その9
 女子高生のひとりが私の目の前にすっとローファーを出した。
「手は後ろだよ、バカ牡奴隷!」
「は、はい・・・」
 私は跪いたまま、手を後ろに組み彼女の足下に突っ伏した格好になった。
目の前にはローファーがある。しかし靴底を舐めるには足の先を少し上げてもらわなければならない。そしてまごまごしていると・・
「早くしろよ、ノロマ!いつまで待たせんのよ」
「は、はい・・・」
「バーカ、舌を隙間から差し込むんだよ。まぬけ!」
「はい、ただいま・・・」
 私はその姿勢で必死に舌を靴の下に差し込もうとした、しかしなかなか入りこんでくれない・・
う、うっと唸りながら一生懸命舌を差し込もうと何度も試みた。その様子が滑稽だったの通行人からもれる嘲笑が聞こえた。
「ほらほら、がんばって舌を入れないと服従違反として罰せられるわよ・・ほら早くしろよ、あははは・・」
女子高生達は周りで皆ゲラゲラと笑っている。
なんという屈辱だろう、顔から火が出るくらい真っ赤になっていた。そしてすっと靴が持ち上がり舌を差し込む事ができた。必死に舌をを動かし靴底のざらざらとした汚れを舐め上げては口にいれる。
そしてまた舌を入れる。何回かの後に舌を差し入れた時彼女の靴が下がり私の舌を踏み付ける形になった。
「ああ、うう〜」
声にならない叫び声を出し、わたしは体を左右に振って苦しみを表現した。
その格好を見て、また彼女達は大笑いをする・・・
「きゃはは・・ああ。可笑しい」
「あはは・・もっとやってよ・・・あー楽しい」
「うううう・・・」
必死にもがく私・・・・
「ふふふ・・何よ、文句あるの?牡奴隷!」
踏みつけている女子高生からの冷たい言葉だ・・・
だんだんと息も苦しくなってくる。
「うゆゆひへふははい・・・」(許して下さい)
「何、言ってんの?ははは・・」
「ううう・・・」
そこへ、ようやく強制所職員のゆりが雑誌を抱えて戻ってきた。
「あら、何してんのお前?」
彼女は私に向って訊ねた。
「あ、この牡奴隷の?」
「ううん。私は強制所の職員よ。こいつをを今護送中なの。みんなで虐めてくれてたの?」
「はい、ちょっと遊んじゃいました。はは・・」
「あら、それはありがとうね。こいつら牡奴隷にとってはなによりだわ、だいたい罰を受けるために生きてるんだから、ほら、お前、お嬢様達にちゃんと御礼を言いなさい!」
悔しさと惨めさに打ち震えている私にとってさらに追い討ちをかける言葉だった。しかし服従するしかない。
「お、お嬢様方、牡奴隷をお使い戴き・・・ありがとうございました・・・」
彼女達に土下座で御礼を言う。
「ごめんなさいね、まだ調教前だからこんな気のきかない言葉しか言わなくて」
「ううん、いいんです。十分楽しみましたから・・それよりお姉さんは調教女師さんなんですか?」
「いいえ、私はただの職員よ、なんで?」
「実は私、調教女師志望なんです・・・今春、高校卒業したら即試験受けようと思って・・・高卒でも大丈夫ですか」
「あら、そうなの?大丈夫よ、学歴よりもどれだけ牡奴隷を厳しく虐められるかが基準だもの。まあでも今や成り手が多くて倍率高いけどね」
「私達の憧れの職業ですよ。毎日好きなだけ牡奴隷を虐められるし、それに給料も最高にいいし、将来も安心だし」
「そうね、学歴と言えば今すごい子がいるのよ。あなた達と同じ年で既に調教女師なの、彼女は中学を卒業してすぐに調教女師養成学校に入って1年半で卒業したの、それですでに調教女師の合格」
「えっ。それじゃ18歳で?」
「そう、正確には17歳からなった至上最速の調教女師さんよ」
「ええ、いいなぁ〜そんなのありなんだ」
「でも、彼女はものすごくやり手の調教女師で牡奴隷からは最高に恐れられいるの、ふふ、おもしろいわよ。30や40歳位の牡奴隷たちが彼女に怯えてるのを見ると。ある牡奴隷なんか彼女の足音を聞いただけで震え上がり、自分の檻の前に止まっただけで泣き出すっていうんだから相当残酷に虐めてるんじゃないかしら、きっと」
「え〜すごい。私もそんな風になりたい〜」
「よかったら、今度見学に来れば、本来関係者以外は入れないんだけど就職希望の学生だけは大丈夫だから」
「え、本当ですか、ラッキー。良かった、こいつを虐めて。行きます、きっと行きます」
「じゃあ、これ名刺」
「ありがとうございます」
「来たら、何人か牡奴隷、虐めさせてあげるからね」
「わぁ〜、やったー、最高!」
そうして彼女達は去っていった。
よかったわね、あんなかわいい娘達に虐めてもらって?これも私のおかげよね」
彼女のブーツが私の頭をコツコツと小突いた。
「は、はい・・ゆり様のおかげです・・・ありがとうございました・・・」
「あははは・・さぁ行くよ、牡奴隷!」
思い切りまた首輪を引かれて四つん這いで歩き出す・・・
「うう・・・はい、ゆり様・・・」
 ようやく、駐車場まで着いた時には私の手のひらも膝も擦りむけて赤くというより紫色に変色していた。
彼女は車のトランクを開けその中に入っていた小さな檻を開けて私に入るよう命令した。それは小さく丸まってやっと入れるだけのスペースしかない檻だった。
ようやく体を中に入れる事ができたがかなり苦しい体勢だった。そんな私を全く気にすることなくゆりは鍵を閉めトランクを閉じた。
すぐに暗闇が襲い不安が増してきた・・・これから連れて行かれる強制所・・・そしてさっき聞いた調教女師とはどんな女性達なんだろう・・・そしてそこではいったい何が行われるんだろう・・・そんな不安と戦いながら窮屈な体勢に悶えていた。
どれくらい乗っていたのだろうか・・・車は止まったがしばらくはそのまま放置された。
そしてトランクが開き眩しい光が私を覆い少しの間何も見えなかったが、ひとりの女性がその光の中に現れた。
「牡奴隷WH207号、さっさと出ろ、ここが調教所だよ。お前にとっては地獄より辛いところかもしれないねぇ、ははは・・」

第1章 牡奴隷への転落 (終わり)-------
       第2章 強制所での屈辱に続く
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