が並べられており、中原教授が席に着いていた。
「いらっしゃい、聡美さん。さあ、座って…まずは、腹ごしらえしよう。聡美さんが来ると聞いて、張り切った雅子が腕を振るって作ったんだよ。だから、遠慮せずに食べてね」
「ありがとうございます…これは、失礼ですが…」
聡美は恐縮しながら、中原教授にワインを差し出し、テーブルに着いた。三人は料理を食べ、聡美が持参したワインを飲みながら、裕司と聡美の結婚生活についてあれこれと話をした。
「…ですから、元の優しい裕司さんに戻って欲しいんです…私、どうしたらいいんでしょう?」
聡美が悩んだ声で言うと、雅子夫人が難しそうな顔をして、
「聡美さんも大変ね…あなた、裕司さんに注意してあげてよ。私からも裕司さんを諭してみるけど…」
と中原教授に言った。
「そうだな…我々には仲人夫妻としての責任があるし…まあ、君が説教すれば、裕司君は直ぐに態度を改めるだろうが…」
中原教授は雅子夫人にそう答えたが、聡美には裕司が雅子夫人の説教を聞き入れるとの根拠がよく分からなかった。夕食を始めて大体一時間も経つと、料理は殆どなくなり、聡美は満腹になった。中原教授は壁の時計を見て、
「7時過ぎで、丁度いい時間になったな…聡美さん、片付けは雅子に任せて、私の書斎までちょっと来てくれ」
と聡美に言って、コーヒーポットと二つのコーヒーカップを乗せたお盆を手にした。聡美は一瞬疑問に思ったが、それでも席を立った中原教授の後をついて、二階にある書斎に向かった。
中原教授の書斎に足を踏み入れた聡美は、中を見回して少し驚いた。如何にも大学教授の書斎らしく、大型の本棚には難しそうな学術書がぎっしり並んでいたが、聡美の目を引いたのは、広い書斎の三分の一のスペースを占める液晶ディスプレイの大型モニター三台とスピーカー、それを操作する大型のデッキだった。中原教授は大きな机に着き、聡美に対面の椅子に座るよう促した。
中原教授はカップにコーヒーを淹れ、席に着いた聡美の前に置き、
「まあ、食後のコーヒーでも飲みなさい。ミルクと砂糖無しのブラックだが…」
と言って勧めた。
「ありがとうございます…」
聡美が些か恐縮した声で礼を言い、コーヒーに口を着けると、
「…ところで、聡美さんが新入生で私のゼミに入った時、学生全員に行った心理テストを覚えているかい?」
と中原教授が唐突に尋ねた。聡美はコーヒーカップを机に置き、
「はい、勿論今でも覚えています…何しろ質問事項が多く込み入っていて、答えるのが恥ずかしいような性的な質問も数多くありましたから…」
中原教授もコーヒーに口を着け、
「あの心理テストの目的は何か、分かるかね?」
と質問した。聡美は少し首を傾げ、
「よく分かりませんが…今にして思うと、ゼミでⅬGBTQの傾向を持つ学生がいるかどうかの調査でしょうか…」
と自信なさそうな声で答えた。中原教授は笑みを浮かべ、
「さすがは聡明な聡美さんだね、近いところまでいっている…正解は、学生の加虐性向と被虐性向の調査、つまりサディズムとマゾヒズムの傾向が、ゼミの新入生にあるかどうかを調べていたんだ」
と言って、聡美に意外な顔をさせた。中原教授は、聡美に説明し始めた。
「人間は誰でも、サドかマゾの傾向があり、両方持っている人も珍しくない。ただ、普通の人はその傾向がごく僅かで目立たず、世間一般ではノーマル、つまり正常の範疇にある…しかし、一部ではサドでなければ、若しくはマゾでなければ性的に興奮出来ないし、満足出来ないという、世間ではSⅯマニアの変態と呼ばれる人もいる。中には本人自身が全く気づいておらず、自覚してなくても、潜在意識でサドかマゾを強烈に渇望している人もいる…あの心理テストは、そういった学生が私のゼミにいるかどうかの調査だったんだよ…」
聡美は唖然としたが、中原教授の説明は続いた。
「私のゼミでその心理テストを新入生対象に毎年行い、サドかマゾの傾向が強過ぎて正常の範疇を超えている者は、個別に呼び出してカウンセリングをする場合もあった。その中で、特に傾向が強く偏り過ぎて、普通のセックスには全く興味が持てないという、特殊な学生がいた…それが、裕司君だった」
「ええっ!」
聡美は驚愕して、コーヒーを吹き出しそうになった。聡美は震え声で、中原教授に尋ねた。
「…つ、つまり、裕司さんはノーマルじゃなくて、変態だったんですか?あんなに優しかったのに、急に私に辛く当たり出したのも、裕司さんがSⅯマニアのサディストだからなんですか?」
中原教授は苦笑いして、首を横に振った。
「違うよ、裕司君はサディストじゃない…全く逆で、かなり重度のマゾヒストだ」
「えっ、ええっ!?それじゃ、なぜ私に辛く当たるんですか?」
再度驚愕した聡美は、上ずった声で中原教授に質問した。
「それはつまり…自分のアブノーマルな被虐性向を聡美さんにとても打ち明けられず、悶々として鬱憤が溜まり、つい聡美さんに八つ当たりしてしまったのだろう…だから、元の優しい裕司君に戻って欲しければ、聡美さんが裕司君のマゾヒズムを理解して受け入れる必要があるな」
衝撃的な話を聞かされ、すっかり頭が混乱してしまった聡美は、両手で顔を覆って机に突っ伏した。
「そんな…そんな、嘘です…あんなに知性的で優しかった裕司さんが、変態のマゾヒストだなんて…」
中原教授は立ち上がり、机に突っ伏している聡美の肩に、優しくそっと手を掛けた。
「聡美さん、少し落ち着いて…初めて真実を知って驚き、とても辛いだろうが、現実逃避していたら問題は解決しない。現実を直視して、解決方法を考えよう…さてと、そろそろ時間だな。聡美さん、ちょっとモニター画面の方に行ってくれ」
混乱している聡美は、催眠術に掛かったようにふらつきながら席を立ち、大型モニター画面の方に向かって歩いた。中原教授は聡美が座っていた椅子を移動させて、彼女をモニター画面の前に座らせた。そして、自分の椅子もモニター画面の前に持って来て、聡美に並んで座った。中原教授は壁の時計を見て、
「7時半か…そろそろ来る頃だね」
と言って、モニター画面の下に設置されているデッキのスイッチを入れた。モニター画面には、中原教授の玄関が映し出された。混乱が治まらない聡美が、ぼんやりとモニター画面を見ていると、廊下から雅子夫人が玄関に現れた。それから玄関ドアが開き、スーツ姿の男性が入って来た。聡美は驚いて、目を見開いた。その男性は、彼女の夫である裕司だった。
「どうして裕司さんが、中原教授のお宅に…?」
震え声で尋ねた聡美に、中原教授は、
「まあ、理由は直ぐに分かるよ…我が家には、あちこちに防犯カメラを設置していてね…ちょっと音声を入れよう」
と言って、デッキの音声スイッチを入れ、リモコンで音量を調節した。すると、雅子夫人と裕司の会話が、デッキのスピーカーから流れて来た。
『裕司さん、いらっしゃい…今日も、調教して欲しいの?』
『はい、奥様…お願いします』
『ふ~ん、まあいいけど…ところで、それがお願いする態度なのかしら?』
雅子夫人がそう言うと、裕司はさっと顔色を変えて玄関で土下座し、
『雅子様、真に申し訳ございません。男奴隷として至らない私めの無作法を、どうかお許し下さいませ。どんなお仕置きでも、甘んじてお受け致しますので、何とぞお許し下さいませ』
と卑屈に詫びを述べた。聡美は驚き唖然として、
「裕司さん…一体、何をしてるの?」
と独り言のように疑問を口にした。中原教授は含みがあるような笑みを浮かべて、困惑している聡美の横顔を見ていた。スピーカーから、雅子夫人のきつい声が流れた。
『ふんっ、心がこもってない形だけの謝罪なんて、要らないわよ…顔をお上げ!』
裕司が上体を起こして、土下座から正坐の姿勢になると、雅子夫人は少ししゃがんで、彼の両頬に激しい往復ビンタを張った。
『ヒイッ』
短い悲鳴を上げた裕司に、雅子夫人は、
『時間が勿体無いから、今日は特別に二本足で歩くのを許してあげるわ…さっさと地下室にお行き!』
と命じた。
『は、はい、ただ今…』
裕司は直ぐに立ち上がり、慌てて革靴を脱ぐと、玄関に上がって廊下を急ぎ足で歩いて行った。雅子夫人は天井に設置されている防犯カメラに顔を向けてウインクし、裕司の後を追った。雅子夫人は防犯カメラで撮影されているのを、はっきりと認識しているようだった。
動揺している聡美は、横に座っている中原教授へ、矢継ぎ早に質問した。
「あ、あの…なぜ、裕司さんが中原教授のお宅を訪れたんですか?なぜ、裕司さんは玄関で土下座して、奥様に謝罪したんですか?なぜ、奥様は裕司さんを平手打ちしたんですか?それに、調教とか男奴隷って…一体何の事ですか?」
苦笑を浮かべた中原教授は、
「聡美さん、そんなに焦らないで…直ぐに分かるから」
と聡美に返事をして、デッキのスイッチを切り替えた。すると、モニター画面には、中原教授宅の地下室が映し出された。その地下室の内部が、それぞれ別の角度から映された三台のモニター画面を見た聡美は、息を呑んだ。
十二畳位の広い地下室の床はリノリウム張りで、壁には色々な種類の鞭・手錠・革紐や、何に使用するのかよく分からない革製品が掛けられ、本棚みたいなケースには色々な形や太さのディルドゥ・ペニスバンド・ローション・ロウソクや、これまた使い方がよく分からない製品が何点か置かれていた。地下室の隅には三角木馬や滑車台等の大型器具が置いてあり、今からでもSⅯクラブが開業出来そうな、正に拷問部屋だった。
地下室に入った裕司は、急いでネクタイを取り、スーツとシャツと下着を脱いで全裸になり、脱いだ服はしわにならないように畳んで、隅に置いてある籠に入れた。それから、壁に掛けてある革製の黒色首輪を手にし、自分の首に巻いて装着すると、地下室の中央に正坐してじっとしていた。首輪だけで全裸になっている裕司の体中には、黒く変色した鞭痕が数多く残っていた。
「裕司さん…一体、何をしてるの?」
唖然としている聡美は、さっき言ったのと全く同じ疑問を口にした。しばらくすると、その地下室に雅子夫人が入って来た。雅子夫人の姿を見た聡美は、驚きで目を丸くした。ついさっきまでの、薄化粧で上品な紺色ワンピースを優雅に着こなし、如何にも教授夫人といった雰囲気を漂わせていた品のある雅子夫人とは、印象が全く異なっていた。
雅子夫人は髪をアップでまとめ、きつい感じの濃いメイクをして、黒色のブラジャーとパンティを身に着け、赤色ガーターベルトで黒色網タイツを吊り、膝まである黒革ハイヒールブーツを履いていた。黒色を基調としたドミナファッションだが、ガーターベルトの赤色が全体の黒色を際立たせていた。胸が大きく元々スタイルがいい雅子夫人は、年齢的に体の線がやや崩れてウエスト周りが少しふくよかであるが、それが逆に成熟した大人の女性としてのセクシーさを強調しており、聡美には外国の高級コールガールのように見えた。
雅子夫人が地下室に足を踏み入れた瞬間、正坐していた裕司は直ぐにひれ伏し、
『雅子様、どうか、この男奴隷に調教を…いえ、この男奴隷の体をお使いになって、存分にお楽しみ下さいませ』
と奴隷の口上を述べた。雅子夫人はツカツカと歩いて、ひれ伏している裕司に近づき、彼の頭を黒革ハイヒールブーツで踏みにじった。
『ふんっ、少しは奴隷の挨拶を覚えたようね…前に“調教をお願いします”と言って、私から“男奴隷の分際で、女主人に調教をねだり、手を煩わさせようなんて、どういうつもりよ!”と怒られて、一本鞭で体中を打たれたのが、余程堪えているみたいね…やっぱり、奴隷の躾に鞭は欠かせないわ』
二人のやり取りをモニター画面で見ていた聡美は、
「あ、あの…奥様と裕司さんは、一体何をしているんですか?」
と震え声で中原教授に尋ねた。中原教授は笑みをたたえたまま、
「聡美さんも子供じゃないんだから、見れば分かるだろう…SⅯプレイだよ」
とあっさり答えた。聡美もSⅯくらいは一般的な知識レベルで知っていたが、実際に見るのは初めてで、それも自分の夫である裕司がSⅯプレイの当事者であるため、頭が混乱しっぱなしだった。
雅子夫人は、裕司の頭から黒革ハイヒールブーツを外し、
『男奴隷、顔をお上げ!』
と命じた。裕司が上体を起こし、正坐の姿勢に戻ると、雅子夫人は先程玄関で行ったように、強烈な往復ビンタを張った。
『アヒィッ』
情けない悲鳴を上げた裕司を、雅子夫人は叱りつけた。
『男奴隷、お前は家で、奥さんの聡美さんに辛く当たっているそうね…今日、聡美さんは大学に来て、その事で私の主人に相談したそうよ!』
『えっ!聡美が、中原教授に…ですか?一体、何の相談を…』
裕司が意外そうな口調で雅子夫人に尋ねようとすると、彼女から再度力強い往復ビンタを張られた。
『ヒイィッ』
目から火花が散る程の強烈な往復ビンタを受けた裕司は、哀れな悲鳴を漏らした。
『主人から詳しく聞いたわよ!お前が聡美さんにしてる事は、完全にモラルハラスメントじゃないの!変態マゾのくせに、女性を辛い目に遭わせるなんて、どういうつもりよ!?絶対に許さないからね!』
裕司は雅子夫人の足元にひれ伏し、詫びの口上を述べた。
『申し訳ございません。どうか、お許し下さいませ。二度と聡美に辛く当たりません。今後は、優しくします…どうか、お許しを、どうか、お慈悲を…』
雅子夫人は、ひれ伏した裕司の頭を黒革ハイヒールブーツで再度踏みにじり、厳しく問い詰めた。
『なぜ、聡美さんを辛い目に遭わせたのよ?もう、聡美さんを愛していないのかい?どうなの?はっきりお答え!』
聡美は、モニター画面を食い入るように見つめていた。裕司が結婚当初から態度を急変させて、自分に辛く当たった理由をどう説明するのか、是非とも知りたかったのだ。
裕司は、黒革ハイヒールブーツの下から、苦し気な声で答えた。
『…僕は、いえ、私めは聡美さんを本当に愛しています。世界中の誰よりも、愛しています。私めには、聡美さんしかいません』
雅子夫人は、裕司の頭をグリグリと踏みにじり、
『ふざけるのは、お止め!愛しているのなら、何で聡美さんに辛く当たれるのよ?いい加減な事を言うんじゃないわ!』
と更に問い詰めた。雅子夫人の黒革ハイヒールブーツと床で頭を強く挟まれている裕司は、苦しそうに答えた。
『それは、その…本当は妻の聡美さんには、私めの女御主人様になって欲しいのです。愛する聡美さんの奴隷になって生涯の忠誠を誓い、絶対服従したいのです。大好きな聡美さんに隷従し、酷使され、虐められたいのです…
』
モニター画面越しに裕司の返答を聞いた聡美は、顔を赤くして胸を高鳴らせた。しかし、裕司が自分に辛く当たった理由が、まだ分からなかった。
雅子夫人は、裕司の頭から黒革ハイヒールブーツを外し、
『ひれ伏したままじゃ、話がよく聞こえないわね…男奴隷、顔をお上げ!』
と命じた。裕司が上体を起こし、正坐の姿勢に戻ったところで、雅子夫人は詰問を続けた。
『変態マゾのお前が、聡美さんに女御主人様になって欲しいというのは分かるけど、聡美さんを辛い目に遭わせた理由が分からないわね…何で聡美さんに辛く当たったのよ?』
雅子夫人の問い掛けに、裕司が何と答えるか…聡美はモニター画面の前で耳をそばだてた。
『はい、それは…聡美さんに、私めの女御主人様になって欲しいと…私めを奴隷にして、虐めて欲しいと言えなかったからです。聡美さんに、私めがマゾの変態ですと、とても打ち明けられなかったからなのです…聡美さんが私めの本性を知ったら、きっと愛想を尽かして、離婚されてしまうでしょう。私めは、聡美さんと別れるのを何よりも恐れているのです。私めは、聡美さんを心の底から愛しているのです。だから、聡美さんに私めの本性や願望が打ち明けられず、ストレスがどんどん溜まっていき、気が付いたら逆に聡美さんに八つ当たりしてしまったのです…』
聡美は、自分を愛していると言う裕司の告白を聞いて、感激で胸が一杯になった。雅子夫人は深いため息をついて腕組みをし、首を横に振った。
『お前は本当に愚か者だねぇ…聡美さんに打ち明けられないのはまだ分かるけど、そのストレスで聡美さんに八つ当たりしたら、それこそ愛想尽かしされて、離婚されちゃうじゃないの…とにかく、今後は聡美さんに辛く当たるのは止めて、優しくしてあげなさい!』
雅子夫人に諭された裕司は、ひれ伏して返事をした。
『はい、分かりました…雅子様の仰せの通りに致します。今後は、聡美さんに優しく接するように致します』
裕司の返事を聞いた聡美は、本当は優しい裕司が自分に辛く当たっていたのは、マゾの性嗜好を打ち明けられないストレスが原因であり、以前と変わらずに自分を愛してくれているのが分かって嬉しくなり、胸に手を当てた。
優しい裕司の態度が急変した理由は、中原教授の推察通りだった。そして、食事の時に中原教授が雅子夫人に、君が説教すれば裕司君は態度を改めると言った訳が、雅子夫人と裕司の関係を見てようやく理解出来た。
雅子夫人はひれ伏している裕司から一旦離れ、壁に掛かっている一本鞭を手にして戻って来た。
『男奴隷、顔をお上げ!』
上体を起こした裕司は、雅子夫人が持っている本革の黒光りする一本鞭を見て、顔色を変えた。
『ま、雅子様、その鞭は…』
雅子夫人は一本鞭を一振りし、空中で派手な鞭音を響かせた。
『お前は変態マゾのくせに、女性である聡美さんに辛く当たって苦しめたんだよ!マゾ男のくせして女性を苦しめるなんて、とんでもないことね。絶対に許せるものじゃないわ、お仕置きよ!』
雅子夫人はそう言うと、正坐している裕司の体に一本鞭を叩きつけた。風を切り、唸りを上げて裕司の体に絡み付いた一本鞭は、凄まじい威力だった。
『ギャアァーッ』
真っ赤に焼けた刃物で皮を削ぎ取り、肉を切り裂くような激痛と、内臓まで響く不快な衝撃を受けた裕司は、絶叫を上げて床に倒れ、悶え苦しんだ。雅子夫人は情け容赦無く、床に倒れた裕司に一本鞭を振り下ろした。
『グエェーッ』
一本鞭の激痛で体が跳ね上がった裕司を、雅子夫人は怒鳴りつけた。
『男奴隷、痛いでしょう!これが、聡美さんの心の痛みなのよ!聡美さんの苦しみを、お前の体にもっと思い知らせてやるわ!覚悟おし!』
怒りで目を吊り上げた雅子夫人は、更に一本鞭を振り上げた。その時、中原教授がデッキのメインスイッチを切り、モニター画面が真っ黒になった。モニター画面を見つめていた聡美は、なぜスイッチを切ったのかと言いたそうな表情で、中原教授に顔を向けた。
「聡美さん、一旦机に戻ろう」
中原教授は優しい声で聡美を促し、二人は座っていた椅子を机に戻した。中原教授は聡美のカップにコーヒーを注ぎ足し、
「裕司君が聡美さんに辛く当たっていた理由は、私の推測通りだったね」
と言った。
「はい…中原教授のおっしゃる通りでした。それにしても、裕司さんが奥様とあの様な関係だったなんて…今でも信じられません。あれ程上品な奥様が…」
中原教授は自分のカップにもコーヒーを注ぎ足し、
「人間は誰でも、裏の顔があるものだよ…一枚の薄い紙でも、裏表はある。感情の動物である人間に、裏の顔が無い筈は無いだろう」
と諭すように答えた。中原教授はコーヒーに口を着け、
「今だから話すが、実は裕司君は、聡美さんと結婚して1ヶ月位経ってから、我が家に相談に来たんだ。自分の被虐性向を聡美さんに秘密にしておくのが辛くて、耐えられないとね…」
と打ち明けて、聡美を驚かせた。
「それで、妻が裕司君の相手をしてやり、彼の被虐性向の欲求不満を解消していたんだよ。そのために、裕司君の帰宅が午後9時頃と遅くなったんだ…昼に聡美さんから聞いたが、夫婦の営みが2ヶ月目から極端に少なくなり、営みの際に寝室を真っ暗にしたのも、それが理由だよ。さすがに裕司君も、聡美さんに体の鞭痕を見せる訳にはいかなかったんだろう」
聡美は愕然として、口をポカンと開けた。中原教授はコーヒーカップを机に置き、聡美の目を真剣な眼差しでじっと見つめた。
「ところで聡美さん、正直に答えて欲しいんだが…裕司君が妻に虐められているのを見て、君はどう思った?」
いきなり中原教授から質問された聡美は戸惑い、うまく答えられなかった。
「あの…何と言うか…驚くばかりで、どう思うかと尋ねられても…」
「妻に嫉妬を感じたとか、私も虐めてみたいとか、裕司君が苦しむ姿をもっと見たいとか…そうは思わなかったかね?」
全てを受け入れるような優しい笑顔を浮かべた中原教授に質問され、聡美は顔を赤くしてうつむいた。中原教授の言う通りに、聡美は内心、雅子夫人の代わりに自分が裕司を鞭打って、彼が悶え苦しむ姿をもっと見たいとの思いが湧き上がっていた。それで先程、中原教授がモニターのスイッチを切った際に、なぜスイッチを切ったのかと言いたそうな顔をしたのだ。
「答えにくそうだね。まあ、無理もない…ところで、聡美さんが非正規の仕事と生活に疲れて私に相談しに来たので、裕司君とのお見合いをセッティングした訳だが…私が聡美さんに裕司君を紹介した理由が分かるかな?」
中原教授に尋ねられた聡美は顔を上げ、無言で首を横に振った。
「心理テストの結果、裕司君は重度のマゾヒストなのが分かったんだが…聡美さんは潜在的なサド女性、サディスティンである事が判明したんだ。つまり、裕司君と聡美さんは、マゾヒストとサディスティンのベストカップルなんだよ」
「ええっ!う、嘘でしょう、私がサディスティンだなんて…」
中原教授に説明された聡美は驚愕し、思わず大声を出した。
「聡美さん、少し落ち着いて…潜在的な深層心理だから、聡美さん本人が気づかないのは無理も無い。だが、心理テストの結果は、聡美さんが潜在的サディスティンである事を、はっきりと示している…物心ついてから今まで、何か思い当たるような記憶は無いかね?」
中原教授に尋ねられ、聡美はうつむいて幼稚園から今までの記憶を辿ってみた…幼稚園の頃、虫を捕まえては手足をもぎ、虫が苦しそうにもがくのを見るのが無性に楽しかった…小学校1年の時には、男子をよく苛めて遊んでいた…小学校3年で、よくスカートめくりをする男子を、放課後に同じクラスの女子達を誘って襲い、ズボンとパンツを無理やり剥ぎ取りフリチンにして、校外に放り出して泣かせ、皆で大笑いした…思春期には、映画やドラマで俳優が女優に叱られたり平手打ちされたりして、苦悩するシーンを見ると、なぜだか胸が高鳴った…言われてみれば、自分は男が悶え苦しむ姿を追い求めていたのかもしれない。
聡美は顔を上げて中原教授に、
「そう言えば、男性が悩んだり苦しんだりする姿を見て、気持ちが昂った覚えはあります」
と正直に答えた。満面の笑みを浮かべた中原教授は、壁の時計を見て、
「もう、こんな時間か…聡美さんは、裕司君より早く家に戻った方がいいだろう。今から帰れば、午後9時前には十分間に合うよ。今晩はまだ、聡美さんの心の整理がつかないだろうが、裕司君の件は明日にでも、当事者の二人でよく話し合った方がいいだろうね」
と言って、聡美に帰宅するよう促した。聡美は、
「はい…今日は、本当にお世話になりました。どうも、ありがとうございました」
と礼を言って、席を立った。中原教授は、聡美を玄関まで送った。
「ちょっと、待ちなさい…聡美さんに渡すものがあったんだ」
中原教授は玄関ドアを開けた聡美を呼び止め、USBメモリースティックを手渡した。
「これは、今まで妻と裕司君が行ったSⅯプレイの動画録画を、ダイジェスト版に編集したものだ。裕司君と話し合う前に、彼の被虐性向を理解するため、参考資料として見ておいた方がいいだろう」
「お心遣い、ありがとうございます」
礼を言った聡美は、そそくさと自宅に向かった。
聡美が家に着いて、約一時間後の午後9時過ぎに裕司が帰宅した。
「お帰りなさい、裕司さん」
聡美が玄関で出迎えると、裕司はかなり疲れた様子で、
「ただいま…風呂はいいから、晩御飯を食べたら、直ぐ寝るよ」
と言って、自分の部屋に向かった。
聡美は内心、
(雅子夫人にたっぷり責められたみたい。まあ、あんなに鞭で酷く打たれたら、皮膚が傷だらけになって、とてもお風呂には入れないわよね…それにしても、雅子夫人のお説教が利いたみたいだわ。普段は、もっとつっけんどんで酷い言い方をするのに…)
と思って、ほくそ笑んだ。
パジャマに着替えた裕司が晩御飯を食べ終わり、ソファに座ってハイボールを飲みながらテレビを見ていると、聡美が話し掛けた。
「ねえ、裕司さん…准教授選考の論文と資料作成は順調なの?」
「うん、まあ…時間と手間が掛かって、大変だよ。いつも遅くなって、すまないね…聡美さんは、先に休んでいいよ」
「そうなの…体だけは気をつけてね。私はちょっと疲れているから、お先に休ませてもらうわ」
寝室に行って布団に入った聡美は、雅子夫人のお説教は本当に効果があったと喜んだ。いつもなら、“何も分からないくせに、男の仕事に口を出すな!”とか、“ただでさえ疲れているのに、もっと疲れさせる気か!”とか大声で怒鳴られてから、延々と理詰めで責め立てられるのに、今日は晴美を気遣うようなことまで言ってくれたのだ。
中原教授宅を訪問して禁断の事実を知り、実際に気疲れした聡美は、直ぐに寝入ってしまった。
翌朝の金曜日、裕司を玄関で送り出した聡美はリビングに行き、テレビとブルーレイデッキの電源を入れ、昨日中原教授から渡されたUSBメモリースティックをデッキに差し込んだ。聡美は、裕司と話し合う前に彼の被虐性向を理解するため、参考資料として見ておいた方がいいとの、中原教授のアドバイスに従うつもりだった。
中原教授が言った通りに、昨晩は聡美の心の整理がつかず、衝撃の事実を知ってしまった精神的ショックと気疲れで、裕司と話し合う気力が湧いて来なかった。今日こそは裕司と話し合おうと心を決めた聡美は、彼が雅子夫人とどの様なSⅯプレイを行ったのか、前もって知っておこうと考えたのだ。
ソファに座った聡美はリモコンを操作して、中原教授が編集した動画をテレビ画面に映し出した。その動画は、聡美の予想を遥かに超えた刺激の強いものだった。
最初の場面では、首輪だけを着けた全裸の裕司が地下室中央で正坐しており、部屋に雅子夫人が入って来て、彼がひれ伏すまでは昨日と同じだった。雅子夫人が土下座している裕司に近づくと、彼は夫人の黒革ハイヒールブーツのつま先に何度もキスし、忠誠の誓いを述べた。雅子夫人はハイヒールブーツのつま先を裕司の顔の下に差し込み、そのつま先を上向かせて、顔を上げるよう促した。裕司が上体を起こして正坐の姿勢に戻ると、雅子夫人は力強い往復ビンタを張り、彼の口から短い悲鳴を漏らさせた。
雅子夫人が裕司に命令すると、彼は急いで棚から、手綱付きのハミと膝当てパットと鞍を取って来て、自分の体に装着した。そして、雅子夫人の足元に跪き、黒革ハイヒールブーツに拍車を取り付けた。それから裕司は、壁に掛けてある乗馬鞭を取って来て、雅子夫人の足元に跪き、両手でうやうやしく捧げるように差し出した。雅子夫人が乗馬鞭を手に取ると、裕司は直ぐに四つん這いになった。雅子夫人は裕司の背に跨ると手綱を取り、乗馬鞭で彼の尻を打って、走るよう命じた。裕司はよたよたと這い進み始め、雅子夫人は彼を地下室で延々と這い回らせた。痩せ型の裕司にとって、割と体重がある雅子夫人を背にして這い回るのは、体力的にかなり負担で苦痛の筈だが、なぜか彼の股間のものは硬く屹立していた。
それを見た聡美は、
(ひょっとして、私とのセックスの時より、硬くエレクトしてるんじゃないの?)
