第3章 牡奴隷教育 その3


「言葉の次は姿勢だよ。お前そうやって、ただ頭を下げれば土下座だと想ってるんだろう?」
「・・・はい・・女御主人様・・気持ちを込めて・・させて・・うぐっ!」
 加奈様のハイヒールが私の頭を踏んだ。
「ふん、これでよくそんな事が言えたものねぇ〜」
「ううっ!」
さらに体重を掛けて私の頭を踏み付けた。
「ほら、お前。今のでお前の頭がどれくらい下がったか分かる?お前の気持ちはこんなものなんだよ。本当の牡奴隷は女御主人様を畏れ敬いそして崇拝の証しにたとえ1mmでも頭を下に下げようと努力するんだよ。お前の頭は1cmも2cmも下がったみたいねえ〜」
「あう・・女御主人様・・・お許し下さいませ・・・」
「奴隷の土下座が分かるまで教え込んであげるよ。ほら!!」
「うぐ・・・」
「ほーら、まだまだ下がるだろう?」
「ああ・・・」
 額と鼻がが床に押し付けられる。
「女御主人様・・お許し・・下さい・・」
「よし、私に向って、しっかり土下座をして牡奴隷の挨拶をするのよ。”本日より尊い女御主人様、加奈様に牡奴隷としてお仕えさせて戴きますWH207号です。どうかこの卑しい牡奴隷をご存分に御使用下さいませ!そう言うのよ!」
「はい・・女御主人様。 本日より・・尊い女御主人様、加奈様に牡奴隷としてお仕えさせて戴きます・・WH207号です。どうかこの・・卑しい・・能無しの最低牡奴隷を・・ご存分に御使用下さいませ」
「ふふ・・能無しの割には、少しは学習したみたいね。最低30秒は床に頭を付けて、そしてまた顔だけ上げて同じ言葉を繰り返すんだよ。私が気分良くなるようにしっかり頭を下げるんだよ。分かった?」
「はい・・女御主人様・・・」
 私は加奈様の足下で、何度も奴隷の挨拶をして、力を入れて頭を出来るだけ低くしようとした。その結果私の額は真っ赤になり床の模様が額にできるほどだった。
 加奈様はタバコを吸い、雑誌を読みながら私の挨拶など全く気にせずお座りになっていた。
そこへドアがノックされて
「加奈、コーヒーでもどう?一服しない?」
 そう言って入ってきたのは加奈様と同期の調教女師様。岡安小雪様だった。
「あ、小雪。ちょうどよかった。こいつの挨拶にも飽き飽きしてたところなの」
「ふ〜ん。こいつが加奈の新しい玩具?新入りなんでしょう?」
「そうそう。まず挨拶からだから仕込まなきゃならないから疲れるわ。ほら、207号!小雪様に挨拶をしな!」
「はい・・女御主人様・・・」
 私は横に立つ小雪様の方に向き、土下座をして挨拶をする。
「小雪様・・・本日より加奈様の奴隷として・・お仕えさせて戴いております・・WH207号でございます。どうか・・ご指導お願い致します・・・」
「ふふ、新入りらしわ。言葉使いもなってないね。お前!」
 頭を靴で蹴る小雪様。
「も、申し訳ございません・・」
「お前は私に姿を見せる事もおこがましいような最低の奴隷なのよ。まずは私の足下に跪かしてもらった事のお礼から言うのが当然なんだよ。それをご指導だって?このクズ!!」
顔を思い切り蹴りつけられる。
「お。お許し下さいませ・・申し訳ございませんでした・・」
「両手の平を前に出してご覧!」
 私は跪きながら、恐る恐る手のひらを前に出す。
「お前は挨拶の勉強をしてるんだろう。ほらお礼の言い方を指導してやるよ」
そう言って手首の部分をサンダルで踏みつけると、15cmほどのおそろしく尖ったピンヒールを両手の平に乗せて体重を乗せてきた。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ・・・・あああぁぁぁ!!」
鋭く手の平に食い込んだヒールが全身に痛みを貫いた。
「ほら、しっかりと御礼を言えよ。牡奴隷!」
「ひぁぁぁぁぁいぃぃぃ〜」
痛みで言葉にならない悲鳴が部屋に響いた。
 小雪様は楽しそうにヒールにグリグリと体重を乗せる。
「あぎゃあぁぁぁ〜お・・お許しを〜!!!お許し下さい〜!!」
「何言ってるのお前、お礼でしょ、お礼」
「ああぁぁぁ・・あり・・が・・とうございます。ひいぃいぃ〜 、ありがとう ございます!小雪様!!」
 私は涙を流しながら声を振り絞って、小雪様に御礼を言う。
「ほら、もっと遠慮せずに土下座して御礼言ったら?」
「ありがとうございます・・ありがとうございます〜小雪様〜!」
「あはは・・・小雪。相変わらずねぇ?」
笑いながら見ていた加奈様が言った。
「ところで、持って来てくれた?」
「あ、忘れてた。ごめんごめん。おい、持って来い!豚ども!」
小雪様がドアに向って言うと2匹の牡奴隷が膝這いでそれぞれブーツを頭上に捧げ持って入ってきた。
その2足のブーツを受け取ると、小雪様は奴隷達には檻に戻るように命令した
 加奈様は受け取ったブーツの内、黒いブーツを白い台の上に乗せた。
 小雪様のヒールから開放された私はまだ、そのままの姿勢で御礼を言い続けていた。
「あ・・ありがとうございます〜小雪様・・ありがとうございます・・」
「ふふ、少しは賢くなったかしらねぇ」
「おい、マヌケ。私達はカフェでお茶してくるから、お前はお礼の挨拶の訓練を続けるんだよ」
「はい・・女御主人様・・ありがとうございます」
「ここにあるのは何?」
「ブ・・御フブーツ様です・・・・」
「私のよ!マヌケ!」
「申し訳ございません・・高貴な女御主人様、加奈様の御ブーツ様です」
「そう、それじゃあ、私が戻るまで、御ブーツ様に牡奴隷の挨拶と御礼を交互に言ってしっかり挨拶の練習をするのよ。御ブーツ様に失礼のないようにね」
「はい・・女御主人様・・・ご命令ありがとうございます」
「ほら、やって見せなさい!」
「はい、・・御ブーツ様、本日より尊い女御主人様、加奈様に牡奴隷としてお仕えさせて戴きますWH207号です。どうかこの卑しい牡奴隷をご存分に御使用下さいませ!」
「うふふ・・いいわ。自分が虫けら以下の最低の牡奴隷だって言う事がよく分かるんじゃないの?」
「はい・・・ありがとうございます。女御主人様」
「いい。この部屋はあそこのカメラで記録されているから、手を抜いたらすぐに分かるからね」
横腹をヒールで蹴られて・・私はさらに御礼を言う。
「はい・・女御主人様。御蹴り戴き・・ありがとうございます」
「よし、続けろ!」
「はい・・御ブーツ様・・尊い御ブーツ様の御下に跪かして戴き、ありがとうございます」
体は起すんじゃないよ、頭だけ上げるんだよ。体を起さないように特別にもうひとつのブーツを背中に乗せておいてあげるから・絶対に落とすんじゃないよ!」
「はい・・女御主人様・・ありがとうございます」
「もし、落としたら、お前は初日からお仕置き部屋に行く事になるからね!」
「はい・・女御主人様」
「お待たせ。小雪。じゃあ行こうか?」
「もう少し、コイツを虐めたかったのに・・残念」
「いくらでも機会あるでしょ、コイツは終身牡奴隷なんだから」
二人の笑い声が響く中、私はブーツに向って必死に土下座をしていた。