その3
どの位の時間がたったのだろう・・彼女は私の手錠を外して土下座を命じた。私は女性警察官の足下で土下座をしながら早くこの状態から逃れたい考えていた。
羞恥心からかほんの短い時間がものすごく長く感じたようだった。私の頭の上には女性警察官の靴が乗り何度も踏みしめられていた。彼女はそれを楽しむかのように私に罵声を浴びせながら行っていた。
私はその踏みしめられた頭の痛さから逃れるためだんだんと顔を横向きにしていった。その行為が気にいらなかったようで彼女はさらに横向きになったその顔を思い切り踏みしめながら言った。
「あらぅお前、何逃げてんのよ、牡奴隷のくせに・・いいこと牡奴隷はこうして罰してもらう事こそがその役目なんだよ。ふふ、そのうち分かると思うけどね」
「す、すいません・・・ゆるして・・ああ・・お許し下さい・・・」
「そうそう、そうやってだんだんと牡奴隷になっていくのよ。あはは・・」
後で聞いた話ですがこの女性警察官は牡奴隷になりそうな被告人を見つけては好んで任務に就くそうです。こうやって屈辱を与えるのが快感なのだったのでしょう。
そしてしばらくするとその部屋のドアがノックされた。
「どうぞ・・」
入って来たのは白衣を着た看護婦さんのようだ。土下座のまま少し覗き見えたのだった。
その看護婦は踏みつけられている私をみても驚きもせず。何事もないように言った。
「処置室の準備が出来ました。WH207号をお連れ下さい」
「はい。ご苦労様です」
「ほらっ、お前。行くよ!」
その言葉を聞いて立ち上がろうとしたが・・
またもや横っ腹を蹴り飛ばされ
「バカ!立つんじゃないよ。牡なんだから四つん這いで歩くのよ」
「ううう・はい・・・」
私は蹴られた部分を押さえながら返事をした。
その姿を見て看護婦はくすくす笑っていた。
その看護婦が部屋から出て行くのを私は四つん這いで歩いて続いた。その後ろを女性警察官が私を追い立てるように歩いた。全裸に近い小さなパンツ1枚で四つん這いで通路を歩くその姿を誰にも見られたくないという焦りから私はうなだれながら前を行く看護婦のナースシューズを一生懸命追いかけた。
途中すれ違う女性達の声も全く聞こえない位に恥ずかしかったのだ。
処置室と書いてある重々しい扉を看護婦が開けるとそこには大きな机があり一人の白衣を着た女性が座っていた。
「さっさと先生に挨拶をしなさい!」
女性警察官が私を怒鳴りつけた。
「私は田辺一樹で・・・あうっ・・・」
警棒で背中を叩かれた
「さっき言ったでしょう。そんな奴はもう存在しないって。お前は何なの?」
「お、牡奴隷、牡奴隷です」
私は痛みに怯えて言った。
「じゃあ先生にちゃんと挨拶したらどうなの!」
「は、はい。わたくしは牡奴隷WH207号です。どうかよろしくお願いします。
30歳位の若い美しい女医さんだった。
「やっぱり強制所に入る前の牡奴隷は言葉遣いも全然ね。最低だわ。ねぇ芳恵ちゃん」
「瑠璃子先生もそう思いますよね。私もなんだかムカついてきちゃいました」
私は何がいけないかも分からず彼女達の話をだまって聞いていた。
「芳恵ちゃん、まずナンバー打ってきて」
女医さんが看護婦さんに言うと
「こっちに来て」
私はその言葉に初めて看護婦の顔を見る事ができたが20歳そこそこの若い女の子だった。
部屋の中には3つの扉がありそのうちの1つに私を誘導した。その部屋には私の体の倍以上ある透明なガラス盤のような物が2枚あり。私はその間にサンドイッチのような状態で立たされた。
「脚を開いて腕を水平に上げて、体が大の字になるように」
私は言われるままにしたが、そのガラス板がだんだんと移動してきて私の体を挟んだ医療の検査でもこのような事はあるがそのガラス上のものは実は柔らかく体にそって変形して私の体をすっぽり包み込んだ。もちろん顔までぴったりとだ、息が出来ないのだ。看護婦はスイッッチを入れるとレーザー光線のような光が出て一瞬体が焼けるような感じがした。すぐに終ったが看護婦の芳恵は私が息苦しくもがいているのを楽しむようになかなかオフのスイッチを押してくれない。私はなんとか目で訴えたが彼女は面白そうに笑っていた。ようやく開いた時には私はぜいぜいいいながら床に倒れこんだ。
ふと意識を戻すと私の胸になにやら文字が書かれているのに気付いた。WH207・・私の登録番号だった。看護婦の芳恵が私のそばに来てその文字を確認した。
「うつぶせになって!」
彼女の言葉に私は直ぐに従った。
どうやら背中にも文字が打たれたのだろうか・・・
「ふふ。ちゃんと打たれたみたいね。胸と左手の甲そして額と右のお尻よ」
「ひ。額?顔も!・・・」
「うるさい。誰がしゃべっていいって言ったの」
「もう一度仰向けになって」
そして仰向けになった私の額をナースシューズで踏みにじり始めた。
「ほらっどう?こんな事をしても絶対に消えないのよ。特殊なレーザー光線で記録しているからね一生消えないのよこれは」
「ううう・・」
私は若い看護婦に踏みつけられている屈辱よりもこの体、特に額に記録されたことがショックでならなかった。
「どう?さっきは苦しかった?もっと虐めてやってもよかったんだけどね。でも楽しみはまだまだあるからね」
「そういえば、お前はまだ私に対して挨拶もしてないんじゃないのかしら。牡奴隷のくせに!」

(続く)
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