と思い、強い嫉妬を感じた。
しばらくして、体力の限界が来た裕司は、床にうつ伏せて潰れてしまった。裕司の背中から立ち上がった雅子夫人は、罵声を浴びせながら彼の尻と太腿を乗馬鞭で何度も打ち据えた。裕司は両手で頭を抱え、体を芋虫の様に丸めて、ハミを咥えた口からくぐもった声を上げていた。おそらく、雅子夫人に許しを請うているのだろうが、ハミを咥えているために意味のある言葉になっていなかった。
場面が切り替わり、革手錠で後ろ手に拘束されて正座している裕司の前に、ペニスバンドを腰に装着した雅子夫人が、両手を腰に当て仁王立ちになっていた。雅子夫人は裕司にフェラチォするよう命じ、腰を突き出して彼の開いた口にペニスバンドのディルドゥ部分を突っ込んだ。裕司は首を前後に動かしながら、ディルドゥ部分を舐め回した。雅子夫人は腰を引いて裕司の口からディルドゥ部分を引き抜き、体の向きを変えるよう命じた。裕司は後ろ向きになると、額を床に着けて膝を立てて開き、尻を上に突き出した。雅子夫人はしゃがんで裕司の尻たぶを手で開き、ローションを彼の肛門に垂らして塗り込むと、ディルドゥ部分先端をその箇所に宛がった。雅子夫人は両手で裕司の腰をしっかり掴むと、腰をゆっくりと力強く押し出した。ディルドゥ部分が裕司の肛門に挿入され、彼の口から喘ぎ声が漏れた。
アブノーマルなAVなど見た事が無い聡美は、ペニスバンドのプレイを見て驚いた。
(凄い!女が男を犯してるわ!こんなの、初めて見た…)
雅子夫人は腰をゆっくり前後に動かし、裕司を悶えさせた。しかし、裕司の股間のものは猛々しく屹立していた。雅子夫人は腰を動かしながら、裕司の硬くなった股間のものを握り、ゆっくりしごき始めた。裕司の口から、切なそうな喘ぎ声が漏れた。雅子夫人は腰の動きを段々と速くし、それに合わせてしごく手の動きも速めた。裕司は悶え苦しんだが、やがて呻き声を上げて、股間の屹立したものから夥しい白濁液を噴出させた。
それを見た聡美は、
(何、これ!?肛門を犯されて、射精したの?あんなに精液をいっぱい出して…私とのセックスより、感じてるじゃない!)
と思い、嫉妬心を滾らせた。
次の場面では、革手錠で後ろ手に拘束されている裕司が、三角木馬に跨らされていた。中世の拷問みたいに両足に重りを吊るされている訳ではないが、自分の体重だけでも股間に三角木馬が痛そうに食い込み、裕司は苦しそうに顔を歪めていた。裕司の両脇に太い革ベルトが通され、その革ベルトは滑車台のワイヤーに繋がっていた。
雅子夫人が滑車台のリモコンを操作すると、ウインチのモーター音がして裕司の体が少し釣り上げられ、裕司の股間が三角木馬からやや浮いた。雅子夫人は、楽になった裕司の股間に手を伸し、痛みで萎えていた彼のものを弄び始めた。雅子夫人の巧みな愛撫で、裕司の股間のものは見る見る硬く屹立した。雅子夫人は裕司の硬く屹立したものを、ゆっくりとしごき始めた。段々としごく手の動きが速くなり、果てそうになった裕司が喘ぎ声を漏らすと、雅子夫人はリモコンを操作して、彼の体を再び三角木馬に降ろして苦しめた。その動作が何回か繰り返され、痛みと快感を交互に与えられた裕司は、泣き出しそうに顔を歪めて、雅子夫人に慈悲を請うた。しかし雅子夫人は、裕司が跨らされている三角木馬を揺らし、彼に悲鳴を上げさせて嘲笑った。それから棚の方に行き、先端が細めのディルドゥを手にしてローションを塗りたくった。
雅子夫人はリモコンを操作して、裕司の体を吊り上げると、情け容赦無く彼の肛門にディルドゥを押し込んだ。そして、ディルドゥ後部のスイッチを入れ、裕司の肛門内でディルドゥを激しく振動させた。それから、悲鳴を上げた裕司に構わず、リモコンを操作して彼の体を三角木馬に降ろした。裕司の肛門に挿入されているディルドゥ後部が、三角木馬に押し付けられたため、更に深く挿入された。
三角木馬が股間に食い込む痛みと、前立腺を刺激するディルドゥの振動が、裕司を悶え苦しめた。雅子夫人は九尾鞭を手にし、三角木馬に跨がされて悶え苦しんでいる裕司を酷く罵倒しながら、彼の上半身を鞭打ち始めた。余りの痛みと苦しさに裕司は泣き喚いていたが、振動するディルドゥで前立腺を刺激されているためか、硬く屹立している股間のものが萎える気配は無かった。雅子夫人が、その猛々しく屹立しているものを九尾鞭で激しく打ち据えると、絶叫を上げた裕司は、なぜか白濁液を噴出させて、果ててしまった。
(ええっ、どうして鞭で打たれて、射精するの?マゾヒストの男って、痛くても射精出来るの?)
唖然としながら映像を見ていた聡美には、裕司が射精した理由が全く理解出来なかった。
最後の場面では、体中鞭痕だらけで息も絶え絶えの裕司が、調教部屋の床にぐったりと力無く仰向けに横たわっていた。雅子夫人は黒色パンティを脱ぎ捨てると、黒革ハイヒールブーツで裕司の顔を挟むように立ち、彼に口を大きく開けるよう命じた。裕司がおずおずと口を開くと、雅子夫人は彼の顔と自分の陰部に少し間を取るようにして、しゃがみ込んだ。そして、雅子夫人は何の恥ずかし気も無く放尿し、裕司の開いた口に黄色い奔流を注ぎ入れた。裕司は目を白黒させながら、喉を上下させて雅子夫人の尿を必死に飲んでいた。
(う、嘘でしょう…本当におしっこを飲んでいるわ…)
驚いた聡美が目を丸くしていると、雅子夫人の放尿が終わった。裕司は直ぐに首をもたげ、舌を伸ばして雅子夫人の陰部を舐め始めた。雅子夫人は勝ち誇った様な表情を浮かべながら、最低の人間便器だの、恥知らずの人間ウォシュレットだのと、裕司に罵声を浴びせていた。
(女におしっこを飲まされた上に、舌で後始末までさせられるなんて…私はもう、裕司さんを夫どころか、人間の男にも見れない…)
中原教授が編集した動画を見終わった聡美は、ぼんやりと考えた。
(裕司さんの本性を知ってしまった以上、もう普通の夫婦でいるのは無理だわ…これから、どうしたらいいのかしら…裕司さんと私は、マゾヒストとサディスティンのベストカップルだと、中原教授は言っていたけど…)
この時、聡美は自分の陰部が、とろとろに濡れているのに気が付いた。
(えっ、私、こんなに興奮していたの?信じられない!)
ソファから立ち上がった聡美は、洗面所に行ってショーツを脱ぎ、濡れた股間をタオルで拭いて、脱いだショーツと拭いたタオルを洗濯籠に放り込んだ。新しいショーツに履き替えた聡美は、リビングに戻ってデッキからUSBメモリースティックを引き抜き、ポーチにしまい込んだ。再度ソファに座った聡美は、自分と真剣に向かい合うことにした。
(私は確かに、雅子夫人が裕司さんを虐めるのを見て、興奮して濡れた…裕司さんの苦しみ悶える姿が、私を凄く昂らせた…私は雅子夫人に強く嫉妬した…雅子夫人じゃなく、私の手で裕司さんを虐めて、悶え苦しませたかった…)
聡美はもう、本心を偽るのは止めて、自分に正直になった。
(中原教授に言われた通り、やっぱり私はサディスティンなのね…男を虐めて昂り、男が悶え苦しむ姿を見て興奮し、普通のセックスでは得られない快感を味わう、正真正銘のサディスティンなんだわ…ああ、今すぐにでも裕司さんを虐めてやりたい…裕司さんの悶え苦しむ姿が見たい!)
聡美は、壁の時計を見た。時刻はまだ、午前10時前だった。
(裕司さんは、今日も遅いのかしら…裕司さんが帰って来たら、雅子夫人との事を問い詰め、変態マゾヒストなのを隠して私と結婚した事を責め立てて、私の奴隷に転落させてやろう…雅子夫人のおしっこを飲んだのだから、私のおしっこも飲ませてやるわ…ああ、早く帰って来ないかしら…裕司さんを奴隷に落として、虐めてやるのが待ちきれない…)
自分の本性をはっきりと自覚した聡美は昂り、興奮が治まらず、自然にショーツに手を潜り込ませ、熱く火照った陰部に指を這わせて、自分を慰め始めた。
その日、裕司は午後7時前に帰宅した。玄関で出迎えた聡美が、
「お帰りなさい、裕司さん…今日は早かったのね」
と言うと、裕司は、
「ああ…論文と資料作成が一段落したから、これからは早めに帰られるよ…先に風呂にしよう」
と答えて玄関を上がり、さっさと部屋に向かった。聡美は、
(うふっ、きっと雅子夫人から早く帰宅するよう、命じられたんだわ…裕司さんが、雅子夫人の言う事に逆らえる訳が無いもの)
と考え、内心ほくそ笑んだ。
裕司は風呂から上がり、久しぶりに聡美と一緒に夕食を摂った。聡美は、食事を済ませた後に裕司と話をしようと決めていた。夕食を済ませたパジャマ姿の裕司は、ソファでハイボールを飲みながらぼんやりとテレビを見ていたが、聡美はなかなか話を切り出せずにいた。
今日こそは裕司と話し合うと決心した聡美だったが、いざとなると気後れしてしまった。今まで裕司から散々モラハラを受けていたので、彼の前ではどうしても委縮してしまい、自分から話し掛けられなかったのだ。
そして、聡美のそわそわした態度に気づいた裕司から、
「聡美さん、さっきから落ち着きが無いみたいだけど…どうかしたの?何か、話したい事でもあるのかい?」
と逆に尋ねられてしまった。ここで聡美は、さすがに覚悟を決めた。
「裕司さん、ちょっと見てもらいたいものがあるの…」
聡美はそう言うと、ポーチからUSBメモリースティックを取り出し、裕司が見ていたテレビのデッキに差し込んだ。そして、リモコンを操作して、裕司と雅子夫人のSⅯプレイ動画をテレビ画面に映し出した。それを見た裕司は、顔色を変えた。
「こ、これは、一体…」
顔面蒼白になって、震えた手でテレビ画面を指差す裕司に、聡美は一気に畳み掛けた。
「これは中原教授から渡された、裕司さんと雅子夫人のSⅯプレイの録画よ…昨日、中原教授のお宅にお邪魔して、私達夫婦の事で色々と相談に乗ってもらったの。すると中原教授は、裕司さんは重度のマゾヒストだと教えてくれたわ。そして、裕司さんが雅子夫人とSⅯプレイをしているシーンを、書斎のモニターで見せてもらったの…裕司さんは、本当にマゾヒストの変態だったのね。自分の変態マゾを隠して私と結婚するなんて、あんまりだわ!私の人生は台無しよ!ひどいじゃないの!どうしてくれるのよ!」
聡美に責め立てられた裕司は、ゆったりと座っていたソファから直ぐに腰を浮かせると、聡美の足元で土下座して謝罪した。
「す、すまない…僕は自分のマゾが恥ずかしくて、誰にも言えなかったんだ…僕もマゾを直そうと、あれこれ努力してみたんだが、駄目だった。僕もずっと自分のマゾの性癖に悩んで、苦しんでいたんだよ…」
自分の足元で土下座している裕司を見下ろした聡美の脳裏に、雅子夫人が彼の頭を踏みにじる場面が浮かんだ。聡美はスリッパを履いた足で、雅子夫人のように裕司の頭を踏みにじった。
「すまないじゃ、すまないわよ!自分のマゾに悩んで苦しんだって、それはそっちの都合でしょう!変態マゾのくせに、それを隠して私と結婚した責任をどう取るのか、それを訊いているのよ!」
土下座している裕司の頭を踏みにじりながら、厳しく責め立てる聡美は、背中がぞくぞくするような快感を味わっていた。今まで聡美がビクビクして気を遣っていた、畏怖の対象である裕司が、自分の足元にひれ伏し、卑屈に謝罪しているのだ。その裕司の頭を踏みにじり、責め立てる快感は、聡美を心底痺れさせた。聡美の足下から、裕司の苦し気な声が発せられた。
「本当に申し訳ない…どうか、許してくれ。どんな事でも、どんな償いでもする。だから、どうか許してくれ…」
裕司の謝罪を聞いた聡美は、彼の頭から足を外して、命令した。
「よく聞こえないわね…顔を上げて、はっきり言いなさいよ!」
上体を起こして正坐の格好になった裕司は、聡美と目が合わせられずにうつむいて、
「本当に悪かった…申し訳ない。どんな償いでもするから、どうか許してくれ…」
と小さな声で言った。すると聡美は、まるで雅子夫人のように、目が眩む程の力強い往復ビンタを裕司の両頬に張った。
「ヒイィッ」
裕司の情けない悲鳴と、掌に感じた平手打ちの感触が、聡美を更に昂らせ興奮させた。聡美の心に黒い業火が噴き上がり、背骨に電流が走った。
「その口の利き方は何よ!それが謝る言葉遣いなの!?全然、悪いと思ってないんでしょう!」
聡美に怒鳴られた裕司は、再び土下座して、震え声で謝罪し直した。
「本当に申し訳ございません。どうか、お許し下さい…どの様な償いでも致します。何とぞ、お許し下さいませ…」
聡美は土下座している裕司の頭を足蹴にして、怒鳴りつけた。
「形だけの謝罪なんか、必要無いわよ!顔を上げて、どう償うのかを、具体的に説明しなさい!」
恐る恐る顔を上げて、再度正坐の格好になった裕司は考えながら、
「は、はい…あの、その…それは、つまり、聡美さんの気が済むように…」
と何とか言葉を繋げようとした。聡美は再度、目から火花が散る程の強烈な往復ビンタを裕司に張った。
「アヒィッ」
 |
聡美は、悲鳴を上げた裕司の顔を押すように蹴り、彼を床へ横倒しにした。そして、スリッパを履いている足で裕司の顔を踏みにじり、叱りつけた。
「何よ!償うって口ばっかりで、何も具体的に考えてないじゃないの!ふざけるんじゃないわよ!」
「あうう…申し訳ございません…どうか、お許しを…」
足下で顔を歪め、苦し気な声で許しを請う裕司を見下した聡美は、ぞくぞくするような快感を覚え、体が火照って子宮が疼いた。聡美は裕司の顔から足を外し、
「横着に横になってないで、正坐しなさいよ!」
と理不尽に命令した。裕司がよろよろと床に正坐すると、聡美はSⅯプレイの動画を流しているテレビ画面の方に顎をしゃくり、
「よく、こんな恥知らずな真似が出来るわよね!男のくせに、女に虐められて興奮し、射精までするなんて、本当に信じられないわ!最低の変態よ、お前は!お前みたいな変態マゾが私の夫だなんて、恥ずかしくて世間に顔向け出来ないわ!一体、お前は私にどう償うつもりなのよ!?」
と裕司を厳しく責め立てた。聡美はごく自然に、今まで畏怖していた裕司をお前呼ばわりしていた。正坐している裕司は、恥ずかしさと屈辱のためか、顔を真っ赤にして無言でうつむいた。
聡美はリモコンを手にして、テレビとデッキの電源を切った。テーブルにリモコンを置いた聡美は、スリッパを脱いで手にし、正坐してうつむいている裕司に命じた。
「変態マゾ、顔を上げなさい!」
|
裕司が顔を上げると、聡美はスリッパで彼の頬を叩き、パーンと軽快な音を立てた。
「ヒイィッ」
平手打ちよりずっと痛いスリッパの打撃に、裕司の口から哀れな悲鳴が上がった。
「変態マゾ、避けるんじゃないわよ!これは、お前が自分のマゾを隠していた、お仕置きなんだからね!」
聡美に命じられた裕司は、打たれた頬を押さえていた手を下ろし、目をつぶって歯を食いしばった。聡美は、
「変態ッ!マゾッ!クズッ!豚ッ!」
と一言ずつ罵声を浴びせながら、裕司の頬をスリッパで打ち、彼の両頬を見る見る赤く腫れさせた。それでも裕司は聡美のスリッパを避けようとはせずに、両手で自分の両膝をしっかりと掴み、歯を食いしばって耐えていた。
聡美は4、5回裕司の頬を打ったところで、スリッパを手放した。本当はもっと打って、裕司を痛い目に遭わせてやりたかったのだが、これ以上打つと、自分の嗜虐願望が制御出来ずに暴走してしまうのが、聡美には本能的に分かっていた。聡美は正座している裕司の前で、両手を腰にやって仁王立ちになり、彼を見下して、
「お前は、雅子夫人の奴隷になってたんだね…だったら、私の奴隷にもなってもらうわ!今からお前のことは、“男奴隷”と呼ぶからね!私のことは、“女御主人様”か“聡美様”とお呼び!今後は、私の言う事は何でも聞いて、絶対服従するのよ!少しでも口答えしたり逆らったりしたら、承知しないからね!生まれて来たことを後悔するような目に遭わせてやるわよ!分かったかい!?」
と言い放った。両頬を赤く腫らしている裕司は、
「はい…分かりました、聡美様…」
と力無く答えて、落ち込んだようにがっくりとうなだれた。
しかし、裕司に落ち込む暇を与える程、聡美は優しくなかった。聡美はうなだれて正座している裕司の腹を蹴りつけ、彼を床に倒した。聡美のつま先がみぞおちに入った裕司は、床で体を芋虫みたいに丸め、呻き声を上げて苦しんだ。
「男奴隷、お前はいつまで服を着ているつもりなの!?男奴隷の分際で、人間様みたいに服を着るなんて生意気よ。分をわきまえて、さっさと裸におなり!」
聡美に怒鳴られた裕司は、
「は、はい…ただ今…」
と苦し気な声で返事をして、蹴られた痛みを堪えて何とか体を起こし、パジャマと下着を脱いで全裸になった。聡美も部屋着を脱ぎ、ベージュ色のブラジャーとパンティだけの下着姿になった。聡美は、全裸で床に正坐した裕司の前で仁王立ちになり、
「男奴隷、私の足にキスして、奴隷の誓いを述べなさい!」
と命令した。裕司は、ひれ伏すように聡美の足に顔を近づけて、つま先にキスし、
「聡美様、この卑しい私めは、聡美様を絶対権力をお持ちの女御主人様と崇め奉り、絶対服従することをお誓い申し上げます」
と奴隷の誓いを述べた。今まで畏怖していた裕司が、自分の足元にひれ伏して奴隷の誓いを述べたことで、聡美は得も言われぬ快感が湧き上がって、体が震えそうになった。しかし、聡美はわざとぶっきらぼうな声で、
「ふんっ、随分と言い慣れてるじゃないの。どうせ、雅子夫人から奴隷の口上を仕込まれたんでしょう…ちょっと、そこで待ってなさい!」
と言い、タンスのある部屋に向かった。聡美は自分のタンスから女性用の細い革ベルトを取り出し、裕司が正坐して待っているリビングに戻った。聡美の脳裏には、雅子夫人が裕司を酷く鞭打っていたシーンが浮かんでいた。
聡美は全裸で正座している裕司の前で仁王立ちになると、細い革ベルトのバックル部分を右手に巻き付けてしっかりと持ち、
「お前の体は鞭痕だらけね…全て雅子夫人につけられたものよね。女に鞭打たれ、興奮して喜ぶなんて、本当に救い難いマゾの変態だわ…私もお前の体に鞭痕を刻み込んでやるわよ!」
と言い放って、彼の顔を足裏で押すように蹴り、床に倒した。そして、革ベルトを持った右手を振り上げ、床に倒れている裕司を思い切り打ち始めた。
「ヒィッ、ヒイィッ、お許しを、どうかお許しを…」
裕司は両手で頭を抱え、床に転げながら悲鳴を上げ、聡美に許しを請うた。しかし、革ベルトが肉を打つ感触を右手に感じ、裕司の哀れな悲鳴と卑屈に許しを請う声が耳に心地良く響いて、聡美は更に昂り興奮した。興奮した聡美は、目を吊り上げて顔を紅潮させ、裕司の首筋を踏みつけて彼の体を固定し、革ベルトで滅多打ちにした。容赦の無い革ベルトの乱打を受けた裕司は、聡美の足下から哀れな悲鳴を上げていたが、その内にぐったりとなり、声も出なくなった。
少し冷静になった聡美は、裕司の首筋から足を外した。裕司は息も絶え絶えで、床にぐったりと横たわっていた。聡美は横たわっている裕司の傍の床を革ベルトで叩き、大きな音を響かせた。
「ヒイィッ」
「男奴隷、いつまで横着に寝そべっているつもりよ!さっさと正坐おし!」
聡美は、革ベルトの鞭音に怯えて悲鳴を漏らした裕司の頭を足蹴にし、怒鳴りつけた。裕司は痛みで引きつる体を無理に動かし、何とか聡美の足元によろよろと正座した。聡美は革ベルトをソファに放り、うつむいている裕司の顎に左手を掛け、クイッと顔を上に向かせた。聡美は裕司の怯えた目をじっと見つめ、
「男奴隷、私の革ベルトの味はどう?雅子夫人の鞭と、どちらが痛かった?」
と尋ねた。裕司は怯えたような震え声で、
「は、はい…雅子夫人の鞭と同じ位…いえ、それ以上に痛かったです…」
と答えた。すると聡美は、裕司に目が眩む程の強烈な往復ビンタを張り、彼を蹴り転がした。
「ヒィッ」
聡美は、悲鳴を漏らして床に倒れた裕司の頭を踏みにじりながら、
「この私が心を込めて打ってあげたのに、痛いとは何事よ!マゾの変態なら、気持ちよかったですぐらいは言いなさいよ!生意気な!」
と何とも理不尽な叱責をした。裕司は聡美の足下から、
「申し訳ございません、聡美様…どうか、お許し下さいませ…」
と苦し気な声で返事をした。聡美は、今まで畏怖の対象だった裕司が、自分に頭を踏みにじられ、惨めに許しを請う哀れな声を聞き、子宮が疼いて体が震える程の快感を覚えた。
(この程度じゃ、とても体の火照りが治まらないわ…もっと虐めて、もっと辱めて、私とまともに目が合わせられなくなる、卑屈な最底辺の奴隷に仕込んでやる!)
潜在的サディスティンの黒い業火が噴き出た聡美は、既に自制心の留め金が弾け飛んで、ブレーキが効かなくなったようだった。聡美は傍のソファに座って、右足を前に出し、裕司に命令した。
「男奴隷、私の足に奴隷のキスをしなさい!」
聡美に命じられた裕司は、這い寄って彼女の右足の甲に唇を寄せた。その途端、聡美は足裏で裕司の頬を蹴った。
「アヒィッ」
不意に顔を蹴られた裕司は悲鳴を漏らし、またも床に倒れた。聡美は裕司に、
「男奴隷の分際で、どこにキスしようとしてるの!奴隷のキスは、足の裏なのよ!」
と叱りつけた。裕司はよろよろと正坐し直し、
「申し訳ございません、聡美様…」
と謝罪して、聡美の足元に土下座した。
「もういいから、顔を上げて、ちゃんと正坐しなさい!」
聡美に命じられた裕司は、上体を起こして正坐の姿勢に戻った。
「男奴隷、両手を背中に回して、しっかりと握っておきなさい…奴隷の身分が自覚出来るように、今からお前にビンタして、気合を入れてあげるわ。私がビンタしてあげる間、正坐の姿勢を崩すんじゃないわよ!もっとも、ビンタと言っても手じゃなくて、足裏でするんだけどね…いくわよ、ホラ!」
ソファに座ったまま、聡美は両足を交互に使い、正坐している裕司の両頬を足裏で蹴り始めた。さすがに鼻は蹴らずに、蹴る力を手加減してはいたが、それでも足裏で両頬を交互に蹴られた裕司は、苦しそうに顔を歪めて、上体をふらつかせた。しかし、裕司は歯を食いしばり、痛みと衝撃と屈辱に耐え、正坐の姿勢を崩そうとはしなかった。足裏で裕司の頬を蹴る感触は、聡美に下半身がムズムズするような快感をもたらした。
6、7回蹴ったところで、聡美は裕司に尋ねた。
「うふふ、自分の妻から、足裏で顔を蹴られる気分は如何かしら?痛い?口惜しい?正直に答えなさい、男奴隷!」
裕司は聡美の足元にひれ伏し、
「聡美様の高貴なおみ足で、下賤な男奴隷の顔を蹴って戴き、身に余る光栄です…この愚かな男奴隷に気合を入れて戴き、誠にありがとうございました」
と礼を述べた。聡美は満足そうに微笑み、
「随分と奴隷らしい口振りになったじゃないの。どうせ、雅子夫人に仕込まれたんでしょうけどね…男奴隷、顔をお上げ!」
と言った。裕司が上体を起こすと、聡美はベージュ色パンティを脱ぎ捨て、両脚を開いた。
「男奴隷、私のここを舐めて、気持ちよくさせなさい!」
ソファにどっかりと座っている聡美は、自分の陰部を指差し、裕司に命令した。裕司は両脚を開いている聡美の陰部に這い寄り、顔を寄せた。興奮している聡美の陰部はトロトロに濡れそぼっており、饐えたような強い女の臭いがした。裕司は舌を伸ばし、濃い陰毛に縁取られた、赤く充血してめくれている陰唇を舐め始めた。
「ああっ、男奴隷…心を込めて、丁寧に舐めるのよ…」
裕司を虐めて興奮し、敏感になっている陰部に舌を這わされた聡美は、些か乱れた声を上げた。聡美はもっと続けて裕司を虐めてやりたかったのだが、性的に昂り興奮して下半身が極限まで疼いてしまい、一旦この体の火照りを鎮めなければ、まともにモノが考えられなくなると判断して、裕司に舌奉仕を命じたのだった。
裕司は、次から次へと湧き出て来る淫液に咽せそうになったが、唇で陰唇とクリトリスを吸ったりしながら、ひたすら舌を動かし、聡美に喜んでもらおうと舌奉仕に努めた。その甲斐あって、既に気が昂って興奮していることもあり、若い聡美は思ったより早く絶頂に達した。
聡美は呻き声を上げて背を仰け反らせ、両手で裕司の髪を掴んで引き寄せて、彼の顔面を自分の陰部に強く押し付け、逞しい太腿で強く挟み込んだ。そして、そのまま絶頂の余韻を味わった。口と鼻を聡美の陰部で塞がれ、顔を太腿で強く締め上げられている裕司は、呼吸が出来ずに窒息しそうな地獄の苦しみを味わった。
しばらくして聡美は、髪を掴んでいた両手を放し、太腿の力を緩めて、裕司を解放した。ようやくまともに呼吸が出来るようになった裕司は、ゲホゲホと咳き込みながらも、新鮮な空気を吸えて一息つくことが出来た。ソファにぐったりと座り込んだ聡美は、淫液で顔の下半分をベトベトに汚し、床でうずくまって、ゼイゼイと荒い息をしている裕司を見下ろした。
聡美の脳裏に、中原教授の書斎でモニター越しに見た、雅子夫人が裕司を問い詰めるシーンが浮かんだ。聡美は裕司に、
「男奴隷、顔がベトベトになっているわよ。汚いわねぇ…洗面所で顔を洗って来なさい!」
と命じて、彼を洗面所に行かせた。裕司が洗面所に行っている間、聡美は彼にどう話そうかと色々考えた。一度絶頂に達した聡美は体の火照りが結構治まり、まだ絶頂の余韻がかなり残ってはいたが、射精した後の男と同じ様に、冷静に思考することが出来た。
洗面所で顔を洗ってきた裕司がリビングに戻り、聡美の足元で正座した。聡美はソファに座ったまま、裕司の目をじっと見つめて、口を開いた。
「男奴隷…いえ、裕司さん…私、中原教授の書斎のモニターで、裕司さんと雅子夫人が話しているのを聞いたの…私を愛している、私と別れるのを何より恐れている、自分のマゾを打ち明けらないストレスで鬱憤が溜まり、私に辛く当たってしまった、私に女御主人様になって欲しい、私に絶対服従する奴隷になりたいとか、色々言っていたけど…それは本当なの?」
聡美に尋ねられた裕司は、その場にがばっとひれ伏して返答した。
「はい、聡美様…全て本当です。私めは誰よりも聡美様を愛しています。私めには聡美様しかいません。聡美様に捨てられたら、私めは生きていけません。私めは一生、聡美様に絶対服従する奴隷になります。ですから…ですから、どうかお願いします。どんなに私めを酷く虐めても結構ですから、私めを捨てないで下さい。お願いします…」
裕司の心からの哀願に、聡美の胸はキュンと締め付けられそうになった。しかし、聡美は平静を装った表情と声で、
「分かったから、顔を上げて」
と裕司に言い、彼を正坐の姿勢に戻させた。そして裕司の目を見つめ、
「裕司さんの気持ちは分かったわ…でも、自分のマゾを打ち明けられない鬱憤で、今まで私に辛く当たったことは、どう思っているの?」
と問い掛けた。すると裕司は再度がばっとひれ伏し、
「誠に申し訳ございません。本当に深く反省しています。何とぞ、お許し下さい…私めが聡美様に辛く当たったことは、万死に値します。私めは重罪人です。どの様な処罰でも拷問でも、甘んじてお受け致します。ですから、どうかお許し下さい…」
と言って、聡美に謝罪した。聡美は苦笑し、
「もう、分かったから、顔を上げて…土下座したままじゃ、話がしにくいわ」
と言って、裕司を再び正坐の姿勢に戻させた。
「だから裕司さんは、私に女御主人様になってもらい、自分は私の奴隷になりたいのね…それが本心なら、改めて奴隷の誓いをして頂戴…さっきの奴隷の誓いは出来過ぎで、明らかに雅子夫人から教えられたものでしょう?だから今度は、裕司さん自身の言葉で、本心からの奴隷の誓いをしてね」
聡美からそう言われた裕司は、またも彼女の足元にひれ伏して、
「聡美様、僕は聡美様を愛しています。聡美様を崇拝しています。どうか、僕の女御主人様になって下さい。僕は聡美様に生涯の忠誠を誓い、一生聡美様に絶対服従致します。ですから、僕を聡美様所有の男奴隷にして下さい…何とぞ、お願い致します」
と自分のことを“私め”ではなく、いつも通りの“僕”と言い、自分の言葉で真摯に奴隷の誓いを述べた。聡美は笑顔を浮かべ、
「奴隷の誓いと言うよりは、お願いね…まあ、いいわ。それ程言うのなら、裕司さんを私の男奴隷にしてあげる。私は裕司さん…いえ、男奴隷を所有する女御主人様になるわ。それでいいのね?」
と返事をした。裕司はひれ伏したまま、
「聡美様、誠にありがとうございます…僕は聡美様所有の男奴隷として、生涯聡美様に仕えさせて戴きます」
と礼を述べた。聡美はひれ伏している裕司の頭に足を乗せ、軽く踏みにじりながら、
「ところで男奴隷、お前は最低の人間便器になって、雅子夫人のおしっこを飲んだのよね…男のくせに、よく女のおしっこが飲めると呆れたけど…雅子夫人のおしっこを飲んだのなら、私のおしっこも飲んでもらうわよ。いいわね!」
と言い放った。裕司が少し震えた声で、
「は、はい…かしこまりました、聡美様…」
と返事をすると、聡美は裕司の頭を軽く蹴り、
「じゃあ、バスルームにお行き!言っておくけど、お前は男奴隷になったんだから、家では今後、人間様みたいに二本足で歩くのは許さないわ。私の許可が無い限り、常に四つん這いで移動するのよ!分かった!?」
と命じた。裕司は、
「はい、聡美様…」
と答え、四つん這いで浴室に向かった。聡美はもどかし気にブラジャーを取り払い、全裸になって裕司の後をついて行った。
浴室に着くと、聡美は裕司に、
「男奴隷、床で仰向けにおなり!」
と命じて、彼を浴室の床に横たわらせた。聡美は仰向けになっている裕司の顔を跨るように立ち、彼を見下ろした。
「男奴隷、私のおしっこと雅子夫人のおしっこは、どちらが美味しいかしら?風味の違いを、じっくりと味わいなさい…口をお開け!」
裕司に口を大きく開けさせた聡美は、彼の顔にしゃがみ込んだ。しかし、聡美はなかなか排尿しなかった…いや、出来なかった。聡美は先程から催してはいたのだが、いざ裕司の口に排尿しようとすると、なぜか尿が出なかった。男の口に排尿するのはさすがに初めてなので、聡美は妙に緊張して、無意識に体が力んでいるようだった。
「駄目ね…なかなか出ないわ」
聡美が思わず弱音を吐くと、裕司は不意に首をもたげ、彼女の陰部に口を着けた。裕司は聡美の陰唇を唇で包み込むように吸いながら、舌先で尿道口付近を舐めたりつついたりして、刺激した。すると聡美は、何かが子宮に突き上げるような快感を覚え、背骨に電流が走ったように感じ、下半身の力が抜けた。
「ああっ!」
喘ぎ声を漏らした聡美は、自分の陰部に吸い付いている裕司の口へ、一気に排尿した。一度に尿の奔流を口に流し込まれた裕司は、咽せて吐きそうになったが、体を震わせて堪え、喉を上下させて必死に飲み続けた。アンモニア臭が強く刺激的な味がする聡美の尿が、口中と食道を焼き、胃に重く溜まっていったが、裕司にとってはそれも喜びだった。裕司の股間で屹立しているものは、射精寸前のように、極限まで硬くなっていた。排尿を続けている聡美も、下半身がとろけそうな程の、強烈なエクスタシーを感じていた。
聡美の長い排尿が終わると、裕司は命じられてもないのに、自ら彼女の尿で濡れた陰部を舐め、唇で陰唇に残留している尿を吸って後始末をした。下腹部に広がっていく快感を楽しみながら、排尿の後始末に励んでいる裕司を見下ろした聡美は、
「うふふ、男奴隷…いえ、裕司さん、これが私達の本当の結婚式の三々九度ね…これで私達は、やっと本物の夫婦になれたんだわ…これから私は貞淑な妻として、鞭や鎖を使って裕司さんをたっぷりと愛してあげる。楽しみにしてね…」
と感慨深げに告げた。それを聞いた裕司は、感極まったように体を震わせて、射精してしまった。
翌日の土曜日昼前に、裕司と聡美は中原教授宅を訪れていた。朝に中原教授から聡美に電話があり、昼食の招待を受けたのだ。途中、雅子夫人が電話を代わり、出来るだけ煽情的な下着を着けて来ること、下着の替えとブーツを持参すること、室内でも履けるように、持参するブーツの土汚れを落として綺麗にしておくことを、聡美に伝えた。それで聡美は、中原教授宅に呼ばれた理由が推測出来た。
雅子夫人の案内で裕司と聡美が中原教授宅のリビングに入ると、テーブルにはサンドイッチとフルーツが並んでおり、既に中原教授は席に着いていた。
「やあ、いらっしゃい。休みの日に呼び出して、すまないね…まあ、座ってくれ。まずは昼食にしよう」
中原教授は愛想のいい笑顔で、二人へ席に着くよう促した。
「聡美さんは、ワインが好みだったね…裕司君は、ビールでいいかな?」
中原教授が、席に着いた二人にアルコールを勧めると、雅子夫人が、
「あなた、今日はする事があるんですから、あまり飲ませないでよ。そのために、昼食は軽いものにしたんですから…」
と注意した。中原教授は頭を掻き、
「分かっているよ…とりあえず、乾杯しよう」
と言って、四人は会食を始めた。中原教授は、ビールグラスを片手にサンドイッチをつまみながら、
「実は昨夜遅く、裕司君からラインが届いたんだ。ようやく聡美さんに、本当の自分を打ち明けることが出来たとね…それで、朝一番に聡美さんに電話したんだよ。二人から詳しい話を聞きたかったからね」
と聡美に言った。聡美がちらりと裕司を見ると、彼は恥ずかしそうに目を伏せた。聡美は中原教授の方を向いて、頭を下げ、
「はい、ようやく裕司さんが本心を明かしてくれたので、今までのわだかまりが無くなりました…全て、中原教授と奥様のおかげです。本当にありがとうございました」
と礼を述べた。
「いやいや、一昨日も言ったが、私達には仲人夫妻としての責任があるからね…それで、今日来てもらった訳は、もう分かっているとは思うが…」
中原教授の言葉を、雅子夫人が引き継いだ。
「私が聡美さんに、SⅯプレイの基本的なノウハウを教えたかったからなの。何しろ、素人が見よう見まねでSⅯプレイをしたら、とても危険だから…ところで聡美さん、一流プロレスラーの条件を御存じかしら?」
雅子夫人から唐突にSⅯプレイとは関係無い質問をされ、聡美は戸惑って首を傾げた。
「ええと…力が強いことでしょうか?」
雅子夫人は微笑んで、答えを言った。
「それも条件の一つではあるけど、一番大切な条件は、相手に怪我をさせないと言う事なの。相手に怪我をさせたら、相手が嫌がって敬遠され、試合が組めなくなり、興行に支障を来たして、仕事が無くなってしまうからね…SⅯプレイも同じで、女王様は奴隷をいくら痛い目に遭わせても構わないけど、怪我をさせないことが絶対条件なのよ」
雅子夫人に説明された聡美は、納得して大きく頷き、グラスのワインを飲み干した。
「それと聡美さん、SⅯプレイの前に気分を盛り上げるために、グラス一杯位のワインを嗜むのは構わないけど、それ以上飲んで酔っぱらっては駄目よ。酔ってしまうと力加減が狂って、奴隷に怪我をさせてしまい、とても危険なのよ…だから、ワインはそれぐらいにして、紅茶にしてね」
雅子夫人はそう言って、聡美に紅茶を差し出した。雅子夫人の心遣いに恐縮した聡美は、礼を述べてから質問をした。
「色々と気遣って下さり、本当にありがとうございます…ところで、奥様はいつ頃、御自身の性嗜好にお気づきになられたんですか?」
「うふふ、そうねえ…私は大学生になるまで、自分がサディスティンだと気が付かなかったんだけど、この人に啓発されたの。当時、この人は講師だったけど、今にして思えば教え子に手を出すなんて、不道徳極まりないわよね」
雅子夫人は笑って答え、傍らに座っている中原教授の内股をつねった。中原教授は頭を掻き、
「私が講師になった際に例の心理テストを苦労して作成し、心理学研究のデータを取るためと言って、ゼミの学生達に受けさせたんだ。すると、雅子が潜在的なサディスティンだと判明してね…それで私が雅子に接近して、彼女の深層心理を掘り起こし、自分がサディスティンだと自覚させたんだよ。元々私は、自分がマゾヒストだと分かっていたしね」
と説明した。聡美は意外そうに中原教授を見つめ、不躾な質問した。
「それじゃ、中原教授は奥様の奴隷なんですか?」
聡美の質問には、雅子夫人が少し困ったような笑顔で答えた。
「それがねぇ…この人は本当に屈折していて、マゾヒストのくせに自分はSⅯプレイを実践するのを嫌がり、私に他のマゾ男を宛がって虐めさせ、それを覗き見て興奮する特殊性癖の持ち主なのよ。窃視症と言うか、いわゆる一種のネトラレね。私がSⅯプレイを終えてマゾ男を帰した後、この人は凄く興奮して昂り、激しく夫婦の営みをするんだから…本物の変態で、困ったもんだわ」
雅子夫人の返事を聞いた聡美は、中原教授宅のあちこちに防犯カメラが設置され、書斎に大型モニターがある理由がようやく分かった。中原教授は苦笑し、
「まあ、学生達に心理テストを受けさせ、マゾヒストの男子学生を発掘して説得し、君の相手をさせるのも、かなり手間が掛かってしんどいんだよ…その苦労は、理解してもらいたいな」
と答えた。そこで、今まで黙々とサンドイッチを口にして、ビールで流し込んでいた裕司が、初めて口を開いた。
「僕も心理テストを受けた後、中原教授に呼び出されて、君は真正のマゾヒストだと言われたんですよ…もっとも僕は、高校の頃から自分がマゾだと自覚してましたけど…それから、こちらに招待されて奥様を紹介され、お相手させて戴いたですよね。もう、12年も前になりますか…」
「うふふ、今でも覚えているけど、その時の裕司さんは本当にウブだったわね…何しろ、奴隷としてどう振る舞えばいいのか全然分からず、奴隷の言葉遣いから教えなければいけなかったし…手間が掛かったけど、虐めた時の反応が良くて、凄く可愛い奴隷だったわ」
裕司と雅子夫人の会話を聞いて、聡美は内心激しい嫉妬を感じたが、顔には出さずに平静な表情をしていた。しかし、雅子夫人は女の感で聡美の心内を察したのか、裕司に対して、
「でも裕司さん、これからは聡美さんがあなたの女御主人様になるんだから、他の女には見向きもせず、聡美さんに絶対服従する良い奴隷にならなければ駄目よ…ちゃんと分かってる?」
と諭した。裕司は、
「はい、それは勿論、心得ています。僕は聡美さんに生涯の忠誠を誓い、聡美さんに絶対服従する忠実な奴隷になります」
と返事をして、聡美の方に向き笑顔を見せた。聡美も微笑んだが、
(これからたっぷりと痛い目に遭わせて、雅子夫人から受けた調教の記憶を全て消去させてやるわ…ヒィヒィ泣き喚かせて、目に物を見せてやるからね!)
と内心、ドロドロした嫉妬の激情を滾らせていた。
サンドイッチが無くなり、デザートのフルーツも食べ終えたところで、
「それじゃ、そろそろ支度をしましょう。聡美さんは、私と一緒に来て…裕司さんは、先に地下室に行っててね」
と雅子夫人は促して、四人は席を立った。中原教授は些かいやらしい笑みを浮かべ、二階の書斎に向かった。
聡美は雅子夫人に先導され、彼女の部屋に向かった。雅子夫人は部屋に入ると、さっさと服と下着を脱いで一旦全裸となり、黒色網タイツを穿き、赤色ガーターベルトを腰に着けて、それで黒色網タイツを吊った。雅子夫人は黒色のブラジャーとパンティを身に着けながら、
「聡美さんも服を脱いで、下着だけになって…ブーツは持って来ているんでしょう?」
と聡美に問い掛けた。聡美は、
「はい、こちらにあります」
と答え、持参した紙袋から、普段寒い時期に履いている茶色の革ブーツを取り出した。雅子夫人は膝まである黒革ハイヒールブーツを履き、髪をアップにしてヘアピンでまとめながら聡美に、
「ローヒールのブーツね…初心者には丁度いいわ」
と言った。聡美も外出着のワンピースとパンティストッキング脱ぎ、紫色のブラジャーとパンティだけの下着姿となった。聡美は茶色の革ブーツを履いたが、雅子夫人みたいな黒革ハイヒールブーツを買っておけばよかったと、少し後悔した。
雅子夫人は、聡美の出で立ちを見て、
「紫の下着が凄くセクシーね。スタイルがいいから、ブーツも似合っているし…肌も張って綺麗で、若いって羨ましいわ」
と褒めた。聡美は照れながら、
「いえいえ、奥様のセクシーさには、とても敵いませんわ。奥様の足元にも及びませんよ」
と返事をした。確かに雅子夫人の装いは、一昨日モニターで見たのと同じで、海外の高級コールガールみたいに凄くセクシーだった。
雅子夫人は、聡美にヘアゴムを手渡し、
「SⅯプレイは結構体を動かすから、スポーツと同じで髪が邪魔になるのよ。だから、とりあえず髪を後ろで束ねてね」
と言った。聡美は素直に従って、長い髪を後ろで束ねてヘアゴムで括り、ポニーテールにした。
「いつもは気分を出すために、勝気な印象のメイクをするんだけど、今日は時間が勿体無いから、このまま行きましょう」
雅子夫人は、そう言って聡美を促し、自分の部屋を出て地下室に向かった。聡美は、急いで雅子夫人について行った。雅子夫人が、廊下の奥にあるドアを開けて階段を下りて行くと、モニターで見た通りに色々な責め道具が壁に吊るしてある地下室で、床の中央に首輪だけを着けた全裸の裕司が正坐していた。
雅子夫人と聡美が地下室に足を踏み入れると、裕司は直ぐにひれ伏し、
「雅子様、聡美様、この卑しい男奴隷をお使いになって、存分にお楽しみ下さいませ」
と奴隷の挨拶をした。雅子夫人は土下座している裕司にツカツカと近づくと、
「男奴隷、顔をお上げ!」
と命じた。裕司が上体を起こし、正坐の姿勢に戻ると、雅子夫人はすかさず彼に往復ビンタを張った。
「ヒィッ」
短い悲鳴を漏らした裕司を尻目に、雅子夫人は聡美にビンタの説明をした。
「聡美さん、男奴隷の挨拶に対する女主人の返事は、平手打ちが常道よ。簡単そうに見えるけど、平手打ちにもそれなりのノウハウがあってね…まず、耳を叩いたら駄目よ。鼓膜が破裂しちゃうから。それと、手首近くの掌で打つのもNGね。それは空手や拳法で言う“掌底打ち”になって、ダメージが大き過ぎるの。下手すると、顎の関節が外れる場合もあるわ。だから、決して力まずに肩の力を抜き、鞭のイメージで手首と手全体を柔らかくしならせて、指と指の付け根付近の掌で頬を平手打ちするのよ…ちよっと、やってみて」
雅子夫人に促された聡美は、正坐している裕司の両頬を、説明された通りに往復ビンタし、彼に情けない悲鳴を漏らさせた。往復ビンタを張った感触を手に感じた聡美は、気分が昂ってきて、更に何度も平手打ちして裕司を苦しめたくなった。雅子夫人は、ビンタについて説明を加えた。
「男が女に平手打ちされると、強い屈辱感を味わうので、調教のスタートには適しているわ。平手打ちする女の方も優越感を感じられて、気持いいしね…でも、気持ちいいからと言って、しつこく平手打ちしては駄目よ。SⅯクラブで自分から女王様に平手打ちをねだり、何度も何度も延々と平手打ちしてもらって、網膜剥離を起こし掛けた男奴隷の例があるの。治療の甲斐あって、幸い失明にまでは至らなかったけど、極端に視力が落ちたその男奴隷は、当然ドクターストップが掛かり、二度と女王様から平手打ちされてもらえなくなって、意気消沈していたわ」
雅子夫人の説明を聞いた聡美は、興が乗ったからと言って、裕司に何度もビンタするのは止めようと自戒した。
「男奴隷、宙吊りの準備をおし!脚は開いて固定しておくんだよ!」
雅子夫人に命じられた裕司は、急いで地下室の隅にあった、底にコロが付いている滑車台を中央に移動させて、両端に革製の輪が付いている長さ60cm位の金属製の棒を取り、自分の両足首を両端の輪に入れて締め、自分の両手首に革製の手枷を嵌めて、滑車台から垂れているフックを両手首の手枷にある金具に結合した。
雅子夫人がリモコンを手にして操作すると、ウインチが作動し、裕司の両手が吊り上げられた。脚が金属製の棒で開いているので、裕司は人型に吊られて全く無防備な姿となった。リモコンを置いた雅子夫人は、壁に掛けてある色々な鞭から、九尾鞭を選んで手に取った。
「聡美さん、次は鞭のレクチャーをするわ。鞭は男奴隷を痛い目に遭わせて畏怖させ、女主人の威厳を示す最適のツールだから、調教には欠かせないのよ…この九尾鞭は、色々な鞭の中でも痛みが軽い方だけど、本革を細く丁寧に編み上げて束ねた本格的な鞭だから、結構な痛みを与えられるわ。SⅯクラブで初心者向けに使われる、音だけ大きくてそんなに痛くないバラ鞭とは、全くの別物よ…こんな風にね!」
聡美に説明していた雅子夫人は、急に吊られている裕司の方に向くと、彼の胸に九尾鞭を袈裟懸けに浴びせた。
「うわぁーっ」
不意に鞭打たれた裕司は、胸の皮膚を剥ぎ取られるような苦痛を受け、悲鳴を上げて身をよじらせた。雅子夫人は豊満な胸を揺らせて、裕司の胸・腹・脇腹と立て続けに打ち、彼を苦しめた。裕司の皮膚は、見る見る赤く腫れてきた。
雅子夫人は聡美に振り向き、
「聡美さんも打ってみる?」
と尋ねた。聡美は、
「はい、勿論です」
と些か前のめり気味に答えた。聡美は裕司の苦しむ姿を見て昂り、興奮していたのだ。雅子夫人は聡美に九尾鞭を手渡しながら、注意した。
「聡美さん、鞭の種類に限らず、鞭打つのは男奴隷の首から下だけにして、絶対に顔だけは打たないでね。もし、鞭が目に入ったら、失明して取り返しのつかない事になるから…それだけは心に留めておいて」
「あっ、はい…分かりました」
裕司を鞭打ちたくて、うずうずしていた聡美は、彼の顔から足元まで万遍無く打ってやろうと意気込んでいたので、雅子夫人の注意を受けて、内心冷や汗をかいた。
聡美は気を取り直し、吊られて怯えた顔をしている裕司の前で仁王立ちになると、九尾鞭を振り上げ、
「男奴隷、いくわよ!」
と言い、力を込めて彼の胸を思い切り打った。
「アァーッ」
聡美の力強い鞭打ちを受けた裕司は、哀れな悲鳴を上げ、痛みで身悶えした。しかし、裕司の悲鳴と身悶えは、聡美を更に昂らせて興奮させた。聡美は顔を上気させて目を吊り上げ、豊かな胸を揺らして、九尾鞭で裕司を滅多打ちにした。裕司の体は見る見る赤く腫れ、彼の悲鳴が調教部屋に響き渡った。
聡美が更に裕司を鞭打とうと、九尾鞭を持った右手を振り上げると、雅子夫人がその手を掴み、
「聡美さん、少し落ち着いて!それじゃ、男奴隷の体がもたないわ!」
と強い口調で止めた。はっと気づいた聡美は、急にしゅんとなり、
「…すみません」
と小さな声で、雅子夫人に謝った。雅子夫人は笑顔を浮かべ、聡美の手から九尾鞭を取ると、
「いいのよ、聡美さん…初めて鞭を振るうS女性にありがちなんだけど、つい興奮して男奴隷を無茶苦茶に鞭打ってしまうのよね。SⅯの世界では、“鞭に酔う”と表現するんだけど…私もSⅯクラブで女王様として、初めて男奴隷に鞭を振るった際に同じ事をしてしまって、ママさんから凄く怒られた覚えがあるわ」
と返事をした。雅子夫人の返事を聞いた聡美は、驚きで目を丸くして、
「あの…奥様は、SⅯクラブの女王様だったんですか?」
と思わず不躾な質問をした。雅子夫人は少し苦笑して、答えた。
「結婚して直ぐに主人から、SⅯのノウハウを学ぶため、しばらくSⅯクラブで働くように言われたの…結婚したばかりの夫が、新妻によ!呆れたけど、実は私もSⅯクラブがどんな所か興味があったし、実際に働いてSⅯの基本的ノウハウが学べたし、指名ナンバーワンの人気女王様になれて、気分がよかったわ…それと主人は、SⅯクラブで客のマゾ男とどんなプレイをしたのか、私から根掘り葉掘り聞いて興奮し、夜の営みを激しくしたから、正真正銘の変態よね…SⅯクラブは二年位で辞めて、その後は主人がマゾの男子学生を私に宛がうようになったのよ」
雅子夫人の話を聞いて、聡美は改めて中原教授の屈折した性癖に驚いた。不意に雅子夫人が、聡美に質問した。
「ところで聡美さん、なぜ女主人が男奴隷を鞭打つのか、その理由が分かるかしら?」
「それは…男奴隷を痛い目に遭わせて、苦しむ姿を楽しむためと、男奴隷を畏怖させて、服従させるためですか…?」
急な質問に、聡美が自信無さげに答えると、雅子夫人は笑顔で説明した。
「勿論、そう言った理由もあるけど、一番の理由は男奴隷に、女から鞭打たれて痛い目に遭わされていると言う屈辱を与えるためなの…マゾヒストと言っても、別に痛いのが好きな訳じゃないのよ。マゾヒストの男は、本当はプライドがとても高いの。自分は誇り高い男なのに、自分より格下で力の弱い女から痛めつけられる、女から侮辱される、女から恥ずかしい思いをさせられる、女からの酷い命令に無理やり従わされる、女と格闘して叩きのめされ、惨めに負けて組み伏せられる…と言った屈辱を受けることで、ドーパミンやβーエンドルフィン等の脳内麻薬物質が大量に放出されて、他では味わえない究極の快感を覚えるの。脳内麻薬物質の効果は、モルヒネの数十倍とも言われているから、マゾヒストの男は麻薬中毒者と同じで、SⅯの世界に一度でも足を踏み入れると、もう逃れられなくなるのよ…だから、ちょっと例えが悪いけど、ヤクザやマフィアが麻薬中毒者に麻薬を与えて何でも言う事を聞かせるように、私達サディスティンはマゾヒストに屈辱を与えて脳内麻薬物質を放出させてやる必要があるの。そうすれば、マゾヒストは究極の快感欲しさに、私達サディスティンの言いなりになり、絶対服従するようになるのよ」
雅子夫人の説明を受けた聡美は、なるほどと頷いた。雅子夫人は、聡美に九尾鞭で滅多打ちにされ、ぐったりとうなだれて吊るされている裕司に近づくと、彼の股間に手を伸ばした。雅子夫人は、裕司の内股を撫で、陰嚢を優しく揉みほぐし、肛門と陰嚢の間で蟻の戸渡りと呼ばれる敏感な部分に指をフェザータッチで這わせた。雅子夫人の円熟した巧みな愛撫で、萎えていた裕司の股間のものは見る見る硬く屹立してしまった。
雅子夫人は、しなやかな指で裕司の硬く屹立したものを優しく掴むと、ゆっくりとしごき始め、
「男奴隷、お前は自分を鞭打った女の手で、自分のものを弄られているのよ…奥さんの聡美さんが見ているのに、興奮してこんなに硬くするなんて、恥ずかしくないの?自分の妻の前で、他の女の手で感じているなんて、男のプライドが無いの?人間としての、最低限の矜持も無いわけ?本当に恥知らずだね、お前は!」
と酷く罵り、彼の顔を屈辱で歪ませた。しかし、裕司の股間のものは、更に怒張したようだった。傍で見ていた聡美は、屈辱を受けて興奮し、股間のものを硬く屹立させてしまう裕司の浅ましい姿を見て、雅子夫人が説明したマゾ男の生態が理解出来たような気がした。
雅子夫人はしごく手の動きを段々と速くし、裕司に喘ぎ声を漏らさせた。聡美は、裕司が直ぐに果てて、射精するのではないかと心配した。後もう少しで果てそうというところで、雅子夫人はしごく手を放し、下がって間合いを取った。雅子夫人は裕司に、
「奥さんの聡美さんの前で興奮し、こんなに硬くするなんて、恥知らずもいいところね!こんな醜いものは、ちぎれるまで鞭打ってやるわ!」
と罵り、彼の硬く屹立したものを、九尾鞭で最初は撫でるように打ち始めた。敏感になっている箇所で、本革製九尾鞭の感触を受けた裕司は、切なそうな吐息を漏らした。雅子夫人は、九尾鞭で段々と強く打ち出し、裕司は顔を苦しそうに歪めた。雅子夫人は、九尾鞭を下から掬うように振るい、裕司の陰嚢を強かに打ち、彼に大きな悲鳴を上げさせた。
雅子夫人は聡美の方に振り向き、
「聡美さん、こんな感じで男奴隷に、快感と屈辱と苦痛を同時に与えてみて。こうすると、男奴隷は頭が混乱して真っ白になり、まともにものが考えられなくなって、女主人の言いなりになるわよ…まあ、一種の洗脳ね」
と言って、九尾鞭を手渡した。鞭打ちたくてうずうずしていた聡美が、吊られている裕司の前に立つと、雅子夫人から注意が入った。
「聡美さん、男奴隷の股間を鞭打つ時は、力加減を考えてね。硬くなっている海綿体を損傷すると大変な事になるし、陰嚢を強打して睾丸破裂をさせたら、ショック死する恐れもあるわ。鞭打ちは苦痛より、屈辱を与えるのがメインなのを忘れないでね」
昂って興奮している聡美は、裕司の股間のものを思い切り鞭打とうと思っていたが、雅子夫人から注意されて、幾分か冷静になった。聡美は九尾鞭を振り上げ、
「男奴隷、私の目の前で、他の女の手で興奮して、こんなに硬く勃起させるなんて、どういうつもりよ!他の女には目もくれないと私に誓ったのは、大嘘じゃないの!もう、許さないわ!お仕置きよ!」
と裕司を怒鳴りつけ、硬く屹立しているものを打ち据えた。
「ああーっ、聡美様、お許しを…」
裕司は悲鳴を上げて許しを請うたが、聡美は九尾鞭を振るう手を止めなかった。聡美は力加減を調整し、裕司のものを鞭打ち続けながら、もし雅子夫人の注意が無かったら、一切手加減せずに全力で鞭打って、裕司に取り返しのつかない大怪我をさせていただろうと、考えていた。聡美は雅子夫人に倣って、最後は下から掬い上げるように九尾鞭を振るい、裕司の陰嚢を鞭打って、絶叫を上げさせた。聡美が鞭打ちを終えた時、裕司は体をよじって苦しみ、目から涙をボロボロこぼしていた。
雅子夫人は軽く拍手し、
「聡美さん、お見事よ。鞭を振るう姿が、本当にサマになっているわ…ところで、男奴隷の睾丸を責める際の力加減は、本当に気を付けたね。男にしか分からない強烈な痛みなんだけど、女の体に例えれば、乳房を思い切り強打されるようなもので、下手すると本当にショック死してしまうから」
と聡美に注意した。雅子夫人の例えを聞いた聡美は、男の睾丸の痛みがおぼろげながら想像出来た。
雅子夫人はリモコンを操作し、滑車台に吊られている裕司を床に降ろした。雅子夫人は、床にぐったりと横たわった裕司の手枷と足枷の金属棒を取り除き、彼の頭を足蹴にして命令した。
「男奴隷、横着に寝てないで、滑車台を片付けなさい!」
「は…はい、雅子様…」
かすれた声で返事をした裕司は、まだ残っている股間の痛みに耐え、鞭打ちで引きつる体を無理に動かし、滑車台を地下室の隅に動かした。元の場所に戻って来た裕司は、雅子夫人と聡美の足元にひれ伏し、
「雅子様、聡美様、卑しい私めを鞭打って下さり、誠にありがとうございます」
と謝意を述べた。雅子夫人は黒革ハイヒールブーツで、裕司の頭を踏みにじり、
「ふん、白々しい礼を言って、今からの調教を手加減してもらおうと思っても無駄よ。調教は、これからが本番なんだからね!」
と厳しく言い放った。土下座している裕司の頭を踏みにじりながら、雅子夫人は聡美の方に向き、
「聡美さん、男奴隷を踏みつけるのも、やっぱりノウハウがあるのよ。踏みつける際は自分の体重のバランスを取りながら、靴のつま先部分に近い箇所で踏みつけること。踵で踏みつけると、体重が掛かり過ぎて危険なの。肋骨なんて、簡単に折れてしまうわ。特にハイヒールを履いている時は、絶対に踵で踏んではいけないわ。体重が掛かると、ピンヒールなんか体に刺さってしまうし、頭蓋骨でも穴が開いてしまうのよ…今日、聡美さんはローヒールのブーツだから、男奴隷を踏みつける際は、靴裏全体で踏むようにすればいいわね」
とアドバイスした。雅子夫人は、裕司の頭からハイヒールブーツを外すと、笑顔で顎をしゃくって、聡美に踏みつけるよう促した。聡美は、雅子夫人のアドバイス通り、体重の配分を考えながら、土下座している裕司の頭を靴裏全体で踏みつけた。
「男奴隷、あの程度の鞭打ちで、ヒィヒィ喚いて泣くんじゃないわ!あれ位で喚いて、涙をこぼしてたら、これからの調教で喉が張り裂け、体の水分が無くなって脱水症状になってしまうわよ!甘えるのも、程々におし!」
聡美は、土下座している裕司を厳しく叱責し、足首を捻じるように動かして、彼の頭をグリグリと踏みにじった。聡美は裕司の頭を踏みにじりながら、雅子夫人の話を聞いていなければ、ハイヒールで彼の頭に穴を開けていたかもしれない、と思っていた。
聡美が裕司の頭からブーツを外すと、雅子夫人が土下座を続けている彼の横腹を蹴りつけ、
「男奴隷、床で仰向けにおなり!」
と命じた。裕司が命じられた通り、床で仰向けに横たわると、雅子夫人は彼の顔を黒革ハイヒールブーツで挟むように跨いで立ち、そのまましゃがみ込んだ。雅子夫人は、和式便器に跨るような姿勢で裕司の顔に座り、
「男奴隷、私の臭いを忘れないように、お前の顔に染み付かせてやるわ!」
と言って腰を揺らし、黒色パンティのクロッチ部分を彼の鼻と口元に擦り付けた。雅子夫人の股下から、裕司の苦しそうな呻き声が漏れた。しばらく腰を揺らしていた雅子夫人は、動くのを止めて、そのまま裕司の顔に座り込んだ。雅子夫人は、聡美の方に顔を向け、
「聡美さん、こうやって男奴隷の顔に跨いで座るのを“顔面騎乗”と言うんだけど、これもノウハウがあるの。今、私は男奴隷の顔にどっしりと座っているように見えるでしょうけど、ちゃんと少し隙間を空けているのよ。そうしないと、男奴隷が窒息してしまうからね。この“顔面騎乗”は知らない人がすると、凄く危険なの…昔、若いSⅯ女王様がホテルに出張して、金持ちで年配のマゾ男の手足を拘束し、顔面騎乗したのよ。その女王様は新人で、それまでのSMプレイは見よう見まねでやっていて、やり方をよく教えてもらっていなかったのね。だから、年配マゾ男の鼻と口を股間で完全に塞いでしまったの。息が出来なくなった年配マゾ男は、いくら苦しくても、口を塞がれているから声を出せないし、手足を拘束されて全く動けないから、女王様に知らせる事が出来なかったの。それで結局、その年配マゾ男は、窒息死してしまったのよ…その若い女王様は、法律的には過失致死罪になるんだけど、世間体を気にした年配マゾ男の遺族が、ホテル宿泊中に持病の心臓麻痺で亡くなったという事にしてもみ消して、幸い刑事事件にはならずに済んだの。でも、その若い女王様は人を死なせてしまったことで精神を病み、姿を消してしまったわ…だから、聡美さんも顔面騎乗する際には、必ず隙間を空けることを忘れないでね」
と顔面騎乗の注意点を説明した。雅子夫人は裕司の顔から立ち上がり、
「聡美さんも、顔面騎乗を試してみて…元々、聡美さん所有の男奴隷だしね」
と聡美を促した。聡美は、裕司の顔に跨って座ったが、雅子夫人に言われた通り、ちゃんと僅かな隙間を空けた。裕司の顔にそのまま体重を預けて、どっしりと座れば楽なのだが、さすがに裕司を窒息死させる訳にはいかなかった。
「それと聡美さん、鼻と口をぴったり塞いで座るより、少し隙間を空けておいた方が、男奴隷が呼吸する際に女主人の臭いを嫌でも吸い込むから、自分の臭いを男奴隷に存分に嗅がせることが出来るわよ」
雅子夫人から説明されて、確かにその通りだと、聡美は納得した。今日、雅子夫人からSⅯプレイのノウハウを教えてもらって、本当によかったと、聡美は思った。もし昨日からの流れで、そのままSⅯプレイをしていたら、裕司に再起不能の大怪我を負わせていたか、下手すると殺してしまったかもしれない。そう考えると、聡美は背筋がぞくりと冷え、改めて雅子夫人に感謝した。
適当なところで聡美が裕司の顔から立ち上がると、雅子夫人は彼の頭を黒革ハイヒールブーツで小突き、
「男奴隷、いつまでも横着に横になってないで、正坐おし!」
と何とも理不尽な命令をした。裕司がよろよろと正坐すると、雅子夫人は、
「男奴隷、今日は調教前に、ちゃんとはらわたをきれいにしているでしょうね?」
と尋ねた。
「えっ?い、いえ、今日は時間がありませんでしたので…」
裕司がしどろもどろに返事をすると、雅子夫人は目から火花が散る程の、力強い往復ビンタを張った。
「ヒイィッ」
哀れな悲鳴を漏らした裕司を、雅子夫人は怒鳴りつけた。
「ふざけるんじゃないわよ!さっさと浴室に行って、お前の汚らわしいはらわたをきれいにしておいで!」
「は、はい、ただ今…」
雅子夫人の理不尽な叱責に返事をした裕司は、慌てた様子で地下室から這い出て行った。雅子夫人は、聡美に説明し始めた。
「今からアナル調教するつもりなんだけど、大腸に便が残っていたら、調教中に手や器具が汚れて興ざめだから、男奴隷には調教前に直腸洗浄を義務付けているのよ。女主人が拘束した男奴隷に大量の浣腸をして、アナルプラグで肛門を塞ぎ、膨れた下腹を踏みにじり苦しめてやるのも一興だけど、今日は時間が惜しいから、男奴隷にセルフで直腸洗浄させるわ」
聡美は少し首を傾げ、雅子夫人に質問した。
「あの、奥様…直腸洗浄って、どうするんですか?」
「いたって簡単よ。浴室でシャワーホースを肛門に挿入し、直腸にお湯を流し込むだけなの。そうすれば、急激に便意が来て、排便するわ。それを二、三回繰り返せば、腸が大体きれいになるわね…今、裕司さんは、自分でシャワーホースを自分の肛門に突っ込んで、お湯を直腸に注ぎ込んでいるわよ。排出した大便は、お湯でよく溶かして、浴室の排水口に流し込むの」
聡美は目を丸くして、雅子夫人の説明を聞いていた。雅子夫人の説明は続いた。
「それと、浣腸にも色々種類があってね…普通はグリセリン液を薄めて使うんだけど、私はぬるま湯を使うのをお勧めするわ。その方が、腸にやさしいからね。空気浣腸というのもあるけど、空気を腸にいれると腸内の菌の影響か、急に腸内のガスが膨張してしまい、下手すると腸が裂けたりして大変な事になるから、止めた方がいいわね。それに、絶対にしてはいけないのが、アルコール浣腸ね。時たま、面白がってビールやワイン等のアルコールを男奴隷に浣腸する女王様がいるけど、腸はアルコールの吸収が早く、急性アルコール中毒になって昏睡状態になる恐れがあるのよ…まあ、浣腸は一種の医療行為だから、慎重にしないといけないわ」
雅子夫人の説明を聞いた聡美は、自宅で裕司に浣腸するとしたら、無難にイチジク浣腸かなと考えた。二人が話をしている間に、裕司が地下室への階段を苦労して這い下り、戻って来た。
「雅子様、直腸洗浄をして参りました…」
雅子夫人は、足元で四つん這いになっている裕司の頭を、軽く足蹴にし、
「男奴隷、今からお前の汚らわしい肛門を弄ってやるから、後ろをお向き!額を床に着けて膝を開き、お尻を上げるんだよ!」
と命令した。裕司が命じられた通りの恥ずかしい姿勢になると、雅子夫人は棚からローションと医療用の薄いゴム手袋を取って来た。雅子夫人は聡美にゴム手袋を渡し、
「今から、男奴隷の前立腺を弄るわよ」
と笑顔で告げた。雅子夫人と聡美はゴム手袋を着けると、ローションをゴム手袋に垂らし、両手を揉むようにして万遍無く塗り付けた。雅子夫人はしゃがむと、両手で裕司の尻たぶを拡げて肛門を露出させ、右手中指を伸ばして肛門にゆっくりと挿入した。そして、雅子夫人が右手を小刻みに動かすと、
「あうぅっ」
と裕司の口から呻き声が漏れ、股間にぶら下がっているものがたちまち屹立したので、聡美は彼が感じているのが分かった。雅子夫人は、左手で裕司の硬く屹立したものを握り、ゆっくりとしごきながら、
「うふふ、お前は妻の目の前で、他の女から肛門を弄られて感じているのよ…こんなに硬くして、恥ずかしくないの?妻の聡美さんは、お前が感じてこれを硬くしているのを、間近で見ているのよ。こんな醜態を聡美さんの前で晒して、聡美さんに合わせる顔があるの?これから、聡美さんの目をまともに見られるの?」
と酷く蔑んだ。裕司は体を震わせ、
「ああっ、言わないで…聡美様、お願いです、見ないで…」
と今にも泣き出しそうな震え声で哀願した。しかし、股間のものは更に硬くなったようだった。
雅子夫人は、裕司の硬く屹立しているものから左手を放し、肛門から右手中指を引き抜いて、立ち上がった。雅子夫人は、聡美の前で右手中指をやや曲げて見せ、
「聡美さん、男奴隷の肛門に中指を挿してから、これくらい曲げて手を前後に動かし、ゆっくりと撫でてみて。そうすれば、前立腺を刺激して、男奴隷を身悶えさせられるから…それと同時に、硬くしているものをしごき、出来るだけ侮蔑的な言葉を浴びせて、屈辱を味わせてあげてね。それがマゾの男奴隷にとっては、何よりの至福なのよ」
とアドバイスした。聡美は、
「はい、奥様、やってみます」
と答えてしゃがみ、裕司の肛門にズブリと勢いよく右手中指を挿し込んで、裕司に短い悲鳴を上げさせた。雅子夫人は苦笑し、
「聡美さん、肛門に指を挿入する時は、ゆっくりとしてね。そうしないと、肛門がダメージを受けて、痔になる恐れがあるから…」
とやんわり注意した。
「すみません…」
照れくさそうな表情をした聡美は、雅子夫人に倣って、中指をやや曲げ右手を前後に小刻みに動かして、裕司の前立腺を刺激した。同時に、左手で裕司の怒張しているものを握り、ゆっくりしごき始めた。雅子夫人のアドバイス通りに、聡美は裕司のものをしごきながら、
「男奴隷、お前は自分の妻に肛門を弄られているのよ!それなのに感じて興奮し、こんなに硬くするなんて、どういうつもりなのよ、この変態!妻にお尻の穴を弄られて喜ぶ恥知らずの変態は、夫どころか人間の男でもないわ!最低の変態マゾのくせして私と結婚した罰に、もっともっと虐めて、ひと思いに殺して下さいと、泣き喚いて哀願する程の目に遭わせてやるからね!」
と裕司を酷く侮蔑し、罵った。裕司は身を震わせ、
「ああっ、お許しを…聡美様、どうかお許しを…お願いです、お許し下さい…」
と殆ど泣き声で、聡美に哀願した。しかし、裕司の屹立しているものをしごく聡美の左手は、ますます硬度が増しているのを感じていた。雅子夫人の言った通り、マゾ男は女性から屈辱を受けて快感を得るものだと、聡美は実感出来た。
「聡美さん、それ位で止めておきましょう…それ以上すると、射精してしまうわ」
雅子夫人に言われた聡美は、裕司の屹立しているものから左手を放し、肛門から右手中指を引き抜いて、立ち上がった。後もう少しで射精しそうだった裕司は、聡美の足元で切なそうな吐息を漏らした。
「とりあえず、ゴム手袋を外しましょう…女王様によってやり方が違うんだけど、私はSⅯプレイの最後まで、出来るだけ射精させないようにしているの。男って、射精してしまうと醒めてしまい、妙に冷静になって、以後のSⅯプレイに集中出来なくなることがあるのよ。最後まで射精させなければ、男奴隷の興奮が持続してSⅯプレイに集中し、女王様の言いなりになるわ。もっとも、中にはSⅯプレイ中に、腎虚になるんじゃないかと心配になる程、何度も無理やり射精させて、男奴隷を悶絶させる猛者の女王様もいるけどね」
雅子夫人の話を聞いた聡美は、ゴム手袋を外しながら、自分流に男奴隷をコントロールする方法を考える必要があると感じた。雅子夫人は、自分と聡美が外したゴム手袋を床に放り投げ、
「男奴隷、捨てておいで!」
と裕司に命じた。四つん這いになった裕司は、床のゴム手袋を口で寄せ集め、咥えて地下室の隅にあるゴミ箱まで、這って捨てに行った。雅子夫人は這い戻って来た裕司に、
「男奴隷、今からお前を馬に使ってあげるわ。さっさと準備おし!」
 |
と命じた。裕司は大急ぎで両脚に膝当てパットを着けて、背負った鞍のベルトを腹に回して固定し、口に手綱付きのハミを咥えて、後頭部でハミに繋がっている革紐を結んだ。それから、腰に両手をやって仁王立ちになっている雅子夫人の足元に跪き、拍車を黒革ハイヒールブーツに取り付けた。そして、雅子夫人の足元で膝立ちになり、乗馬鞭を捧げるように両手でうやうやしく差し出した。雅子夫人が乗馬鞭を手にすると、裕司は直ぐに四つん這いの姿勢になった。
雅子夫人は裕司の背中に跨り、鞍から垂れている鐙に黒革ハイヒールブーツを入れ、左手で手綱を掴んだ。雅子夫人は乗馬鞭で裕司の尻を強かに打ち、彼の下腹に拍車を蹴り込んで、
「男奴隷、とっととお走り!」
と命令した。乗馬鞭と拍車の痛みで、ハミを咥えている口からくぐもった悲鳴を漏らした裕司は、手足を動かして這い進み始めた。その光景は、聡美が昨日動画で見たのと全く同じだった。
「男奴隷、お前は自分の奥さんの前で、他の女から家畜の馬にされているんだよ…聡美さんにこんな不様な姿を見せて、恥ずかしいと思わないの?自分の夫が、他の女から背に跨られて惨めに這い回っているのを見て、妻の聡美さんがどう思うか、考えないの?本当に恥知らずだね、お前は!」
雅子夫人は、裕司の尻や太腿を乗馬鞭で軽く打ちながら、酷く蔑んだ。聡美の目には、裕司は屈辱で少し身震いしたように見えたが、彼の股間のものは猛々しく怒張していた。地下室を一周したところで、雅子夫人は手綱をぐいっと引き、
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「止まれ、男奴隷!」
と命じて、裕司を停止させた。雅子夫人は裕司の背中から立ち上がると、
「男奴隷、次は聡美さんに乗ってもらうから、聡美さんのブーツに拍車を付け替えなさい!」
と命じた。裕司は急いで雅子夫人の黒革ハイヒールブーツから拍車を外すと、聡美の足元に跪いて拍車を取り付けた。裕司が四つん這いの姿勢に戻ると、雅子夫人は乗馬鞭を聡美に手渡し、
「今度は、聡美さんが男奴隷に乗ってみて…さっきも言ったけど、男奴隷を侮蔑して屈辱を感じさせるのは、女主人の愛情なんだから、遠慮せずに出来るだけ罵倒してあげてね」
と言った。頷いた聡美は、裕司の背に跨って左手で手綱を握り、ブーツを鐙に入れ、右手の乗馬鞭で彼の尻を強く打った。
「男奴隷、速く走るのよ!」
聡美に命じられた裕司は、よろよろと這い進み始めた。聡美は雅子夫人に倣い、拍車を裕司の下腹に蹴り込み、乗馬鞭で尻や太腿をピシピシと叩きながら、
「お前は今、自分の妻から馬にされているのよ。自分の妻に跨られて、惨めに這い回っているのよ…お前はもう、私の夫どころか、人間の男でもなくて奴隷…いえ、奴隷以下の家畜に転落したんだわ!これから思い切りこき使い、家畜に相応しい扱いをして、ヒィヒィ泣かせてやるからね!覚悟おし、最低の変態マゾ!」
と酷く罵った。雅子夫人はケインを手にして、裕司の尻を何度か強めに叩き、
「ほらほら、男奴隷、もっと速くお進み!変態マゾのお前は、自分の奥さんの馬にされて、凄く嬉しいでしょう。妻の聡美さんに喜んでもらえるように、頑張って馬らしく速く走るのよ!」
と速く這い進むように命じた。裕司の尻には、見る見る赤い筋が浮かび上がった。裕司は何とか地下室を一周したが、雅子夫人はまだ許さなかった。
「聡美さん、馬調教に中途半端は禁物よ。男奴隷の体力を無視して、もっと這い回らせてね」
雅子夫人に促された聡美は、乗馬鞭で裕司の尻を力強く打ち、拍車を脇腹に蹴り込んで、
「男奴隷、まだまだこれからよ、とっととお走り!お前がトロトロ這っていたら、まるで私が重いように思われるじゃないの。お前、私に恥をかかすつもり?ほら、もっと速く進みなさい!」
と命令した。裕司は、乗馬鞭と拍車の痛みで呻き声を漏らしながらも、必死で手足を動かして這い進んだ。しかし、ナイスバディの聡美は結構体重があり、細身で体力にあまり自身の無い裕司には、かなりの負担だった。直ぐに手足の筋力が限界に近づき、震えが来始めた。
裕司にとっては難行苦行だったが、聡美は馬調教を心底楽しんでいた。文字通りに裕司を下にして、自分は上にいる優越感を味わえ、跨っているだけで裕司にきつい思いをさせて、苦しめて虐めることが出来るのだ。内心はしゃいでいる聡美は、裕司の尻と太腿を乗馬鞭で何度も打ち、ひっきりなしに拍車を蹴り込んだ。
鞭と拍車の痛みは、裕司を必死に這い回らせたが、遂に体力と気力の限界が来て、床へうつ伏せに潰れてしまった。裕司の背中から立ち上がった聡美は怒り、
「何で急に潰れたりするのよ!お前は、私を転げ落とすつもりなの?ふざけるんじゃないわよ!」
と大声で叱りつけ、彼の尻と太腿の内側を乗馬鞭で二、三度強く打ち据えた。焼け火箸を押し付けられたような激痛に、裕司はハミを咥えている口からくぐもった悲鳴を上げた。そこで、雅子夫人が、
「聡美さん、もうそれ位にして…少し、落ち着いて頂戴」
と注意して、怒っている聡美をなだめた。聡美は、乗馬鞭を振り上げた手を下ろし、
「すみません、つい興奮して…」
と少し恥ずかしそうに言った。雅子夫人は微笑みながら、
「SⅯプレイに熱中して興奮するのは、別に構わないんだけど、冷静な部分は残しておいてね…激昂してお仕置きすると、男奴隷に大怪我を負わせてしまい、大変な事になってしまうわ」
と諭した。雅子夫人は、床にうつ伏している裕司の頭を軽く蹴り、
「男奴隷、いつまでも寝てないで、馬調教のお道具を片付けなさい!それとも、まだ乗り回して欲しいのかい?」
と命令した。裕司はよろめきながらも、聡美の足元に跪いてブーツから拍車を取り外し、身に着けていた鞍・手綱付きのハミ・膝当てパットを外して、元の場所に置いた。それから、裕司は雅子夫人と聡美の足元にひれ伏し、
「雅子様、聡美様、卑しい男奴隷を馬に使って戴き、誠にありがとうございます」
と礼を述べた。すると、雅子夫人は壁に掛けていた一本鞭を手にした。顔を上げた裕司は、雅子夫人が一本鞭を構えたのを見て、顔色を変えた。雅子夫人は、正坐している裕司に、
「男奴隷、乗馬を楽しんでいる女主人の許しも無く、勝手に潰れて中断するなんて、許されると思うの?お仕置きだよ!」
と大声を出し、彼の体に一本鞭を袈裟懸けに振り下ろした。
「グゥエェーッ」
風を切り、凶悪な唸りを上げた一本鞭が裕司の体に叩きつけられ、彼はあまりの激痛に絶叫を上げ、床に倒れて悶え苦しんだ。雅子夫人は、重さを感じさせる一本鞭を聡美に手渡し、
「聡美さん、これはアメリカの牧場で実際に使用されている、本格的な牛追い鞭なの。皮の分厚い牛でも逃げ回る程だから、裸の人間に使った効果は、ご覧の通り絶大よ。続けて何回も打つと、激痛でショック死する恐れがある位なの。体へのダメージが大きいから、そんなに回数は打てないけど、女主人と男奴隷の主従関係を思い知らせるために、時々は使う必要があるのよ。そうすれば、女主人が一本鞭を手にするだけで、男奴隷は震え上がって、どんな命令にも従うようになるからね…聡美さんも試してみて」
と使用を勧めた。聡美は、嗜虐の興奮に昂った表情で一本鞭を振り上げると、鞭打たれた激痛でまだ苦しんでいる裕司に、
「男奴隷、さっきはよくも、私を転げ落とそうとしてくれたわね!男奴隷のくせに、ふざけた真似をするんじゃないわよ!思い知らせてやるから、覚悟おし!」
と怒鳴りつけ、彼の体に力強く振り下ろした。
「ギャアァーッ」
空気を切り裂いて、一本鞭が裕司の体に絡み付き、彼に再び絶叫を上げさせた。裕司の悲鳴と苦しむ姿に興奮した聡美が、再度一本鞭を振り上げると、雅子夫人が、
「聡美さん、繰り返し言うけど、顔だけは打たないでよ。鞭が目に入ったら、失明しちゃうから…それと、さっきも言ったけど、冷静さは維持して頂戴ね」
と注意した。聡美は頷いて少し冷静になり、今度は肩の力を抜いて、一本鞭を持った手を軽く振り下ろしてみた。しかし、無駄な力を抜いたので逆に腕の振りが滑らかになり、一本鞭がより速く振り下ろされて威力が増して、鞭打たれた裕司は獣じみた絶叫を上げ、激痛で全身を硬直させて苦しんだ。鞭打ちのコツが何となく分かった聡美は、力みを無くして素早く一本鞭を振り、又も裕司に絶叫を上げさせ、悶え苦しませた。
女の自分が一本鞭を手にして振るだけで、男の裕司に激痛を与えて苦しませる事が出来るので、聡美は一本鞭をもう手放せないと思った。聡美にとって、裕司の悲鳴はどんな音楽よりも耳に心地よく、裕司の悶え苦しむ姿はどんなお酒よりも体を火照らせ、官能に酔わせてくれるので、それを提供してくれる一本鞭は、まるで魔法の杖のように感じられた。
もっと裕司を鞭打って苦しめてやろうと、聡美が一本鞭を振り上げると、雅子夫人が急いで聡美の振り上げた手を掴み、
「聡美さん、もう止めて。これ以上鞭打つと、男奴隷が壊れちゃうわ」
と言って、鞭打ちを止めさせた。雅子夫人は苦笑し、
「男奴隷がこんなに痛がって苦しむなんて、聡美さんは鞭打ちの才能があるみたいね…まあ、男奴隷がダウンしてしまったら、他の責めが楽しめないから、一本鞭はこれ位にしておきましょう」
と諭すように言って、聡美の手から一本鞭を取り、壁に掛けた。それから、ペニスバンドを取って来て、
「飴と鞭じゃないけど、男奴隷を痛い目に遭わせた後は、気持ちよくさせてあげないとね…聡美さん、これを腰に着けて」
と言って、聡美に手渡した。聡美は興味深そうな表情して、ペニスバンドを腰に装着した。雅子夫人は、ペニスバンドのディルドゥ部分にコンドームを付けながら、
「こうしておけば、ペニスバンドが汚れるのを防げるわ」
と説明した。雅子夫人は、床でぐったりしている裕司の頭を、黒革ハイヒールブーツのつま先で小突き、
「男奴隷、鞭打ってもらったお礼も言わず、何を寝転んでいるの!それと、今から聡美さんが、ペニスバンドでお前を可愛がってくれるそうよ…さっさと身を起こしなさい!」
と命じた。裕司は、鞭痕で引きつる体を無理に動かし、何とか雅子夫人と聡美の足元にひれ伏して、
「雅子様、聡美様、下賤な私めを鞭打って下さるなんて、光栄の至りでございます。御二方のお手を煩わせてしまい、大変恐縮です。感謝の念に堪えません。誠にありがとうございます」
と礼を言った。裕司は一本鞭で打たれたのが相当堪えたのか、出来るだけ丁寧な言葉を選んで、大げさに謝意を述べたようだった。
雅子夫人は、フンっと鼻で笑い、
「男奴隷、もうこれ以上鞭打たれたくないからと、そんなに大げさなお礼を言わなくてもいいわよ。それより、顔を上げて、聡美さんのペニスバンドにフェラチオおし!」
と裕司に命じた。聡美は、上体を起こし正坐の姿勢になった裕司の、卑屈に怯えている顔を見て、確かに雅子夫人の言う通り、男奴隷を従順にさせるために、時々は一本鞭を使う必要があると思った。
「聡美さん、男奴隷にフェラチオさせてあげて」
雅子夫人に促された聡美は、正坐している裕司の前に立ち、両手で彼の髪を掴んで引き寄せ、ペニスバンドのディルドゥ部分先端を口元に突き付けた。
「男奴隷、このペニスをフェラチオおし!舌と唇を最大限に使い、心を込めておしゃぶりするのよ!」
聡美に命じられて、裕司は、コンドームが被せられているペニスバンドのディルドゥ部分を咥え、ペロペロと舐め始めた。聡美は、裕司の髪から両手を放し、
「男奴隷、前歯は唇でくるむようにして、咥えるんだよ。そうしないと、歯でペニスに傷が付くからね…それと、ただ舐めるだけじゃなくて、吸ったり、舌をペニスに絡めて、首を前後に動かしたり、色々と工夫しなさい。お前も男なら、どのようにフェラチオされたら気持ちいいか、分かるでしょう?」
とフェラチオの仕方を細かく指示した。そのやり方は今まで、聡美が裕司に対して、夫婦の営みの際にして来たことだった。裕司は聡美の腰に両手を回し、彼女の指示通りに、ペニスバンドのディルドゥ部分を懸命に舐め、吸い、咥えて首を前後に動かしたりした。聡美は、肉体的に直接感じる訳ではないが、裕司に疑似ペニスを咥えさせてフェラチオさせる優越感に、ある種の陶酔を感じていた。
傍で見ている雅子夫人は、熱心にフェラチオしている裕司に、
「うふふ、男奴隷、お前は男のくせに、女にフェラチオをさせられているのよ…それも、夫なのに、自分の妻にね…まあ、それだけフェラチオ出来れば、ホモの相手も出来そうね。次は他の男奴隷を連れて来て、男奴隷同士でシックスナインのフェラチオをさせてみようかしら…お前も、してみたいでしょう?」
と言って、酷く蔑んだ。雅子夫人に侮蔑された裕司は、酷い屈辱に身震いしたが、一本鞭の激痛で縮こまっていた股間のものは、なぜか硬く屹立してしまった。
雅子夫人は頃合いを見計らい、
「男奴隷、フェラチオはもういいから、四つん這いにおなり!」
と命じて、裕司を四つん這いにさせた。雅子夫人は棚からローションを取って来て、四つん這いになっている裕司の後ろにしゃがみ、手で尻たぶを拡げると、ローションを肛門に揉み込むように塗りたくった。肛門を刺激された裕司は、体を少し震わせて小さな喘ぎ声を漏らした。立ち上がった雅子夫人は、ローションを棚に戻し、聡美に声を掛けた。
「聡美さん、男奴隷の肛門にローションを塗ったから、ペニスバンドで犯してあげて。ペニスバンドは男奴隷の唾でヌルヌルになっているから、ローションは必要無いわよ…それと、ペニスバンドの疑似ペニスを挿入する時は、力強くゆっくりとするよう心掛けて。乱暴に突っ込んだりすると、肛門を損傷して痔になったり、直腸が傷ついたりして大変な事になるからね」
雅子夫人に促された聡美は、裕司の後ろにしゃがみ、ペニスバンドのディルドゥ部分先端を肛門に宛がった。初めて男を犯す聡美は期待感で胸が高まり、ペニスバンドのディルドゥ部分を、早く裕司の肛門に思いっ切り突っ込んでやりたいと思っていた。しかし、雅子夫人の注意を思い出し、両手で裕司の腰をしっかり掴むと、じわじわと力強く腰を押し出して、ディルドゥ部分を彼の肛門にゆっくりと挿入した。ローションの潤滑のおかげか、または先程のアナル調教で肛門がほぐれていたためか、思ったよりスムーズにディルドゥ部分が裕司の肛門に挿入された。
「聡美さん、最初は腰をゆっくり動かして。いきなり速く動かしては、駄目よ…初めはゆっくりと、それから男奴隷の反応と様子を見ながら、段々と速く腰を動かすようにしてね」
聡美は雅子夫人の指導に従い、ゆっくりと腰を動かし始めた。そして、裕司が痛みではなく、快感を堪えているような喘ぎ声を漏らしたのを聞き、次第に腰を速く動かしていった。腰を前後に動かしている聡美は、初めて男を犯す快感を堪能しながら、
「男奴隷、お前は男のくせに、女から犯されているのよ!それも、夫なのに、自分の妻からね。男なのに肛門を犯されて、どんな気分?口惜しい?それとも、気持ちいい?さっきから、感じているような声を出しているわね。肛門を犯されて、気持ちいいんでしょう、この変態!」
と裕司を酷く罵った。裕司は体をくねらせ、
「ああっ、聡美様、言わないで…許して、お願い…」
と恥ずかしそうに女言葉で聡美に懇願して身震いしたが、ペニスバンドで前立腺を刺激されているためか、股間のものは極限まで怒張していた。聡美は腰を振りながら、右手を伸ばして裕司の硬く屹立しているものを握り、
「何よ、こんなに硬く勃起して!やっぱり、お前は肛門を犯されて、感じているのね!最低の変態!」
と蔑んで、激しくしごき始めた。聡美は、裕司の怒張しているものを強くしごくのと同時に、腰を最大限に激しく前後に振った。たちまち裕司は、
「ああーっ、許してぇーっ」
と叫んで、極限まで硬くしているものから、夥しい白濁液を噴出させてしまった。裕司が射精したのを確認した聡美は、腰を引いてペニスバンドのディルドゥ部分を彼の肛門から引き抜き、立ち上がった。裕司は尻を上げたまま、顔を床に突っ伏して、すすり泣いているような呻き声を漏らした。彼の萎えた股間のものからは、精液の残滓が糸を引いていた。
聡美が腰からペニスバンドを外すと、雅子夫人がそれを受け取って、元の場所に戻した。雅子夫人は黒革ハイヒールブーツで、顔を床に突っ伏している裕司の頭を軽く蹴り、
「男奴隷、床にお前の汚らしい精液をこんなに飛び散らせて、どうするつもりよ!お前が出したものだから、お前が責任を取って、全部舐め取りなさい!」
と命令した。雅子夫人に命令された裕司は、顔を上げて四つん這いの姿勢に戻り、舌を伸ばして床に飛び散った自分の精液を舐め取り始めた。その様子を見ていた聡美は、
「ふんっ、よくそんな汚らしいものを、舐め取れるものね。普通の男なら、とても舐められないわよ。お前には、恥も外聞も無いのね。人間としての、最低限の矜持も無くしているのよ…お前は、もう人間じゃないわ!恥知らずの豚よ、豚!」
と裕司を酷く侮蔑して屈辱を味わせ、彼を身震いさせた。しかし裕司は、聡美に侮蔑されて屈辱を受け、射精したばかりにも関わらず、股間のものが又も硬くなり始めた。
裕司が床に飛び散った精液を舐め取り終わると、雅子夫人は、
「男奴隷、床で仰向けにおなり!」
と命じた。裕司が命じられた通りに、床で仰向けになると、雅子夫人は聡美に尋ねた。
「聡美さん、この男奴隷にもう聖水…SⅯの世界では、女王様のおしっこを“聖水”と呼ぶんだけど…聖水は飲ませたの?」
聡美は顔をやや赤らめ、少し恥ずかしそうに答えた。
「はい…昨晩、飲ませました」
雅子夫人は微笑んで、
「それなら、わざわざ説明する必要は無いわね」
と言って、黒色パンティを脱ぎ捨て、仰向けになっている裕司の顔を跨ぐように立った。裕司の顔を見下した雅子夫人は、
「男奴隷、散々痛めつけられて、喉が渇いたでしょう?特別に私のおしっこを飲ませてあげるから、口を大きくお開け!」
と命じた。期待で一瞬顔を輝かせた裕司が、口を精一杯開けると、雅子夫人は彼の顔にしゃがみ込んだ。雅子夫人は、
「男奴隷、出るわよ!一滴もこぼすんじゃないわよ!」
と言うと、直ぐ裕司の開いた口に排尿を注ぎ込んだ。裕司がこぼさないで飲めるように、雅子夫人はゆっくりと少しずつ排尿しながら、
「男奴隷、お前は男のくせに、最低の便器にされて、女からおしっこを飲まされているのよ。それも、妻の目の前でね…夫が他の女のおしっこを飲むのを見ている妻の聡美さんが、一体どんな気持ちになっているのか、お前に想像出来るの?自分の夫が、女の便器にされているのよ。お前は、自分の妻である聡美さんの目の前で、最低の便器に落ちぶれた醜態を晒しているのよ。きっと聡美さんは、私は最低な女の便器と結婚していたんだと、ひどい自己嫌悪に陥っているわよ。お前は、自分が最低の人間便器になったの見せつけて、妻の聡美さんを傷つけているのよ!」
と酷く罵った。雅子夫人に罵られて侮辱された裕司は、端正な顔を苦しそうに歪めたが、先程ペニスバンドで責められて射精したにも関わらず、股間のものを見る見る猛々しく屹立させた。それを見ていた聡美は、裕司が女性から酷く侮蔑されて屈辱を感じることで興奮する、真正のマゾヒストなのがよく理解出来た。また聡美は、女性から尿を飲まされながら、罵倒されて苦しそうな表情をしている裕司を間近で見て、興奮して昂っている自分も、本物のサディスティンなのだと実感出来た。
雅子夫人は排尿を終えると、
「男奴隷、お前の舌をトイレットペーパーに使って、後始末おし!」
と命令して、裕司に尿で濡れた陰部をペロペロと舐めさせた。雅子夫人は裕司に、
「舐めるだけじゃなくて、唇も使って、残っている尿も吸い取るのよ!」
と命じ、裕司に陰部を吸わせて、陰唇に残留している尿を吸い取らせた。雅子夫人は立ち上がると、傍らの聡美に、
「聡美さんは、男奴隷の口におしっこしたくない?」
と尋ねた。聡美は、
「はい、したいです。丁度、催していたんです」
と些か意気込んで答えた。雅子夫人は笑顔を浮かべ、立っている場所を聡美と交代した。聡美は紫色パンティを脱ぎ捨て、仰向けに横たわっている裕司の顔にしゃがみ込んだ。雅子夫人は聡美に、
「聡美さん、男奴隷がこぼさずに全部飲めるように、出来るだけゆっくりと、水量も調節しながら、おしっこしてね…それと、おしっこしながら思いっ切り男奴隷を罵倒して、自分がどんなに下等でいやらしく矮小な存在かを思い知らせて、強い屈辱感を味わせてあげて」
とアドバイスした。聡美は頷き、裕司の顔を見下ろしながら、
「男奴隷、おしっこを飲ませてあげるから、口をお開け!」
と命じた。裕司がおずおずと口を開くと、聡美は直ぐに排尿を始めた。聡美は雅子夫人のアドバイス通りに、尿をゆっくりチョロチョロと裕司の口に注ぎ込んだ。雅子夫人に倣って、聡美は排尿しながら裕司に、
「男奴隷、お前は人間便器になって、自分の妻である私のおしっこを飲んでいるのよ!おしっこなんて、豚でも飲まないわ。お前は豚にも劣る、最低の便器に落ちぶれたのよ。もうお前は、私の夫どころか人間でもない、最底の汚らわしい便器なのよ!だから、その汚れたお前の口は、とても私の口にキスなんて出来ないわ。お前の上の口がキス出来るのは、私の下の口か肛門ぐらいよね。それと今後、家でお前が飲めるものは、私のおしっこだけにするからね…いや、おしっこだけじゃなく、唾も痰も鼻水も生理の経血も、私の体から出るものは全て、お前の口に流し込んでやるわ。お前は動く尿瓶になり、動く痰壺にもなるのよ。その最底辺の身分が、何よりお前に相応しいわ!」
と手酷く罵り、侮蔑した。すると、懸命に聡美の尿を飲んでいた裕司は、急に体を震わせたかと思うと、先程射精したにも関わらず、股間で猛々しく怒張しているものから、再度勢いよく白濁液を噴出させて、射精してしまった。
地下室でのSⅯプレイが終了して、雅子夫人ら三人は順番にシャワーを浴び、服装を整えてリビングに集まった。リビングでは中原教授がテーブルに着いており、テーブルにはワイン・ビール・ウィスキー等のアルコール類と、クラッカー・ナッツ・チーズ等の軽いつまみが並んでいた。
「聡美さんも裕司君も、お疲れ様だったね…さあ、プレイも終わったし、座って一杯やろう。聡美さんはワインで、裕司君はビールにするかな?それとも、ハイボールの方がいいかね?」
中原教授が声を掛けて、雅子夫人ら三人はテーブルに着き、それぞれグラスを持った。雅子夫人と聡美はワイン、中原教授はビール、裕司はハイボールにして乾杯した。中原教授はビールグラスを傾けながら、
「書斎のモニターで見てたが、聡美さんの責めは迫力があったね。本当に素晴らしいよ。とても初心者とは思えなかったな」
と聡美を絶賛した。雅子夫人も、
「ええ、本当に聡美さんは才能がありますよ。女の私でも見とれる程の、見事な女主人振りですから」
と聡美を褒め讃えた。聡美は照れて顔を赤くし、
「いえ、私なんて…全て奥様が指導して下さったおかげです」
と恥ずかしそうな声で答えた。雅子夫人は笑顔を浮かべ、
「聡美さん、そんなに謙遜しなくてもいいわよ。私が感心したのは、聡美さんが裕司さんを責める時に、酷く罵り侮蔑して、存分に屈辱を与えたからなの…女主人が男奴隷を虐めるのに、ただ痛めつけるだけでは、単なる拷問になってしまって、全く味気ないわ。痛めつけると同時に、酷く罵り辱めて、男奴隷に屈辱を与えることが肝要なの。繰り返して言うけど、マゾ男は女性から屈辱を味わされると、脳内麻薬物質が大量に放出されて陶酔状態に陥り、女主人から受ける鞭打ちの激痛にすら快感を覚えてしまうのよ。その結果、女主人にひれ伏し、絶対服従するようになるの。だから、マゾ男を痛めつけるだけで、屈辱を与えることが出来ない女性は、拷問係になれても、女主人にはなれないのよ。その点、男奴隷に対する聡美さんの罵倒と侮蔑は素晴らしく、全く文句無しだわ」
と説明した。褒められた聡美は、恥ずかしそうに、
「あの、でも…マゾ男に罵詈雑言を浴びせるなんて、誰でも出来ることじゃないんですか?」
と尋ねた。すると雅子夫人は、
「単なる罵詈雑言じゃなくて、マゾ男が恥ずかしがる、惨めになる、屈辱を覚えるといった言葉を、瞬時に判断して発することが重要なの。一概にマゾ男と言っても、皆同じじゃなくて、人によって恥ずかしさと屈辱を感じるツボが、結構違うのよ。それを見抜いて、罵り侮蔑しなければならないから、女主人には聡明さと機転が必要とされるの…私が若い頃働いていたSⅯクラブで、それがどうしても出来ない女王様がいて、結局ソープランドに転職してしまったのよ。彼女から話を聞いたら、頭をそれ程使わないで済むから、ソープの方が楽だと言ってたわ…つまり、私が言いたいのは、聡美さんには女主人に相応しい聡明さと機転を兼ね備えているということなのよ」
と説明して、聡美を重ねて褒め、彼女を恐縮させた。ここで、ビールグラスを傾けていた中原教授が、口を挟んだ。
「私も、雅子と同意見だよ…ところで裕司君、書斎のモニターで見てたんだが、君は射精して間が無いのに、聡美さんから聖水拝受している際に、又も射精してしまったよね。どうしてだい?」
ハイボールをゆっくり飲んでいた裕司は、急に中原教授に尋ねられ、恥ずかしさで顔を紅潮させたが、それでも質問にはしっかりと答えた。
「はい…聡美さんから聖水を戴いていることで、凄く興奮してたのですが、同時に聡美さんから酷く罵られ、自分が如何に下賤で汚らわしい最底辺の生き物に転落した惨めな存在なのかを思い知らされて、究極の屈辱を感じ、更に興奮して射精してしまったのです…大好きで愛している聡美さんから、凄く残酷に扱われ貶められることで、強い屈辱を感じて昂り興奮して、果ててしまいました」
裕司の答えを聞いた中原教授は、満面の笑みを浮かべ、
「聞いただろう、聡美さん…そう言う事だよ。聡美さんは、天性のサディスティンであり、立派な女御主人様だ」
と聡美を褒めて、彼女を照れさせた。中原教授は、
「ところで、今後の君達二人の夫婦生活なんだが…勿論SⅯを取り入れるとは思うが、普段はしないで、出来るだけ普通に過ごした方がいいだろうね」
と言って、聡美と裕司に些か怪訝な顔をさせた。中原教授は、話を続けた。
「と言うのが、君達の他にも、私がマゾヒストとサディスティンの出会いを世話して、結婚まで至ったカップルがいたんだが、しばらくして離婚したいと言って来たんだ。話を聞けば、女御主人様と男奴隷のハードな主従関係を毎日続けて、二人とも精神的に不安定になり、女性はうんざりして嫌になって、男性は心身共に疲れ果てたと言うんだ。欧米で言う、24/7femdom(一週間の内7日、24時間の女性支配)をしてしまったんだな…私はその二人に、SⅯと言うのは非日常行為であり、毎日続けると普通の日常生活が送れなくなって、夫婦生活もおかしくなり、破綻してしまう。だから、普段は一般的な日常生活を送り、SⅯは土日祝日だけにしてメリハリをつけた方がいい、とアドバイスしたんだ。その二人は、私のアドバイスを受け入れ、何とか離婚の危機は回避出来きて、今でも仲睦まじく夫婦生活を続けているよ。まあ、普段の日常生活でも、圧倒的なかかあ天下らしいが…だから、君達もそうした方がいいと思うんだ」
雅子夫人も大きく頷き、話し始めた。
「私が若い頃勤めていたSⅯクラブでも、ごくまれに、お店の女王様と客のマゾ男が結婚したケースがあったの。でも、しばらくして離婚してしまったのよ。やっぱり、日常生活全てにSⅯを持ち込むのは、体力的にも精神的にも無理があるみたいね」
中原教授と雅子夫人のアドバイスを聞いた聡美と裕司は、納得して大きく頷いた。雅子夫人のアドバイスは続いた。
「それと、聡美さん…裕司さんを人間便器にして辱める時に、聡美さんが何らかの感染症を患ってなければ、聖水は全く構わないんだけれど、黄金…汚い話で恐縮だけど、SⅯの世界では女王様の大便を“黄金”と表現するの…黄金プレイだけは、絶対に止めてね。食糞をさせると、腎不全などの内臓疾患を起こして、冗談抜きに死亡する恐れがあるのよ。トイレで大を済ませた後のトイレットペーパー代わりに、便が付着した肛門を舐めさせるのがギリギリの線だけど、出来たらウォシュレットを使用した後の、きれいにした肛門を舐めさせて辱めてやるのが、裕司さんに健康上の問題を生じなくて済むわね」
聡美は、いずれ裕司を完全な人間便器にして、大きい方も食べさせてやろうと密かに考えていたので、雅子夫人のアドバイスを聞き、内心冷や汗をかいた。
「そう言えば、ソープランドをトルコ風呂と呼んでいた時代の、随分昔で昭和の話なんだが…あるマゾ男がトルコ嬢にチップをはずんで、人間便器になり、おしっこを飲ませてもらったそうだ。ただ、そのトルコ嬢は淋病を患っていたらしく、おしっこの飛沫が目に入って風眼になってしまい、危うく失明するところだったらしい…だから、あらゆる感染症に注意して、普段の日常生活でも衛生と予防を常に心掛けなければならないな。SⅯプレイを安全に楽しむためにはね」
中原教授の話を聞いた聡美と裕司は、思わず顔を見合わせた。聡美は、中原教授に質問した。
「ところで、地下室の設備は随分本格的ですが、全て中原教授が設計したんですか?」
聡美の質問には、雅子夫人が少し苦笑して答えた。
「そうなのよ…私と結婚した後、しばらくしてこの人の御両親が亡くなり、結構な額の遺産が入ったんだけど、この人ったら遺産の大部分を、核戦争に備えた地下シェルターを設置すると言う名目で、地下室を作る費用に充てたのよ。残りの遺産は、SⅯプレイ用の色々な道具を備えたり、監視カメラの設置などで使い果たしたわ…きっと御両親は、草葉の陰で泣いているわよ」
中原教授はビールを口に流し込み、頭を掻きながら雅子夫人に、
「でもまあ、それだけの投資をした価値はあったよ。君にも、十分に楽しんでもらえたしな…」
と些か照れたように答えて、聡美の方に顔を向け、
「裕司君の家では、我が家みたいに本格的な設備は無理だろうが、ホームセンターに行けば、SⅯプレイに使える道具を色々と揃えることは可能だよ。例えば、ぶら下がり健康器なら裕司君を吊るすことが出来るし、家を訪ねて来た人に見られても、不自然では無い。介護用品のポータブル便器は、椅子の座面に卵型の穴が開いているから、人間便器プレイに使えるし、座面の下に頭を乗せるネットかゴムチューブをしっかり取り付ければ、顔面騎乗プレイにも使える。椅子の足を折りたためるタイプを選べば、押し入れにでもしまっておけるしね…そんな風に、二人で色々工夫してみてはどうかな?」
とアドバイスした。裕司と聡美は顔を見合わせて、頷いた。雅子夫人は、
「鞭や手錠などの責め道具は、昔はアダルトショップに足を運んで、恥ずかしい思いをして買い揃えなければならなかったけど、今時はネットショッピングで手軽に購入出来るわ。責め道具だけじゃなくて、女王様ファッションに適した衣装や下着等もね。いい時代で、若い人が羨ましいわ…それと、聡美さん、裕司さんを連れて、また遊びに来てね。次はロープワーク、つまり緊縛を教えてあげるわ。縄で人を縛ったり吊ったりするのは、かなりの技術が必要なのよ。素人が見よう見まねでしたら、命に関わる事故を起こすわ。私も昔、プロの縄師に長い時間を掛けて緊縛を習って、ようやくOKを貰えたんだから」
と言って、ワイングラスを傾けた。聡美が目を輝かせて、
「はい、是非お願いします…よく言われる亀甲縛りなどを、教えて戴けるんですか?」
と尋ねると、雅子夫人は笑顔を浮かべ、
「まあ、そうだけど、まずは基本的な縛り方を教えてあげる。罪人が逃げられないようきつく縛るのとは違い、男奴隷が手足を動かせないよう、ゆる過ぎずきつ過ぎずに、テキパキと縛ることが肝要なの。ゆるく縛ると手足が抜けてしまうし、きつく縛り過ぎると血行障害を起こし、長時間経つと最悪の場合壊疽して、手足末端の切断手術を受けることになるわよ…欧米では、酔った夫婦がSⅯプレイをして、妻が拘束した夫のペニスをきつく縛ったまま、つい寝てしまい、壊疽を起こした夫のペニスを切断手術する羽目になったという事故があったの。だから、酔ってSⅯプレイをしたらいけないんだけど…それと、縄を絶対首に掛けないことね。SⅯプレイに夢中になって、縄で頸動脈を圧迫しているのを見落としてしまうと、死亡事故になってしまうわ…まあ、口で説明しても、よく分からないでしょうから、今度裕司さんを台にして、緊縛方法を具体的に教えてあげるわよ」
と説明した。聡美は、
「はい、よろしくお願い致します」
と頭を下げて答えた。雅子夫人は、
「そうそう、聡美さんがさっき言った亀甲縛りなんだけど、元々は米俵を括る結び方なのよ。農耕民族の日本人的と言うか、SⅯにも普段の習慣と民族性が表れるのね…面白いでしょう?」
と緊縛の説明を追加して、座を盛り上げた。四人は楽しく酒を飲みながら、SⅯ談議に花を咲かせた。
時間はあっと言う間に過ぎて、夕方になった。中原教授は、何なら夕食でもと誘ったが、裕司と聡美はさすがに遠慮して帰宅することにした。中原教授と雅子夫人は、二人を玄関で見送った。雅子夫人は、
「これはお土産と言うより、裕司さんと聡美さんが本当の夫婦になれたお祝いよ…お二人で使って、楽しんでね」
と言って、丸めた一本鞭・乗馬鞭・九尾鞭・ケインと黒色の首輪、それに何かの革製品を入れた大きな紙袋を、聡美に渡した。革製品は同じものが四つあって、幅広のリストバンドの様な形状で、小型のベルトで締めるようになっており、小さなカラビナみたいな金具が付いていた。聡美が紙袋の中から、そのリストバンド型の革製品を手にして、どのように使うのか首を傾げると、雅子夫人が説明した。
「聡美さん、それは革手錠と言って、男奴隷の手首と足首に着けるものよ。金具を繋げば、そのまま手枷足枷になるわ。金属製の手錠と違って、手首と足首の皮膚と骨を痛める心配が無いのよ…その黒色の首輪は、裕司さんが地下室でずっと使っていたものなの。奴隷の印として、聡美さんに譲るわね」
「奥様、何から何までお世話して戴いて、本当に恐縮です。誠にありがとうございます」
聡美は、雅子夫人に頭を深々と下げて、お礼を言った。中原教授は、裕司に封筒を渡した。
「裕司君、今後、君達二人が夫婦生活を送る上で、何か約束事と言うか、取り決めがあった方がいいと思うんだ…それで、君達が地下室にいる間、書斎で草案を作ってみたんだよ。よかったら、読んで参考にしてくれ」
「中原教授、色々とお気遣いして戴き、本当にありがとうございます」
受け取った封筒を、ジャケットの内ポケットに入れた裕司も、中原教授に深く頭を下げて、礼を述べた。
中原教授宅を後にすると、聡美の持参した紙袋と雅子夫人から渡された紙袋の両方を裕司が持ち、二人は自宅に向かった。徒歩十分足らずの道のりを歩きながら、聡美は裕司に、
「今日は雅子夫人から色々と指導を受けて、本当によかった…もし、何も教えられてなかったら、私、おそらく裕司さんに後遺症が残る位の大怪我を負わせて、身体障害者にしていたわね」
と話し掛けた。裕司は頷き、
「僕は、中原教授と雅子夫人の前で、とても顔を上げられないよ…中原教授には、聡美さんを紹介してもらって結婚出来たし、雅子夫人には色々とお世話になったしね…」
と返事をした。聡美はわざと怒ったような表情を作り、裕司の腕を抓ってから、
「雅子夫人から、どんなお世話をしてもらったのかしらね…まあ、いいわ。これからは、私が裕司さんのお世話をたっぷりとして、雅子夫人との事は忘れさせてあげる」
と言って、彼と腕を組んだ。
自宅に戻った二人はリビングに向かい、紙袋は部屋の隅に置いて、テーブルに着いた。裕司は中原教授から受け取った封筒を、ジャケットの内ポケットから取り出した。裕司は、封筒の中から折りたたんだA4用紙を取り出してテーブルに広げ、聡美と一緒に内容を確認した。A4用紙には、次のように印字されていた。
奴 隷 契 約 書
吉田聡美(以下女主人と称する)は、夫である吉田裕司からの熱烈な奴隷願望を止むを得ず受け入れるにあたり、次の条件で吉田裕司(以下男奴隷と称する)を奴隷として所有する。
1 男奴隷は夫の資格と基本的人権を永久に喪失する。
2 男奴隷は女主人の所有物であるので、男奴隷の収入・財産の全ては、当然の如く女主人の所有となる。
3 女主人は男奴隷に対し、下記の権利を行使出来る。
(1)奴隷・家畜としてあらゆる家事・雑役・苦役に使用する。
(2)女主人に快楽をもたらすための、性道具として使用する。
(3)男奴隷を調教・訓練・懲罰・拷問する。
(4)男奴隷の勃起・射精を管理する。
(5)男奴隷の肉体改造(焼印・刺青・ピアスの孔開けや性器へのシリコン挿入等の整形手術)をする。
(6)男奴隷を廃棄・処分する。
4 男奴隷は女主人に対し下記の義務を有する。
(1) 女主人の命令には何時如何なる場合も絶対服従し、命令を遂行出来ない場合は、如何なる懲罰・拷問も甘受する。
(2) 女主人以外の女性には一切目を向けず、女主人に終生の忠誠を尽くし、貞節を堅持する。
(3) 自分を人間だとは一切思わず、心の底から女主人の奴隷・家畜になりきる。
(4) 女主人の調教・訓練・懲罰・拷問に対して、感謝・尊敬・喜びを持って受ける。
(5) 勃起・射精は女主人の許可を得た場合のみ行う。
(6) 女主人に快楽をもたらすために、如何なる肉体的負担・苦痛・屈辱をも甘受する。
5 女主人が与える家事・雑役・苦役・調教・訓練・懲罰・拷問・射精管理に、男奴隷は一切の異議申し立てが出来ない。
6 男奴隷は女主人の許可を得て、人前では一般の夫として振舞うことが出来る。但し、後でその振る舞いの報いを受けなければならない。
7 男奴隷は女主人の許可が無い限り、家では衣服の着用が許されず、全裸で首輪を着装し、女主人を仰ぎ見るため常に四つん這いで過ごさなければならない。
8 女主人は男奴隷を他の女性に何時でも貸与・贈与・売却することが出来る。
9 女主人はこの契約を何時でも破棄出来る。男奴隷は自らこの契約を破棄する事は出来ない。
令和 年 月 日
本契約に基づき、吉田裕司を男奴隷として所有する。
女主人
本契約に基づき、吉田聡美様の奴隷になることを誓います。
男奴隷
A4用紙に印字された内容を読んだ裕司は、些か顔をしかめた。
「中原教授は、僕達夫婦生活の取り決めの草案と言っていたけど、奴隷契約書とはね…内容についても、メリハリをつけるためにSⅯは休みの日だけにして、普段は普通の生活するようにと言っていたのに、真逆だな…一体、どういう意味なんだろう?」
裕司は遠慮したいようだったが、聡美は面白がり、乗り気になっていた。
「これはきっと、精神的なことを表現しているのよ。中原教授は私達に、女主人と男奴隷それぞれの心構えを示したんだわ…えっと、書くものはと…」
聡美はボールペンを取って来て、奴隷契約書の女主人の署名欄にさっさとサインした。聡美は裕司にボールペンを差し出し、
「裕司さんも、サインして」
と促した。裕司は少し嫌な顔をしたが、聡美にじっと見つめられ、仕方なくボールペンを受け取り、男奴隷の署名欄にサインした。聡美は笑顔を浮かべ、奴隷契約書をたたんで封筒に納め、
「これで私と裕司さんは、女主人と男奴隷の主従関係を証明する、正式な契約を結んだのね…この奴隷契約書は、私達にとって本当の婚姻届けになるんだわ」
と嬉しそうな声で言った。裕司は内心、人を奴隷にするような公序良俗に反する契約は、法律上何の効力も無いと思ったが、嬉しそうな聡美に対して、とても口に出来なかった。聡美は封筒を引出しにしまうと、
「ねえ、中原教授から、SⅯは土日祝日だけにした方がいいと、言われてたわよね…今日は、まだ土曜日よ」
と裕司に言って、彼をドキッとさせた。
「あ、あの、聡美さん…今から、SⅯプレイするの…?」
裕司がおずおずとした声で尋ねると、聡美は笑って、
「SⅯプレイは昼間にして、少し疲れているし、午後から飲んだお酒がまだ体に残っているから、明日の日曜からにしましょうよ。道具も、色々揃えないといけないし…とりあえず、晩御飯を作るわ」
と言って、台所に行った。昼に雅子夫人と聡美に責められて、体中鞭痕だらけになっている裕司は、内心ホッと胸を撫で下ろした。
聡美は簡単な夕食を手早く作り、裕司と一緒に食べた。昼のSⅯプレイの疲労と、午後からのアルコールがまだ少し残っている二人は、その日は何もせずに早く就寝した。
翌朝の日曜日、布団でぐっすり寝ていた裕司は、聡美に頭を蹴られて目が覚めた。
「男奴隷の分際で、女主人より長く寝ているなんて、どういうつもりよ!さっさと起きなさい!」
蹴られた衝撃で頭がグラングランした裕司は、枕元に立っているピンク色パジャマ姿の聡美を、寝ぼけまなこで見上げた。
「あ、あの、聡美さん…今何時?」
寝起きで、まだ状況がよく理解出来ていない裕司は、聡美に間抜けな質問をした。聡美は素足で、まだ布団で横になっている裕司の顔を踏みにじり、
「もう、朝の7時よ!今日はやる事が多いんだから、さっさと起きるのよ!」
と叱りつけた。顔を踏みにじられてはっきりと目が覚め、ようやく頭がしっかりした裕司は、聡美がすっかり女御主人様になっているのに気づいた。聡美が裕司の顔から足を外すと、彼は急いで彼女の足元にひれ伏した。
「聡美様、寝坊してしまい、誠に申し訳ございません。どうか、お許し下さいませ…」
聡美は、土下座している裕司の頭を軽く足蹴にし、
「とにかく、さっさと布団を畳んで、リビングに来なさい」
と言って、寝室にしている和室を出て行った。裕司は急いで二人分の布団を畳んで、押し入れにしまい、リビングに向かった。
裕司がリビングに足を踏み入れると、聡美はソファに座っていた。聡美はソファから立ち上がると、いきなり裕司の頬を平手打ちした。
「ヒィッ」
不意にビンタされた裕司は、短い悲鳴を漏らして、打たれた頬を手で押さえた。聡美は、
「男奴隷、何でパジャマを着たまま、二本足で歩いているのよ!男奴隷は、女主人の許しが無い限り、常に裸で四つん這いでしょう!昨日、奴隷契約書を確認したのに、もう忘れたの?この低脳!」
と裕司を怒鳴りつけた。裕司は、直ぐに聡美の足元にひれ伏し、
「も、申し訳ございません、聡美様…お許し下さいませ」
と謝罪した。それから、大急ぎでパジャマを脱ぎ捨てて、全裸になり、聡美の足元に正坐した。聡美は、昨日雅子夫人から貰った黒色の首輪を、正坐している裕司に放り投げ、
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「男奴隷、首輪を着けるのを忘れてるわよ。その首輪は奴隷の印なんだから、二度と忘れるんじゃないわよ!」
と強い口調で注意した。裕司は、
「はい、聡美様、ありがとうございます」
と礼を言って、急いで自分の首に黒色の首輪を着けた。
聡美はソファから立ち上がると、裕司の目の前で何の恥ずかし気も無く、ピンク色パジャマの下衣とショーツを一緒に引き下ろして、濃い陰毛が密集している陰部を露わにした。それから、正坐している裕司の前で仁王立ちになり、両手で彼の髪を掴んで、彼の顔を自分の陰部に引き寄せた。
「男奴隷、お前のために、朝のおしっこを我慢してたのよ。便器に使ってあげるから、口をお開け!」
裕司が、開いた口を急いで聡美の陰部に密着させると、直ぐに彼女の陰唇から尿が噴出した。朝一番の濃い尿を、裕司は慌てて飲み始めた。
アンモニア臭が強くて濃い尿は、裕司の喉につっかえて咽せそうになったが、それでも懸命に飲み下した。
聡美の尿は、口中と鼻に強いアンモニア臭を充満させ、喉を焼き、胃に重く溜まって、自分は最低の人間便器に落とされたんだと、裕司にしっかりと自覚させた。裕司は、胸を掻きむしられるような強い屈辱感を覚えたが、その屈辱感がマゾヒストである彼を興奮させ、股間のものがたちまち硬く屹立してしまった。
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聡美の長い排尿が終わると、裕司は彼女に命じられる前に、自ら舌を伸ばして陰部を舐め始めた。聡美は舌の感触を楽しみながら、
「ふふん、雅子夫人に仕込まれただけあって、私から言われなくても、自分から進んでトイレットペーパーになるのね…まあ、最底辺の男奴隷には、相応しい立ち振る舞いだわ」
と嘲って、重ねて裕司に屈辱を感じさせた。しかし、裕司の股間のものは、更に硬度を増していた。裕司は、舌だけでなく、唇も使って陰唇に残留した尿を吸い取り、後始末の仕上げをすると、聡美の足元にひれ伏し、
「聡美様、私を人間便器にお使い下さって、聖水を拝受させて戴き、誠にありがとうございます」
と礼を述べた。聡美は、土下座している裕司の頭を素足で踏みにじりながら、
「ふんっ、女主人の体から出る汚いおしっこを、聖水と崇めてありがたく飲むお前は、本当に肥溜めで蠢くうじ虫同然よ。こうやって踏みつけているだけで、足が汚れてしまうようで気分が悪いわ…それと、日本語は正確に使いなさい。お前は男奴隷で、人間じゃないんだから、“人間便器”じゃなくて、ただの“便器”でしょう。自惚れるんじゃないわよ!」
と酷く侮蔑し、裕司を屈辱で身震いさせた。しかし、裕司には聡美の足下から、
「聡美様のご気分を害してしまい、誠に申し訳ございません。どうか、お許し下さいませ…」
と苦しそうな震え声で詫びを述べるしかなかった。ただ、裕司の声が震えたのは、屈辱によるものか、喜悦によるものかは、彼本人にも判別がつかなくなっていた。
起きて間が無い裕司も、強い尿意を感じ始めた。裕司は、聡美の足下から、
「あの、聡美さま…トイレに行かせて戴けないでしょうか…もう、漏れそうで…どうか、お願い致します」
と遠慮がちにお願いした。聡美は、裕司の頭から素足を外し、
「仕方ないわね…ここで漏らしてもらっても、困るから、おしっこしておいで!」
と返事をした。裕司が立ち上がると、聡美からいきなり平手打ちを喰らった。
「ヒィッ」
思わず情けない悲鳴を漏らした裕司を、聡美は叱りつけた。
「何を勝手に、人間様みたいに二本足で立つのよ!女主人の許しが無い限り、男奴隷は常に四つん這いで動くようにと、奴隷契約書に書いてあったでしょう。さっき注意したのに、もう忘れたの?本当に低脳なんだね、お前は!」
聡美に叱られた裕司は、再度聡美の足元に土下座して、謝罪した。
「も、申し訳ございません。どうか、お許しを…」
聡美は、土下座している裕司の頭を足蹴にして、
「もういいから、さっさと行っておいで!」
と命じた。裕司がトイレに向かって這い進むと、後ろから聡美の声が掛かった。
「男奴隷、人間様みたいに、トイレを使うつもりなの?思い上がるんじゃないわよ!」
「あ、あの…それでは、どこですれば…」
首を聡美に向けた裕司が、戸惑った様子で訊ねると、
「バスルームに行きなさい!」
と命じられた。裕司が浴室に這って入ると、ついて来た聡美は、
「男奴隷、そこで片足を上げて、犬みたいにおしっこしなさい!」
と恥ずかしい命令を下した。裕司は顔を歪めたが、聡美に逆らえる筈もなく、四つん這いで右足を犬の様に上げた。
「あはは、本当に犬みたい。普通の犬と違うのは、おちんちんが随分と硬くなっていることね…まあ、いいわ。さっさと、おしっこおし!」
聡美に嘲笑されて促された裕司は、股間部分に彼女の視線を痛い程感じ、恥辱で顔を真っ赤にした。それでも、尿意が高まっている裕司は、恥ずかしさに耐えて、排尿しようとした。しかし、興奮が治まらずに勃起しているためか、又は聡美の視線を強く感じて緊張しているためか、なかなか尿が出なかった。
「男奴隷、何をしてるの?さっさと、おしっこしなさいよ!」
後ろにいる聡美は、裕司に催促しながら、素足のつま先でぶら下がっている陰嚢をつついた。裕司は何とか排尿しようとしたが、焦れば焦る程緊張して、下半身の力みが取れず、尿が出なかった。
まどろっこしくなった聡美は、
「早くおしっこしなさいって、さっきから言ってるでしょう!お前、私の言う事が聞けないの?」
と大声を出し、裕司の尻を平手で思い切り打った。平手で打ったパァーンという大きな音が浴室に響き、裕司の口から短い悲鳴が漏れ、股間の硬くなっているものから、不意に尿が出始めた。尿が出るに従い、硬く屹立していたものが萎えていき、排尿の勢いがよくなった。
「犬みたいな格好でおしっこして、本当に滑稽ね…でも、お前には凄く似合っているわよ。どうせお前は、家では常に四つん這いなんだから、おしっこは今みたいに、いつも片足を上げて犬のようにしなさい。分かったわね?」
「…はい、聡美様」
聡美から酷い指示を受けた裕司は、屈辱で顔を紅潮させながらも、惨めな排尿を続けた。裕司が排尿を終えると、聡美は、
「あ~あ、おしっこでバスルームの床を、こんなに汚して…男奴隷、ちゃんと洗い流しておきなさいよ!」
と言い捨て、先にリビングに戻って行った。屈辱で顔を歪めた裕司は、シャワーで床の尿を洗い流したが、どういう訳か股間のものは再び屹立しつつあった。
裕司がバスタオルで体の濡れた所を拭い、リビングに這い戻ると、ソファに座っていた聡美から、エプロンを投げつけられた。聡美は裕司に、
「男奴隷、エプロンを着けて、朝食の準備をおし!朝食を作る間は、特別に人間様のように二本足で立つことを許してあげるわ」
と命じた。裕司は立ち上がり、首輪だけの全裸にエプロンを着けた。
「あはは、女の裸エプロンなら凄くセクシーなのに、男の裸エプロンは滑稽で見苦しいわね…まあ、いいから、さっさと朝食の準備をしなさい」
聡美に嘲笑された裕司は、恥ずかしさで顔を赤くしたが、その恥ずかしさが彼の股間のものを屹立させていた。裕司は台所に行き、朝食を作り始めた。彼はまず、食パンの上にスライスチーズを乗せてオーブントースターに入れ、冷蔵庫から卵とハムを取り出し、ハムエッグを焼き始めた。冷凍のブロッコリーを電子レンジで解凍し、トマトをスライスして、野菜サラダを作った。独身時代に自炊していた裕司は料理の手際がよく、朝食を作る作業を同時進行で行った。裕司は、出来上がった二人分のハムエッグ・チーズトースト・野菜サラダの皿をテーブルに並べ、野菜ジュースを入れたコップを置いた。
裕司は、ソファに座って新聞を読んでいた聡美の足元にひれ伏し、
「聡美様、朝食が出来上がりました」
と報告した。新聞をソファに置いた聡美がテーブルに着き、裕司も対面の椅子に座ろうとすると、
「男奴隷、何してるの?男奴隷のくせに、女主人と同じテーブルに着くつもり?分をわきまえなさい!」
と厳しい声で問われた。裕司は慌てて、テーブルに着いた聡美の足元にひれ伏し、
「申し訳ございません、聡美様。つい、うっかりしておりました」
と謝罪した。聡美は、
「ふんっ、まだ奴隷の自覚が足りてないわね…後でお仕置きしてあげるから、私が朝食を食べている間、そのままの姿勢でいなさい!」
と足元で土下座している裕司に命じて、朝食を摂り始めた。聡美は、自分の皿だけではなく、裕司の皿にも手を伸ばし、口を着けた。聡美は、二人分の朝食を半分ずつ食べ終えると、
「男奴隷、食後のコーヒーを持っておいで…お前の分もね」
と自分の足元で土下座を続けている裕司に命じた。裕司は急いで台所に行き、電気ケトルで湯を沸かして、コーヒーを入れた。裕司がコーヒーカップ二つをテーブルに置いて、聡美の足元で正座すると、彼女はソファに置いていた新聞を手にし、熱いコーヒーを啜りながら読み始めた。
聡美はコーヒーを半分程飲むと、
「男奴隷、大きなボウルを持っておいで」
と裕司に命じた。裕司が台所から大き目のステンレス製ボウルを持って来て、テーブルに置くと、
「誰がテーブルに置けと言ったの?床に置くのよ!」
と聡美は大声で注意した。裕司が床に正坐して、ボウルを聡美の足元に置くと、彼女は食べ残した朝食をボウルに入れ始めた。聡美が自分の分だけではなく、裕司の朝食にも口を着けたのは、わざわざ残飯を作るためだった。聡美は、自分の歯型と唾の付いたハムエッグ・チーズトースト・野菜サラダをボウルに入れて、飲みかけの野菜ジュースを注ぎ掛けた。更に、裕司の分のコーヒーも注ぎ入れた。それから聡美は、素足でボウルに入れた朝食の残りを何度か踏みつけ、ぐしゃぐしゃにした。聡美は残飯が付着した素足を、正坐している裕司の顔に突き出し、

「男奴隷、お前の餌を作ってあげたら、足が汚れたわ…舐めて、きれいにおし!」
と命じた。裕司は一瞬顔をしかめたが、直ぐに、
「は、はい、聡美様…失礼致します」
と言って、両手で聡美の足を捧げ持ち、舌を伸ばして付着した残飯を舐め取り始めた。聡美から、
「指の間も、丁寧に舐め取るのよ」
と命じられた裕司は、彼女の足指の間に舌を差し込み、付着している残飯を舐め取った。聡美の足指の汗と脂の臭いが混じった残飯の味が裕司の舌に拡がり、強い屈辱感を覚えたが、それが逆に彼の股間のものを徐々に硬くさせ始めていた。
裕司は、聡美の足に付着した残飯を全て舐め取って、
「聡美様、おみ足をきれいにさせて戴きました」
と言って、彼女の素足から両手を放した。その途端、聡美は足裏で裕司の顔を押すように蹴って、正坐していた彼を床に倒し、
「男奴隷、私は、足をきれいにおし、と言ったのよ!逆に、お前の唾でベトベトに汚してるじゃないの。ふざけるんじゃないわよ!ウエットティッシュを使って、お前の汚らわしい唾を全部拭き取りなさい!」
と何とも理不尽な叱責と命令をした。裕司は泣きそうな顔になったが、直ぐにウエットティッシュを取って来て、
「聡美様、大変失礼致しました。申し訳ございません…直ちに拭き取らせて戴きます」
と言い、聡美の足をウエットティッシュで丁寧に拭った。聡美の足をきれいに拭い終わった裕司が、
「男奴隷、餌をお上がり」
と聡美から言われ、ぐちゃぐちゃになった残飯が入っているボウルに顔を近づけた。すると、聡美から不意に、
「男奴隷、ちょっとお待ち!」
と声を掛けられ、裕司の動きが止まった。テーブルから立ち上がった聡美は、
「男奴隷の餌に味付けをしてあげるのを、うっかり忘れていたわ」
と言って床のボウルに跨り、ピンク色パジャマの下衣とショーツを膝下まで引き下ろすと、しゃがみ込んだ。裕司が目を丸くしていると、聡美の陰部から一条の黄色い筋が噴き出して、ボウル内の残飯に掛けられた。聡美は先程、朝の排尿を済ませたばかりなので、尿の量は少しだったが、それでも裕司は顔が真っ青になった。聡美は排尿を終えると、立ち上がって仁王立ちになり、腰に両手をやって腰を正坐している裕司にやや突き出して、
「男奴隷、ぼうっとしてないで、お前の舌で後始末おし!」
と命じた。裕司は首を突き出し、舌を伸ばして、尿で濡れた聡美の陰部を舐め始めた。舌にアンモニア臭の強い尿の刺激的な味が拡がったが、聡美の尿を掛けられたボウルの残飯が気になって、屈辱を感じる余裕すら無くしていた。
陰部の後始末が終わると、聡美はピンク色パジャマの下衣とショーツを引き上げて前屈みになり、カーッ、ペッと派手な音を立て、ボウルの中に痰を吐き掛けて、
「味付けの仕上げよ…男奴隷、遠慮せずにお上がり」
と得意げな声で裕司に言い放った。青い顔をしている裕司は、正坐から四つん這いの姿勢になり、床のボウルを覗き込んだ。ボウルの中は、尿を掛けられたぐちゃぐちゃの残飯の上に、ねっとりとした黄色い痰が鈍い光を放っており、見るだけで吐き気を催した。それでも、聡美の厳しい目を意識した裕司は、無理してボウルの残飯に顔を近づけた。しかし、聡美の尿の強いアンモニア臭が鼻を突き、とても口を着ける気になれず、顔をボウルの上に位置させたまま、体が固まってしまった。
裕司のためらっている様子を見た聡美は、彼の後頭部に足を乗せた。聡美は裕司に、
「男奴隷、この私がせっかく味付けしてあげたのに、何をグズグズしてるのよ?さっさと、餌をお食べ!食べないのなら、一本鞭で体中を打ち据えてやるわよ!」
とまどろっこしそうに言い、頭を踏みつけて、彼の顔面を尿が掛けられた残飯に埋めた。裕司は、顔が残飯に押し付けられたのと、一本鞭という言葉に怯え、半ば自暴自棄になって、残飯を食べ始めた。それはもう、味と呼べる代物ではなく、吐き気を堪えるのに精一杯だったが、裕司は精神を麻痺させて残飯を機械的に咀嚼し、心を無にして飲み込んでいった。
裕司が残飯を食べ始めたのを確認した聡美は、彼の頭から足を外し、自分が命じたにも関わらず、
「ふんっ、よくこんな汚いものを平気で食べられるわね、最低の変態マゾ!」
と理不尽に罵った。聡美の罵りを聞いた裕司は、あまりの屈辱で体を震わせた。それでも、聡美からのお仕置きを恐れている裕司は、汚らしい残飯を食べ続けた。その様子を見た聡美は、
「まあ、おしっこと痰が掛けられた残飯は、男奴隷に相応しい餌よね。もっとも、こんな汚いものは、豚でも食べないでしょうけど…お前は豚にも劣る、うじ虫と同等、いえ、うじ虫以下の最底辺の生き物なのよ。最底辺の生き物に相応しい最低の扱いをして、もっともっと虐めてやるから、楽しみにしといで!」
と裕司を酷く侮蔑し、彼を更に身震いさせた。それでも裕司が、何とか残飯を完食して顔を上げると、聡美が顔をしかめた。
「男奴隷、何よ、その顔?残飯が顔にへばり付いて、汚いわねぇ…髪にも付いてるわよ。さっさと、洗面所に…いえ、バスルームに行って、頭からシャワーを浴びてきなさい!」
聡美に命じられた裕司は、エプロンを外すと、這ってバスルームに向かった。バスルームに入ってシャワーを浴び、汚れを洗い流した裕司は、聡美から受けたあまりに酷い仕打ちを思い、惨めさで目から涙が出た。しかし、どういう訳か、彼の股間のものは硬く屹立していた。愛する聡美から残酷に扱われ、徹底して辱められることで、マゾヒストの裕司は性的興奮を覚えていたのだ。それに気づいた裕司は、我ながらマゾヒストの業に呆れてしまった。
裕司がバスタオルで濡れた体を拭き、リビングに這い戻ると、ソファから立ち上がった聡美から、
「朝食をきちんと摂ると、お通じがよくなるみたい…男奴隷、トイレまでついておいで」
と言われ、彼女の後を追ってトイレに向かった。聡美はトイレに入ると、ピンク色パジャマの下衣とショーツを一緒に引き下げ、洋式便器に座った。聡美は、廊下で正座している裕司の前でドアを閉めずに、何の恥ずかし気も無く、排便を済ませた。聡美は水を流した後、ウォシュレットを使用して、肛門付近に付着した便を洗い流してから、洋式便器から立ち上がり、体の向きを変えて、尻を正坐している裕司の顔に突き出した。
聡美は、自分の両手で尻たぶを開き、裕司の顔の前で濡れた肛門を露出し、
「男奴隷、お前をトイレットペーパーに使ってあげる…私の肛門を、丁寧にお舐め!」
と命じた。裕司は首を前に出して、聡美の露出された肛門に舌を這わせた。裕司の舌の感触を、神経が集中している敏感な肛門で感じた聡美は、
「あはっ、少しくすぐったいけど、なかなか気持ちいいわ…うふふ、男奴隷、お前は自分の妻からトイレットペーパーに使われて、人間の体で一番汚い部分の肛門を舐めさせられているのよ。口惜しくない?恥ずかしくない?まあ、お前みたいな最底辺の男奴隷が、女主人のトイレットペーパーに使われるなんて、身に余る光栄よね」
と酷く侮蔑し、屈辱で裕司の顔を赤くさせた。しかし、聡美からトイレットペーパーに使われる屈辱で、マゾヒストの裕司は昂って興奮し、股間のものは下腹を叩く程に怒張していた。また、聡美が雅子夫人のアドバイス通りに、肛門をウォシュレットできれいにしてから舐めさせたことで、裕司は聡美が自分の健康を気遣ってくれているのが分かり、嬉しくて胸が一杯になった。
裕司に自分の肛門を舐めさせ辱めていた聡美は、適当なところで彼から離れ、ショーツとピンク色パジャマの下衣装を引き上げた。聡美は裕司の方を向くと、意地の悪い笑顔を浮かべて、
「男奴隷、お前は昨日、中原教授のお宅で雅子夫人に言われて、バスルームで直腸洗浄を自分でしたんでしょう?どうやってするのか、私に見せてご覧よ」
と命じた。裕司は、恥ずかしさで顔色を変えたが、
「は、はい…分かりました。バスルームまで、お願い致します」
と返事をして、浴室に這って行った。聡美は面白そうな表情を浮かべて、這い進む裕司の後をついて行った。
裕司は、浴室に這って入ると振り返って、後から入って来た聡美に、
「あの、聡美様…二本足で立っても、よろしいでしょうか?」
とお伺いを立てた。聡美は苦笑して、
「特別に許してあげるから、早くしなさい」
と返事をした。裕司は立ち上がり、シャワーを手にすると、シャワーヘッドを回してシャワーホースから外した。それから、しゃがんで、シャワーホースの先端を自分の肛門に宛がい、ゆっくりと押して挿入した。裕司は、シャワーホースの先端を2、3cm挿入すると、コックをゆっくりと捻り、ぬるま湯を少しずつ直腸に注ぎ入れた。下腹が段々と膨らんできて、裕司は苦しそうに顔を歪めた。下腹が結構膨らんだ裕司は、コックを締めて、ぬるま湯を止め、しゃがんだままじっとしていた。裕司の一連の動作を見ていた聡美は、雅子夫人の説明通りだと思った。
しばらくして裕司は、
「あの、聡美様、そろそろ出そうです…便が飛び散るかもしれませんので、一旦バスルームからお出になられた方が…」
とおずおずした口調で、聡美に申し立てた。聡美は、
「しょうがないわねぇ…」
と呟くように言い、浴室から出て、磨りガラスの扉を閉めた。その途端、おならをしたような大きい音が浴室に響いた。聡美が浴室の扉を開けて中を覗くと、裕司がしゃがんでいる床に、茶色い軟便が多量に飛び散っていた。聡美は、
「わあっ、汚いわねぇ、最低!臭いが拡がらない内に、さっさと流しなさい!排水口を詰まらせたりしたら、承知しないわよ!」
と言い捨てて扉を閉め、浴室から離れた。
直腸洗浄の様子と、排泄した軟便を聡美に見られた裕司は、強い羞恥心で顔を紅潮させた。だが、マゾヒストの裕司は、聡美から恥ずかしい思いをさせられることで、性的に興奮し、股間のものを硬く屹立させていた。裕司は、シャワーホースにシャワーヘッドを取り付け、シャワーヘッドから出る熱めのお湯で床の軟便を溶かしながら、排水口に流し込んだ。飛び散って自分の体に付着した軟便もシャワーで洗い流してから浴室を出た裕司は、バスタオルで体を拭きながら、今日は朝から何回浴室に入ったんだろうかと、ふと思った。
裕司がリビングに這い戻ると、ソファに座っていた聡美が、
「男奴隷、こっちにおいで!」
と呼びつけた。裕司が聡美の足元に這い寄ると、
「男奴隷、二本足で立っていいから、そこで気をつけしなさい!」
と命じられ、その場で立ち上がり、股間で硬く屹立しているものを両手で覆って隠した。
「男奴隷、何を隠しているのよ?気をつけって言ったら、両手は体の横で真っ直ぐ伸ばすものよ!」
聡美に注意された裕司は、恥ずかしさを堪えて両手を体の脇で真っ直ぐにし、股間のものを露出させた。股間のものを見つめる聡美の視線を痛い程感じ、裕司は恥ずかしさで顔を真っ赤にした。しかし、その恥ずかしさが裕司を興奮させ、既に硬く屹立していた彼のものは、更に下腹を叩く程に怒張した。ソファに深く座っていた聡美は、身を乗り出して手を伸ばし、裕司の硬く屹立しているものを握って質問した。
「男奴隷、じっとして、動くんじゃないわよ…ところで、何でこれを硬くさせているの?」
裕司は、羞恥と屈辱で体をやや震わせ、
「聡美様に見つめられて、興奮してしまったからです…」
と恥ずかしそうな声で答えた。すると聡美は、裕司の硬くなっているものを、ゆっくりとしごき始め、
「奴隷契約書には、“勃起・射精は女主人の許可を得た場合のみ行う”と書いてあった筈よ…私がいつ、男奴隷の勃起を許可したのかしら?」
と意地悪い笑みを浮かべて、問い掛けた。裕司は、赤くなっている顔を更に赤くし、
「も、申し訳ございません、聡美様…」
と震え声で詫びを言った。聡美は、裕司のものをしごいている手の動きを段々と速くしながら、
「私は、お前に勃起を許可してないわよね…どうして私の許しも無く、勝手に勃起しているの?」
と答えにくい質問をした。裕司は些か焦りながら、
「それは…聡美様があまりにもお美しく、魅力的だからです…」
と聡美が喜びそうな言葉を選んで、返事をした。しかし、聡美は陰険に、
「そう…お前は、美しくて魅力的な私とセックスしたいと思って、勃起しているのね…つまり私を、崇拝すべき女主人とは思わずに、ただ犯して精液を放出したいだけの女と見做している訳なのね…」
と言って、裕司を困惑させた。裕司は慌てて、
「いいえ、そんな事はありません。私めは、聡美様を女御主人様として崇拝しています」
と答えたが、聡美はしごく手の動きを速めながら、
「そう、私を女主人と思って、崇拝して畏怖しているのなら、これは勃起せずに、萎えている筈だわ…お前が言う事が本当なら、この硬くしている見苦しいものを、柔らかく縮こませなさい!」
と無理な命令をした。聡美の柔らかい手で敏感に屹立しているものをしごかれていては、勃起が治まる筈もない。それどころか、果てて射精しそうになった裕司は、苦し気に顔を歪めて、
「ああっ、聡美様…お願いです、せめて、お手をお放し下さいませ…射精してしまいます…」
と聡美に懇願した。しかし、聡美は裕司の硬くなっているものを更に激しくしごき、
「お前、この見苦しいものを縮こませるどころか、私に指示するつもりなの?それに、射精も女主人の許可が無いと出来ない筈よ。もし射精して、私の手を汚らしい精液で汚しでもしたら、どうなるかは覚悟しているでしょうね!」
と脅しつけた。射精寸前まで追い込まれた裕司は、
「さ、聡美様…どうか、お手を…果ててしまいます…お許しを…」
と泣きそうな声で、聡美に哀願した。しかし、聡美は裕司の哀願を無視し、限界まで怒張しているものをしごき続けた。そして、後ひと擦りで射精するというところで、聡美は不意にしごいている手を放した。
「はあぁ…」
後一歩で射精するところで、聡美から手を放された裕司は、切なそうなため息を漏らした。聡美はソファから立ち上がり、リビングの隅に置いていた紙袋からケインを取り出した。聡美は、直立不動の姿勢を取っている裕司の横側に立ち、下腹を叩く程に猛々しく怒張しているものを、嘲るようにケインでピタピタと軽く叩き、
「男奴隷、この醜いものを柔らかく萎ませるように言ったのに、何でまだ硬くしてるの?お前は、私の言う事なんて馬鹿らしくて、聞けないのね?」
と意地悪く問い掛けた。裕司は困ったような口調で、
「い、いえ…決して、そんなつもりはございません」
と答えた。聡美は嘲るような笑みを浮かべ、
「そうなの…つまり、お前は私に従うけど、この見苦しいものが言う事を聞かないという訳ね。女主人である私の言う事が聞けない不心得者は、このケインで思いっ切り鞭打って罰してやらないといけないわ」
と言って、裕司を怯えさせた。
「聡美様、お願いです…ケインで打つのは、ご容赦下さいませ…何とぞ、お慈悲を…」
裕司は無駄とは分かっていたが、震え声で聡美に哀願した。すると、聡美は意外にも、
「そうね…ケインで打つのは、止めておくわ」
と言って、あっさりケインを引っ込めた。裕司は、ほっと安堵したが、聡美がケインを紙袋に納めた代わりに、一本鞭を取り出したの見て、目を剥いた。聡美は、黒光りする一本鞭を軽く振り、風切る音を裕司に聞かせ、
「私の言う事が聞けない、その生意気で見苦しいものを罰するのに、ケインでは生ぬるいわよね…やっぱり、この一本鞭でなければね」
と不気味に低い声で告げた。直立不動の裕司は震え上がり、
「さ、聡美様、お許しを…どうか、お慈悲を…」
と脅えた声で哀願した。しかし、射精寸前まで追い込まれていた股間のものは、未だに怒張が治まっていなかった。残酷そうな笑みを浮かべ、裕司の横側で一本鞭をしごいている聡美は、
「男奴隷、その見苦しくおっ立てているものは、誰のモノなの?」
と裕司に訊ねた。問い詰められた裕司は、止むを得ずに、
「これは…聡美様のモノです」
と答えた。
「そう、私のモノなのね。私のモノだったら、私が好き勝手に鞭打ってもいいわよね…男奴隷、気をつけのまま、1ミリたりとも動くんじゃないわよ!」
聡美はそう言って、一本鞭を振りかぶった。威力のあり過ぎる一本鞭で、勃起している陰茎を思いっ切り打たれたら、海綿体が損傷してしまい、重篤な後遺症を生じる虞がある。冗談抜きで、陰茎が引きちぎられるかもしれない。裕司は、鞭打たれる恐怖に震え上がり、その場から逃げ出したくなった。しかし、聡美に命令された裕司は、マゾヒストである男奴隷の習性で直立不動の姿勢を崩せずに、動けなかった。恐怖で歯をカチカチと鳴らして震えている裕司に、
「男奴隷、覚悟おし!」
と聡美は大声を出し、一本鞭を裕司の目前の空間で振り下ろして素早く引き、股間の屹立しているものには当てずに、空中でバチンッと大きな鞭音を響かせた。その鞭音を聞いた裕司は、
「あぁーっ」
と声を出して、なぜか硬く屹立しているものから白濁液を噴出し、今まで耐えてきた射精をしてしまった。射精した瞬間に、裕司は体から気力・体力を全て引き抜かれたような気がして、全身の力が抜け、その場にしゃがみ込んで、両手を床に着けた。聡美は、そんな裕司を嘲笑い、
「あははっ、お前は鞭の音を聞いただけで、射精したのね…お前は鞭で打たれて射精するだけじゃなく、鞭の音を聞いただけで射精するようになってしまったのよ。お前は身も心も完全に、鞭に屈してしまったんだわ。最底辺の男奴隷に相応しい、最低で卑屈な心と体に変わってしまったのよ、お前は!」
と酷く罵り、彼を屈辱で身震いさせ、目に涙を浮かばせた。
聡美は雅子夫人の教えを守り、裕司の陰茎を威力のある一本鞭で打つことはせずに、ただ脅かすつもりで鞭を鳴らしたのだが、彼が射精することまでは予想していなかった。しかし、聡美はそれをいい機会として、裕司を酷く罵倒し、彼へ存分に屈辱を与えたのだった。
聡美は、四つん這いの格好で打ちひしがれている裕司の背に、一本鞭を振り下ろした。
「ギャアァーッ」
真っ赤に焼けた刃物で皮膚を切り裂かれた様な激痛と、背骨がへし折れそうな衝撃に、裕司は獣じみた悲鳴を上げた。聡美は裕司に、
「男奴隷、汚らしい精液を床だけじゃなく、ソファにまで撒き散らして、そのままにしておくつもりなの?責任を取って、お前の舌を使って、全部きれいに舐め取るのよ!」
と強い口調で命じた。裕司は舌を伸ばし、床とソファに飛び散った自分の精液を舐め取り始めた。裕司の舌に拡がる、精液の生臭い味と埃のざらついた感触が、彼に強い屈辱感を味わさせた。しかし、その屈辱感が、射精したばかりにも関わらず、裕司の股間のものを又も硬く屹立させていた。裕司が飛び散った精液を大体舐め取り終えると、聡美は彼に、ウェットティッシュで舐め取った跡をきれいに拭き取らせて、掃除の仕上げとした。
それから、聡美は裕司に指示して、物置代わりに使っていた八畳の部屋の荷物を、全て裕司の部屋に移し替えて、空き部屋にした。四畳半の裕司の部屋は荷物で一杯となり、人が立ち入れなくなったので、机や資料は部屋の出入口近くに置き、彼が自宅で論文を執筆したりする際は、廊下でする事とした。聡美は裕司に、
「男奴隷、買い物に行くわよ。特別に許可するから、二本足で立って、服を着替えなさい」
と命じ、自分も自室でピンク色パジャマから外出着に着替え、簡単に化粧した。
車に乗り込んだ二人は、裕司の運転で、大型ショッピングモールに向かった。車内で聡美は楽しそうに、
「男奴隷、外出先では人目があるから、私を“様”じゃなくて、“さん”付けで呼びなさい。それと、過度な尊敬語は使わないようにして、普通の言葉で話しなさい…もっとも、その無作法の報いは、家に帰ってからたっぷりしてあげるけどね」
と裕司に注意した。
ショッピングモールに着くと、最初に二人は、女性用下着売り場に向かった。そこで聡美は、原色の赤色や青色や黒色で、セクシーなデザインのブラジャーとパンティを購入した。それから靴売り場に行き、ヒール高が5cmの黒革サイハイブーツと、膝下の黒革ローヒールブーツを購入した。靴売り場を離れた聡美は、傍らの裕司にだけ聞こえる大きさの声で、
「本当は、もっと高いヒールのサイハイブーツが欲しかったけど、動きにくいから、このヒール高にしたわ。まあ、お前を踏みにじるには、十分だけどね…このローヒールブーツには、いつも拍車を付けておいて、お前を馬にする時に履き替えるつもりよ。お前も楽しみでしょう、ウフフ…」
と囁き、彼が穿いているスラックスの股間部分を突っ張らせた。次に、二人はスポーツ用品売り場に行き、膝当てパット付きサポーターを一組購入した。勿論、裕司を人間馬にする際に使用するものだ。
そして、二人はフードコートで軽く昼食を済ませてから、ショッピングモールを出て、離れたホームセンターに向かった。ホームセンターに着いた二人は、ペットコーナーに行き、赤色リードと大きな餌皿を二つ購入した。雅子夫人から首輪は貰っていたが、リードが無かったのだ。聡美は大型犬用の檻をしばらく見つめていたが、傍らの裕司だけに聞こえるよう、
「お前を檻で飼おうかと思ったけど、かさばるし、今回は見送るわ」
と囁いて、彼をほっと安堵させた。
次に介護用品コーナーに行き、中原教授のアドバイスに従って、椅子の座面に卵形の穴が開いており、足が折りたためてコンパクトになるタイプのポータブル便器を購入した。聡美は、またも傍らの裕司だけに聞こえるよう、
「中原教授に言われた通り、穴の下お前の頭が置けるように、ゴムチューブかネットをDIYで取り付けなさい。そうすれば、顔面騎乗が楽に出来るわ。今日はとりあえず、このポータブル便器の下にお前を置いて、おしっこを飲ませるのに使ってみるけどね」
と囁き、彼のスラックス股間部分を再度突っ張らせた。
二人は工具コーナー等を廻り、ポータブル便器の座面下に取り付ける素材と金具等を見繕って、購入した。それから、健康器具コーナーで、裕司を吊るすためのぶら下がり健康器を購入して、ホームセンターを後にした。
自宅に戻ると、裕司は車に積んでいる荷物を家に運び入れた。買い物に出る前に空き室にした、フローリングの八畳の部屋に荷物を運び入れ、裕司が梱包を解こうとすると、
「男奴隷、そこに正坐おし!」
と聡美から厳しい声が掛かった。裕司が訳も分からず、フローリングの床に正坐すると、聡美は左手を彼の顎下にやり、くいっと顔を上向かせ、右手で目が眩む程の強烈な往復ビンタを張った。
「ヒィッ」
思わず悲鳴を上げた裕司を、聡美は怒鳴りつけた。
「男奴隷、お前はいつまで服を着ているつもりよ!奴隷契約書に、“女主人の許可が無い限り、男奴隷は首輪だけの全裸で、四つん這いで過ごす”と書いてあったでしょう。さっさと服を脱いで、首輪をお着け!」
「は、はい、申し訳ございません…」
両頬が赤くなった裕司は、理不尽に平手打ちされた屈辱を感じながらも、大急ぎで服を脱いで全裸になった。裕司が脱いだ服を丸めて小脇に抱え、四つん這いで移動しようとすると、聡美から、
「時間が勿体無いから、二本足で歩くのを許可してあげるわ。さっさとお行き!」
と言われた。裕司は立ち上がると、小走りでリビングに置いていた首輪を取りに行った。首輪を着けた裕司が這い戻ると、
「作業中は這わなくていいから、さっさと整理しなさい!」
と聡美に言われ、急いで整理作業を再開した。
裕司は梱包を解き、折り畳んであるポータブル便器とぶら下がり健康器を組み立てた。ぶら下がり健康器を部屋の隅に置き、ホームセンターで購入したゴムチューブを輪っかにして、ぶら下がるバーに二ヶ所、縦の左右のバー下側にそれぞれ一ヶ所ずつ括り付けた。これで、ゴムチューブの輪っかに裕司が手足を入れて固定すれば、彼をX型に磔が出来るようになった。
裕司の作業を見ていた聡美が、不意に声を掛けた。
「男奴隷、ポータブル便器を、バスルームに持ってお行き!さっきから、催していたのよ」
「は、はい、ただ今…あの…二本足で立って運んでもよろしいでしょうか?」
しゃがんで、他の荷物の梱包を解いていた裕司は、聡美に恐る恐るお伺いを立てた。その返事は、目から火花が散る程の力強い平手打ちだった。
「ヒィッ」
悲鳴を漏らした裕司を、聡美は怒鳴りつけた。
「いちいち、当たり前のことを聞くんじゃないわよ!お前、私にお漏らしさせるつもりなの?さっさとお運び、この馬鹿奴隷!」
「は、はい…申し訳ございません、聡美様…」
理不尽な平手打ちと叱責を受け、屈辱で体が震えながらも、裕司は急いでポータブル便器を浴室に運んだ。しかし、裕司の股間のものは、徐々に硬くなっていった。聡美から受けた理不尽な体罰と、今から尿を飲まされる屈辱が、マゾヒストの裕司をいたく興奮させるのだった。
裕司は、ポータブル便器を浴室の床に置くと、便器の後方から頭を入れ、仰向けに横たわった。裕司の後をついて、浴室に素足で入った聡美は、ポータブル便器の座面にある卵形の穴から、仰向いている裕司の顔を覗き込み、
「うふふ、そうしていると、正に人間便器っていう感じね。最底辺の男奴隷には、本当に相応しいわ。これなら誰でも遠慮無く、お前を便器に使えそうね」
と蔑んだ。浴室の床で仰向いて、座面の卵形の穴から聡美の顔を見上げている裕司も、自分が汲み取り式便所の便槽に落とし込まれたような気分になり、本物の人間便器にされるのだと実感して、強い屈辱感を覚えた。しかし、その屈辱感が裕司の股間のものを、猛々しく怒張させていた。
聡美はくるりと後ろを向き、外出着のワンピースの裾を捲り、ショーツを膝下まで引き下げると、ポータブル便器の座面にどっかりと座った。
「男奴隷、口を大きくお開け。さっきからおしっこを我慢してたんだから、直ぐに出るわよ」
聡美が裕司に声を掛けると同時に、彼女の陰部から黄色い奔流が噴出した。裕司は慌てて迸る尿を口で受け止めようとしたが、いつもより距離があるため、尿が飛び散って口を外し、かなり顔に掛かってしまった。それでも、裕司は上半身を斜めに起こし、首をもたげて距離を縮め、聡美の排尿を飲むのに努めた。アンモニア臭が強く刺激的な味がして、喉につっかえる尿が胃に重く溜まっていくのは、マゾヒストの裕司に大いなる屈辱と共に、他では得られない悦楽をもたらした。
聡美の排尿が終わると、裕司は尿で濡れた彼女の陰部に舌を這わせ、唇で陰唇を吸い、後始末に励んだ。聡美は、裕司の舌の動きを楽しみながら、
「お前が床に寝たままだと、距離が少し空き過ぎて、おしっこが散っちゃうわね。私の足にも掛かっちゃったわ。私がおしっこする時には、お前が体を起こして、口をあそこに密着させるとか、何か工夫が必要ね…それにしても道具って、実際に使用しないと使い勝手が分からないものだわ」
と独り言みたいに呟いた。裕司の舌による後始末が終わると、聡美はポータブル便器から立ち上がり、膝下のショーツを引き上げ、シャワーで自分の足を洗い流した。
「男奴隷、お前がおしっこをちゃんと受けなかったから、私の足が汚れたのよ…それと、外で人間様みたいに偉そうに振る舞った報いが、まだだったわね…後でたっぷりとお仕置きしてあげるから、覚悟しておきなさい!」
聡美は裕司にそう言い放って、浴室を出て行った。残された裕司は顔を青ざめたが、とりあえず自分もシャワーを浴び、ポータブル便器にもシャワーを掛けて、飛び散った聡美の尿を洗い流した。裕司が自分の体とポータブル便器をバスタオルで拭いてから、フローリングの部屋に戻ると、聡美は購入した下着やブーツの包装を解いて、整理していた。
裕司はポータブル便器を床に置くと、聡美に向かってひれ伏し、
「聡美様、私めの数々の粗相、誠に申し訳ございません。どうぞ、聡美様のお気が済むまで、存分にお仕置きなさって下さいませ」
と自ら処罰を申し出た。しかし、聡美は笑みを浮かべ、
「男奴隷、お仕置きは後にするから、先に道具の整理をしなさい…そのポータブル便器が顔面騎乗にも使えるように、何か工作するんでしょう?さっさとしなさい」
と返事をした。それを聞いた裕司は、
「はい、聡美様、かしこまりました」
と答えて身を起こし、工具箱を取りに行った。聡美はリビングに行き、テーブルの上でノートパソコンを開いた。
裕司はポータブル便器の座面裏に、フックの形状をした頑丈な金具を六ヶ所取り付け、伸縮性のある丈夫なネットを引っ掛けるようにした。裕司が工作している間、聡美はパソコンでアダルトグッズ販売サイトの検索をしていた。
裕司の工作が終わった頃、リビングから聡美の呼ぶ声がした。裕司が急いでリビングに行くと、聡美からじろりと睨まれ、
「男奴隷、どうして二本足で歩いているの?お前は奴隷の自覚が全然無くて、まだ人間様のつもりなんだね…」
と言われ、震え上がった。裕司は、直ちにテーブルに着いている聡美の足元にひれ伏し、
「聡美様、誠に申し訳ございません。急ぎ焦り、つい失念してしまいました。平にご容赦を…何とぞ、お慈悲を…」
と必死に謝罪した。聡美は少し苦笑いし、
「男奴隷、お仕置きは後でするから、先にこっちを見なさい。椅子に座るのを、特別に許可してあげるわ」
と言って、裕司を隣の椅子に座らせた。裕司がパソコンの画面を見ると、聡美が検索していたアダルトグッズ販売サイトの色々な商品が映っていた。
「男奴隷、私はこれがいいと思うんだけど、お前はどう思う?」
聡美が指差したのは、金属製のコックケージだった。
「これは内側に突起が何個もあって、付けている時に勃起したら、かなり痛いみたいよ。私の許可無く、お前はいつも勝手に勃起するでしょう。だから、調教する日には、これをいつも付けておこうと思うの。そうすれば、勝手に射精することも無くなるわ」
裕司にとっては、実に嫌な提案だが、聡美に反論出来る訳が無かった。
「はい…いいお考えだと思います」
裕司が渋々賛同すると、聡美は笑顔を浮かべ、
「じゃあ、決まりね」
と明るく言って、クリックして購入を決めた。次に聡美はペニスバンドを指差し、
「ペニスバンドも色々種類があるけど、ディルドゥ部分が交換出来る、このタイプにしようと思うの。取り付けるディルドゥのサイズは、とりあえず大中小の三種類にしておくわ…お前は、どう思う?」
と裕司に問うた。小と言っても、日本人男性の平均サイズよりは大きく、大は子供の腕位の太さはあり、裕司は顔を青くした。しかし、裕司にNOと言える筈が無く、聡美はこれもクリックした。
こんな調子で、聡美はわざわざ裕司に見せつけながら、アナルフック・ボールギャグ・空気ポンプ付きのラバーアナルプラグ・ローション等を選んでクリックし、最後に自宅住所と裕司のクレジットカード番号を打ち込み、購入決定をクリックした。聡美は、
「本当は、レザースーツや本革製ビスチェ等も色々と揃えたいけど、かなり高くて家計に響くから、今回は見送るわ」
と言って、パソコンの画面を馬具専門の販売サイトに切り替えた。聡美は最初にハミ・革製の手綱・拍車を選んでクリックし、次に自分に合ったサイズの乗馬用白色キュロットをクリックした。聡美は笑顔で、
「私、昔から乗馬をしてみたかったの…だから、お前を人間馬にして、潰れるまで乗り回してやるわ。楽しみにしておきなさい」
と裕司に言って、ネットショッピングを終えた。裕司は、白色キュロットを穿いて胸を露わにした聡美が、ハミと手綱を付けられた全裸の惨めな姿の自分に跨り、乗馬鞭と黒革ブーツに取り付けた拍車で厳しく責め立てるシーンを想像して、興奮で胸が高まり、股間のものを硬くした。
聡美は、ノートパソコンを閉じて立ち上がり、裕司に、
「男奴隷、お前の工作は済んだの?」
と問い掛けた。裕司は、
「はい、丁度出来上がったところでございます…ご確認をお願い致します」
と答えて立ち上がったが、聡美の叱責を思い出し、慌てて直ぐに四つん這いになった。裕司はフローリングの部屋に向かって這い進み、その後を聡美がついて行った。
「聡美様、この様に工作致しました」
裕司が指差したポータブル便器は、座面の卵型の穴から少したるんだネットが見えた。
「ポータブル便器の座面裏に、伸縮性がある丈夫なネットを引っ掛ける金具を取り付けました。私が頭をネットに乗せ、聡美様に座って戴ければ、そのまま顔面騎乗がお楽しみ戴けます。便器として使用する場合は、直ぐにネットが取り外せます」
裕司の説明を聞いた聡美は、面白そうな声で、
「ふ~ん、そうなの…じゃあ、早速試してみるから、頭を入れなさい」
と命じた。裕司がポータブル便器の前から仰向いてネットに頭を乗せると、聡美はワンピースの裾を捲り、座面に座って、ショーツを穿いた尻を彼の顔に押し付けた。ショーツ越しに裕司の顔の感触を尻に感じた聡美は、腰を揺らせて、
「男奴隷、どんな感じ?苦しくない?ちゃんと、息が出来る?」
と質問した。しかし、聡美の尻で鼻と口を塞がれて、揺さぶられている裕司は、苦し気な呻き声を漏らすばかりで、まともに返事が出来なかった。それでも、ショーツ越しに聡美の陰部から発せられる、饐えたような強い女の臭いが裕司の鼻孔奥まで届き、脳髄を痺れさせて、股間のものを硬く屹立させた。裕司の股間の変化を見た聡美は、
「全く、女主人の許可無しに、また勃起しちゃって…どれだけのお仕置きを受けることになるのか、分かっているのかしら…やっぱり、勃起すると凄く痛くなるコックケージが必要だわ」
と彼に聞こえるような声で、独り言を呟いた。
いい加減腰を揺らしたところで、聡美がポータブル便器から立ち上がると、下から裕司の激しく咽せる声が聞こえた。
「男奴隷、ちゃんと呼吸出来ていたの?」
聡美が裕司に質問すると、彼は、
「ゴホッ、ゴホッ、ゲホッ…失礼致しました。ギリギリの線で、僅かに呼吸は出来たのですが、もう少しネットをたるませて取り付ける必要があります…」
と苦し気な声で答えた。聡美は、雅子夫人から教えられた顔面騎乗の窒息事故を思い、
「ちゃんと、調整しておきなさいよ。苦しむのは、お前なんだからね…さてと、私は着替えて来るから、その間に直しておきなさい」
と裕司に言って、部屋を出て行った。
部屋に残された裕司は、金具に引っ掛けるネットの箇所をずらしては、自分の頭を乗せてみるといった調整を繰り返した。裕司が、丁度いいと判断したネットの箇所にマーカーで印を付けていると、聡美が戻って来た。
髪を後ろで括ってポニーテールにした聡美は、今日購入したばかりの黒色ブラジャーとパンティだけのセクシーな下着姿で、雅子夫人から貰った鞭や革製品が入った紙袋を持っていた。聡美は、部屋に置いていた黒革ハイヒールブーツを履くと、床に正座した裕司に革手錠を四つ放り投げ、
「男奴隷、それを手足に着けなさい!」
と命じた。裕司は革手錠を、急いで自分の手首と足首に巻き付け、外れないように小型のベルトをしっかりと締めて装着した。次に聡美は部屋の中央付近を指差し、
「男奴隷、二本足で立っていいから、ぶら下がり健康器を、ここに持って来なさい!」
と命じた。裕司は、部屋の隅に置いていたぶら下がり健康器を、聡美が指示した場所に移動させた。
「ちゃんとお前が吊るせるように、ゴムチューブを取り付けているわね…早速、使ってみるから、自分で手足を拘束おし!」
聡美に命じられた裕司は、ぶら下がり健康器に括り付けたゴムチューブの輪っかを捻じり、自分の両足首と左手首を入れて固定した。ただ、残った右手だけは自分で出来ないので、それは聡美に頼んで、拘束してもらった。裕司の右手首を拘束した聡美は、
「男奴隷の分際で、女主人の手を煩わせるなんて、許されない事だわ…せっかく、雅子夫人から手首足首に付ける革手錠を貰ったんだから、それを使えるように工夫おし!」
と裕司に言い渡した。X型に拘束されている全裸の裕司は、確かに両手はゴムチューブではなく、革手錠の金具を連結するチェーンかリングをぶら下がり健康器のバーに取り付けた方がいいか…と考えた。
聡美は、ぶら下がり健康器でX型の磔に拘束されている裕司の前で、両手を腰にやり仁王立ちになった。聡美は裕司を睨みつけ、
「男奴隷、今日お前は、外出先で人間様である夫の様に、偉そうに振る舞ってくれたわね。奴隷契約書には“女主人の許可があれば、人前では夫として振舞うことが出来るが、後でその報いを受けなければならない”と書いてあったでしょう。低脳のお前は、どうせ忘れているでしょうから、これから体にたっぷりと思い出させてあげるわよ…それと、お前のポータブル便器の使い方が下手だから、私の足におしっこの飛沫が掛かって、汚れてしまったのよ。一体、どう償ってくれるつもりなの?その上、さっきも私の許しが無いのに、勝手に二本足で歩いたりしたわね。お前には、自分が奴隷だという自覚が、全く足りないんだわ。今だって、自分の手を拘束するのに、わざわざ女主人である、この私にさせるなんて…今日お前は、半日も経たない内に、これだけの不始末をしでかしたのよ。今からのお仕置きは、処刑に準ずる厳しいものと、覚悟しなさい!」
と厳しい口調で言い放った。
聡美から殆ど難癖に近い自分の粗相を言い立てられ、厳しいお仕置きを宣言された裕司は、恐怖で震え上がった。しかし、裕司はお仕置きの恐怖に怯えながらも、怒気で目を吊り上げて顔を上気させている、聡美の壮絶な美しい顔に見とれていた。また、髪を後ろで束ねてポニーテールにしている聡美は、上下黒色のブラジャーとパンティの下着姿に、黒革サイハイブーツを履いただけの、シンプルな女王様スタイルであったが、そのシンプルさが逆に彼女の白い肌とグラマーなプロポーションを強調していて、凄くセクシーだった。聡美の、その壮絶な美貌とセクシーなドミナスタイルを目の当たりにした裕司は、お仕置きの恐怖に怯えているにも関わらず、股間のものを段々と屹立させてしまった。
裕司の股間部分の変化を見た聡美は、手を伸ばして硬く屹立してしまったものを握り、
「男奴隷、お前は今から厳しいお仕置きを受けるのに、興奮して勃起しているの?本当に救い難い変態マゾね、お前は!それに、奴隷契約書には“勃起・射精は女主人の許可を得た場合のみ行う”と書いていた筈よ。私がいつ、お前に勃起していいと許可したの?お前は一体、どれだけの不始末をしでかせば気が済むのよ!」
と激しく罵って、ゆっくりとしごき始めた。裕司は、股間部分の快感から気を逸らすように身をよじり、
「ああっ、聡美様、どうかお許しを…」
と情けない声で、聡美に許しを請うた。しかし、聡美はしごく手の動きを段々と速め、
「甘えるんじゃないわ!言っておくけど、射精も女主人である私の許可が要るのよ…もっとも、勝手に射精して、私の手を汚しでもしたら、『お願いですから、ひと思いに殺して下さい』と哀願するような目に遭わせてやるけどね」
と裕司に冷たく言い放った。裕司は、急激に高まる快感に体を震わせ、射精しないように身をよじらせながら、
「聡美様、お願いです、お手をおゆるめ下さいませ…」
と聡美に懇願した。しかし、聡美は、
「ふんっ、女主人の許可も無しに、勝手に勃起する無礼な奴隷の願いを、何で私が聞かないといけないの?ふざけるんじゃないわよ!」
と言って裕司の懇願を一蹴し、硬く屹立しているものを更に激しくしごき続けた。そして、裕司が耐えきれずに射精してしまう寸前、しごいていた手をパッと放した。
「はぁ…」
後一歩で射精出来なかった裕司は、切なそうな吐息を漏らし、これでは今朝の二の舞だと、暗澹たる思いに陥った。聡美は一旦裕司から離れると、九尾鞭を手にして戻って来た。聡美は九尾鞭を振り上げ、
「男奴隷、女主人の許しも無く、勝手に勃起しないようにと、何回言わせれば気が済むのよ!」
と大声を出し、裕司の極限まで怒張しているものを、思いっ切り鞭打った。
「ウギャアァーッ」
勃起して敏感になっているものを鞭打たれた裕司は、獣じみた悲鳴を上げて、X型に磔にされている体を震わせた。聡美は、
「勃起させて硬くしているから、痛いのよ!嫌だったら、柔らかく萎ませなさい!」
と言って、裕司の股間にそびえているものを、立て続けに4、5回鞭打った。鞭打たれる度に、裕司は悲鳴を上げ、身をよじらせて苦しんだが、股間のものはなぜか硬く屹立したままだった。
「これだけ鞭打たれているのに、勃起が治まらないなんて、本物の変態マゾなんだね、お前は!」
そう言って裕司を罵った聡美は、今度は九尾鞭を下から掬い上げるように振り、彼の陰嚢と肛門を強かに鞭打った。
「グゥワアァーッ」
男の急所と神経が集中している肛門を九尾鞭で強打された裕司は、獣の咆哮のような絶叫を上げ、全身を硬直させて悶え苦しんだ。それから聡美は、裕司の股間部分だけではなく、彼の胸・腹・腕・太腿と、顔以外の全身を万遍無く鞭打った。目を吊り上げて顔を上気させ、豊かな胸を揺らしながら、髪を振り乱して九尾鞭を乱打する聡美の姿は、まるで阿修羅のようで、壮絶に美しかった。
ようやく聡美が鞭打ちを止めた時、裕司の全身は九尾鞭による無数の赤い条痕で覆われていた。裕司は力無くうなだれており、マゾヒストである彼の股間のものも、さすがに勃起が治まってうなだれていた。
体中が鞭痕だらけになっている裕司の悲惨な姿を見た聡美は、また鞭に酔って興奮し、打ち過ぎたと少し反省した。それでも、雅子夫人の教えを守り、失明の恐れがあるので顔だけは打たない、最低限の冷静さは残していた。聡美は手にしている九尾鞭を紙袋に戻すと、一旦部屋を出て行った。
しばらくして、部屋に戻って来た聡美は、両手に調理用の薄いビニール手袋をしており、それはサラダ油でテカテカに光っていた。裕司はまだ、ぶら下がり健康器でX型に磔にされたまま、力無くうなだれていた。聡美は裕司の背後に廻ると、
「男奴隷、元気無いじゃないの…仕方ないから、元気づけてあげるわ」
と言って、両手を彼の股間に伸ばした。聡美は、裕司の尻たぶを手で広げて肛門を露出させると、そこに右手中指を突き立てた。
「アヒィッ」
肛門に異様な感触を感じた裕司は、思わず短い悲鳴を漏らし、本能的に肛門を窄めた。しかし、聡美から、
「男奴隷、力をお抜き!逆らったら、おちんちんがちぎれて、睾丸が破裂するまで、鞭で打つわよ!」
と脅かされ、止むを得ずに力を抜いて、括約筋をゆるめた。すると、聡美の右手中指が、するりと裕司の肛門に挿入された。
「アァッ」
肛門の異様な感覚で短い悲鳴を上げた裕司に、
「お前は、雅子夫人から散々アナルを開発されたんでしょう?お前の妻でもある女主人の私が、改めてアナル開発してあげるんだから、少しは喜びなさいよ」
と聡美は笑い声で言って、左手で彼の尻を平手打ちした。
裕司はぶら下がり健康器に吊るされているので、聡美は彼の前立腺の位置と指の角度を考え、その場にしゃがんで右手中指をやや曲げて、右手を小刻みにグラインドするよう動かした。それと同時に、左手を前の方に伸ばして、裕司の萎えているものを優しく握った。前立腺を刺激されたためか、聡美の左手の中で裕司のものは、段々と硬さを取り戻していった。
聡美は、右手中指で裕司の前立腺を刺激しつつ、左手で硬くなったものをゆっくりしごきながら、
「ウフフ、男奴隷、お前は自分の妻から、お尻の穴とおちんちんを同時に弄られているのよ…まともな男で普通の夫なら、恥ずかしくて興奮どころじゃないのに、お前は逆に凄く興奮して、おちんちんをこんなに硬くしているのね。やっぱり、お前は最低の変態なのよ、この恥知らず!」
と裕司を酷く侮蔑した。裕司は、あまりの屈辱で目の奥が熱くなり、目に涙が込み上げてきた。しかし、その耐え難い屈辱感が、マゾヒストである裕司の股間のものを、更に硬くそびえ立たせていた。
体中に鞭痕の痛みが残っている裕司であったが、聡美から前立腺を刺激されながら、硬く屹立しているものをしごかれているので、またも射精が我慢出来ない程に追い詰められた。
「ああっ、聡美様、お手をおゆるめ下さいませ…果ててしまいます…」
裕司は泣き出しそうな声で哀願したが、聡美は、
「お前、私に指図するつもりなの?男奴隷のくせに、生意気ね!それと、私の許しも無く勝手に射精したら、どんな目に遭うかは、お前が一番分かっているでしょう?」
と言って、裕司の哀願を一蹴して、更に強くしごき出した。裕司は顔を苦しそうに歪め、体をガクガク震わせて、
「あうぅっ、もうっ、駄目…」
と言って射精しそうになると、聡美はしごいていた手をパッと放し、肛門から指を引き抜いた。
「はぁうぅ…」
またも、後一歩のところで射精出来なかった裕司は、深い吐息を漏らして、がっくりとうなだれた。しゃがんでいた聡美は立ち上がり、
「ふんっ、そう簡単に射精させてもらえると思ったら、大間違いよ…もっとも、勝手に射精したら、酷い目に遭うけどね」
と裕司に言い捨てて、部屋を出て行った。
聡美は、サラダ油が付いた薄いビニール手袋を台所のゴミ箱に捨てると、直ぐ部屋に戻って来た。聡美は、手を伸ばしてゴムチューブの拘束を解き、ぶら下がり健康器にX型に吊られていた裕司を解放した。裕司は、精魂尽き果てたように、ぶら下がり健康器の下にしゃがみ込み、両手を床に着けて、荒い息をした。しかし、射精を許してもらえなかった股間のものは、硬い屹立を維持していた。
聡美は、力無くうずくまっている裕司に、
「男奴隷、二本足で立っていいから、ぶら下がり健康器を隅におやり!」
と命じた。裕司が気力を振り絞って立ち上がり、ぶら下がり健康器具を部屋の隅に移動すると、聡美は今日購入したばかりの膝当てパット付きサポーターを、彼に放り投げ、
「男奴隷、今からお前を人間馬に使ってあげるから、とっとと準備おし!」
と命じた。裕司は、全身に刻み込まれた鞭痕で引きつる体を無理に動かし、何とか両膝に膝当てパット付きサポーターを装着して、四つん這いになった。
乗馬鞭を手にした聡美は、裕司の背中にまたがり、左手で裕司の首輪を掴んで、
「男奴隷、とっととお走り!」
と命じて、彼の尻をピシリと鞭打った。既に裕司には体力の余裕が無かったが、聡美の命令には逆らえず、何とか手足を動かして前に這い進み始めた。聡美は、乗馬鞭で裕司の尻と太腿を交互に打ちながら、
「あ~あ、早くハミと手綱と拍車が届かないかしら…これじゃあ、ちょっと乗りにくいわ」
と愚痴っぽく言い、彼の背中で体のバランスを取っていた。
部屋を這い回された裕司は、直ぐに筋肉疲労で両手がブルブルと震え出した。しかし、聡美の振るう乗馬鞭が、裕司の歩みを止めることを許さなかった。結構体重のある聡美を背にした裕司は、気力で何とか這い進んだが、遂に限界が来た。不意に両腕の肘が曲がり、裕司は前のめりに突っ伏して、潰れてしまった。裕司の体の震えから、潰れるのを予測していた聡美は、彼が床に突っ伏す寸前に、黒革サイハイブーツの靴底を床に着けていた。
立ち上がった聡美は、床に突っ伏して喘いでいる裕司に、
「誰が休んでいいといったの、この馬鹿奴隷!」
と怒鳴り、彼の尻を乗馬鞭で二、三回打って、悲鳴を上げさせた。
裕司を、これ以上人間馬に使うのは無理と判断した聡美は、
「男奴隷、いつまでも横着に寝転んでないで、正坐して両手を背中にお回し!」
と命じて、裕司をその場によろよろと正坐させ、両手を背中に回させた。
聡美は、裕司の後ろに回ると、両手首の革手錠の金具を連結し、彼を後ろ手に拘束した。そして、普段裕司が昼寝するのに使うアイマスクを、紙袋から取り出した。聡美は、裕司にアイマスクを掛けて、目が見えないようにし、
「男奴隷、立ちなさい!」
と命じて、裕司を立ち上がらせた。聡美は紙袋から一本鞭を取り出し、空中で一振りしてバチンッと派手な鞭音を響かせ、裕司を怯えさせた。
「男奴隷、私は今から、お前を一本鞭で打つわ。でも、ただ鞭打たれるだけじゃ可哀想だから、鞭から逃げることを許してあげる。但し、逃げられる場所は、この部屋の中だけにするけどね…両手は背中で括ったけど、足は自由に動かせるでしょう?好きに逃げていいわよ」
聡美は裕司にそう言うと、十分に手加減してはいたが、一本鞭を袈裟懸けに振り下ろし、アイマスクを掛けられて立っている裕司の胸を鞭打った。
「ギャアァーッ」
聡美は力を抜いて腕を振ったが、それでも一本鞭の威力は強烈で、裕司は絶叫を上げ、その場にしゃがんで苦しんだ。聡美は、しゃがんだ裕司の傍の床を一本鞭で叩き、大きな鞭音を彼に聞かせた。
「ほらほら、逃げなくていいの?逃げなかったら、体中を鞭打たれるわよ」
聡美から、からかうような口調で注意された裕司は、慌てて立ち上がり、逃げようとした。しかし、アイマスクを掛けられて何も見えない裕司は、どの方向に逃げていいのか分からず、二、三歩横に動くことしか出来なかった。聡美は裕司の尻を一本鞭で打って、悲鳴を上げさせ、
「どうしたのよ?逃げなかったら、どんどん鞭打たれるだけよ」
と嘲るような声で言った。裕司は一本鞭の恐怖で、何も見えないまま、当てずっぽうに速足で部屋内を移動した。しかし、直ぐに聡美から鞭打たれ、悲鳴を上げさせられた。聡美は、再度床を打って鞭音を響かせ、裕司を怯えさせて、
「もっと速く逃げなさいよ。子供の頃に、目隠し鬼ぐらいしたことあるでしょう?」
と笑い声でからかうように言った。裕司は焦ったが、目が見えないので、どう逃げればいいのか全く分からず、速足で部屋をでたらめに歩き回るしかなかった。またも聡美の一本鞭が裕司の体を打ち据え、激痛で彼は悲鳴を上げた。まだ見えていれば、聡美が振るう鞭への心構えが出来るのだが、アイマスクで何も見えない裕司は、いつ鞭が飛んで来るか全く分からずに、恐怖でパニックになりそうだった。目隠しされて鞭打たれるのが、これ程恐ろしいものだと、裕司は初めて知った。
次に聡美から背中を強かに鞭打たれ、絶叫を上げてしゃがみ込んだ裕司は、もう動けなくなった。遂に裕司は泣き出し、
「お許し下さい、聡美様…お願いします…もう、動けません…どうか、お許し下さい…何とぞ、お慈悲を…」
と哀れな泣き声で、聡美に哀願した。少し可哀想になった聡美は、一本鞭を丸めて紙袋に納め、うずくまっている裕司からアイマスクを取り外した。
聡美は、裕司の顎に手を掛けて上向かせ、涙を流している彼の目をじっと見つめて、
「男奴隷、これで私の恐さが分かった?これからは、奴隷契約書の内容をちゃんと守って、私に絶対服従する忠実な奴隷になれる?」
と問い掛けた。裕司は泣きながら、
「は、はい、奴隷契約書を遵守致します…聡美様に、生涯絶対服従致します。聡美様に、一生忠義を尽くします…」
と真剣に答えた。聡美は満足そうに微笑み、
「そう…お前に、そうやって奴隷の覚悟が出来たのなら、ご褒美をあげるわ…ちゃんと正坐して顔を上に向けて、口を大きくお開け!」
と裕司に命じた。裕司が命じられた通りにすると、聡美はカーッ、ペッと大きな音を立てて、彼の開いた口に痰を吐き入れた。痰のぬるりとした気持ち悪い感触が、裕司に吐き気をもたらしたが、聡美の前で吐く訳にもいかず、無理してそのまま飲み込んだ。人間痰壺にされて、痰を飲まされるのが、ご褒美だなんて…裕司は屈辱に震えたが、股間のものは、またも硬くなり始めていた。
しかし、聡美が言ったご褒美は、これからが本番だった。聡美は黒色パンティを膝までずり下げると、正坐している裕司の髪を両手で掴んで、彼の顔を自分の陰部に引き寄せた。聡美は裕司の開いた口を自分の陰唇に宛がい、
「心から奴隷の自覚をしたご褒美に、私のおしっこを飲ませてあげるわね…これは、女主人と男奴隷との、誓いの盃なのよ」
と言って、排尿した。裕司は、アンモニア臭が強くて濃い尿が急に口腔に流し込まれて、咽せそうになったが、目を白黒させながら、必死に飲み下した。聡美の尿を飲まされるのは初めてではないが、彼女から誓いの盃と言われた裕司は、屈辱と同時に二人の絆を感じて胸が一杯になり、股間のものを猛々しく怒張させた。
排尿を済ませた聡美が、裕司の舌と唇で濡れた陰部の後始末をさせて、黒色パンティを引き上げた際、彼の股間のものが硬く屹立しているのに気が付いた。聡美は意地の悪い笑みを浮かべ、
「あらあら、奴隷契約書の内容を遵守するって言ったばかりなのに、また私の許しを得ずに勃起しているのね…そんなに元気が有り余っているのなら、少し運動させてあげるわ」
と言って、正坐している裕司の背後に廻った。聡美は、後ろ手に拘束されている裕司の革手錠を一旦解くと、今度は右手首と右足首、左手首と左足首の革手錠の金具をそれぞれ連結した。それから、紙袋から細紐を取り出して裕司の前に来ると、彼の胸を黒革サイハイブーツの靴底で押すように蹴って、床に転がして仰向かせた。聡美は、未だに屹立している裕司のものを、陰嚢の根本ごと細紐でしっかりと結び付け、
「男奴隷、さっさと起き上がりなさい!」
と命じた。亀の子みたいに引っくり返っている裕司は、身をよじって何とか起き上がろうとしたが、手首と足首が繋がれているので、和式便器にしゃがんでいるような体勢しか取れなかった。
聡美は笑いながら、
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「あはは、男奴隷に相応しい、惨めで滑稽な格好ね…さあ、今から散歩させてあげる。とっとと、お歩き!」
と言って、裕司の股間のものに結び付けた細紐を引っ張り、部屋を歩き始めた。股間のものを強く引っ張られて、引きちぎられそうな強い痛みを感じた裕司は、
「待って、待って下さい、聡美様、お待ち下さい…」
と訴えながら、慌てて聡美の後をついて行こうとした。しかし、手首と足首の革手錠が連結されているので、よちよちとした、いわゆるアヒル歩きしか出来なかった。聡美は、裕司の訴えを鼻で笑い、
「ふんっ、そんなに硬く勃起出来る程の元気があれば、十分に歩けるでしょう。とっとと、お進み!」
と言って、細紐を強く引っ張りながら、部屋を歩き回った。裕司は、股間のものを細紐で引っ張られる屈辱と、よちよちしたアヒル歩きしか出来ない惨めさで、泣きたくなった。これならまだ、首輪にリードを付けられて引っ張られ、犬のように四つん這いで引き回される方が、遥かにマシだった。
聡美は細紐を強く引きながら、部屋を歩き回るので、よちよちしたアヒル歩きしか出来ない裕司は、どうしても遅れてしまい、その分股間のものが引きちぎられそうな痛みを感じさせられた。
「聡美様、お願いです、もう少しゆっくりお歩き下さいませ…私のものが、ちぎれてしまいます…お願いします…」
裕司は必死によちよちと歩きながら、殆ど泣き声で聡美に哀願した。しかし、聡美は、
「奴隷契約書を遵守すると言った舌の根も乾かない内に、私の許しも無く勝手に勃起しておいて、身勝手な事を言うんじゃないわよ!その醜いものが引きちぎられたくなかったら、もっと速くお歩き!」
と叱りつけて、歩みをゆるめようとしなかった。裕司は、引きちぎられそうな股間の痛みと耐え難い屈辱で、目から涙をぼろぼろとこぼしながら、聡美の後をついてよちよち歩きを続けた。しかし、その股間の痛みを伴った耐え難い屈辱が、裕司にマゾヒストの喜びを存分に与えていた。
こんな調子で、聡美と裕司のSⅯプレイは、夕方遅くまで続いた。
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翌日月曜日の昼休み、大学の研究室で中原教授と裕司が話をしていた。
「…とまあ、そんな具合で、昨日は聡美さんに虐め抜かれましたよ。今でも体中の鞭痕が引きつって、うまく歩けない程ですから…中原教授が聡美さんに、SⅯは土日祝日だけにした方がよいと言って下さり、本当に良かったです。毎日だったら、確かに僕の肉体と精神がボロボロになって、廃人になっていたでしょう。しかし、聡美さんがネット販売で注文したSⅯグッズが届いたら、もっと酷い目に遭わされそうで、今から恐怖と期待で身震いしてますよ」
裕司の話を聞いた中原教授は笑みを浮かべ、
「それで、今朝の聡美さんの態度は、どうだったのかな?」
と訊ねた。裕司は苦笑いを浮かべ、
「それが…聡美さんは今まで通りの優しい愛妻として、かいがいしく朝食を用意してくれ、玄関でキスして見送ってくれました…女性の切り替えの早さは、大したものですね」
と答えた。中原教授は嬉しそうに笑い、
「ハハハ、その調子なら、裕司君と聡美さんの結婚生活は、長続きしそうだね…ところで、裕司君の准教授選考の件だが、既に内定しているよ。来週には正式に准教授として選任されるから、安心してくれ。何しろ学長も理事長も実はマゾヒストで、私の妻に自宅地下室でSⅯ接待をさせて、その動画をⅮVⅮに焼いてお土産に渡してあるんだ。それで、私の意見がある程度通るから、裕司君の准教授選考も問題無かったよ。まあ、私が退職した後は、優秀な裕司君に教授として後を継いでもらわなければならないからね」
と裕司に告げた。裕司は、中原教授に深々と頭を下げ、
「ありがとうございます。何から何まで中原教授のお世話になって、いくら感謝しても感謝し切れません。何しろ、マゾの性癖に悩んで結婚を諦めていた僕に、聡美さんを引き合わせて結婚させて下さった上、中原教授のアドバイス通りに、結婚して最初の一ヶ月間は出来るだけ優しくして、次の二ヶ月間はモラハラして辛く当たるようにしたら、見事に聡美さんの潜在的なサディズムを引き出すことに成功しましたし…本当に感謝しています」
と礼を述べた。中原教授は笑いながら、手を振り、
「いやいや、大したことはないよ…まあ、私から聡美さんに連絡を取ろうとした矢先に、聡美さんから相談に来てくれたので、ひと手間省けたね。それと、私の妻が聡美さんに緊縛のノウハウを教えたいと言っていたから、早速今週の土曜日昼頃に、また二人で訪ねて来てくれ。私の妻も若作りだが、さすがにいい歳なので、そろそろ素質のある聡美さんに後継者になってもらいたいんだ。地位の高い男達には結構マゾヒストが多いから、私の自宅地下室でSⅯ接待をして、その動画を記録しておけば、大きな取引材料になる。私は今、大財閥企業の役員や実力派議員五、六人にSⅯ接待をしているんだよ。私の大いなる野望のためにね…だから是非、裕司君と聡美さんに私達夫婦の後を継いで欲しいんだよ」
と裕司に告げた。裕司は頷き、
「分かりました。私みたいな若輩者が、中原教授の後継者が務まるかどうか、あまり自信がありませんが、精一杯精進致します…ところで、中原教授の野望とは、やはり学長になることですか?」
と訊ねた。中原教授は、笑顔のまま首を振り、
「いやいや、この大学の学長みたいにちっぽけなものじゃなくて、私が若い頃から思い描いていた、壮大な桃源郷を作りたいんだよ…今は詳しく言えないが、夢が叶ったら、いずれ教授になる裕司君にも参加してもらうつもりだ。その時まで、楽しみにしておいてくれ」
と意味深に答え、裕司の想像を膨らませた。
その頃、裕司の家では、聡美が調教部屋になったフローリングの部屋で、
(ネットで注文したSⅯ用品が、早く届かないかしら…SⅯ用品を収納しておくロッカーも必要ね…週末は、裕司さんをどうやって虐めてやろうかしら…)
等と取り止めの無いことを考えながら、SⅯプレイに使った用具を整理し、掃除をしていた。
終わり
終わり
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